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Flutiform Aerosol(Fluticasone Propionate/Formoterol Fumarate Hydrate)
2015-07-16 19:58:58 来源: 作者: 【 】 浏览:520次 评论:0

Flutiform Aerosol(Fluticasone Propionate/Formoterol Fumarate Hydrate)  富马酸福莫特罗水合物,フルティフォーム50エアゾール120吸入用/フルティフォーム125エアゾール120吸入用

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作成又は改訂年月

*2014年12月(第2版)

2014年5月作成

日本標準商品分類番号

87229

日本標準商品分類番号等

国際誕生年月
2012年7月

薬効分類名

喘息治療配合剤

承認等

販売名
フルティフォーム50エアゾール120吸入用

販売名コード

YJコード
2290802G3026

承認・許可番号

承認番号
22500AMX01799000
欧文商標名
Flutiform Aerosol

薬価基準収載年月

*2014年11月

販売開始年月

*2014年12月

貯法・使用期限等

貯 法:

室温保存

使用期限:

外箱に記載(2年)

注 意:

「取扱い上の注意」の項参照

規制区分

処方箋医薬品注)

注)注意-医師等の処方箋により使用すること

組成

1回噴霧量
(容器内で量り取られる量)

フルチカゾンプロピオン酸エステル
50μg
ホルモテロールフマル酸塩水和物
5μg

添加物

クロモグリク酸ナトリウム、無水エタノール、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン
性状

剤形・性状

用時作動により一定量の薬液が噴霧される吸入エアゾール剤である。

販売名
フルティフォーム125エアゾール120吸入用

販売名コード

YJコード
2290802G4022

承認・許可番号

承認番号
22500AMX01800000
欧文商標名
Flutiform Aerosol


薬価基準収載年月

*2014年11月

販売開始年月

*2014年12月

貯法・使用期限等

貯 法:

室温保存

使用期限:

外箱に記載(2年)

注 意:

「取扱い上の注意」の項参照

規制区分

処方箋医薬品注)

注)注意-医師等の処方箋により使用すること

組成

1回噴霧量
(容器内で量り取られる量)

フルチカゾンプロピオン酸エステル
125μg
ホルモテロールフマル酸塩水和物
5μg

添加物

クロモグリク酸ナトリウム、無水エタノール、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン

性状

剤形・性状

用時作動により一定量の薬液が噴霧される吸入エアゾール剤である。


一般的名称

フルチカゾンプロピオン酸エステル/
ホルモテロールフマル酸塩水和物吸入剤

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1. 有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者
[ステロイドの作用により症状を増悪させるおそれがある。]

2. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

原則禁忌

(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)

結核性疾患の患者

[ステロイドの作用により症状を増悪させるおそれがある。]

効能・効果

気管支喘息

(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)

効能・効果に関連する使用上の注意

1. 本剤は吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用による治療が必要な場合に使用すること。
2. 患者に対し次の注意を与えること。本剤は発現した発作を速やかに軽減する薬剤ではないので、急性の発作に対しては使用しないこと。急性の発作に対しては、短時間作動型吸入β2刺激剤等の他の適切な薬剤を使用すること。

用法・用量

通常、成人には、フルティフォーム50エアゾール(フルチカゾンプロピオン酸エステルとして50μg及びホルモテロールフマル酸塩水和物として5μg)を1回2吸入、1日2回投与する。なお、症状に応じてフルティフォーム125エアゾール(フルチカゾンプロピオン酸エステルとして125μg及びホルモテロールフマル酸塩水和物として5μg)を1回2~4吸入、1日2回投与する。

用法・用量に関連する使用上の注意

1.
患者に対し、本剤の過度の使用により不整脈、心停止等の重篤な副作用が発現する危険性があることを理解させ、用法・用量を超えて使用しないよう注意を与えること。

2.
症状の寛解がみられた場合は、治療上必要最小限の用量を投与し、必要に応じ吸入ステロイド剤への切り替えも考慮すること。

使用上の注意

慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)

1. 感染症の患者
[ステロイドの作用により症状を増悪させるおそれがある。]

2. 甲状腺機能亢進症の患者
[甲状腺ホルモンの分泌を亢進させるおそれがある。]

3. 高血圧の患者
[血圧を上昇させるおそれがある。]

4. 心疾患のある患者
[β1作用により症状を増悪させるおそれがある。]

5. 糖尿病の患者
[グリコーゲン分解作用及びステロイドの作用により症状を増悪させるおそれがある。]

6. 低カリウム血症の患者
[Na+/K+ ATPaseを活性化し細胞外カリウムを細胞内へ移動させることにより低カリウム血症を増悪させるおそれがある。]

7. 重度な肝機能障害のある患者
[本剤の成分であるフルチカゾンプロピオン酸エステル及びホルモテロールはいずれも主に肝臓で代謝されるため、血中濃度が上昇する可能性がある。]

重要な基本的注意

1.
本剤は既に起きている気管支喘息の発作を速やかに軽減する薬剤ではないので、毎日規則正しく使用すること。

2.
本剤の投与開始前には、患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておくこと。特に、喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤は使用しないこと。

3.
気管支粘液の分泌が著しい患者では、本剤の肺内での作用を確実にするため、本剤の吸入に先立って、分泌がある程度減少するまで他剤を使用すること。

4.
過度に本剤の使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあるので、用法・用量を超えて投与しないよう注意すること。

