Bisolvon Syrup 0.08% (Bromhexine Hydrochloride) 盐酸溴己新,*ビソルボンシロップ0.08%
------------------------------------------------------------------
作成又は改訂年月
**2009年9月改訂(第6版)
*2008年12月改訂
日本標準商品分類番号
872234
薬効分類名
気道粘液溶解剤
承認等
販売名
*ビソルボンシロップ0.08%
販売名コード
2234001Q1119
承認・許可番号
承認番号
*22000AMX02033000
商標名
Bisolvon Syrup 0.08%
薬価基準収載年月
*2008年12月
販売開始年月
1978年10月
貯法・使用期限等
貯法
気密容器、遮光保存、開栓後汚染に注意
使用期限
外箱、容器に使用期限を表示
組成
成分・含量
1mL中ブロムヘキシン塩酸塩 0.8mg
添加物
酒石酸、安息香酸、ヒドロキシエチルセルロース、D-ソルビトール液、グリセリン、エタノール、バニリン、プロピレングリコール、香料
性状
剤形
シロップ剤
性状
無色澄明の粘性の液
pH
2.0~3.0
一般的名称
ブロムヘキシン塩酸塩製剤
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果/用法・用量
効能・効果
下記疾患の去痰
急性気管支炎、慢性気管支炎、肺結核、塵肺症、手術後
用法・用量
通常成人には1回5mL(ブロムヘキシン塩酸塩として4mg)を1日3回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
使用上の注意
副作用
副作用等発現状況の概要
内服剤投与による調査症例1,049例(承認時及び再評価結果)中副作用が報告されたのは23例(2.19%)であった。主な副作用は食欲不振8件(0.76%)、悪心7件(0.67%)、腹痛2件(0.19%)、頭痛2件(0.19%)等であった。また、臨床検査値においては特に一定の傾向を示す変動は認められていない。
重大な副作用
**ショック、アナフィラキシー様症状(いずれも頻度不明)
ショック、アナフィラキシー様症状(発疹、血管浮腫、気管支痙攣、呼吸困難、そう痒感等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
消化器
0.1~5%未満
悪心、食欲不振、胃部不快感、腹痛
消化器
頻度不明
下痢、嘔気、嘔吐
精神神経系
0.1~5%未満
頭痛
過敏症注)
頻度不明
発疹、蕁麻疹
その他
0.1%未満
血痰
以上のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
注)発現した場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。
その他の注意
1.
動物実験で大量を長期間にわたり連続投与した場合に血清トランスアミナーゼ値の上昇することが報告されている。
2.
喀痰量の一時的増加を来し神経質な患者では不安感を訴えることがある。
薬物動態
吸収・代謝・排泄
健康成人にブロムヘキシン塩酸塩8mgを経口投与した場合、速やかに吸収され、1時間で最高血中濃度7.3ng/mLに達する。血中濃度の半減期は約1.7時間である。1)
主代謝産物は、シクロヘキシル環の水酸化体とその閉環体であり、尿中には主としてグルクロン酸抱合体として排泄される。2)
健康成人に経口投与した場合、120時間で88%が尿中に、4%が糞中に排泄される。2)
[参考:2)は外国人でのデータ]
分布(参考)
経口投与した場合、各臓器へ分布したが、特に肺、肝、副腎皮質、眼窩内涙腺、腎及び血液に高濃度に認められた(ラッ卜3))。胎児へはほとんど移行しなかった(マウス3))。
臨床成績
国内35施設、総計762例について内服剤投与による臨床試験が実施された。承認された効能・効果において、効果判定がなされた341例での有効率(有効以上)は69.5%であった。
薬効薬理
1.漿液性分泌増加作用
Perry及びBoydの方法により、漿液性分泌増加作用が認められている(ウサギ4))。また、走査電子顕微鏡により形態学的に観察した試験で、気管支粘膜及び粘膜下気管腺の分泌が活性化し、漿液性分泌の増加が認められている(イヌ5))。
2.酸性糖蛋白溶解・低分子化作用
健康成人において、酸性糖蛋白の線維網が溶解低分子化することが顕微鏡下に認められている。6)この作用は、気管分泌細胞内で発現し、その機序は、リゾゾーム顆粒から遊離されたリゾゾーム酵素が関与すると考えられている(イヌ7))。
3.肺表面活性物質の分泌促進作用
肺胞II型細胞内層状封入体(ラット8))及び肺のリン脂質含量(ウサギ9))の増加が認められている。
4.線毛運動亢進作用
In vitroの試験で、気管線毛のビート回数及び振幅を増大させることが認められている(イヌ10))。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
ブロムヘキシン塩酸塩(JAN)
Bromhexine Hydrochloride(JAN)
Bromhexine(INN)
化学名
2-Amino-3,5-dibromo-N-cyclohexyl-N-methylbenzylamine monohydrochloride
化学構造式
分子式
C14H20Br2N2・HCl
分子量
412.59
性状
・白色の結晶又は結晶性の粉末である。
・ギ酸に溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、水又はエタノール(95)に溶けにくい。
・飽和水溶液のpHは3.0~5.0である。
融点
約239℃(分解)
包装
*ビソルボンシロップ0.08%:500mL 瓶
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
吉田 剛ほか:社内資料 ヒト血漿中ブロムヘキ