TAPIZOL Cap(Lansoprazole)兰索拉唑胶囊,タピゾールカプセル15/タピゾールカプセル30
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作成又は改訂年月
**2015年 8月改訂(第13版)
*2014年12月改訂
日本標準商品分類番号
872329
日本標準商品分類番号等
効能追加
*2014年12月(タピゾールカプセル15)
2013年7月
薬効分類名
プロトンポンプ・インヒビター
承認等
販売名
タピゾールカプセル15
販売名コード
2329023M1046
承認・許可番号
承認番号
21700AMZ00234000
欧文商標名
TAPIZOL
薬価収載
2005年7月
販売開始
2005年7月
使用期限等
貯 法
室温保存
使用期限
外箱に表示
規制区分
処方箋医薬品
(注意-医師等の処方箋により使用すること)
組成
有効成分
1カプセル中にランソプラゾール15mgを含有する。
添加物
酸化チタン、水酸化アルミニウム、精製白糖、ゼラチン、タルク、炭酸水素ナトリウム、トウモロコシデンプン、乳糖水和物、バレイショデンプン、ヒプロメロース、ポリソルベート80、マクロゴール4000、マクロゴール6000、メタクリル酸コポリマーLD、ラウリル硫酸ナトリウム
性状
蓋部・胴体部とも白色不透明、内容物が白色~わずかに褐色を帯びた白色顆粒の硬カプセル剤である。内容顆粒は腸溶性である。
外形
サイズ
4号カプセル
識別コード
t 524
販売名
タピゾールカプセル30
販売名コード
2329023M2042
承認・許可番号
承認番号
21700AMZ00235000
欧文商標名
TAPIZOL
薬価収載
2005年7月
販売開始
2005年7月
使用期限等
貯 法
室温保存
使用期限
外箱に表示
規制区分
処方箋医薬品
(注意-医師等の処方箋により使用すること)
組成
有効成分
1カプセル中にランソプラゾール30mgを含有する。
添加物
酸化チタン、水酸化アルミニウム、精製白糖、ゼラチン、タルク、炭酸水素ナトリウム、トウモロコシデンプン、乳糖水和物、バレイショデンプン、ヒプロメロース、ポリソルベート80、マクロゴール4000、マクロゴール6000、メタクリル酸コポリマーLD、ラウリル硫酸ナトリウム
性状
蓋部・胴体部とも白色不透明、内容物が白色~わずかに褐色を帯びた白色顆粒の硬カプセル剤である。内容顆粒は腸溶性である。
外形
サイズ
2号カプセル
識別コード
t 525
一般的名称
ランソプラゾールカプセル
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
本剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者
2.
アタザナビル硫酸塩、リルピビリン塩酸塩を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
効能・効果
●タピゾールカプセル15
*○胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群、非びらん性胃食道逆流症、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制
○下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
●タピゾールカプセル30
○胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群
○下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
効能・効果に関連する使用上の注意
*低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制の場合
血栓・塞栓の形成抑制のために低用量のアスピリンを継続投与している患者を投与対象とし、投与開始に際しては、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往を確認すること。
*非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制の場合
関節リウマチ、変形性関節症等における疼痛管理等のために非ステロイド性抗炎症薬を長期継続投与している患者を投与対象とし、投与開始に際しては、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往を確認すること。
ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助の場合
(1)
進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない。
(2)
特発性血小板減少性紫斑病に対しては、ガイドライン等を参照し、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと。
(3)
早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。
(4)
ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には、ヘリコバクター・ピロリが陽性であること及び内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認すること。
用法・用量
○胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群の場合
通常、成人にはランソプラゾールとして1回30mgを1日1回経口投与する。
なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。
○逆流性食道炎の場合
通常、成人にはランソプラゾールとして1回30mgを1日1回経口投与する。なお、通常8週間までの投与とする。
さらに、再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1回15mgを1日1回経口投与するが、効果不十分の場合は、1日1回30mgを経口投与することができる。
○非びらん性胃食道逆流症の場合(タピゾールカプセル15のみ)
通常、成人にはランソプラゾールとして1回15mgを1日1回経口投与する。なお、通常4週間までの投与とする。
*○低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制の場合(タピゾールカプセル15のみ)
通常、成人にはランソプラゾールとして1回15mgを1日1回経口投与する。
*○非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制の場合(タピゾールカプセル15のみ)
通常、成人にはランソプラゾールとして1回15mgを1日1回経口投与する。
○ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助の場合
通常、成人にはランソプラゾールとして1回30mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は、これに代わる治療として、通常、成人にはランソプラゾールとして1回30mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
用法・用量に関連する使用上の注意
逆流性食道炎の維持療法において、1日1回30mgの投与は、1日1回15mg投与中に再発した例など15mgでは効果が不十分な場合に限る。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
薬物過敏症の既往歴のある患者
2.
