FENAZOX CAPSULES(Amfenac Sodium Hydrate)氨芬酸氢氧化钠胶囊,フェナゾックスカプセル50mg
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作成又は改訂年月
** 2011年10月改訂(第3版)
* 2011年4月改訂
日本標準商品分類番号
871147
薬効分類名
鎮痛・抗炎症剤
承認等
販売名
フェナゾックスカプセル50mg
販売名コード
1147006M1037
承認・許可番号
承認番号
22100AMX00955000
欧文商標名
FENAZOX CAPSULES 50mg
薬価基準収載年月
2009年9月
販売開始年月
2009年10月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存
使用期限
外箱に最終年月表示
規制区分
劇薬
組成
フェナゾックスカプセル50mgは、1カプセル中に下記の成分を含有する。
有効成分
アンフェナクナトリウム水和物 50mg
添加物
結晶セルロース、トウモロコシデンプン、酸化マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム
カプセル本体:酸化チタン、黄色五号、ラウリル硫酸ナトリウム
性状
剤形
硬カプセル剤
色
黄赤色
外形

重量(g)
約0.25
カプセル番号
3
一般的名称
アンフェナクナトリウム水和物カプセル
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
消化性潰瘍のある患者(ただし、「慎重投与」の項参照)[消化性潰瘍が悪化するおそれがある。]
2.
重篤な血液の異常のある患者[血液障害が報告されており、悪化するおそれがある。]
3.
重篤な肝障害のある患者[肝障害が報告されており、悪化するおそれがある。]
4.
重篤な腎障害のある患者[腎血流量減少や腎での水及びNa再吸収増加を引き起こし、腎機能を低下させるおそれがある。]
5.
重篤な心機能不全のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用に基づくNa・水分貯留傾向があるため、心機能を悪化させるおそれがある。]
6.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
7.
アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[重症喘息発作を誘発するおそれがある。]
8.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
効能又は効果
効能又は効果/用法及び用量
*下記の疾患並びに症状の消炎・鎮痛
関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、顎関節症
手術後、外傷後並びに抜歯後の消炎・鎮痛
用法及び用量
通常成人は、アンフェナクナトリウム水和物として1日200mgを4回に分け毎食後及び就寝前に経口投与する。
頓用する場合は1回50mgを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
消化性潰瘍の既往歴のある患者[消化性潰瘍を再発させるおそれがある。]
2.
血液の異常又はその既往歴のある患者[血液の異常を悪化又は再発させるおそれがある。]
3.
肝障害又はその既往歴のある患者[肝障害を悪化又は再発させるおそれがある。]
4.
腎障害又はその既往歴のある患者[腎障害を悪化又は再発させるおそれがある。]
5.
心機能障害のある患者[心機能障害を悪化させるおそれがある。]
6.
過敏症の既往歴のある患者
7.
気管支喘息の患者[重症喘息発作(アスピリン喘息)を誘発させるおそれがある。]
8.
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
9.
非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者(ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もあるので、本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること。)
10.
潰瘍性大腸炎の患者
11.
クローン病の患者
重要な基本的注意
1.
消炎鎮痛剤による治療は原因療法でなく対症療法であることに留意すること。
2.
*慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
(1)
長期投与する場合には、定期的に臨床検査(血液検査、肝機能検査及び尿検査等)を行うこと。
また、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な措置を講ずること。
(2)
薬物療法以外の療法も考慮すること。
3.
手術後、外傷後並びに抜歯後に本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
(1)
炎症及び疼痛の程度を考慮し、投与すること。
(2)
原則として同一の薬剤の長期投与を避けること。
(3)
原因療法があればこれを行うこと。
4.
患者の状態を十分に観察し、副作用の発現に留意すること。
5.
感染症を不顕性化するおそれがあるので、感染症を合併している患者に対し用いる場合には、適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与すること。
6.
他の非ステロイド性消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましい。
7.
高齢者及び小児には副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること。
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等
ヒダントイン系抗てんかん剤
クマリン系抗凝血剤
サルファ剤
スルホニル尿素系血糖降下剤
臨床症状・措置方法
これらの薬剤の作用を増強するおそれがある。
機序・危険因子
本剤は、血漿アルブミンとの結合力が強いので、これらの薬剤の遊離型が増加する。
薬剤名等
ニューキノロン系抗菌剤
臨床症状・措置方法
類薬(フェンブフェン等)で痙攣があらわれたとの報告がある。
機序・危険因子
ニューキノロン系抗菌剤は、中枢神経におけるGABA受容体への結合を阻害し、痙攣誘発作用を有することが知られている。併用によりGABA受容体への阻害作用が増強され、ニューキノロン系抗菌剤の痙攣誘発作用をより増強すると考えられる。
副作用
副作用等発現状況の概要
市販後使用成績調査の結果、調査症例11,600例中副作用症例は382例(3.29%)であった。
主な副作用は消化管障害(胃部不快感、胃痛、下痢等)305例(2.63%)、皮膚・皮膚付属器障害(発疹等)28例(0.24%)、一般的全身障害(顔面浮腫等)21例(0.18%)、肝臓・胆管系障害[ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇等]10例(0.09%)、泌尿器系障害(BUN上昇等)10例(0.09%)等であった。(フェナゾックスカプセルの再審査終了時)
重大な副作用
1.
