Lithium Carbonate TABLETS(Lithium Carbonate)炭酸リチウム錠100「ヨシトミ」/炭酸リチウム錠200「ヨシトミ」
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作成又は改訂年月
**2015年9月改訂(第13版)D15
*2015年4月改訂
日本標準商品分類番号
871179
薬効分類名
躁病・躁状態治療剤
承認等
販売名
炭酸リチウム錠100「ヨシトミ」
販売名コード
1179017F1048
承認・許可番号
承認番号
21200AMZ00010
商標名
Lithium Carbonate TABLETS 「YOSHITOMI」
薬価基準収載年月
2000年7月
販売開始年月
2000年7月
貯法・使用期限等
貯法:
室温保存
使用期限:
外箱及びラベルに表示の使用期限内に使用すること
規制区分
劇薬
処方箋医薬品注)
注)注意-医師等の処方箋により使用すること
組成
有効成分(1錠中)
日局 炭酸リチウム 100mg
添加物
D-マンニトール,硬化油,ヒドロキシプロピルセルロース,トウモロコシデンプン,無水ケイ酸,ステアリン酸マグネシウム,ヒプロメロース,酸化チタン,タルク,ポリソルベート80,カルナウバロウ
性状
性状・剤形
白色・フィルムコーティング錠
外形
規格
直径(mm) 8.1
厚さ(mm) 3.6
重量(mg) 206
識別コード
Y-LI100
販売名
炭酸リチウム錠200「ヨシトミ」
販売名コード
1179017F2044
承認・許可番号
承認番号
21200AMZ00009
商標名
Lithium Carbonate TABLETS 「YOSHITOMI」
薬価基準収載年月
2000年7月
販売開始年月
2000年7月
貯法・使用期限等
貯法:
室温保存
使用期限:
外箱及びラベルに表示の使用期限内に使用すること
規制区分
劇薬
処方箋医薬品注)
注)注意-医師等の処方箋により使用すること
組成
有効成分(1錠中)
日局 炭酸リチウム 200mg
添加物
D-マンニトール,硬化油,ヒドロキシプロピルセルロース,トウモロコシデンプン,無水ケイ酸,ステアリン酸マグネシウム,ヒプロメロース,酸化チタン,タルク,ポリソルベート80,カルナウバロウ
性状
性状・剤形
白色・フィルムコーティング錠
外形
規格
直径(mm) 9.1
厚さ(mm) 4.5
重量(mg) 284
識別コード
Y-LI200
一般的名称
炭酸リチウム錠
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
てんかん等の脳波異常のある患者〔脳波異常を増悪させることがある.〕
2.
重篤な心疾患のある患者〔心疾患を増悪し,重篤な心機能障害を引き起こすおそれがある.〕
3.
リチウムの体内貯留を起こしやすい状態にある患者〔リチウムの毒性を増強するおそれがある.〕
(1)
腎障害のある患者
(2)
衰弱又は脱水状態にある患者
(3)
発熱,発汗又は下痢を伴う疾患のある患者
(4)
食塩制限患者
4.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照)
効能又は効果
躁病および躁うつ病の躁状態
用法及用量
炭酸リチウムとして,成人では通常1日400~600mgより開始し,1日2~3回に分割経口投与する.以後3日ないし1週間毎に,1日通常1200mgまでの治療量に漸増する.
改善がみられたならば症状を観察しながら,維持量1日通常200~800mgの1~3回分割経口投与に漸減する.
なお,年齢,症状により適宜増減する.
用法及び用量に関連する使用上の注意
過量投与による中毒を起こすことがあるので,投与初期又は用量を増量したときには維持量が決まるまでは1週間に1回をめどに,維持量の投与中には2~3ヵ月に1回をめどに,血清リチウム濃度の測定結果に基づきトラフ値※を評価しながら使用すること.なお,血清リチウム濃度を上昇させる要因(食事及び水分摂取量不足,脱水を起こしやすい状態,非ステロイド性消炎鎮痛剤等の血中濃度上昇を起こす可能性がある薬剤の併用等)や中毒の初期症状が認められる場合には,血清リチウム濃度を測定すること.(「慎重投与」,「重要な基本的注意」,「相互作用」,「副作用 リチウム中毒」の項参照)
(1)
血清リチウム濃度が1.5mEq/Lを超えたときは臨床症状の観察を十分に行い,必要に応じて減量又は休薬等の処置を行うこと.
