やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。
〔外国において、ヒト乳汁中へ移行するとの報告がある。〕
小児等への投与
低出生体重児、新生児には、中枢神経系の副作用(興奮、痙攣等)が起こる危険性が高いので投与しないことが望ましい。
薬物動態
※※外国人のデータでは、健康成人にトリプロリジン塩酸塩水和物を3.75mg経口投与したとき、投与2時間後に血漿中濃度は最高に達し(8ng/mL)、以後約5時間の半減期で減少する。1)
(注)本剤の承認された1回用量は2~3mgである。
薬効薬理
ヒスタミンのH1受容体に対し競合的に拮抗することにより、抗ヒスタミン作用をあらわす。
モルモット摘出腸管のヒスタミンによる痙攣に対し、クロルフェニラミンの約4倍の抑制効果を有する。2)
ヒト経口投与時の抗ヒスタミン作用は、投与後30分以内にあらわれ、 2~3時間後にピークに達し、 その作用は5時間以上持続する。3)
有効成分に関する理化学的知見
※※一般名
トリプロリジン塩酸塩水和物
(Triprolidine Hydrochloride Hydrate)
化学名
trans-1-(4-methylphenyl)-1-(2-pyridyl)-3-pyrrolidinoprop-1-ene hydrochloride monohydrate
構造式
分子式
C19H22N2・HCl・H2O
分子量
332.87
性状
白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。
氷酢酸に極めて溶けやすく、水、 エタノール、 クロロホルム又はn-ブタノールに溶けやすく、エーテル又はヘキサンにほとんど溶けない。
光によって徐々に着色する。
水溶液(1→10)のpHは6.0~7.0である。
融点:118~121℃
※※包装
ベネン錠1mg:500錠 瓶
ベネンシロップ0.033%:500mL 瓶
主要文献
1)
DeAngelis R L et al : J Pharm Sci 66 841(1977)
2)
Green A F : Br J Pharmacol 8 171(1953)
3)
Fowle A S E et al : Eur J Clin Pharmacol 3 215 (1971)
文献請求先
※※佐藤製薬株式会社 医薬事業部
〒107-0051 東京都港区元赤坂1丁目5番27号
TEL 03-5412-7817
FAX 03-3796-6560
製造業者又は輸入販売業者の氏名又は名称及び住所
※製造販売元
佐藤製薬株式会社