肝障害のある患者
[本剤の代謝、排泄が遅延することがある]
3.
高齢者
[「高齢者への投与」の項参照]
重要な基本的注意
1.
治療にあたっては経過を十分に観察し、病状に応じ治療上必要最小限の使用にとどめること。
2.
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍に使用する場合は、長期の使用経験は十分でないので、維持療法には用いないことが望ましい。
3.
逆流性食道炎の維持療法については、再発・再燃を繰り返す患者に対し投与することとし、本来維持療法の必要のない患者に投与することのないよう留意すること。また、1日1回30mg又は15mgの投与により寛解状態が長期にわたり継続する症例で、減量又は投与中止により再発するおそれがないと判断される場合は1日1回15mgに減量又は中止すること。なお、維持療法中は定期的に内視鏡検査を実施するなど観察を十分に行うことが望ましい。
4.
非びらん性胃食道逆流症の治療については、投与開始2週後を目安として効果を確認し、症状の改善傾向が認められない場合には、酸逆流以外の原因が考えられるため他の適切な治療への変更を考慮すること。[「その他の注意」の項参照]
5.
非びらん性胃食道逆流症の治療については、問診により胸やけ、呑酸等の酸逆流症状が繰り返しみられること(1週間あたり2日以上)を確認のうえ投与すること。
なお、本剤の投与が胃癌、食道癌等の悪性腫瘍及び他の消化器疾患による症状を隠蔽することがあるので、内視鏡検査等によりこれらの疾患でないことを確認すること。
6.
本剤をヘリコバクター・ピロリの除菌の補助に用いる際には、除菌治療に用いられる他の薬剤の添付文書に記載されている禁忌、慎重投与、重大な副作用等の使用上の注意を必ず確認すること。
相互作用
相互作用の概略
本剤は主として肝薬物代謝酵素CYP2C19又はCYP3A4で代謝される。
また、本剤の胃酸分泌抑制作用により、併用薬剤の吸収を促進又は抑制することがある。
併用禁忌
(併用しないこと)
1.
薬剤名等
アタザナビル硫酸塩
レイアタッツ
臨床症状・措置方法
アタザナビル硫酸塩の作用を減弱するおそれがある。
機序・危険因子
本剤の胃酸分泌抑制作用によりアタザナビル硫酸塩の溶解性が低下し、アタザナビルの血中濃度が低下することがある。
2.
薬剤名等
リルピビリン塩酸塩
エジュラント
臨床症状・措置方法
リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある。
機序・危険因子
本剤の胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下することがある。
併用注意
(併用に注意すること)
併用注意の表
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
テオフィリン テオフィリンの血中濃度が低下することがある。 本剤が肝薬物代謝酵素を誘導し、テオフィリンの代謝を促進することが考えられている。
タクロリムス水和物 タクロリムスの血中濃度が上昇することがある。 本剤が肝薬物代謝酵素におけるタクロリムスの代謝を競合的に阻害するためと考えられている。
ジゴキシン
メチルジゴキシン 左記薬剤の作用を増強する可能性がある。 本剤の胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性がある。
イトラコナゾール
ゲフィチニブ 左記薬剤の作用を減弱する可能性がある。 本剤の胃酸分泌抑制作用により左記薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。
メトトレキサート メトトレキサートの血中濃度が上昇することがある。高用量のメトトレキサートを投与する場合は、一時的に本剤の投与を中止することを考慮すること。 機序は不明である。
フェニトイン
ジアゼパム 左記薬剤の代謝、排泄が遅延することが類薬(オメプラゾール)で報告されている。 左記薬剤の代謝、排泄が遅延することが類薬(オメプラゾール)で報告されている。
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用(頻度不明)
1.
**アナフィラキシー(全身発疹、顔面浮腫、呼吸困難等)があらわれることがあり、ショックを起こした例もあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.
汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血、また、顆粒球減少、血小板減少、貧血があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
3.
黄疸、AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴う重篤な肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4.
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5.
ヘリコバクター・ピロリの除菌に用いるアモキシシリン水和物、クラリスロマイシンでは、偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
6.
間質性肺炎があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等があらわれた場合には、速やかに胸部X線等の検査を実施し、本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
7.
