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REMITCH CAPSULES(Nalfurafine Hydrochloride)盐酸纳呋拉啡胶囊
2016-07-28 06:44:15 来源: 作者: 【 】 浏览:1169次 评论:0

REMITCH CAPSULES(Nalfurafine Hydrochloride)盐酸纳呋拉软啡胶囊,レミッチカプセル2.5μg
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作成又は改訂年月

**2016年2月改訂(第9版)

*2015年5月改訂

日本標準商品分類番号

87119

日本標準商品分類番号等

効能又は効果追加承認年月(最新)
*2015年5月

薬効分類名

経口そう痒症改善剤

承認等

販売名
レミッチカプセル2.5μg

販売名コード

1190015M1029

承認・許可番号

承認番号
22100AMX00392000
商標名
REMITCH CAPSULES 2.5μg

薬価基準収載年月

2009年3月

販売開始年月

2009年3月

貯法・使用期限等

貯法

気密容器、遮光、室温保存

使用期限

外箱に表示

注意

「適用上の注意」(2)の項参照

規制区分

劇薬

処方箋医薬品

注意-医師等の処方箋により使用すること

組成

*有効成分・含量(1カプセル中)

ナルフラフィン塩酸塩2.5μg
(ナルフラフィンとして2.32μg)

添加物

内容物:マクロゴール400、チオ硫酸ナトリウム水和物
カプセル本体:コハク化ゼラチン、ゼラチン、濃グリセリン、酸化チタン

性状

性状・剤形

ごくうすい黄色~うすい黄色のだ円球形の軟カプセル剤

外形

サイズ

長径 約9.7mm、短径 約6.6mm、
重量 約277mg

識別コード

TR11(PTPシートに表示)

一般的名称

ナルフラフィン塩酸塩(Nalfurafine Hydrochloride)製剤

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

*効能又は効果

効能又は効果/用法及び用量

次の患者におけるそう痒症の改善(既存治療で効果不十分な場合に限る)

血液透析患者、慢性肝疾患患者

用法及び用量

通常、成人には、ナルフラフィン塩酸塩として1日1回2.5μgを夕食後又は就寝前に経口投与する。なお、症状に応じて増量することができるが、1日1回5μgを限度とする。

用法及び用量に関連する使用上の注意

〇血液透析患者におけるそう痒症の改善の場合
本剤の投与から血液透析開始までは十分な間隔をあけること。[本剤は血液透析により除去されることから、本剤服用から血液透析までの時間が短い場合、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。(「薬物動態」の項参照)]

*〇慢性肝疾患患者におけるそう痒症の改善の場合
本剤の投与は1日1回2.5μgから開始し、効果不十分な場合に1日1回5μgへの増量を検討すること。

使用上の注意

慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)

1.
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

2.
*重度(Child-Pugh分類グレードC)の肝障害のある患者[投与経験がない。また、肝機能の低下に伴い血中濃度が上昇するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)]

〈血液透析患者におけるそう痒症の改善の場合〉
1.
*中等度(Child-Pugh分類グレードB)の肝障害のある患者[血中濃度が上昇するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)]

*〈慢性肝疾患患者におけるそう痒症の改善の場合〉
1.
*腎機能障害のある患者[血中濃度が上昇するおそれがある。]

重要な基本的注意

1.
*重度(Child-Pugh分類グレードC)の肝障害のある患者に対する本剤の投与にあたっては、リスク・ベネフィットを勘案し、投与中は患者の状態を十分に観察すること。(「慎重投与」の項参照)

2.
眠気、めまい等があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう注意すること。

3.
本剤の使用により効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。

4.
本剤の投与により、プロラクチン値上昇等の内分泌機能異常があらわれることがあるので、適宜検査を実施することが望ましい。

相互作用

相互作用の概略

本剤は、主として肝代謝酵素CYP3A4によって代謝される。(「薬物動態」の項参照)

併用注意

(併用に注意すること)

1. 薬剤名等
*CYP3A4阻害作用のある薬剤等
 アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール等)、ミデカマイシン、リトナビル、シクロスポリン、ニフェジピン、シメチジン、グレープフルーツジュース等

