止し、適切な処置を行うこと。
※:自発報告により認められている副作用のため頻度不明。
重大な副作用(類似化合物)
類似化合物(フルルビプロフェン)において、再生不良性貧血が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. 過敏症※※
0.1%未満
そう痒感、発疹
2. 消化器
0.1~5%未満
嘔気、嘔吐
3. 消化器
0.1%未満
下痢
4. 肝臓
0.1~5%未満
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇等
5. 精神神経系
0.1~5%未満
熱感
6. 精神神経系
0.1%未満
頭痛、倦怠感、眠気、悪寒
7. 循環器
0.1%未満
血圧上昇、動悸
8. 血液
頻度不明※
血小板減少、血小板機能低下(出血時間の延長)
9. 適用部位
0.1%未満
注射部位の疼痛、皮下出血
※:自発報告により認められている副作用のため頻度不明。
※※:発現した場合には投与を中止すること。
高齢者への投与
高齢者には副作用の発現に特に注意し、少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
*妊娠後期には投与しないこと。
[妊娠後期のラットに投与した実験で、分娩遅延及び胎児の動脈管収縮が報告されている1)。]
2.
*妊婦(妊娠後期以外)又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
3.
本剤投与中は授乳を避けさせること。
[母乳中へ移行することがある。]
<参考>
(1) 妊娠前及び妊娠初期投与試験2)
ラット(静脈内投与)の5mg/kg/日群で、排卵及び着床の減少が認められた。
(2) 器官形成期投与試験3,4)
ラット(静脈内投与)の10mg/kg/日群で、母体の全身状態の悪化に伴う胎児発育遅延、胎児死亡率の増加傾向、哺育能力の低下及び出生児の発育抑制が認められた。また、ウサギ(静脈内投与)の80mg/kg/日群で、母体の全身状態の悪化に伴う流・早産の増加及び胎児死亡率の増加が認められた。
(3) 周産期及び授乳期投与試験5)
ラット(静脈内投与)の0.1、1mg/kg/日群で、分娩障害による母体死亡、また、1mg/kg/日群で妊娠期間延長、分娩障害による死産児数の増加及び哺育能力の低下が認められた。
小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
適用上の注意
1. 投与経路
静脈内注射にのみ使用し、筋肉内注射はしないこと。
2. アンプルカット時
本剤の容器はワンポイントカットアンプルなので丸印を上にして下方向へ折ること。なお、アンプルカット時の異物混入を避けるため、エタノール綿等で清拭しカットすること。
3. その他
(1)
本剤は脂肪乳剤を含有しているため、ポリカーボネート製の三方活栓や延長チューブ等を使用した場合、コネクター部分にひび割れが発生し、血液及び薬液漏れ、空気混入等の可能性がある。その場合、必要な投与量が確保されず期待された鎮痛効果が得られない可能性があるので注意すること。
(2)
可塑剤としてDEHP[di-(2-ethylhexyl)phthalate;フタル酸ジ-(2-エチルヘキシル)]を含むポリ塩化ビニル製の輸液セット等を使用した場合、DEHPが製剤中に溶出するので、DEHPを含まない輸液セット等を使用することが望ましい。
その他の注意
非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において、一時的な不妊が認められたとの報告がある。
薬物動態
1. 血中濃度6)
健康男子6名に本剤5mL(50mg)を単回静脈内投与した場合、フルルビプロフェン アキセチルは速やかに加水分解され、5分後には未変化体は認められず、フルルビプロフェンのみが認められた。フルルビプロフェンの血漿中濃度は6.7分後に最高となり(8.9μg/mL)、消失半減期は5.8時間であった。
2. 代謝・排泄6)
健康男子6名に本剤5mL(50mg)を単回静脈内投与した場合、投与24時間後の尿中にフルルビプロフェン、その水酸化体等の代謝物が認められ、それらの大部分は抱合体であった。
臨床成績
術後及び各種癌の患者を対象とした総計470例について実施された二重盲検比較試験を含む臨床試験の結果は下表のとおりである。(表1参照)7~17)
臨床成績の表
表1
疾患・状態/有効率(%) |
改善以上 |
術後 |
71.4%(167/234) |
各種癌 |
69.9%(165/236) |
薬効薬理
1. 鎮痛作用18)
酢酸writhing法(マウス、ラット)、phenylquinone writhing法(マウス)、Randall&Selitto法(ラット)、硝酸銀関節炎疼痛法(ラット)及びadjuvant関節炎疼痛法(ラット)によるED50値で本剤の鎮痛作用を比較すると、筋注用ケトプロフェン及びペンタゾシンと同等かそれ以上であった。
鎮痛作用の持続時間は、硝酸銀関節炎疼痛法及びadjuvant関節炎疼痛法による鎮痛作用のED80値相当量を投与した試験において、ペンタゾシンより長く、筋注用ケトプロフェンとほぼ同等であった。
2. 消化管障害作用19)
ラットに本剤(静脈内)、フルルビプロフェン(経口)を単回投与及び7日連続投与した結果、両剤とも投与量に依存した胃粘膜障害がみられたが、本剤の胃粘膜障害作用はフルルビプロフェンより弱かった。
3. 作用機序18)
本剤の鎮痛作用は、フルルビプロフェン アキセチルがカルボキシエステラーゼにより加水分解されて生じたフルルビプロフェンのプロスタグランジン生合成阻害作用に基づくものと考えられる。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
Flurbiprofen axetil(フルルビプロフェン アキセチル)
化学名
(±)-1-acetoxyethyl 2-(2-fluoro-4-bip