ショック(0.1%未満)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.
消化性潰瘍、胃腸出血(0.1%未満)等があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3.
ネフローゼ症候群(0.1%未満)があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
消化器
0.1~5%未満
胃痛、食欲不振、胃部不快感、胃重感、胸やけ、悪心・嘔気、嘔吐、下痢・軟便、腹痛、胃炎、口内炎等
0.1%未満
胃部膨満感、腹部不快感、腹部膨満感、便秘、口渇、口角炎、唾液増加、舌炎等
過敏症注1)
0.1~5%未満
発疹等
肝臓注2)
0.1~5%未満
AST(GOT)、ALT(GPT)上昇等
0.1%未満
Al-P上昇等
血液
0.1%未満
貧血、好酸球増多
精神神経系
0.1~5%未満
眠気
0.1%未満
頭痛、発熱、悪寒、動悸、しびれ感、発汗
腎臓注2)
0.1%未満
頻尿、尿潜血、BUN上昇等
その他注1)
0.1~5%未満
浮腫
0.1%未満
脱毛、耳鳴、倦怠感、頸部痛、声がれ、性器不正出血
注1)症状があらわれた場合には、投与を中止すること。
注2)観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
高齢者への投与
高齢者には、次の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
(1)
高齢者では、副作用があらわれやすい。
(2)
高齢者では、血漿アルブミンが減少していることが多く、また、本剤は、血漿アルブミンとの結合力が強いため(「相互作用」の項参照)、遊離の薬物の血中濃度が高くなるおそれがある。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、投与しないこと。[妊娠末期から授乳期にかけてのラットに投与した実験で、分娩遅延、授乳期の出産児生存率の低下及び出産児の体重増加の鈍化が報告されている。また、妊娠末期のラットに投与した実験で、胎児の動脈管収縮が報告されている。]
2.
授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせること。[授乳期のラットに投与した実験で、乳汁中に移行することが報告されている。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
その他の注意
非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において、一時的な不妊が認められたとの報告がある。
薬物動態
1. 血中濃度1)
健康成人に本剤50mg又は100mgを経口投与した場合消化管からの吸収は良好で薬物動態パラメータは表のとおりであった。
連続投与では蓄積傾向は認められなかった。
2. 蛋白結合2)
限外瀘過法により測定したヒト血清蛋白との結合率は99.1%であった。(in vitro)
3. 排泄3)
健康成人に本剤100mgを経口投与後8時間までの尿中排泄率は92.8%であり、その大部分はグルクロン酸抱合体であった。
表 薬物動態パラメータ
投与量 |
n |
Tmax(min) |
Cmax(μg/mL) |
T1/2(min) |
50mg |
5 |
15~30 |
0.7 |
23 |
100mg |
5 |
30~60 |
0.8 |
43 |
臨床成績
*一般臨床試験及び二重盲検比較試験(関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、顎関節症、術後疼痛)による総症例1,156例の概要は以下のとおりである。4~9)投与方法は1回50mg(1カプセル)を1日4回投与したものがほとんどであった。投与期間は比較試験では2~6週間投与、また、一般臨床試験では13週以上の長期投与例が過半数以上を占めていた。
なお、急性上気道炎に対する臨床評価は行われていない。
(下表参照)
疾患名\改善率 |
改善以上 |
やや改善以上 |
関節リウマチ |
32.6%(143/439) |
57.9%(254/439) |
関節リウマチで13週以上継続投与された長期投与例(最長134週) |
48.0%(72/150) |
73.3%(110/150) |
変形性関節症 |
57.4%(108/188) |
83.0%(156/188) |
腰痛症 |
61.1%(99/162) |
88.9%(144/162) |
肩関節周囲炎 |
44.0%(22/50) |
82.0%(41/50) |
頸肩腕症候群 |
48.1%(39/81) |
76.5%(62/81) |
顎関節症 |
61.8%(34/55) |
96.4%(53/55) |
手術後・外傷後痛 |
64.3%(72/112) |
90.2%(101/112) |
抜歯後痛 |
69.6%(48/69) |
100.0%(69/69) |