間質性腎炎があらわれ、急性腎不全に至ることもあるので、腎機能検査値(BUN、クレアチニン上昇等)に注意し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
その他の副作用の表
*胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群、非びらん性胃食道逆流症、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制の場合
頻度不明
過敏症注1) 発疹、そう痒、多形紅斑
肝臓注2) AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、LDH、γ-GTPの上昇
血液 好酸球増多
消化器 便秘、下痢、口渇、腹部膨満感、悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、カンジダ症、味覚異常、口内炎、舌炎、大腸炎(collagenous colitis等注3)を含む)
精神神経系 頭痛、眠気、うつ状態、不眠、めまい、振戦
その他 発熱、総コレステロール、尿酸の上昇、女性化乳房注1)、浮腫、倦怠感、舌・口唇のしびれ感、四肢のしびれ感、筋肉痛、脱毛、かすみ目、脱力感、関節痛、低ナトリウム血症、低マグネシウム血症
注1)このような場合には投与を中止すること。
注2)観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注3)下痢が継続する場合、collagenous colitis等が発現している可能性があるため、速やかに本剤の投与を中止すること。腸管粘膜に縦走潰瘍、びらん、易出血等の異常を認めることがあるので、下血、血便が認められる場合には、適切な処置を行うこと。
ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助の場合
頻度不明
消化器 軟便、下痢、味覚異常、腹部膨満感、悪心、嘔吐、腹痛、便秘、口内炎、舌炎、口渇、胸やけ、胃食道逆流、食欲不振
肝臓注2) AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、LDH、γ-GTP、ビリルビンの上昇
血液注2) 好中球減少、好酸球増多、白血球増多、貧血、血小板減少
過敏症注1) 発疹、そう痒
精神神経系 頭痛、眠気、めまい、不眠、しびれ感、うつ状態
その他 トリグリセライド、尿酸の上昇、総コレステロールの上昇・低下、尿蛋白陽性、尿糖陽性、倦怠感
注1)このような場合には投与を中止すること。
注2)観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
なお、外国で行われた試験で認められている副作用は次のとおりである。
頻度不明
消化器 下痢、味覚異常、悪心、嘔吐、口内炎、腹痛、排便回数増加
肝臓 AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇
過敏症 発疹
精神神経系 頭痛、めまい
高齢者への投与
一般に高齢者では酸分泌能は低下しており、その他生理機能の低下もあるので低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。[動物試験(ラット)において胎児血漿中濃度は母動物の血漿中濃度より高いことが報告されている。また、ウサギ(経口30mg/kg/日)で胎児死亡率の増加が報告されている。なお、ラットにランソプラゾール(50mg/kg/日)、アモキシシリン水和物(500mg/kg/日)及びクラリスロマイシン(160mg/kg/日)を併用投与した試験で、母動物での毒性の増強とともに胎児の発育抑制の増強が報告されている]
2.
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること。[動物試験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている]
小児等への投与
小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
適用上の注意
薬剤交付時:
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
その他の注意
1.
類薬(オメプラゾール)で、視力障害が発現したとの報告がある。
2.
ラットに52週間強制経口投与した試験で、50mg/kg/日群(臨床用量の約100倍)において1例に良性の精巣間細胞腫が報告されている。さらに、24ヵ月間強制経口投与した試験で、15mg/kg/日以上の群において良性の精巣間細胞腫の発生増加が、また、5mg/kg/日以上の群において胃のカルチノイド腫瘍が報告されており、加えて、雌ラットの15mg/kg/日以上及び雄ラットの50mg/kg/日以上の群において網膜萎縮の発生頻度の増加が報告されている。
精巣間細胞腫及び網膜萎縮については、マウスのがん原性試験、イヌ、サルの毒性試験では認められず、ラットに特有な変化と考えられている。
3.
ラットにランソプラゾール(15mg/kg/日以上)、アモキシシリン水和物(2,000mg/kg/日)を4週間併用経口投与した試験、及びイヌにランソプラゾール(100mg/kg/日)、アモキシシリン水和物(500mg/kg/日)、クラリスロマイシン(25mg/kg/日)を4週間併用経口投与した試験で、アモキシシリン水和物を単独あるいは併用投与した動物に結晶尿が報告されているが、結晶はアモキシシリン水和物が排尿後に析出したものであり、体内で析出したものではないことが確認されている。
4.
本剤の投与が胃癌による症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認のうえ投与すること。
5.
長期投与における安全性は確立していない(本邦においては長期投与の経験は十分でない)。
6.