(2)
血清リチウム濃度が2.0mEq/Lを超えたときは過量投与による中毒を起こすことがあるので,減量又は休薬すること.
※薬物を反復投与したときの定常状態における最低血中薬物濃度のこと. 血中濃度の経時的推移の中で, 変動の小さい時点であり, 血中濃度のモニタリングに適している. 一般的に反復投与時の次回投与直前値となる.
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
脳に器質的障害のある患者〔神経毒性があらわれるおそれがある.〕
2.
心疾患の既往歴のある患者〔心機能障害を引き起こすおそれがある.〕
3.
リチウムの体内貯留を起こすおそれのある患者〔リチウム中毒を起こすおそれがある.〕
(1)
腎障害の既往歴のある患者
(2)
食事及び水分摂取量不足の患者
(3)
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
4.
肝障害のある患者〔肝障害を増悪させるおそれがある.〕
5.
甲状腺機能亢進又は低下症の患者〔甲状腺機能低下を起こすおそれがあるため,甲状腺機能亢進症の診断を誤らせる可能性がある.また,甲状腺機能低下症を増悪させるおそれがある.〕
6.
リチウムに異常な感受性を示す患者〔血清リチウム濃度が1.5mEq/L以下でも中毒症状があらわれることがある.〕
重要な基本的注意
1.
めまい,ねむけ等があらわれることがあるので,本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械類の操作に従事させないよう注意すること.
2.
改善がみられたならば,症状を観察しながら維持量に漸減すること(躁症状の発現時には本剤に対する耐容性が高く,躁症状が治まると耐容性が低下する).
3.
他の向精神薬(フェノチアジン系,ブチロフェノン系薬剤等)との併用中に中毒を発現すると,非可逆性の小脳症状又は錐体外路症状を起こすことがあるので,これらの薬剤を併用する場合には観察を十分に行い慎重に投与すること.
4.
本剤でBrugada症候群に特徴的な心電図変化(右側胸部誘導(V1~V3)のcoved型ST上昇)が顕在化したとの報告がある. なお, それに伴う心室細動, 心室頻拍, 心室性期外収縮等が発現することがあるので, Brugada型心電図が疑われた患者に投与する際は, 循環器を専門とする医師に相談するなど, 慎重に投与の可否を検討すること.
5.
患者及びその家族に, 本剤投与中に食事及び水分摂取量不足, 脱水を起こしやすい状態, 非ステロイド性消炎鎮痛剤等を併用する場合等ではリチウム中毒が発現する可能性があることを十分に説明し, 中毒の初期症状があらわれた場合には医師の診察を受けるよう, 指導すること. (「用法及び用量に関連する使用上の注意」, 「慎重投与」, 「相互作用」, 「副作用 リチウム中毒」の項参照)
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
1. 薬剤名等
利尿剤
(チアジド系利尿剤,ループ利尿剤等)
臨床症状・措置方法
リチウム中毒を起こすとの報告がある.(「副作用 リチウム中毒」の項参照)
機序・危険因子
利尿剤がナトリウム排泄を促進することにより,腎におけるリチウムの再吸収が代償的に促進される可能性があるため,血清リチウム濃度が上昇すると考えられる.
2. 薬剤名等
カルバマゼピン
臨床症状・措置方法
錯乱,粗大振戦,失見当識等を起こすとの報告がある.
機序・危険因子
機序不明
3. 薬剤名等
向精神薬
(ハロペリドール等)
臨床症状・措置方法
心電図変化,重症の錐体外路症状,持続性のジスキネジア,突発性のSyndrome malin,非可逆性の脳障害を起こすとの報告がある.
機序・危険因子
機序不明
4. 薬剤名等
アンジオテンシン変換酵素阻害剤
(エナラプリルマレイン酸塩等)
臨床症状・措置方法
リチウム中毒を起こすとの報告がある. (「副作用 リチウム中毒」の項参照)
機序・危険因子
上記薬剤がアルドステロン分泌を抑制し, ナトリウム排泄を促進することにより, 腎におけるリチウムの再吸収が代償的に促進される可能性があるため, 血清リチウム濃度が上昇すると考えられる.
