性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸[肝硬変患者において、アトルバスタチンの血漿中HMG-CoA還元酵素阻害活性体濃度が健康成人に比べて上昇した(AUCで4.4~9.8倍)臨床試験成績がある。したがって、これらの患者ではアトルバスタチンの血漿中濃度が上昇し、副作用の発現頻度が増加するおそれがある。また、アトルバスタチンは主に肝臓において作用し代謝されるので、肝障害を悪化させるおそれがある。「薬物動態」の項参照]
3. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
4. *テラプレビルを投与中の患者[「相互作用」の項参照]
原則禁忌
(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者に、本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。[横紋筋融解症があらわれやすい。「相互作用」、アトルバスタチンの項参照]
効能又は効果
本剤(アムロジピン・アトルバスタチン配合剤)は、アムロジピン及びアトルバスタチンによる治療が適切である以下の患者に使用する。
高血圧症又は狭心症と、高コレステロール血症又は家族性高コレステロール血症を併発している患者
なお、アムロジピンとアトルバスタチンの効能・効果は以下のとおりである。
アムロジピン
・高血圧症
・狭心症
アトルバスタチン
・高コレステロール血症
・家族性高コレステロール血症
効能又は効果に関連する使用上の注意
アムロジピン
アムロジピンは効果発現が緩徐であるため、本剤は緊急な治療を要する不安定狭心症には効果が期待できない。
アトルバスタチン
(1)
適用の前に十分な検査を実施し、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること。
(2)
家族性高コレステロール血症ホモ接合体については、LDL-アフェレーシス等の非薬物療法の補助として、あるいはそれらの治療法が実施不能な場合に本剤の適用を考慮すること。
用法及び用量
本剤(アムロジピン・アトルバスタチン配合剤)は、1日1回経口投与する。なお、以下のアムロジピンとアトルバスタチンの用法・用量に基づき、患者毎に用量を決めること。
アムロジピン
・高血圧症
通常、成人にはアムロジピンとして2.5~5mgを1日1回経口投与する。なお、症状に応じ適宜増減するが、効果不十分な場合には1日1回10mgまで増量することができる。
・狭心症
通常、成人にはアムロジピンとして5mgを1日1回経口投与する。なお、症状に応じ適宜増減する。
アトルバスタチン
・高コレステロール血症
通常、成人にはアトルバスタチンとして10mgを1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、重症の場合は1日20mgまで増量できる。
・家族性高コレステロール血症
通常、成人にはアトルバスタチンとして10mgを1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、重症の場合は1日40mgまで増量できる。
用法及び用量に関連する使用上の注意
1.
原則として、アムロジピン及びアトルバスタチンを併用、あるいはいずれか一方を使用している場合に、本剤の使用を検討すること。なお、両有効成分のいずれか一方を服用している患者に本剤を使用する場合は、患者の状態を十分に考慮した上で、各単剤の併用よりも本剤の投与が適切であるか慎重に判断すること。
2.
本剤(アムロジピン・アトルバスタチン配合剤)は次の4製剤がある。
カデュエット配合錠
1番:アムロジピン2.5mg/アトルバスタチン5mg
2番:アムロジピン2.5mg/アトルバスタチン10mg
3番:アムロジピン5mg/アトルバスタチン5mg
4番:アムロジピン5mg/アトルバスタチン10mg
上記配合用量以外の用量を投与する場合は、個別のアムロジピン製剤又はアトルバスタチン製剤を用いることができるが、それぞれの成分の用法・用量の範囲内で投与すること。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
アムロジピン
(1)
過度に血圧の低い患者[さらに血圧が低下するおそれがある。]
(2)
肝機能障害のある患者[本剤は主に肝で代謝されるため、肝機能障害患者では、血中濃度半減期の延長及び血中濃度-時間曲線下面積(AUC)が増大することがある。高用量(10mg)において副作用の発現率が高まる可能性があるので、増量時には慎重に投与すること。(「薬物動態」、「副作用」の項参照)]
(3)
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
(4)
重篤な腎機能障害のある患者[一般的に腎機能障害のある患者では、降圧に伴い腎機能が低下することがある。]
アトルバスタチン
(1)
肝障害又はその既往歴のある患者、アルコール中毒の患者[アトルバスタチンは主に肝臓において作用し代謝されるので、肝障害を悪化させるおそれがある。また、アルコール中毒の患者は、横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。]
(2)
腎障害又はその既往歴のある患者[横紋筋融解症の報告例の多くが腎機能障害を有する患者であり、また、横紋筋融解症に伴って急激な腎機能の悪化が認められている。]
(3)
フィブラート系薬剤(ベザフィブラート等)、免疫抑制剤(シクロスポリン等)、ニコチン酸製剤(ニセリトロール等)、アゾール系抗真菌薬(イトラコナゾール等)、エリスロマイシンを投与中の患者[一般にHMG-CoA還元酵素阻害剤との相互作用により横紋筋融解症があらわれやすい。「相互作用」、アトルバスタチンの項参照]
(4)
糖尿病の患者[糖尿病を悪化させることがある。]
(5)
甲状腺機能低下症の患者、遺伝性の筋疾患(筋ジストロフィー等)又はその家族歴のある患者、薬剤性の筋障害の既往歴のある患者[横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。]
(6)
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
重要な基本的注意
本剤は、アムロジピン2.5mgあるいは5mgとアトルバスタチン5mgあるいは10mgとの配合剤であり、アムロジピンとアトルバスタチン双方の副作用が発現するおそれがあることに留意すること。[「副作用」の項参照]
アムロジピン
(1)