非びらん性胃食道逆流症の治療において、食道内酸逆流の高リスクである中高齢者、肥満者、裂孔ヘルニア所見ありのいずれにも該当しない場合には本剤の治療効果が得られにくいことが臨床試験により示されている。
7.
*低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発リスクは、ヘリコバクター・ピロリ感染陽性及び加齢により高まる可能性のあることが臨床試験により示唆されている。
8.
海外における複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターによる治療において骨粗鬆症に伴う股関節骨折、手関節骨折、脊椎骨折のリスク増加が報告されている。特に、高用量及び長期間(1年以上)の治療を受けた患者で、骨折のリスクが増加した。
9.
海外における主に入院患者を対象とした複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターを投与した患者においてクロストリジウム・ディフィシルによる胃腸感染のリスク増加が報告されている。
10. ヘリコバクター・ピロリの除菌判定上の注意:
ランソプラゾール等のプロトンポンプインヒビターやアモキシシリン水和物、クラリスロマイシン等の抗生物質及びメトロニダゾールの服用中や投与終了直後では、13C-尿素呼気試験の判定結果が偽陰性になる可能性があるため、13C-尿素呼気試験による除菌判定を行う場合には、これらの薬剤の投与終了後4週以降の時点で実施することが望ましい。
薬物動態
生物学的同等性試験1)
タピゾールカプセル15
タピゾールカプセル15と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ2カプセル(ランソプラゾールとして30mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血清中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
タピゾールカプセル30
タピゾールカプセル30と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1カプセル(ランソプラゾールとして30mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血清中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
薬物動態の表
タピゾールカプセル15 絶食単回経口投与
薬物動態パラメータ (平均±標準偏差、n=20)
投与量
(mg) AUC0-24
(ng・hr/mL) Cmax
(ng/mL) Tmax
(hr) T1/2
(hr)
タピゾールカプセル15 30 2935.8±1366.3 956.1±316.6 2.6±1.5 1.85±1.27
標準製剤(カプセル剤、15mg) 30 2696.0±1255.3 919.9±338.8 2.0±1.0 1.62±1.13
血清中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
タピゾールカプセル30 絶食単回経口投与
薬物動態パラメータ (平均±標準偏差、n=19)
投与量
(mg) AUC0-24
(ng・hr/mL) Cmax
(ng/mL) Tmax
(hr) T1/2
(hr)
タピゾールカプセル30 30 3698.7±3307.7 1037.6±432.9 1.8±1.2 1.88±1.52
標準製剤(カプセル剤、30mg) 30 3520.8±2819.4 1076.0±347.8 1.8±1.0 1.85±1.52
血清中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
薬効薬理
ランソプラゾールは、胃粘膜内の壁細胞で活性化され、塩酸分泌の最終段階に関与するH+,K+-ATPase(プロトンポンプ)のαサブユニットが有する2分子のSH基と共有結合し、プロトンポンプを不活性化することにより、胃酸分泌抑制作用を示す。また、この結合は非可逆的であり、新しい酵素が合成されるまで酸分泌の抑制は持続する。2)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
ランソプラゾール(Lansoprazole)
化学名
(RS)-2-({[3-Methyl-4-(2,2,2-trifluoroethoxy)-2-pyridyl]methyl}sulfinyl)benzimidazole
分子式
C16H14F3N3O2S
分子量
369.36
融 点
約166℃(分解)
性 状
ランソプラゾールは白色~帯褐白色の結晶性の粉末である。N ,N -ジメチルホルムアミドに溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。N ,N -ジメチルホルムアミド溶液(1→10)は旋光性を示さない。
構造式
取扱い上の注意
安定性試験結果の概要3)
加速試験(40℃、相対湿度75%、6ヵ月)の結果、タピゾールカプセル15及びタピゾールカプセル30は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。
包装
タピゾールカプセル15:(PTP)100カプセル(10カプセル×10)
(PTP)500カプセル(10カプセル×50)
タピゾールカプセル30:(PTP)100カプセル(10カプセル×10)
(PTP)500カプセル(10カプセル×50)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
テバ製薬(株)社内資料(生物学的同等性試験)
2)
島田英世 他:薬局,46(12),1847~1852,1995
3)
テバ製薬(株)社内資料(安定性試験)
文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
科研製薬株式会社 医薬品情報サービス室
〒113-8650 東京都文京区本駒込2丁目28-8
電話 0120-519-874
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
発売元
科研製薬株式会社
東京都文京区本駒込2丁目28-8
製造販売元
テバ製薬株式会社
名古屋市中村区太閤一丁目24番11号