臨床症状・措置方法
本剤の血漿中濃度が上昇する可能性があるため、併用の開始、用量の変更並びに中止時には、患者の状態を十分に観察するなど注意すること。

機序・危険因子
本剤は、主としてCYP3A4により代謝されるため、CYP3A4阻害作用のある薬剤等との併用により本剤の代謝が阻害され、血漿中濃度が上昇する可能性がある。(「薬物動態」の項参照)

2. 薬剤名等
睡眠薬、抗不安薬、抗うつ薬、抗精神病薬、抗てんかん薬

臨床症状・措置方法
本剤との併用により、不眠、幻覚、眠気、浮動性めまい、振戦、せん妄等が認められる可能性があるので、併用の開始、用量の変更並びに中止時には、副作用の発現に注意すること。

機序・危険因子
本剤による中枢性の副作用が増強される可能性がある。

3. 薬剤名等
オピオイド系薬剤

臨床症状・措置方法
本剤の作用が増強あるいは減弱されるおそれがある。

機序・危険因子
両剤の薬理学的な相互作用(増強又は拮抗)が考えられる。

副作用

副作用等発現状況の概要

〈血液透析患者におけるそう痒症の改善の場合〉
血液透析患者を対象とした国内臨床試験における安全性解析対象609例中242例(39.7%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。その主なものは、不眠96例(15.8%)、便秘29例(4.8%)、眠気19例(3.1%)、プロラクチン上昇19例(3.1%)等であった。(承認時)

*〈慢性肝疾患患者におけるそう痒症の改善の場合〉
慢性肝疾患患者を対象とした国内臨床試験における安全性解析対象484例中297例(61.4%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。その主なものは、頻尿・夜間頻尿46例(9.5%)、便秘42例(8.7%)、プロラクチン上昇41例(8.5%)、不眠34例(7.0%)、眠気26例(5.4%)、抗利尿ホルモン上昇24例(5.0%)等であった。(承認時)
重大な副作用

肝機能障害(頻度不明注1))、黄疸(頻度不明注1))
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

*下記の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。特に、血液透析患者への投与時、不眠、便秘、眠気が投与開始後2週間以内に、慢性肝疾患患者への投与時、不眠、眠気、便秘、頻尿・夜間頻尿が投与開始後4週間以内にあらわれることが多いので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量するなど適切な処置を行うこと。

1. 精神・神経系
5%以上 
不眠

2. *精神・神経系
1~5%未満 
眠気、浮動性めまい、頭痛

3. 精神・神経系
1%未満 
いらいら感、幻覚、構語障害、レストレスレッグス症候群、振戦、しびれ

4. **精神・神経系
頻度不明注1) 
不穏、せん妄、易怒性

5. *消化器系
5%以上 
便秘

6. *消化器系
1~5%未満 
口渇、悪心、下痢

7. *消化器系
1%未満 
嘔吐、食欲不振、腹部不快感、胃炎、口内炎

8. *皮膚
1~5%未満 
そう痒の悪化、湿疹、発疹

9. *皮膚
1%未満 
蕁麻疹、紅斑、丘疹

10. 皮膚
頻度不明注1) 
色素沈着

11. *肝臓
1~5%未満 
総胆汁酸上昇

12. *肝臓
1%未満 
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇、ビリルビン上昇

13. 肝臓
頻度不明注1) 
LDH上昇

14. *腎臓
5%以上 
頻尿・夜間頻尿注2)

15. *腎臓
1~5%未満 
多尿注2)

16. *循環器系
1%未満 
動悸、ほてり、血圧上昇

17. *内分泌系
5%以上 
プロラクチン上昇

18. *内分泌系
1~5%未満 
テストステロン低下、甲状腺刺激ホルモン低下、甲状腺刺激ホルモン上昇、抗利尿ホルモン上昇

19. 内分泌系
1%未満 
女性化乳房

20. *血液
1%未満 
好酸球増多、貧血

21. *尿
1~5%未満 
尿中血陽性注2)、尿中蛋白陽性注2)

