マウスに10及び20mg/kgを3日間腹腔内投与したところ腫瘍増殖を抑制し、対照群と比較してそれぞれ25%、及び36%の平均生存期間を延長させた20)。
2. 作用機序
細胞内に取り込まれた後にDNA鎖間又はDNA鎖内架橋形成などを介して細胞増殖を抑制し、骨髄抑制作用や抗腫瘍作用を示す。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
ブスルファン〔Busulfan(JAN)〕
化学名
tetramethylene bis(methanesulfonate)
構造式
分子式
C6H14O6S2
分子量
246.30
融点
115~118℃
性状
白色の結晶性の粉末である。アセトンに対してやや溶けにくく、エタノールに対して極めて溶けにくく、水に対してほとんど溶けない。
取扱い上の注意
1.
本剤は調製後、できるだけ速やかに使用すること。
2.
本剤は細胞毒性を有するため、調製時には手袋、マスク、防護メガネ等を着用し、十分に注意すること。皮膚、粘膜、眼等に本溶液が付着した場合には、直ちに多量の流水でよく洗うこと。
承認条件
国内での治験症例が極めて限られていることから、製造販売後、一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することにより、本剤使用患者の背景情報を把握するとともに、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること。
包装
ブスルフェクス点滴静注用60mg:1バイアル
主要文献及び文献請求先
主要文献
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Fichtner, I. ほか:Eur. J. Cancer 39(6),801-807, 2003
文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
※大塚製薬株式会社 医薬情報センター
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