5. 薬剤名等
アンジオテンシンII受容体拮抗剤
(ロサルタンカリウム等)
臨床症状・措置方法
リチウム中毒を起こすとの報告がある. (「副作用 リチウム中毒」の項参照)
機序・危険因子
上記薬剤がアルドステロン分泌を抑制し, ナトリウム排泄を促進することにより, 腎におけるリチウムの再吸収が代償的に促進される可能性があるため, 血清リチウム濃度が上昇すると考えられる.
6. 薬剤名等
非ステロイド性消炎鎮痛剤
(ロキソプロフェンナトリウム水和物等)
臨床症状・措置方法
リチウム中毒を起こすとの報告がある.(「副作用 リチウム中毒」の項参照)
機序・危険因子
非ステロイド性消炎鎮痛剤がプロスタグランジンの合成を抑制することにより,腎の水分及び電解質の代謝に影響する可能性があるため,血清リチウム濃度が上昇すると考えられる.
7. 薬剤名等
選択的セロトニン再取り込み阻害剤
(フルボキサミンマレイン酸塩等)
臨床症状・措置方法
セロトニン症候群(錯乱, 軽躁病, 激越, 反射亢進, ミオクローヌス, 協調異常, 振戦, 下痢, 発汗, 悪寒, 発熱)を起こすとの報告がある.
機序・危険因子
セロトニン作用が増強するおそれがある.
8. 薬剤名等
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
(ミルナシプラン塩酸塩等)
臨床症状・措置方法
セロトニン症候群(錯乱, 軽躁病, 激越, 反射亢進, ミオクローヌス, 協調異常, 振戦, 下痢, 発汗, 悪寒, 発熱)を起こすとの報告がある.
機序・危険因子
セロトニン作用が増強するおそれがある.
9. 薬剤名等
ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤
(ミルタザピン)
臨床症状・措置方法
セロトニン症候群(錯乱, 軽躁病, 激越, 反射亢進, ミオクローヌス, 協調異常, 振戦, 下痢, 発汗, 悪寒, 発熱)を起こすとの報告がある.
機序・危険因子
セロトニン作用が増強するおそれがある.
10. 薬剤名等
メトロニダゾール
臨床症状・措置方法
リチウム中毒を起こすとの報告がある. (「副作用 リチウム中毒」の項参照)
機序・危険因子
機序不明
11. 薬剤名等
電気けいれん療法
臨床症状・措置方法
通電直後に数秒程度の心停止や施行後にけいれん遷延,せん妄等を起こすとの報告がある.
機序・危険因子
機序不明
12. 薬剤名等
麻酔用筋弛緩剤
(スキサメトニウム塩化物水和物等)
臨床症状・措置方法
上記薬剤の筋弛緩作用が増強されることがある.
機序・危険因子
機序不明
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない.
重大な副作用
1. リチウム中毒(頻度不明):
リチウム中毒の初期症状として食欲低下,嘔気,嘔吐,下痢等の消化器症状,振戦,傾眠,錯乱等の中枢神経症状,運動障害,運動失調等の運動機能症状,発熱,発汗等の全身症状を示すことがあるので,このような症状が認められた場合には,減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと.なお,中毒が進行すると,急性腎不全により電解質異常が発現し,全身けいれん,ミオクローヌス等がみられることがある.
処置方法:リチウム中毒が発現した場合,特異的な解毒剤は見い出されていないので,投与を中止し,感染症の予防,心・呼吸機能の維持とともに補液,利尿剤(マンニトール,アミノフィリン等)等により本剤の排泄促進,電解質平衡の回復を図ること.利尿剤に反応しない場合や腎障害が認められる場合は,血液透析を施行すること.血液透析を施行する場合は,施行後に低下した血清リチウム濃度が再上昇することがあるので,施行後血清リチウム濃度測定を行い再上昇がみられた場合には,再度の血液透析等の適切な処置を行うこと.
2. 悪性症候群(Syndrome malin)(頻度不明):
向精神薬(抗精神病薬等)との併用により,悪性症候群があらわれることがあるので,無動緘黙,強度の筋強剛,嚥下困難,頻脈,血圧の変動,発汗等が発現し,それに引き続き発熱がみられる場合は,投与を中止し,体冷却,水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと.悪性症候群においては,筋肉障害〔CK(CPK)上昇〕や横紋筋融解症が起こることがある.この際,急性腎不全に至る場合もあり,十分な観察を行うこと.
3. 洞不全症候群, 高度徐脈(いずれも頻度不明):
洞不全症候群, 高度徐脈があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には, 投与を中止し, 適切な処置を行うこと.