22. その他
1~5%未満 
倦怠感

23. *その他
1%未満 
胸部不快感、脱力感、回転性めまい、異常感、浮腫、血中リン低下

注1)自発報告によるものについては頻度不明。

*注2)慢性肝疾患患者を対象とした国内臨床試験での発現頻度。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。[動物実験(ラット)において、胎盤通過、生存胎児数の減少、出産率の低下及び出生児体重の減少が報告されている。]

2.
授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)において、乳汁中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児への投与に関する安全性は確立されていない。(使用経験がない)

過量投与

徴候、症状
過量投与により、幻覚、不安、重度の眠気、不眠等があらわれるおそれがある。

処置 
投与を中止し、必要に応じ適切な対症療法を行うこと。なお、本剤は透析により除去されることが示されている。(「薬物動態」の項参照)

適用上の注意

1. 薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、さらには穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

2. 保存時
未使用の場合はアルミピロー包装のまま保存し、開封後は遮光保存すること。また、服用時にPTPシートから取り出すこと。

その他の注意

1.
動物実験(イヌ静脈内投与、0.1μg/kg以上)において全身麻酔下での血圧低下が報告されている。

2.
動物実験(ラット筋肉内投与、40μg/kg/day以上)において受胎率の低下が報告されている。

薬物動態

1. 血漿中濃度

(血液透析患者(単回投与))
血液透析患者(16例)に本剤2.5又は5μgを経口単回投与した時、未変化体の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下の通りであった1)。

表1「薬物動態パラメータ」参照。

(血液透析患者(反復投与))
血液透析患者(14~16例)に本剤2.5又は5μgを経口反復投与した時、未変化体の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下の通りであった1)。

表2「薬物動態パラメータ」参照。

また、透析時では非透析時と比較しt1/2が短縮しており、透析時及び非透析時のt1/2はそれぞれ、7.60±2.02(hr)、32.06±15.50(hr)であった。

*(軽度(Child-Pugh分類グレードA)の肝障害患者)
Child-Pugh分類グレードAの代償性肝硬変患者(12例)に本剤2.5又は5μgを経口単回投与した時、未変化体の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下の通りであった。健康成人男子と比較してCmaxやAUCが上昇する傾向は認められなかった2)。

表3「薬物動態パラメータ」参照。

*(中等度(Child-Pugh分類グレードB)の肝障害患者)
Child-Pugh分類グレードBの慢性肝疾患患者(延べ30例)に本剤2.5又は5μgを経口単回投与した時、未変化体の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下の通りであった。軽度(Child-Pugh分類グレードA)の肝障害患者と比較してCmaxとAUCは上昇する傾向が認められた3)。

表4「薬物動態パラメータ」参照。

*(重度(Child-Pugh分類グレードC)の肝障害患者)
Child-Pugh分類グレードCの肝障害患者における薬物動態は検討されていない。
2. 食事の影響
健康成人男子(12例)を対象に、本剤10μgを食後に経口単回投与した時のAUC0-48hr及びCmaxは空腹時投与の場合とほぼ同等であり、食事の影響は認められなかった4)。
(注1)通常、本剤の1回投与量は2.5μgである。

(注2)開発段階の製剤での試験成績であるが、当該製剤はレミッチカプセルと溶出挙動の類似性から同等であると考えられている。
表5「薬物動態パラメータに対する食事の影響」参照。

3. 分布

(in vitroタンパク結合率)
ヒト血漿タンパク結合率は、73.3~76.3%であり、性差は認められなかった5)。

(動物試験)
ラットに経口単回投与した後の全身オートラジオグラム及び組織中放射能濃度測定結果から、投与後15分に食道、肝臓、消化管及びその内容物に高い放射能の分布が認められた。また、投与後168時間では肝臓、腎臓、甲状腺及び腸内容物に放射能が認められた5)。

4. 代謝及び排泄

(外国人のデータ)
健康成人男子(6例)を対象に、トリチウムで標識した本剤を静脈内単回投与した時の薬物動態を検討したところ、投与後14日間での糞中排泄率は56.0%、尿中の排泄率は36.2%で、累積排泄率は92.2%となった。尿中では主に未変化体として、糞中では主に脱シクロプロピルメチル体として排泄された6)。主代謝物は脱シクロプロピルメチル体であり、その他にグルクロン酸抱合体が認められた。

