ドキシル注20mg
--------------------------------------------------------------------------------
作成又は改訂年月
** 2012年12月改訂(第4版)
* 2009年9月改訂
日本標準商品分類番号
874235
日本標準商品分類番号等
効能又は効果追加承認年月(最新)
2009年4月
国際誕生年月
1995年11月
薬効分類名
抗悪性腫瘍剤
承認等
販売名
ドキシル注20mg
販売名コード
4235402A1025
承認・許可番号
承認番号
21900AMX00001000
商標名
DOXIL Injection
薬価基準収載年月
2007年1月
販売開始年月
2007年2月
貯法・使用期限等
貯法
2~8℃(凍結を避けること)
使用期限
20ヵ月(包装に表示の使用期限内に使用すること)
規制区分
劇薬
処方せん医薬品
注意-医師等の処方せんにより使用すること
組成
本剤は、ドキソルビシン塩酸塩をMPEG-DSPE修飾リポソームに封入した静脈内投与製剤である。
成分・含量
1バイアル10mL中ドキソルビシン塩酸塩20mg含有
添加物(1バイアル中)
HSPC注1) 95.8mg
MPEG-DSPE注2) 31.9mg
コレステロール 31.9mg
硫酸アンモニウム 20mg
L-ヒスチジン 15.5mg
精製白糖 940mg
pH調整剤 適量
注1)Hydrogenated Soy Phosphatidylcholine(水素添加大豆ホスファチジルコリン)
注2)N-(Carbonyl-methoxypolyethylene glycol 2000)-1,2-distearoyl-sn-glycero-3-phosphoethanolamine sodium salt
性状
色・性状
赤色の懸濁液
pH
6.0~7.0
一般的名称
ドキソルビシン塩酸塩 リポソーム注射剤
警告
1.
従来のドキソルビシン塩酸塩製剤の代替として本剤を投与しないこと。[「重要な基本的注意」の項参照]
2.
本剤の投与は、緊急時に十分対応できる医療施設において、本剤投与が適切と判断される症例についてのみ実施すること。
3.
本剤の卵巣癌患者への投与は、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで実施すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に本剤の臨床試験成績等を踏まえて、有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。[「臨床成績」の項参照]
4.
ドキソルビシン塩酸塩が有する心毒性に注意すること。ドキソルビシン塩酸塩の総投与量が500mg/m2を超えると、心筋障害によるうっ血性心不全が生じる可能性がある。ドキソルビシン塩酸塩の総投与量については、他のアントラサイクリン系薬剤や関連化合物による前治療又は併用を考慮すること。また、縦隔に放射線療法を受けた患者又はシクロホスファミドなどの心毒性のある薬剤を併用している患者では、より低い総投与量(400mg/m2)で心毒性が発現する可能性があるので注意すること。本剤投与開始前、及び本剤投与中は頻回に心機能検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止すること。[「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照]
5.
心血管系疾患又はその既往歴のある患者には、治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ投与すること。[「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照]
6.
重度の骨髄抑制が生じることがあるため、頻回に血液検査を行うなど患者の状態を十分に観察すること。[「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照]
7.
ほてり、潮紅、呼吸困難、胸部不快感、熱感、悪心、息切れ、胸部及び咽喉の絞扼感、低血圧等を含む急性のinfusion reactionが認められている。これらの症状は、多くの患者で投与中止又は終了後、数時間から1日で軽快し、また、投与速度の減速により軽快することもある。一部の患者では、重篤で致死的なアレルギー様又はアナフィラキシー様のinfusion reactionが報告されている。緊急時に十分な対応のできるよう治療薬と救急装置を準備した上で投与を開始し、infusion reaction発現の危険性を最小限にするため投与速度は1mg/分を超えないこと。このようなinfusion reactionが生じた場合は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照]
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
従来のドキソルビシン塩酸塩製剤又は本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
効能又は効果
効能又は効果/用法及び用量
1.
がん化学療法後に増悪した卵巣癌
2.
エイズ関連カポジ肉腫
効能又は効果に関連する使用上の注意
<卵巣癌>
本剤の投与を行う場合には、白金製剤を含む化学療法施行後の症例を対象とし、白金製剤に対する感受性を考慮して本剤以外の他の治療法を慎重に検討した上で、本剤の投与を開始すること。
用法及び用量
1. がん化学療法後に増悪した卵巣癌
通常、成人にはドキソルビシン塩酸塩として1日1回50mg/m2を1mg/分の速度で静脈内投与し、その後4週間休薬する。これを1コースとして投与を繰り返す。
なお、患者の状態により適宜減量する。
2. エイズ関連カポジ肉腫
通常、成人にはドキソルビシン塩酸塩として1日1回20mg/m2を1mg/分の速度で静脈内投与し、その後2~3週間休薬する。これを1コースとして投与を繰り返す。
なお、患者の状態により適宜減量する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
1.
本剤と他の抗悪性腫瘍剤を併用した場合の有効性及び安全性は確立していない。
2.
本剤は、5%ブドウ糖注射液で希釈すること。希釈方法については、本剤の投与量に合わせ、以下の(1)、(2)いずれかの方法で行うこと。
(1) 本剤の投与量が90