ロバクター属 14/14 100
セラチア属 7/9 77.8
プロテウス属 7/8 87.5
モルガネラ・モルガニー 4/4 -
インフルエンザ菌 108/108 100
インフルエンザ菌 BLNARe) 31/31 100
緑膿菌 33/47 70.2
緑膿菌 呼吸器感染症由来緑膿菌 2/11 18.2
緑膿菌 尿路感染症由来緑膿菌 30/33 90.9
ペプトストレプトコッカス属 21/21 100
プレボテラ属 33/33 100
ポルフィロモナス属 3/3 -
フソバクテリウム属 2/2 -
トラコーマクラミジア (クラミジア・トラコマティス) 63/65 96.9
肺炎クラミジア (クラミジア・ニューモニエ) 1/1 -
肺炎マイコプラズマ (マイコプラズマ・ニューモニエ) 13/13 100
a) ペニシリンG; MIC≧2μg/mL[経口ペニシリンVの基準 (CLSI法) を使用]
b) ペニシリンG; 0.12μg/mL≦MIC≦1μg/mL[経口ペニシリンVの基準 (CLSI法) を使用]
c) クラリスロマイシン; MIC≧1μg/mL又はエリスロマイシン; MIC≧1μg/mL
d) キノロン耐性 (レボフロキサシン; MIC≧8μg/mL又はモキシフロキサシン; MIC≧4μg/mL)、ペニシリン耐性 (ペニシリンG; MIC≧2μg/mL[経口ペニシリンVの基準 (CLSI法) を使用])、セフェム耐性 (セフロキシム; MIC≧2μg/mL)、マクロライド耐性 (クラリスロマイシン; MIC≧1μg/mL又はエリスロマイシン; MIC≧1μg/mL)、テリスロマイシン耐性 (テリスロマイシン; MIC≧4μg/mL)、テトラサイクリン耐性 (テトラサイクリン; MIC≧8μg/mL)、スルファメトキサゾール・トリメトプリム耐性 (スルファメトキサゾール・トリメトプリム; MIC≧76/4μg/mL)、のうち2系統以上の耐性株
e) β-ラクタマーゼ非産生アンピシリン耐性インフルエンザ菌
薬効薬理
1. 抗菌作用
シタフロキサシンは好気性又は嫌気性のグラム陽性菌及びグラム陰性菌、非定型菌に対し、幅広い抗菌スペクトルを有し、ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、モラクセラ (ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、インフルエンザ菌、緑膿菌、レジオネラ・ニューモフィラ、ペプトストレプトコッカス属、プレボテラ属、ポルフィロモナス属、フソバクテリウム属、トラコーマクラミジア (クラミジア・トラコマティス)、肺炎クラミジア (クラミジア・ニューモニエ)、肺炎マイコプラズマ (マイコプラズマ・ニューモニエ) などに対して強い抗菌力を示した11)。特に肺炎球菌 (ペニシリン耐性、マクロライド耐性及び多剤耐性肺炎球菌を含む)4, 11, 12, 13) 及び腸球菌属、緑膿菌及び大腸菌 (キノロン耐性大腸菌を含む)11, 14) に対して、他のニューキノロン系抗菌薬に比べ強い抗菌活性を示した。
2. 実験的感染症に対する治療効果
グラム陽性菌及びグラム陰性菌によるマウス敗血症モデルにおいて、シタフロキサシンはin vitro での抗菌力を反映する感染防御効果を示した11)。また、肺炎球菌による呼吸器感染モデルにおいて、対照とした他のニューキノロン系抗菌薬より優れた治療効果を示した11)。
3. 呼吸器感染症におけるPK/PD解析
呼吸器感染症を対象とした臨床試験で実施したPK/PD解析結果から、AUC0-24hr/MIC又はCmax/MICの上昇に伴い、原因菌の消失率が上昇することが確認された。肺炎球菌22株を含む呼吸器感染症の主要原因菌の消失率は、AUC0-24hr/MICが100を超えた場合に96.3% (78/81)、Cmax/MICが5を超えた場合に96.3% (79/82) であった12)。また、肺炎球菌性呼吸器感染症を対象とした臨床試験における肺炎球菌の消失率は、血清中シタフロキサシン濃度を非結合型濃度に換算したfAUC0-24hr/MICが30を超えた場合に98.9% (89/90)、f Cmax/MICが5を超えた場合に100% (69/69) であった13)。
4. 作用機序
シタフロキサシンは細菌のDNAジャイレース及びトポイソメラーゼIVに対して阻害活性を示し、殺菌的に作用する。本剤の両酵素に対する阻害活性は、対照とした他のニューキノロン系抗菌薬より強かった11, 15)。さらに、本剤はキノロン耐性菌由来酵素に対しても強い阻害活性を示した11, 16, 17)。
有効成分に関する理化学的知見
1. 一般名
シタフロキサシン水和物 (Sitafloxacin Hydrate)
2. 略名
STFX
3. 化学名
(-)-7-[(7S )-7-Amino-5-azaspiro[2.4]heptan-5-yl]-8-chloro-6-fluoro-1-[(1R ,2S )-2-fluoro-1-cyclopropyl]-1,4-dihydro-4-oxo-3-quinolinecarboxylic acid sesquihydrate
4. 分子式
C19H18ClF2N3O3・11/2H2O
5. 分子量
436.84
6. 構造式
7. 性状
微黄白色~黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
リン酸試液にやや溶けにくく、0.1mol/L塩酸試液、アセトニトリル又はメタノールに溶けにくく、エタノール (99.5) に極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。光によって淡黄褐白色となる。
(リン酸試液: リン酸50gを水950mLに溶かす)
8. 融点
217~223℃
9. 分配係数
1-オクタノール/水 (25℃); 0.244
包装
グレースビット錠50mg
(バラ) 100錠
(PTP) 100錠 500錠
グレースビット細粒10%
(バラ) 30g