(in vitro試験、代謝)
in vitro代謝評価系による検討から、主代謝酵素はCYP3A4であった7)。

(透析膜による除去)
4種の透析膜を用いて透析による除去について検討したところ、未変化体の透析膜面積1.5m2換算クリアランスは44.6~61.8mL/minと算出され、健康成人男子における未変化体の腎クリアランス170~210mL/minと比較すると小さいものの、未変化体は膜種に関係なく透析により除去されるものと考えられた。また、代謝物(脱シクロプロピルメチル体及びグルクロン酸抱合体)についても膜種に関係なく除去されるものと考えられた5)。
5. 薬物相互作用

(外国人のデータ)
ケトコナゾール(経口剤:国内未発売)との併用
健康成人男子(22例)を対象に、本剤10μgを単独で経口単回投与した時とケトコナゾールを反復投与で併用した時、本剤のAUC0-∞はケトコナゾールを併用することにより160.5%となり、ケトコナゾールは本剤の薬物動態に影響した8)。

(注)通常、本剤の1回投与量は2.5μgである。

(in vitro試験、代謝)
本剤のAUCに及ぼす影響についてin vitro代謝評価系を用いて検討したところ、そのAUCはケトコナゾール併用時に最大5.5倍、ミデカマイシン併用時に最大2.5倍、シクロスポリン併用時に最大2.3倍となる可能性が示された9)。

(in vitro試験、P糖タンパク)
ヒトP糖タンパク(MDR1)発現LLC-PK1細胞を用いたin vitro試験で、ナルフラフィン塩酸塩はP糖タンパクの基質であるが、P糖タンパクを介したジゴキシンの輸送に影響を及ぼさないことが示された5)。一方、ナルフラフィン塩酸塩のP糖タンパクを介した輸送はケトコナゾール、ベラパミル塩酸塩、シクロスポリン、タクロリムス、セチリジン塩酸塩により阻害されることが示された。

**,*(in vitro試験、非吸収性薬剤)
非吸収性薬剤とのin vitro吸着試験の結果、本薬の高リン血症治療剤であるセベラマー塩酸塩(陰イオン交換樹脂系薬剤)に対する吸着率は11.9~14.7%10)、高カリウム血症治療剤であるポリスチレンスルホン酸ナトリウム(陽イオン交換樹脂系薬剤)に対する吸着率は62.4~72.7%10)、ポリスチレンスルホン酸カルシウム(陽イオン交換樹脂系薬剤)に対する吸着率は98.8~98.9%11)であった。
6. 血液透析の影響
本剤投与時の血漿中濃度に対する透析回数(週1, 2, 3回)、透析時間(2, 4, 6時間)、透析の実施時期(午前、午後、夜間)、投与から透析までの間隔(4, 8, 12時間)の影響をシミュレーションにより検討した結果、投与から透析までの間隔が4時間以内の血液透析では血漿中濃度が低下する可能性があるが、8時間以上の血液透析では影響はないと考えられた。その他の項目については血漿中濃度に影響はないと考えられた12)。

薬物動態の表

表1 薬物動態パラメータ

投与群
(μg) 
Cmax
(pg/mL) 
Tmax
(hr) 
AUC0-∞
(pg・hr/mL) 
t1/2
(hr) 
2.5  3.15±0.82  4.25±1.58  66.26±15.54  14.21±4.93 
6.51±2.76  3.00±0.93  120.59±71.90  14.03±7.44 

(平均値±標準偏差)

表2 薬物動態パラメータ
 
投与群
(μg) 
Cmax
(pg/mL) 
Tmax
(hr) 
AUC0-∞
(pg・hr/mL) 
t1/2
(hr) 
2.5  5.70±3.85  4.14±1.35  210.25±144.28  25.33±10.52 
10.25±1.74  3.86±1.21  358.86±179.24  28.34±8.55 

(平均値±標準偏差)

