Methycobal(Mecobalamin)メチコバール錠250μg/メチコバール錠500μg/メチコバール細粒0.1%
--------------------------------------------------------------------------------
作成又は改訂年月
**2014年2月改訂(第11版)
*2012年10月改訂
日本標準商品分類番号
873136
薬効分類名
末梢性神経障害治療剤
承認等
販売名
メチコバール錠250μg
販売名コード
3136004F1050
承認・許可番号
承認番号
15400AMZ01326000
商標名
Methycobal
薬価基準収載年月
1984年6月
販売開始年月
1984年6月
貯法・使用期限等
*貯 法
室温保存
錠PTPシートは、光を遮り湿気を避けて保存すること(光により含量が低下し、湿気により錠剤は赤味をおびることがある)。
錠バラ包装は、ボトル開栓後又はアルミ袋開封後、光を遮り湿気を避けて保存すること(光により含量が低下し、湿気により錠剤は赤味をおびることがある)。
使用期限
外箱又はラベルに表示の使用期限内に使用すること。
基準名
**日本薬局方
メコバラミン錠
組成
1錠中にメコバラミン250μgを含有する白色の糖衣錠である。
添加物としてカルナウバロウ、含水二酸化ケイ素、結晶セルロース、酸化チタン、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、精製白糖、タルク、沈降炭酸カルシウム、トウモロコシデンプン、乳糖水和物、白色セラック、ヒドロキシプロピルセルロース、プルラン、ポビドン、マクロゴール6000を含有する。
性状
販売名
メチコバール錠250μg
剤形
糖衣錠
識別コード
321
外形:表

外形:裏

外形:側面

直径
6.2mm
質量
95mg
厚さ
3.4mm
性状(色調)
白色
販売名
メチコバール錠500μg

販売名コード
3136004F2138
承認・許可番号
承認番号
15400AMZ01327000
商標名
Methycobal

薬価基準収載年月
1981年9月
販売開始年月
1981年9月
貯法・使用期限等
*貯 法
室温保存
錠PTPシートは、光を遮り湿気を避けて保存すること(光により含量が低下し、湿気により錠剤は赤味をおびることがある)。
錠バラ包装は、ボトル開栓後又はアルミ袋開封後、光を遮り湿気を避けて保存すること(光により含量が低下し、湿気により錠剤は赤味をおびることがある)。
使用期限
外箱又はラベルに表示の使用期限内に使用すること。
基準名
**日本薬局方
メコバラミン錠
組成
1錠中にメコバラミン500μgを含有する白色の糖衣錠である。
添加物としてカルナウバロウ、含水二酸化ケイ素、結晶セルロース、酸化チタン、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、精製白糖、タルク、沈降炭酸カルシウム、トウモロコシデンプン、乳糖水和物、白色セラック、ヒドロキシプロピルセルロース、プルラン、ポビドン、マクロゴール6000を含有する。
性状
販売名
メチコバール錠500μg
剤形
糖衣錠
識別コード
322
外形:表

