ータ」の表参照)
2. 血清蛋白結合率3)
健康成人にシタフロキサシンを100mg単回経口投与した場合、投与後1時間、4時間、8時間における本剤の血清蛋白結合率は46%~55% (限外ろ過法) であり、いずれの時点においてもほぼ一定の値を示した。
3. 分布4, 5)
シタフロキサシン50mg又は100mgを単回経口投与した場合の各組織及び体液中濃度は以下のとおりであり、良好な組織移行性が確認された。
(「組織・体液中シタフロキサシン濃度」の表参照)
4. 代謝
シタフロキサシンはほとんど代謝を受けず、未変化体のまま尿中に排泄された。一部、血清、尿、糞中代謝物としてグルクロナイド、7'-オキソ体、7'S -水酸化体、7'S -水酸化体グルクロナイド、N -アセチル抱合体が認められた6)。
ヒト生体試料を用いたin vitro 試験では、チトクロームP450分子種CYP1A1及びCYP1A2に対し弱い阻害を示したが、CYP2C9、CYP2D6及びCYP3A4などに対しては、阻害は認められなかった7)。
5. 排泄
健康成人にシタフロキサシン50mg、100mgを空腹時単回経口投与した場合、投与後48時間までに、それぞれ投与量の約70%が未変化体のまま尿中に排泄された3)。
また、海外において14C標識シタフロキサシン100mg投与後、72時間までに放射能の約80%が尿中へ、約20%が糞中に排泄された8)。
6. 腎機能障害患者での体内動態9)
クレアチニンクリアランス値 (Ccr) により3群に分け、シタフロキサシン50mgを空腹時単回投与した場合、腎機能低下に伴い、血清中濃度の消失の遅延及び尿中排泄の遅延が認められた。
(「腎機能障害患者における薬物動態パラメータ」の表参照)
(「参考: 腎機能障害患者におけるシタフロキサシンの用法及び用量の目安」の表参照)
7. 高齢者での体内動態10)
高齢者5名 (67~80歳) 及び非高齢者6名 (25~35歳) にシタフロキサシン100mgを空腹時単回投与した場合、非高齢者群に比べて高齢者群では、t1/2の延長、Cmaxの低下及びAUC0-24hrの増加がみられた。シタフロキサシンの薬物動態は、加齢に伴う吸収・排泄機能低下により影響されることが示唆された。
(「高齢者及び非高齢者における薬物動態パラメータ」の表参照)
シタフロキサシン単回経口投与時の薬物動態パラメータ
ノンコンパートメント解析 (mean±SD)
投与量 例数 Cmax
(μg/mL) Tmax
(hr) t1/2
(hr) AUC0-∞
(μg・hr/mL) Vdz/F
(L/kg)
50mg空腹時 6 0.51±0.14 1.2±0.5 6.2±0.4 2.62±0.52 2.8±0.5
100mg空腹時 6 1.00±0.14 1.2±0.5 5.7±0.7 5.55±1.22 2.5±0.7
100mg食後 6 0.88±0.31 2.0±0.8 5.5±0.5 5.81±1.31 2.3±0.3
組織・体液中シタフロキサシン濃度 (mean±SD)
組織・体液 投与量 例数 投与後時間
(hr) 組織・体液中濃度
(μg/g、μg/mL) 対血清中濃度比
中耳粘膜 100mg 9 2.7~3.1 0.82±0.73 1.4±0.7a)
上顎洞粘膜 100mg 4 2.0~3.0 0.56±0.31 1.1±0.8
篩骨洞粘膜 100mg 6 2.3~4.0 0.96±0.61 1.6±0.5
口蓋扁桃 50mg 10 2.0~3.8 0.63±0.20 1.8±0.4
歯肉 50mg 10 2.7~3.7 0.57±0.17 1.3±0.4
抜歯創貯留液 50mg 10 2.7~3.7 0.32±0.17 0.8±0.5
a) 血清中濃度が定量下限未満となった被験者以外の8名の値
腎機能障害患者における薬物動態パラメータ
ノンコンパートメント解析 (mean±SD)
腎機能
(Cc rmL/min) 例数 Cmax
(μg/mL) Tmax
(hr) t1/2
(hr) AUC0-24hr
(μg・hr/mL) 累積尿中排泄率
(%)
0~24時間 累積尿中排泄率
(%)
0~48時間
軽度障害群
60≦Ccr<90 6 0.63±0.35 1.7±1.1 7.5±1.3 4.18±0.91 43.4±7.1 48.9±7.4
中等度障害群
30≦Ccr<60 3 0.75±0.22 1.5±1.3 11.5±2.2 6.29±1.21 37.4±4.2 44.7±2.2
重度障害群
10≦Ccr<30 3 0.60±0.06 1.8±1.9 16.