*表3 薬物動態パラメータ
 
投与群
(μg) 
Cmax
(pg/mL) 
Tmax
(hr) 
AUC0-∞
(pg・hr/mL) 
t1/2
(hr) 
2.5  3.63±1.26  2.33±1.03  34.58±13.55 5.37±2.11
6.76±2.03  1.50±0.55  58.06±26.28  6.61±2.46 

※n=4
(平均値±標準偏差)

*表4 薬物動態パラメータ
 
投与群
(μg) 
Cmax
(pg/mL) 
Tmax
(hr) 
AUC0-∞
(pg・hr/mL) 
t1/2
(hr) 
2.5  6.36±2.62  1.81±1.52  117.4±51.4  17.52±10.69 
11.71±4.45  1.50±1.02  197.7±97.0  14.59±5.27 

(平均値±標準偏差)

表5 薬物動態パラメータに対する食事の影響
 
投与方法  Cmax
(pg/mL) 
Tmax
(hr) 
AUC0-48hr
(pg・hr/mL) 
t1/2
(hr) 
空腹時投与  12.67±3.95  3.08±1.08  114.46±34.26  5.99±1.35 
食後投与  13.68±3.65  3.17±1.34  126.03±38.10  5.90±1.10 

(平均値±標準偏差)

臨床成績

〈血液透析患者におけるそう痒症の改善の場合〉

(検証的試験)
既存治療抵抗性のそう痒症を有する血液透析患者337例を対象に、1日1回、14日間経口反復投与した際の有効性を、かゆみの指標であるVAS(Visual Analogue Scale)を用い、多施設二重盲検比較試験により検討した。その結果、投与前後でのVAS変化量において、2.5μg及び5μg投与群で本剤の有効性が確認された13)。

表6「2.5μg投与時の臨床成績」、表7「5μg投与時の臨床成績」参照。

(長期投与試験)
既存治療抵抗性のそう痒症を有する血液透析患者211例を対象に、1日1回、本剤5μgを52週間経口反復投与した際の有効性を、VASを用い、オープン試験により検討した。その結果、投与前後でのVAS変化量において、本剤の有効性が確認された14)。

表8「長期投与時の臨床成績」参照。

本剤の依存性について、精神依存及び身体依存を示す症例は認められなかった。また耐性が211例中5例に認められている14)。

*〈慢性肝疾患患者におけるそう痒症の改善の場合〉

(検証的試験)
抗ヒスタミン薬又は抗アレルギー薬による治療が奏効しない難治性のそう痒症を有する慢性肝疾患患者※316例を対象に、1日1回、12週間経口反復投与した際の有効性を、かゆみの指標であるVASを用い、多施設二重盲検比較試験により検討した。主要評価項目は、投与期間4週目(LOCF※※)のVAS変化量とした。その結果、投与前後でのVAS変化量において、2.5μg及び5μg投与群で本剤の有効性が確認された15)。

※原疾患が確定しており、肝臓の炎症が6ヵ月以上持続している又は画像診断により肝炎からさらに病態が進展した状態にあると判断された肝疾患患者

※※LOCF:Last Observation Carried Forward

表9「2.5μg投与時の臨床成績」、表10「5μg投与時の臨床成績」参照。

(長期投与試験)
抗ヒスタミン薬又は抗アレルギー薬による治療が奏効しない難治性のそう痒症を有する慢性肝疾患患者※122例を対象に、1日1回、本剤5μgを52週間経口反復投与した際の有効性を、VASを用い、オープン試験により検討した。その結果、投与前後でのVAS変化量において、本剤の有効性が確認された16)。

※原疾患が確定しており、肝臓の炎症が6ヵ月以上持続している又は画像診断により肝炎からさらに病態が進展した状態にあると判断された肝疾患患者

表11「長期投与時の臨床成績」参照。

本剤の依存性について、精神依存を示す症例は認められなかった。また、122例中、身体依存が1例、耐性が4例に認められている16)。

臨床成績の表

表6 2.5μg投与時の臨床成績

平均VAS値
±標準偏差:
投与前
(mm) 
平均VAS値
±標準偏差:
投与後
(mm) 
共分散分析
(片側2.5%検定):
プラセボ群との差
(mm)
[95%信頼区間] 
共分散分析
(片側2.5%検定):
p値 
プラセボ群  111  73.78±11.47  58.55±22.06  -  - 
2.5μg投与群  112  76.71±11.79  52.19±23.71  9.13
[3.78, 14.49] 
p=0.0005 