外形:裏

外形:側面

直径
7.3mm
質量
155mg
厚さ
4.0mm
性状(色調)
白色
販売名
メチコバール細粒0.1%
販売名コード
3136004C1038
承認・許可番号
承認番号
21900AMX00012000
商標名
Methycobal
薬価基準収載年月
2007年6月
販売開始年月
1984年7月
貯法・使用期限等
*貯 法
室温保存
細粒は分包から取り出して調剤しないこと(光により含量が低下する)。
使用期限
外箱又はラベルに表示の使用期限内に使用すること。
組成
1g中にメコバラミン1,000μg(1mg)を含有する桃赤色の細粒剤である。
添加物として含水二酸化ケイ素、結晶セルロース、赤色102号、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、D‐マンニトールを含有する。
性状
販売名
メチコバール細粒0.1%
剤形
細粒剤
性状(色調)
桃赤色
一般的名称
メコバラミン製剤
効能又は効果
効能又は効果/用法及び用量
末梢性神経障害
効能又は効果に関連する使用上の注意
本剤投与で効果が認められない場合、月余にわたって漫然と使用すべきでない。
用法及び用量
錠250μg
通常、成人は1日6錠(メコバラミンとして1日1,500μg)を3回に分けて経口投与する。
ただし、年齢及び症状により適宜増減する。
錠500μg
通常、成人は1日3錠(メコバラミンとして1日1,500μg)を3回に分けて経口投与する。
ただし、年齢及び症状により適宜増減する。
細粒0.1%
通常、成人は1日3包(メコバラミンとして1日1,500μg)を3回に分けて経口投与する。
ただし、年齢及び症状により適宜増減する。
使用上の注意
副作用
副作用等発現状況の概要
総症例15,180例中、146例(0.96%)の副作用が報告されている。(副作用発現頻度調査終了時)1)
消化器
0.1~5%未満
食欲不振、悪心・嘔吐、下痢
過敏症注)
0.1%未満
発疹
注)このような症状があらわれた場合には、投与を中止すること。
適用上の注意
薬剤交付時(錠)
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜に刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
その他の注意
水銀及びその化合物を取り扱う職業従事者に長期にわたって大量に投与することは避けることが望ましい。
薬物動態
1. 単回投与
健康成人男子に本剤120μg、1500μg注)を、絶食下単回経口投与した場合いずれの投与量においても投与後約3時間で最高血中濃度に達し、濃度依存による吸収が観察された。半減期、血清中総ビタミンB12(以下B12)濃度の投与12時間までの増加分及びΔAUC120を下表に示し、血清中総B12濃度の推移を下図に示した。
尿中総B12排泄量は投与後8時間までに投与後24時間排泄量の40~90%が排泄された。2)
注)1500μg単回投与は承認外用量である。
2. 反復投与
健康成人男子に1,500μgを12週間反復経口投与し、投与中止後4週間の血清中総B12量の変動率を検討した。投与4週間で投与前値の約2倍に達し、以後も漸増し、12週後には約2.8倍を示した。投与中止4週後でも投与前値の約1.8倍を示した。3)
薬物動態の表
投与量 |
tmax
(hour) |
Cmax
(pg/mL) |
ΔCmax
(pg/mL) |
ΔCmax%
(%) |
ΔAUC012※1
(pg・hr/mL) |
t1/2※2
(hour) |
120μg |
2.8±0.2 |
743±47 |
37±15 |
5.1±2.1 |
168± 58 |
算出不能 |
1500μg |
3.6±0.5 |
972±55 |
255±51 |
36.0±7.9 |
2033±510 |
12.5 |
※1:投与前値に対する投与後12時間までの実測値の増加分から台形公式により算出
※2:投与後24~48時間の平均値から算出
Mean±S.E., n=8
臨床成績
臨床効果
末梢性神経障害に対して、メコバラミンとして1日1,500μg及び1日120μg(低用量群)を3回に分けて4週間反復経口投与し、二重盲検比較試験を行った。慢性期及び固定期の症例に対して、本剤の改善率は改善以上で1,500μgが17.6%(6/34)、120μgが9.7%(3/31)、やや改善以上で1,500μgが64.7%(22/34)、120μgが41.9%(13/31)であり、1,500μg/日投与の有用性が認められた。4)
末梢性神経障害に対して本剤1日1,500μg、コバマミド1日1,500μg及びプラセボを4週間反復経口投与し、二重盲検比較試験を行った。全般改善度は中等度改善以上で、本剤投与群38.6%(17/44)、コバマミド投与群22.2%(10/45)、プラセボ投与群26.7%(12/45)であり、本剤の有用性が認められた。5)
薬効薬理
1. メコバラミンは、生体内補酵素型ビタミンB12の1種
メコバラミンは、ホモシステインからメチオニンを合成するメチオニン合成酵素の補酵素として働き、メチル基転位反応に重要な役割を果たす。
2. 神経細胞内小器官へよく移行し、核酸・蛋白合成を促進
シアノコバラミンに比し、神経細胞内の小器官への移行がよい(ラット)。また、脳由来細胞・脊髄神経細胞の実験系で、デオキシウリジンからチミジンへの合成系に関与し、貯蔵型葉酸の利用促進とともに核酸代謝にも関与し、コバマミドに比して核酸・蛋白の合成を促進する(ラット)。6) 7) 8)
3. 軸索内輸送、軸索再生の促進
ストレプトゾトシン投与による実験的糖尿病ラットの坐骨神経細胞で、軸索の骨格蛋白の輸送を正常化する。アドリアマイシン、アクリルアミド、ビンクリスチンによる薬物性神経障害(ラット、ウサギ)及び軸索変性モデルマウス、自然発症糖尿病ラットの神経障害に対して、神経病理学的、電気生理学的に変性神経の出現を抑制する。9) 10) 11) 12) 13) 14)
4. 髄鞘形成(リン脂質合成)の促進
髄鞘の構成成分であるレシチンの合成を促進し、培養神経組織でコバマミドに比して神経線維の髄鞘形成率を高める(ラット)。15) 16)
5. シナプス伝達の遅延、神経伝達物質の減少を回復
挫滅した坐骨神経で、神経線維の興奮性を高めることにより終板電位の誘発を早期に回復する(ラット)。また、コリン欠乏食ラットで低下した脳内アセチルコリン量を正常化する。17) 18)
有効成分に関する理化学的知見
一 般 名
メコバラミン(Mecobalamin)
化 学 名
Coα‐[α‐(5, 6‐Dimethyl‐1H‐benzoimidazol‐1‐yl)]‐Coβ‐methylcobamide
分 子 式
C63H91CoN13O14P
分 子 量
1344.38
構 造 式

