Argi-U Injection(L-Arginine Hydrochloride)盐酸L-精氨酸注射剂,アルギU点滴静注20g
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作成又は改訂年月
*2016年4月改訂(第2版)
2013年7月作成
日本標準商品分類番号
873999
日本標準商品分類番号等
再審査結果公表年月(最新)
2010年12月
薬効分類名
尿素サイクル異常症薬
承認等
販売名
アルギU点滴静注20g
販売名コード
3999421A1037
承認・許可番号
承認番号
22000AMX02169
商標名
Argi-U Injection
薬価基準収載年月
2008年12月
販売開始年月
2000年11月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存
使用期限
外箱、ラベルに表示
規制区分
処方箋医薬品注)
注) 注意-医師等の処方箋により使用すること
組成
本剤は1袋(200mL)中にL-アルギニン塩酸塩20.0gを含有する。
性状
本剤は無色澄明の水性注射剤である。
pH
5.0~6.0
浸透圧比※
約3
※生理食塩液に対する比
一般的名称
アルギニン製剤
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
アルギナーゼ欠損症の患者[アルギニン血症を増悪させる。]
効能又は効果
下記疾患における高アンモニア血症の急性増悪において経口製剤により調節不能な場合の緊急的血中アンモニア濃度の低下
先天性尿素サイクル異常症[カルバミルリン酸合成酵素欠損症、オルニチントランスカルバミラーゼ欠損症、アルギニノコハク酸合成酵素欠損症(シトルリン血症)、アルギニノコハク酸分解酵素欠損症(アルギニノコハク酸尿症)]
又はリジン尿性蛋白不耐症
効能又は効果に関連する使用上の注意
原則として、診断が確定し、アルギニン製剤等の補助療法により治療が行われている患者に投与する。ただし、先天性尿素サイクル異常症が予測される患者で緊急に投与する場合は、血中アンモニア濃度、自他覚症状を参考にしながら投与する。
用法及び用量
通常、1日量として、体重1kg当たり2~10mLを1時間以上かけて点滴静注する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
1.
本剤により高アンモニア血症の改善がみられなかった場合、腹膜透析、血液透析あるいは交換輸血等の治療も行い適切な併用処置を講ずること。
2.
塩酸塩を大量に投与することにより高クロール性アシドーシスになることがあるので、血液pH等を観察し、投与すること。なお、アシドーシスの可能性がある場合は本剤の投与を中止し、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ化剤を投与する等の適切な処置を講ずること。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
高クロール性アシドーシスの患者[本剤に含まれるクロールによりアシドーシスを悪化させるおそれがある。]
2.
腎障害のある患者[窒素化合物の負荷により原病の症状を悪化させるおそれがある。]
3.
気管支喘息の患者[症状を一時的に悪化させるおそれがある。]
副作用
承認時までの臨床試験において、本剤は7例に投与されたが、副作用は認められていない。(承認時)
市販後の使用成績調査では54例中、3例(5.6%)3件に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められ、報告された副作用は、高アンモニア血症1件(1.6%)、皮膚潰瘍1件(1.6%)、血中尿素増加1件(1.6%)であった。(再審査終了時)
同じ成分・濃度の「L-アルギニン塩酸塩注射液」(下垂体機能検査薬)では次の副作用が認められている。
過敏症注)
(頻度不明)
発疹、蕁麻疹
消化器
(頻度不明)
一過性の嘔気
注) 投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
2.
授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。[授乳中の投与に関する安全性は確立していない。]
適用上の注意
投与時
本剤の血管外漏出が原因と考えられる皮膚壊死、潰瘍形成が報告されているので、点滴部位の観察を十分に行い、発赤、浸潤、腫脹などの血管外漏出の徴候があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬物動態
健康成人(外国人8名)に塩酸アルギニンを3、9、15及び21mg/kg/minの投与速度で30分間静脈内に持続投与した場合、投与終了後のアルギニンの血清中濃度はそれぞれ1.17、3.44、6.84及び9.25mmol/Lであった。代謝クリアランスは10.6~12.8mL/min/kgであり、消失半減期は15mg/kg/min以下の投与速度で約15分、21mg/kg/minの投与速度では約27分であった1)。
(参考)
マウスにアミジン基を標識した14C‐塩酸アルギニンを500mg/kgの用量で静脈内投与した場合、尿中には投与後3時間までに54%、投与後24時間までに74%の放射能が排泄され、呼気中には投与後24時間までに8.3%、糞中には投与後48時間までに0.53%の放射能が排泄された。また、投与後24時間までに排泄された尿中代謝物は、尿素75%、その他の代謝物16%、未変化のアルギニン9%であった2)。
臨床成績
先天性尿素サイクル異常症7例 (オルニチントランスカルバミラーゼ欠損症4例、アルギニノコハク酸尿症1例、リジン尿性蛋白不耐症2例) を対象とした一般臨床試験において、血中アンモニア濃度、血中アルギニン濃度及び自他覚症状等の経時的変化をみた有効率(「有効」以上)は71.4%(5/7)であった。3)
薬効薬理
1. 血中アンモニア濃度の上昇抑制4~6)
カルバミルリン酸合成酵素(CPSI)欠損症、オルニチントランスカルバミラーゼ(OTC)欠損症、シトルリン血症及びアルギニノコハク酸尿症の患者において蛋白制限治療とともにアルギニンを投与した結果、臨床症状の改善、血中アンモニア及びグルタミン濃度の低下、尿素生成量の増加並びに尿中