※投与前の平均VAS値を共変量とした共分散分析により調整済みの点推定値

表7 5μg投与時の臨床成績

 
   例数  平均VAS値
±標準偏差:
投与前
(mm) 
平均VAS値
±標準偏差:
投与後
(mm) 
共分散分析
(片側2.5%検定):
プラセボ群との差
(mm)
[95%信頼区間] 
共分散分析
(片側2.5%検定):
p値 
プラセボ群  111  73.78±11.47  58.55±22.06  -  - 
5μg投与群  114  73.03±11.54  49.63±22.30  8.26
[3.05, 13.47] 
p=0.0010 

※投与前の平均VAS値を共変量とした共分散分析により調整済みの点推定値

表8 長期投与時の臨床成績
 
   投与前  2週目  4週目  12週目  24週目  36週目  52週目 
例数  211  208  198  184  163  155  145 
平均VAS値±標準偏差
(mm) 
75.22±12.41  50.95±24.38  47.17±25.32  39.39±25.83  33.60±27.73  31.85±24.91  30.87±25.92 

(平均値±標準偏差)

*表9 2.5μg投与時の臨床成績
 
   例数  平均VAS値
±標準偏差:
投与前
(mm) 
平均VAS値
±標準偏差:
投与後
(mm) 
共分散分析
(片側2.5%検定):
プラセボ群との差※※※
(mm)
[95%信頼区間] 
共分散分析
(片側2.5%検定):
p値 
プラセボ群  103  77.26±10.50  58.02±24.11  -  - 
2.5μg投与群  105  77.30±11.04  48.74±25.27  9.31
[2.94, 15.69] 
p=0.0022 

※※※投与前の平均VAS値を共変量とした共分散分析により調整済みの点推定値

*表10 5μg投与時の臨床成績
 
   例数  平均VAS値
±標準偏差:
投与前
(mm) 
平均VAS値
±標準偏差:
投与後
(mm) 
共分散分析
(片側2.5%検定):
プラセボ群との差※※※
(mm)
[95%信頼区間] 
共分散分析
(片側2.5%検定):
p値 
プラセボ群  103  77.26±10.50  58.02±24.11  -  - 
5μg投与群  108  77.29±11.07  49.79±25.50  8.22
[1.88, 14.55] 
p=0.0056 

※※※投与前の平均VAS値を共変量とした共分散分析により調整済みの点推定値

*表11 長期投与時の臨床成績
 
   投与前  2週目  4週目  12週目  24週目  36週目  52週目 
例数  122  122  121  116  110  103  99 
平均VAS値±標準偏差
(mm) 
78.05±11.73  56.70±24.57  50.09±26.94  42.88±28.61  37.67±27.23  31.31±25.43  27.77±24.73 

(平均値±標準偏差)

薬効薬理

1. そう痒に対する作用
既存の止痒薬である抗ヒスタミン薬が有効なヒスタミン皮内投与誘発マウス引っ掻き行動及び抗ヒスタミン薬が効き難いサブスタンスP皮内投与誘発マウス引っ掻き行動を抑制した17)。また、抗ヒスタミン薬が無効な中枢性のかゆみモデルであるモルヒネ大槽内投与誘発マウス引っ掻き行動も抑制した18)。

2. 作用機序
ヒトオピオイド受容体発現細胞を用いたin vitroの受容体結合試験及び受容体作動性試験の結果から、選択的なオピオイドκ受容体作動薬であることが示されている19)。

表12「ヒトオピオイド受容体結合試験及び作動性試験成績」参照。

また、in vitro試験において、ヒスタミン受容体を含むオピオイド受容体以外の種々の受容体、トランスポーター及びイオンチャネルに結合せず、肥満細胞からの脱顆粒反応に対しても抑制作用を示さなかった19)、20)。さらにサブスタンスP皮内投与誘発マウス引っ掻き行動抑制作用は、オピオイドκ受容体拮抗薬であるノルビナルトルフィミン(nor-BNI)の脳室内投与により完全に拮抗された18)。