4. 腎性尿崩症(頻度不明):
腎性尿崩症があらわれることがあるので,多飲,多尿などの症状が発現した場合には,電解質濃度の測定等の観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.
5. 急性腎不全, 間質性腎炎, ネフローゼ症候群(いずれも頻度不明):
急性腎不全, 間質性腎炎, ネフローゼ症候群があらわれることがあるので, 腎機能検査(血中クレアチニン, 血中尿素窒素, 尿蛋白等の測定)を行うなど, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には, 投与を中止し, 適切な処置を行うこと.
6. 甲状腺機能低下症, 甲状腺炎(いずれも頻度不明):
甲状腺機能低下症, 甲状腺炎があらわれることがあるので, 甲状腺機能検査(血中TSH, 血中遊離T3, 血中遊離T4等の測定)を行うなど, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には, 投与を中止するなど, 適切な処置を行うこと.
7. 副甲状腺機能亢進症(頻度不明):
副甲状腺機能亢進症があらわれることがあるので, 血清カルシウムの測定を行うなど, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には, 投与を中止するなど, 適切な処置を行うこと.
8. 認知症様症状, 意識障害(いずれも頻度不明):
可逆性の認知症様症状, 昏睡に至るような意識障害〔脳波所見上, 周期性同期性放電(PSD)等を伴うことがある〕があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には, 投与を中止し, 適切な処置を行うこと.
その他の副作用
1. 精神神経系
頻度不明
めまい,ねむけ,言語障害,頭痛,発熱,不眠,脳波異常(基礎波の徐波化等),知覚異常,記憶障害,焦燥感,失禁,悪寒,耳鳴,一過性暗点,ブラックアウト発作,情動不安, せん妄
2. 消化器
頻度不明
口渇,嘔気・嘔吐,下痢,食欲不振,胃部不快感,腹痛,便秘,唾液分泌過多,胃腸障害
3. 循環器
頻度不明
心電図異常,血圧低下,頻脈,不整脈,末梢循環障害
4. 血液
頻度不明
白血球増多
5. 泌尿器
頻度不明
多尿,排尿困難,乏尿注1),頻尿,腎機能異常,蛋白尿
6. 内分泌系
頻度不明
甲状腺機能異常(血中TSH, 血中遊離T3, 血中遊離T4の上昇・低下, 甲状腺131I摂取率の増加及びTRH負荷後のTSH分泌反応の増大), 非中毒性甲状腺腫, 粘液水腫, 甲状腺中毒症注2)
7. 中枢神経系
頻度不明
振戦,運動障害,緊張亢進・低下,腱反射亢進,筋攣縮,運動過少,舞踏病様アテトーシス,頭蓋内圧亢進
8. 皮膚
頻度不明
皮疹,そう痒感,毛嚢炎,下肢潰瘍,毛髪の乾燥及び粗毛化, 脱毛,乾癬又はその悪化
9. 肝臓
頻度不明
肝機能異常
10. その他
頻度不明
脱力・けん怠感,浮腫,体重増加・減少,性欲減退,血糖上昇,脱水, 味覚異常(苦味等)
上記のような副作用があらわれた場合には,症状に応じて減量又は休薬等適切な処置を行うこと.
注1) あらわれた場合には投与を中止すること.
注2) 急激な投与中止により症状が増悪することがある.
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので,患者の状態を観察しながら,慎重に投与すること.〔腎機能等が低下していることが多いため,血清リチウム濃度が高くなるおそれがある.〕
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと.〔動物実験(ラット・マウス)で催奇形作用が,またヒトで心臓奇形の発現頻度の増加が報告されている.〕
2.
妊娠末期の婦人には投与しないこと.〔分娩直前に血清リチウム濃度の異常上昇を起こすことがある.〕
3.
やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること.〔ヒト母乳中へ移行する.〕
小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していないので,小児等には治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること.
過量投与
症状,処置:
「副作用 リチウム中毒」の項参照
適用上の注意
薬剤交付時:
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること.〔PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている.〕
薬物動態
1. 生物学的同等性試験1,2)
炭酸リチウム錠100「ヨシトミ」と標準製剤をそれぞれ2錠(炭酸リチウムとして200mg)あるいは炭酸リチウム錠200「ヨシトミ」と標準製剤それぞれ1錠(炭酸リチウムとして200mg)を,クロスオーバー法により健康成人男子(n=20)に絶食単回経口投与して血清中リチウム濃度を測定し,得られた薬物動態パラメータ(AUC,Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果,log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり,両剤の生物学的同等性が確認された.
