ギリアデル脳内留置用剤7.7mg
作成又は改訂年月
**2013年1月改訂(第4版)
*2012年11月改訂
日本標準商品分類番号
874219
日本標準商品分類番号等
国際誕生年月
1996年9月
薬効分類名
抗悪性腫瘍剤
承認等
販売名
ギリアデル脳内留置用剤7.7mg
販売名コード
4219700X1020
承認・許可番号
承認番号
22400AMX01402000
商標名
Gliadel 7.7mg Implant
薬価基準収載年月
*2012年11月
販売開始年月
**2013年1月
貯法・使用期限等
貯 法
遮光して、-15℃以下で保存
使用期限
外箱又はラベルに表示の使用期限内に使用すること
規制区分
劇薬
処方せん医薬品注)
注)注意-医師等の処方せんにより使用すること
組成
成分・含量
1枚中にカルムスチンとして 7.7mg
添加物
ポリフェプロサン20 192.3mg
性状
剤形・色調
微黄白色~微黄色の円盤状の脳内留置用徐放性製剤
大きさ 直径
約14.0mm
大きさ 厚さ
約1.3mm
一般的名称
カルムスチン脳内留置用剤
警告
本剤の投与にあたっては、緊急時に十分対応できる医療施設において、悪性脳腫瘍の外科手術及び薬物療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の留置が適切と判断される症例についてのみ実施すること。
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕
効能又は効果
悪性神経膠腫
効能又は効果に関連する使用上の注意
1.
本剤は、術中迅速病理組織診断等により組織型を確認の上、留置すること。
2.
本剤からのカルムスチンの浸透範囲、臨床試験に組み入れられた患者の腫瘍切除率及び組織型等について、【薬物動態】及び【臨床成績】の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で適応患者の選択を行うこと。
用法及び用量
通常、成人には、腫瘍切除腔の大きさや形状に応じて、本剤8枚(カルムスチンとして61.6mg)又は適宜減じた枚数を脳腫瘍切除術時の切除面を被覆するように留置する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
1.
本剤は、切除腔の大きさ・形状により、わずかに重なりあって留置することは可能であるが、組織表面と接しない切除腔に充填しないこと。
2.
本剤を分割して使用した場合の有効性及び安全性は確立していない。
3.
本剤を2回以上留置した場合の有効性及び安全性は確立していない。
使用上の注意
重要な基本的注意
1.
腫瘍切除術後に切除腔から脳室系に至る間隙が認められる場合には、本剤の留置前にその間隙を閉鎖する等の対応を行った上で本剤を留置すること。〔本剤が脳室系に移行して水頭症が発症するおそれがある。〕
2.
本剤留置患者において、脳脊髄液の漏出が認められることがあるので、手術時の硬膜閉鎖等の処置を適切に実施すること。
3.
本剤留置後のCT及びMRI検査において、切除腔周囲の脳組織に造影増強が認められた場合には、本剤の留置又は腫瘍の増大に起因する可能性があることに留意し、適切な処置を検討すること。
副作用
副作用等発現状況の概要
<国内臨床試験>
国内で行われた臨床試験(24例)において副作用(臨床検査値異常を含む)発現症例は13例(54.2%)で、主な副作用は、脳浮腫6例(25.0%)、発熱3例(12.5%)、リンパ球数減少3例(12.5%)、片麻痺(不全片麻痺を含む)3例(12.5%)、悪心2例(8.3%)、嘔吐2例(8.3%)、食欲減退2例(8.3%)、頭痛2例(8.3%)、ALT(GPT)増加2例(8.3%)であった。(承認時)
重大な副作用
1. 痙攣、大発作痙攣(頻度不明注))
痙攣、大発作痙攣があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、抗痙攣剤投与等の適切な処置を行うこと。
2. 脳浮腫、頭蓋内圧上昇、水頭症、脳ヘルニア
脳浮腫(25.0%)、頭蓋内圧上昇(頻度不明注))、水頭症(頻度不明注))、脳ヘルニア(頻度不明注))があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
3. 創傷治癒不良(頻度不明注))
創傷治癒に影響を及ぼす可能性が考えられ、脳脊髄液の漏出、創傷治癒遅延による創し開、創合併症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
4. 感染症(頻度不明注))
創傷感染、膿瘍、髄膜炎等の感染症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
5. 血栓塞栓症(頻度不明注))
脳梗塞、深部静脈血栓症、肺塞栓症等の血栓塞栓症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
6. 出血(頻度不明注))
腫瘍出血、脳出血、頭蓋内出血等の出血症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
重大な副作用の注意
注:海外でのみ認められている副作用については頻度不明とした。
その他の副作用
次のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
その他の副作用の表
分類/頻度 5%以上 1~5%未満 頻度不明注)
全身症状 発熱 低体温、浮腫 顔面浮腫、無力症、倦怠感、腫脹、腫瘤、嚢胞、疼痛、胸痛、体重減少
精神神経系 頭痛、片麻痺 失語症、感覚鈍麻、記憶障害、半盲、単麻痺 錯乱状態、うつ病、解離、感情不安定、激越、幻覚、思考異常、人格障害、不安、失見当識、不眠症、妄想症、認知症、傾眠、昏迷、ジスキネジア、異常感覚、会話障害、協調運動異常、構語障害、昏睡、錯感覚、刺激無反応、視野欠損、振戦、脳神経麻痺、めまい、部分発作、片頭痛、末梢性ニューロパチー、嗜眠
感覚器 斜視 眼筋麻痺、散瞳、視神経乳頭浮腫、視力障害、失明、弱視、複視、霧視、羞明、耳鳴
血液 リンパ球数減少 血小板数減少、白血球数増加&