3. 依存性
ラット退薬症候観察5)においてモルヒネで認められた退薬症候をほとんど示さなかったことから、本薬の身体依存性は弱く、サル自己投与試験5)において強化効果が認められなかったことから、精神依存性はないと考えられている。

薬効薬理の表

表12 ヒトオピオイド受容体結合試験及び作動性試験成績

試験項目  κ  μ  δ  κ:μ:δ比 
結合試験
Ki値(nmol/L) 
0.244±0.0256  2.21±0.214  484±59.6  1:9:1980 
作動性試験
EC50(nmol/L) 
0.00816±0.00138  1.66±0.09  21.3±1.0  1:203:2610  

(平均値±標準誤差)

有効成分に関する理化学的知見

1. 一般名
ナルフラフィン塩酸塩 Nalfurafine Hydrochloride

2. 化学名
(2E)-N-[(5R,6R)-17-(Cyclopropylmethyl)-4,5-epoxy-3,14-dihydroxymorphinan-6-yl]-3-(furan-3-yl)-N-methylprop-2-enamide monohydrochloride

3. 分子式
C28H32N2O5・HCl

4. 分子量
513.03

5. 構造式

6. 性状
白色~ごくうすい黄色の粉末である。吸湿性が高く、光にやや不安定である。溶解性は、水、メタノールに対して溶けやすく、エタノール(95)に対しては溶けにくく、酢酸エチルとジエチルエーテルにはほとんど溶けない。

7. 分配係数
0.95〔1-オクタノール/pH6.8の緩衝液での分配係数(LogD)〕

*承認条件

医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
包装

レミッチカプセル2.5μg:PTP 14カプセル(14カプセル×1)、PTP 140カプセル(14カプセル×10)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
森竹貞宜 他(東レ株式会社):血液透析患者における薬物動態の検討

2)
森竹貞宜 他(東レ株式会社):代償性肝硬変患者における薬物動態の検討

3)
松田直樹 他(東レ株式会社):Child-Pugh分類グレードBの肝硬変患者における薬物動態の検討

4)
森竹貞宜 他(東レ株式会社):健康成人における食事の影響の検討

5)
中尾薫 他:日本薬理学雑誌,135(5),205(2010)

6)
上野裕司 他(東レ株式会社):健康成人における吸収、代謝、排泄の検討

7)
Ando,A. et al.:Biopharm.Drug Dispos.,33(5),257(2012)

8)
上野裕司 他(東レ株式会社):健康成人における薬物相互作用の検討

9)
安藤晃裕(東レ株式会社):薬物相互作用の検討

10)
*安藤晃裕(東レ株式会社):非吸収性薬剤(吸着剤)との薬物相互作用の検討

11)
**東恵理子(東レ株式会社):非吸収性薬剤(吸着剤)との薬物相互作用の検討(2)

12)
夏目和人(東レ株式会社):血液透析の影響

13)
安藤直生 他(東レ株式会社):血液透析患者におけるそう痒症に対する効果の検討(検証的試験)

14)
小名慎二 他(東レ株式会社):血液透析患者におけるそう痒症に対する効果の検討(長期投与試験)

15)
*黄敬徳 他(東レ株式会社):慢性肝疾患患者におけるそう痒症に対する効果の検討(検証的試験)

16)
*松田直樹 他(東レ株式会社):慢性肝疾患患者におけるそう痒症に対する効果の検討(長期投与試験)

17)
Togashi,Y. et al.:Eur.J.Pharmacol.,435(2-3),259(2002)

18)
Umeuchi,H. et al.:Eur.J.Pharmacol.,477(1),29(2003)

19)
中尾薫 他:日本神経精神薬理学雑誌, 28(2),75(2008)