炭酸リチウム錠100「ヨシトミ」
炭酸リチウム錠200「ヨシトミ」
血清中濃度並びにAUC,Cmax等のパラメータは,被験者の選択,体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある.
2. 溶出挙動3,4)
炭酸リチウム錠100「ヨシトミ」及び同錠200「ヨシトミ」は,日本薬局方外医薬品規格第3部に定められた炭酸リチウム錠の溶出規格に適合していることが確認されている.
薬物動態の表
判定パラメータ |
判定パラメータ |
参考パラメータ |
参考パラメータ |
|
AUC(0→59)
(mEq・h/L) |
Cmax
(mEq/L) |
tmax
(h) |
t1/2
(h) |
炭酸リチウム錠100「ヨシトミ」 |
2.26±0.79 |
0.20±0.04 |
2.7±0.7 |
12.9±6.5 |
標準製剤
(錠剤,100mg) |
2.27±0.72 |
0.21±0.03 |
2.2±0.6 |
13.1±6.3 |
(Mean±S.D., n=20)
|
判定パラメータ |
判定パラメータ |
参考パラメータ |
参考パラメータ |
|
AUC(0→59)
(mEq・h/L) |
Cmax
(mEq/L) |
tmax
(h) |
t1/2
(h) |
炭酸リチウム錠200「ヨシトミ」 |
2.33±0.40 |
0.17±0.04 |
3.0±1.0 |
15.3±6.8 |
標準製剤
(錠剤,200mg) |
2.20±0.60 |
0.16±0.06 |
3.9±2.3 |
17.8±14.1 |
(Mean±S.D., n=20)
有効成分に関する理化学的知見
一般名:
炭酸リチウム,Lithium Carbonate(JAN)
化学名:
lithium carbonate
分子式:
Li2CO3
分子量:
73.89
性状:
白色の結晶性の粉末で,においはない.水にやや溶けにくく,熱湯に溶けにくく,エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない.
希酢酸に溶ける.
本品1.0gを水100mLに溶かした液のpHは10.9~11.5である.
融点:
618℃
取扱い上の注意
安定性試験5,6)
*最終包装製品を用いた加速試験(40℃,相対湿度75%,6ヵ月)の結果,炭酸リチウム錠100「ヨシトミ」及び同錠200「ヨシトミ」は通常の市場流通下においていずれも3年間安定であることが推測された.
包装
炭酸リチウム錠100「ヨシトミ」:100錠(10錠×10)
炭酸リチウム錠100「ヨシトミ」:1,000錠(10錠×100)
炭酸リチウム錠100「ヨシトミ」:1,000錠(バラ)
炭酸リチウム錠200「ヨシトミ」:100錠(10錠×10)
炭酸リチウム錠200「ヨシトミ」:1,000錠(10錠×100)
炭酸リチウム錠200「ヨシトミ」:1,000錠(バラ)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
全星薬品工業(株):炭酸リチウム錠100「ヨシトミ」の生物学的同等性試験に関する資料(社内資料)
2)
全星薬品工業(株):炭酸リチウム錠200「ヨシトミ」の生物学的同等性試験に関する資料(社内資料)
3)
全星薬品工業(株):炭酸リチウム錠100「ヨシトミ」の溶出試験に関する資料(社内資料)
4)
全星薬品工業(株):炭酸リチウム錠200「ヨシトミ」の溶出試験に関する資料(社内資料)
5)
全星薬品工業(株):炭酸リチウム錠100「ヨシトミ」の安定性試験に関する資料(社内資料)
6)
全星薬品工業(株):炭酸リチウム錠200「ヨシトミ」の安定性試験に関する資料(社内資料)
文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい.
田辺三菱製薬株式会社 くすり相談センター
*〒541-8505 大阪市中央区道修町3-2-10
電話 0120-753-280
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
販売
田辺三菱製薬株式会社
*大阪市中央区道修町3-2-10
プロモーション提携
吉富薬品株式会社
*大阪市中央区道修町3-2-10
製造販売元
全星薬品工業株式会社
**大阪市阿倍野区旭町1-2-7