物理化学的性状
メコバラミンは暗赤色の結晶又は結晶性の粉末である。本品は水にやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくく、アセトニトリルにほとんど溶けない。
本品は光によって分解する。
包装
**日本薬局方 メコバラミン錠 メチコバール錠250μg:100錠(PTP)
**日本薬局方 メコバラミン錠 メチコバール錠250μg:500錠(バラ)
**日本薬局方 メコバラミン錠 メチコバール錠250μg:1,000錠(PTP)
**日本薬局方 メコバラミン錠 メチコバール錠500μg:100錠(PTP)
**日本薬局方 メコバラミン錠 メチコバール錠500μg:210錠(PTP21T×10)
**日本薬局方 メコバラミン錠 メチコバール錠500μg:500錠(バラ)
**日本薬局方 メコバラミン錠 メチコバール錠500μg:1,000錠(PTP)
**日本薬局方 メコバラミン錠 メチコバール錠500μg:1,050錠(PTP21T×50)
**日本薬局方 メコバラミン錠 メチコバール錠500μg:3,000錠(PTP・バラ)
メチコバール細粒0.1%:60g(分包0.5g×3×40)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
小川正城ら:新薬と臨牀, 34, 2275 (1985) MBL‐0489
2)
田中信夫ら:新薬と臨牀, 35, 67 (1986) MBL‐0500
3)
田中信夫ら:ビタミン, 55, 155 (1981) MBL‐0267
4)
亀山正邦ら:臨床評価, 1, 71 (1972) MBL‐0131
5)
亀山正邦ら:臨牀と研究, 49, 1963 (1972) MBL‐0130
6)
稲田雅美ら:神経系とメチルB12 (協和企画通信) , 23 (1981) MBL‐0680
7)
中澤恒幸ら:ビタミン, 42, 193 (1970) MBL‐0044
8)
中澤恒幸ら:ビタミン, 42, 275 (1970) MBL‐0045
9)
竹中敏文ら:Prog. Med., 2, 1759 (1982) MBL‐0313
10)
大西晃生ら:臨床薬理, 18, 387 (1987) MBL‐0571
11)
Watanabe, T. et al.:J. Neurol. Sci., 122, 140 (1994) MBL‐0774
12)
斉藤豊和ら:神経系とメチルB12 (協和企画通信) , 75 (1981) MBL‐0542
13)
Yamazaki, K. et al.:Neurosci. Lett., 170, 195 (1994) MBL‐0773
14)
八木橋操六ら:臨床薬理, 19, 437 (1988) MBL‐0624
15)
中澤恒幸ら:神経系とメチルB12 (協和企画通信) , 54 (1981) MBL‐0679
16)
米沢 猛ら:神経系とメチルB12 (協和企画通信) , 49 (1981) MBL‐0544
17)
渋谷統寿:神経系とメチルB12 (協和企画通信) , 134 (1981) MBL‐0540
18)
Sasaki H. et al.:Pharmacol. Biochem. Behav., 43, 635 (1992) MBL‐0775
文献請求先・製品情報お問い合わせ先
エーザイ株式会社 hhcホットライン
フリーダイヤル 0120-419-497
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
エーザイ株式会社
東京都文京区小石川4‐6‐1