ラシックス注20mg
作成又は改訂年月
**2012年10月改訂(第12版)
*2012年3月改訂
日本標準商品分類番号
872139
日本標準商品分類番号等
再評価結果公表年月(最新)
1994年6月
薬効分類名
利尿降圧剤
承認等
販売名
ラシックス注20mg
販売名コード
2139401A2137
承認・許可番号
承認番号
21400AMZ00653
商標名
Lasix
薬価基準収載年月
2003年7月
販売開始年月
1965年5月
貯法・使用期限等
貯 法
遮光して室温保存(「取り扱い上の注意」の項参照)
使用期限
外箱に表示
基準名
日本薬局方
フロセミド注射液
規制区分
処方せん医薬品
注意-医師等の処方せんにより使用すること
組成
成分:有効成分:1アンプル(2mL)中の分量
日局フロセミド:20mg
成分:添加物:1アンプル(2mL)中の分量
塩化ナトリウム:15mg
pH調節剤:適量
性状
性状・剤形
褐色アンプル入りの無色澄明な液体(注射剤)
pH
8.6~9.6
浸透圧比
約1(0.9%生理食塩液に対する比)
一般的名称
フロセミド注射液
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
無尿の患者[本剤の効果が期待できない。]
2.
肝性昏睡の患者[低カリウム血症によるアルカローシスの増悪により肝性昏睡が悪化するおそれがある。]
3.
体液中のナトリウム、カリウムが明らかに減少している患者[電解質失調を起こすおそれがある。]
4.
スルフォンアミド誘導体に対し過敏症の既往歴のある患者
効能又は効果
効能又は効果/用法及び用量
高血圧症(本態性、腎性等)、悪性高血圧、心性浮腫(うっ血性心不全)、腎性浮腫、肝性浮腫、脳浮腫、尿路結石排出促進
用法及び用量
通常、成人にはフロセミドとして1日1回20mgを静脈注射又は筋肉内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。腎機能不全等の場合にはさらに大量に用いることもある。ただし、悪性高血圧に用いる場合には、通常、他の降圧剤と併用すること。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
進行した肝硬変症のある患者[肝性昏睡を誘発することがある。]
2.
重篤な冠硬化症又は脳動脈硬化症のある患者[急激な利尿があらわれた場合、急速な血漿量減少、血液濃縮をきたし、血栓塞栓症を誘発するおそれがある。]
3.
重篤な腎障害のある患者[排泄遅延により血中濃度が上昇する。]
4.
肝疾患・肝機能障害のある患者[肝性昏睡を誘発することがある。]
5.
本人又は両親、兄弟に痛風、糖尿病のある患者[痛風発作を起こすおそれがある。糖尿病を悪化するおそれがある。]
6.
下痢、嘔吐のある患者[電解質失調を起こすおそれがある。]
7.
手術前の患者[1)昇圧アミンに対する血管壁の反応性を低下させることがある。2)ツボクラリン等の麻痺作用を増強することがある。「3.相互作用」の項参照]
8.
ジギタリス剤、糖質副腎皮質ホルモン剤、ACTH又はグリチルリチン製剤の投与を受けている患者[「3.相互作用」の項参照]
9.
減塩療法時の患者[低ナトリウム血症を起こすおそれがある。]
10.
高齢者[「5.高齢者への投与」の項参照]
11.
小児等[「7.小児等への投与」の項参照]
(1) ~(11)項は「4.副作用」の項の「(2)その他の副作用」の項参照
重要な基本的注意
1.
本剤の利尿効果は急激にあらわれることがあるので、電解質失調、脱水に十分注意し、少量から投与を開始して、徐々に増量すること。
2.
連用する場合、電解質失調があらわれることがあるので定期的に検査を行うこと。
3.
降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
1. 薬剤名等昇圧アミン
アドレナリン
ノルアドレナリン
臨床症状・措置方法
昇圧アミンの作用を減弱するおそれがあるので、手術前の患者に使用する場合には、本剤の一時休薬等の処置を行うこと。
機序・危険因子
併用により血管壁の反応性が低下するためと考えられている。
2. 薬剤名等ツボクラリン及びその類似作用物質
ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物
臨床症状・措置方法
麻痺作用を増強することがあるので、手術前の患者に使用する場合には、本剤の一時休薬等の処置を行うこと。
機序・危険因子
利尿剤による血清カリウム値の低下により、これらの薬剤の神経・筋遮断作用が増強されると考えられている。
3. 薬剤名等他の降圧剤
β‐遮断剤 等
臨床症状・措置方法
降圧作用を増強するおそれがあるので、降圧剤の用量調節等に注意すること。
機序・危険因子
作用機序の異なる降圧剤との併用により、降圧作用が増強される。
4. 薬剤名等ACE阻害剤
A‐II受容体拮抗剤
臨床症状・措置方法
本剤投与中にACE阻害剤又はA‐II受容体拮抗剤を初めて投与もしくは増量した際に、高度の血圧低下や、腎不全を含む腎機能の悪化を起こすことがある。
これらの薬剤を初めて投与する場合や増量する場合は、本剤の一時休薬もしくは減量等を考慮すること。
機序・危険因子
本剤投与中は血漿レニン活性が上昇しており、これらの薬剤を投与することによりレニン‐アンジオテンシン系をブロックする結果、急激な血圧低下を起こすと考えられる。
5. 薬剤名等アミノグリコシド系抗生物質
ゲンタマイシン硫酸塩
アミカシン硫酸塩
臨床症状・措置方法
第8脳神経障害(聴覚障害)を増強するおそれがある。
機序・危険因子
アミノグリコシド系抗生物質の内耳外有毛細胞内濃度が上昇し、最終的には外有毛細胞の壊死を引き起こし、永続的な難聴が起こる場合もある。
6. 薬