疾患名\改善率 |
改善以上 |
やや改善以上 |
関節リウマチ |
32.6%(143/439) |
57.9%(254/439) |
関節リウマチで13週以上継続投与された長期投与例(最長134週) |
48.0%(72/150) |
73.3%(110/150) |
変形性関節症 |
57.4%(108/188) |
83.0%(156/188) |
腰痛症 |
61.1%(99/162) |
88.9%(144/162) |
肩関節周囲炎 |
44.0%(22/50) |
82.0%(41/50) |
頸肩腕症候群 |
48.1%(39/81) |
76.5%(62/81) |
顎関節症 |
61.8%(34/55) |
96.4%(53/55) |
手術後・外傷後痛 |
64.3%(72/112) |
90.2%(101/112) |
抜歯後痛 |
69.6%(48/69) |
100.0%(69/69) |
薬効薬理
1. 抗炎症作用10)
(1)
カラゲニン足蹠浮腫(ラット)に対してジクロフェナクナトリウムより強い抑制作用を、また、ケトプロフェン、インドメタシンと同等の抑制作用を示した。
(2)
アジュバント関節炎(ラット)に対してジクロフェナクナトリウム、ケトプロフェンと同等の抑制作用を示した。
(3)
カラゲニン胸膜炎(ラット)の滲出液貯留に対してジクロフェナクナトリウム、インドメタシンより強い抑制作用を、また、ケトプロフェンと同等の抑制作用を示した。
(4)
肉芽増殖(コットンペレット法:ラット)に対してケトプロフェン、ジクロフェナクナトリウムと同等の抑制作用を示した。
2. 鎮痛作用10,11)
(1)
ブラジキニン疼痛試験(イヌ)に対し強い抑制作用を示し、そのED50は0.3mg/kg(経口)であった。
(2)
アジュバント関節炎(ラット)、Randall-Selitto法(ラット)及びフェニルキノンWrithing法(マウス)による鎮痛作用はインドメタシンと同等であったが、ジクロフェナクナトリウム、ケトプロフェンより強い作用を示した。
3. プロスタグランジン合成阻害作用12)
ウシ精嚢腺のサイクロオキシゲナーゼによるPGG2及びPGH2生成(in vitro)に対して、インドメタシンより強い抑制作用を示した。
ラットのアラキドン酸又はPGE2によるブラジキニンの血管透過性亢進の増強、カラゲニン足蹠浮腫増強、カラゲニン胸膜炎増強(in vivo)に対して各々の作用を抑制した。また、アラキドン酸単独投与による血管透過性亢進を抑制した。
有効成分に関する理化学的知見
性 状
アンフェナクナトリウム水和物は黄色の結晶又は結晶性の粉末で、においはないか又はわずかに特異なにおいがあり、味はわずかに苦い。水又はメタノールに溶けやすく、エタノールにやや溶けにくく、アセトンに溶けにくく、エーテル又はクロロホルムにほとんど溶けない。
一般名
アンフェナクナトリウム水和物 Amfenac Sodium Hydrate
化学名
sodium(2-amino-3-benzoylphenyl)-acetate monohydrate
分子式
C15H12NNaO3・H2O
分子量
295.27
構造式
融 点
約246℃(分解)
分配係数
(log10 1-オクタノール層/水層、20±5℃)
(下表参照)
pH2.0 |
pH4.0 |
pH6.0 |
pH8.0 |
pH10.0 |
>3.0 |
2.4 |
1.4 |
-0.076 |
-1.0 |
包装
**PTP包装 100カプセル(10カプセル×10シート)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
景山孝正ほか:基礎と臨床,16(12):6460,1982
2)
村田信二郎ほか:基礎と臨床,18(4):1376,1984
3)
村田信二郎ほか:医薬品研究,16(4):769,1985
4)
塩川優一ほか:基礎と臨床,16(12):6697,1982
5)
景山孝正ほか:基礎と臨床,16(12):6719,1982
6)
天児民和ほか:基礎と臨床,16(12):6741,1982
7)
若山日名夫ほか:薬理と治療,10(12):6839,1982
8)
木野孔司ほか:日本口腔科学会雑誌,37(1):242,1988
9)
柴田考典ほか:日本口腔外科学会雑誌,34(4):752,1988
10)
湯田康勝ほか:薬理と治療,10(8):4491,1982
11)
Sancilio, L. F., et al.:Agents and Actions,7(1):133,1977
12)
湯田康勝ほか:薬理と治療,11(2):381,1983
文献請求先
*Meiji Seika ファルマ株式会社 くすり相談室
〒104-8002 東京都中央区京橋2-4-16
〈製品情報問い合わせ先〉
*Meiji Seika ファルマ株式会社 くすり相談室
電話(03)3273-3539
FAX(03)3272-2438
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