20)
*中尾薫(東レ株式会社):各種受容体、トランスポーターおよびイオンチャンネルに対する結合試験

*文献請求先、製品に関するお問い合わせ先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。

鳥居薬品株式会社 お客様相談室

〒103-8439 東京都中央区日本橋本町3-4-1

TEL:0120-316-834

FAX:03-3231-6890

慢性肝疾患患者におけるそう痒症に関する文献請求、お問い合わせ先

大日本住友製薬株式会社 くすり情報センター

〒541-0045 大阪市中央区道修町2-6-8

TEL:0120-034-389

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
東レ株式会社

東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号

販売元
鳥居薬品株式会社

東京都中央区日本橋本町3-4-1

提携
日本たばこ産業株式会社

東京都中央区日本橋本町3-4-1

*プロモーション提携
(慢性肝疾患患者におけるそう痒症)
大日本住友製薬株式会社

大阪市中央区道修町2-6-8  

そう痒症改善剤「レミッチ®カプセル2.5μg」の国内における効能追加申請およびプロモーション提携に関するお知らせ
2015年3月3日
東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺 昭廣、以下「東レ」)は、東レが製造販売承認を取得し、鳥居薬品株式会社(本社:東京都中央区、社長:髙木 正一郎、以下「鳥居薬品」)が日本国内において販売中の血液透析患者におけるそう痒症改善剤「レミッチ®カプセル2.5μg」(一般名:ナルフラフィン塩酸塩、以下「本剤」)について、国内における慢性肝疾患患者におけるそう痒症(以下「新適応症」)を適応症とした効能追加申請を本日2015年3月3日に行いましたので、お知らせします。
また、日本たばこ産業株式会社(本社:東京都港区、社長:小泉 光臣)、鳥居薬品および大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、社長:多田 正世、以下「大日本住友製薬」)は、本剤の新適応症を対象としたプロモーションを大日本住友製薬が行うことに合意し、鳥居薬品および大日本住友製薬が、このほど、プロモーション契約(以下「本契約」)を締結しましたので、あわせてお知らせします。
本契約に基づき、東レによる本剤の新適応症の効能追加承認取得後、大日本住友製薬は、新適応症を対象とした医療機関への医薬情報提供活動を行い、鳥居薬品は引き続き、東レから本剤の供給を受け、販売および血液透析患者におけるそう痒症を対象とした医療機関への医薬情報提供活動を行います。
本剤は、東レが創製した世界初の選択的オピオイドκ(カッパ)受容体作動薬であり、血液透析患者におけるそう痒症改善剤として、2009年3月より鳥居薬品が日本国内において販売しています。本剤は、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などとは異なるメカニズムで痒みを抑えることから、既存薬では効きにくい痒みに対しても有効性を示すものと期待されています。
4社は、本剤の新適応症の効能追加承認を取得することで、本剤が慢性肝疾患患者さんにおけるそう痒症治療の新たな選択肢として、患者さんの治療に大きく貢献できるものと期待しています。
以上
<ご参考>
慢性肝疾患患者さんでは、皮膚局所での炎症などを伴わない場合でも、全身の強い痒みが生じることが知られています。これには複数の因子が関与すると考えられていますが、はっきりとした原因はまだわかっていません。この痒みは従来の治療薬では十分に抑えられないことが知られており、有効な薬剤の開発が望まれています。
【会社概要】
東レ株式会社
本社: 【住所】東京都中央区日本橋室町2丁目1番1号
社長: 日覺 昭廣(ニッカク アキヒロ)
日本たばこ産業株式会社
本社: 【住所】東京都港区虎ノ門2丁目2番1号
社長: 小泉 光臣(コイズミ ミツオミ)
資本金: 100,000百万円(2014年12月末現在)
鳥居薬品株式会社
本社: 【住所】東京都中央区日本橋本町3丁目4番1号 トリイ日本橋ビル
社長: 髙木 正一郎(タカギ ショウイチロウ)
大日本住友製薬株式会社
本社: 【住所:大阪本社】大阪府大阪市中央区道修町2丁目6番8号
【住所:東京本社】東京都中央区京橋1丁目13番1号
社長: 多田 正世(タダ マサヨ)

以下是“全球医药”详细资料
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