5.
本剤の投与期間中に発現する急性の発作に対しては、短時間作動型吸入β2刺激剤等の他の適切な薬剤を使用するよう患者に注意を与えること。また、その薬剤の使用量が増加したり、あるいは効果が十分でなくなってきた場合には、喘息の管理が十分でないことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受診し医師の治療を求めるよう患者に注意を与えること。そのような状態では患者の生命が脅かされる可能性があるので、患者の症状に応じてステロイド療法の強化(本剤のより高用量製剤への変更等)を考慮すること。

6.
感染を伴う喘息症状の増悪がみられた場合には、ステロイド療法の強化と感染症の治療を考慮すること。

7.
本剤の投与を突然中止すると喘息の急激な悪化を起こすことがあるので、投与を中止する場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量すること。

8.
全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、吸入ステロイド剤の投与により全身性の作用(クッシング症候群、クッシング様症状、副腎皮質機能抑制、小児の成長遅延、骨密度の低下、白内障、緑内障を含む)が発現する可能性があるので、吸入ステロイド剤の投与量は患者毎に喘息をコントロールできる最少用量に調節すること。特に長期間、大量投与の場合には定期的に検査を行い、全身性の作用が認められた場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行うこと。

9.
全身性ステロイド剤の減量は本剤吸入開始後症状の安定をみて徐々に行うこと。減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずること。

10.
長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者では副腎皮質機能不全が考えられるので、全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払うこと。また、必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと。

11.
本剤を含む吸入ステロイド剤投与後に、潜在していた基礎疾患であるChurg-Strauss症候群にみられる好酸球増多症がまれにあらわれることがある。この症状は通常、全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って発現しており、本剤との直接的な因果関係は確立されていない。本剤の投与期間中は、好酸球数の推移や、他のChurg-Strauss症候群症状(しびれ、発熱、関節痛、肺の浸潤等の血管炎症状等)に注意すること。

12.
全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って、鼻炎、湿疹、蕁麻疹、めまい、動悸、けん怠感、顔のほてり、結膜炎等の症状が発現・増悪することがあるので、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。

13.
リトナビルとの併用により全身性のステロイド作用(クッシング症候群、副腎皮質機能抑制等)が発現したとの報告があるので、併用する場合には注意すること(「相互作用」の項参照)。

14.
本剤は患者の喘息症状に応じて最適な用量を選択する必要があるため、本剤の投与期間中は患者を定期的に診察すること。

相互作用

相互作用の概略

フルチカゾンプロピオン酸エステルは、主として肝チトクロームP-450 3A4(CYP3A4)で代謝される。また、ホルモテロールは主としてグルクロン酸抱合を受ける。(「薬物動態」の項参照)

併用注意

(併用に注意すること)

薬剤名等
CYP3A4阻害作用を有する薬剤
リトナビル等

臨床症状・措置方法
副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある。特に、リトナビルとフルチカゾンプロピオン酸エステル製剤
の併用により、クッシング症候群、副腎皮質機能抑制等が報告されている。

機序・危険因子
CYP3A4による代謝が阻害されることにより、フルチカゾンプロピオン酸エステルの血中濃度が上昇する可能性がある。

薬剤名等
カテコールアミン
アドレナリン
イソプレナリン等

臨床症状・措置方法
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

機序・危険因子
併用により、アドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。そのため、不整脈を起こすことがある。

薬剤名等
キサンチン誘導体
テオフィリン
アミノフィリン等

臨床症状・措置方法
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい。

機序・危険因子
キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下を増強することがある。

薬剤名等
ステロイド剤
プレドニゾロン
ベタメタゾン等

臨床症状・措置方法
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい。

機序・危険因子
ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。

薬剤名等
利尿剤
フロセミド等

臨床症状・措置方法
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい。

機序・危険因子
ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。

薬剤名等
β遮断剤
アテノロール等

臨床症状・措置方法
ホルモテロールの作用を減弱する可能性がある。

機序・危険因子
β受容体において競合的に拮抗する。

薬剤名等
QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤
抗不整脈剤
三環系抗うつ剤等

臨床症状・措置方法
QT間隔が延長され心室性不整脈等のリスクが増大するおそれがある。

機序・危険因子
いずれもQT間隔を延長させる可能性がある。

副作用

副作用等発現状況の概要

国内で実施された臨床試験において、副作用集計の対象となった472例中101例(21.4%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、嗄声25例(5.3%)、血中クレアチンホスホキナーゼ増加10例(2.1%)、動悸6例(1.3%)、喘息6例(1.3%)、口内炎5例(1.1%)、咽頭炎5例(1.1%)であった。

重大な副作用

1. ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、気管支攣縮、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。

2. 重篤な血清カリウム値低下(頻度不明)
β2刺激剤により「重篤な血清カリウム値の低下」が報告されている。また、β2刺激剤による血清カリウム値の低下作用は、キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。さらに、低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。このような場合には血清カリウム値をモニターすることが望ましい。

3. 肺炎(0.42%)
肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

口腔・呼吸器
5%以上 
嗄声

口腔・呼吸器
1~5%未満 
口腔・呼吸器感染症、口腔・咽喉頭症状(疼痛、不快感)、喘息、口内炎

口腔・呼吸器
1%未満 
口腔内乾燥

循環器
1~5%未満 
不整脈、動悸

循環器
1%未満 
心電図異常、高血圧

肝臓
1%未満 
γ-GTP増加、ALT (GPT)増加、血中ビリルビン増加

精神神経系
1%未満 
振戦、めまい

過敏症注)
1%未満 
発疹・蕁麻疹

その他
1~5%未満 
CK(CPK)増加

その他
1%未満 
血中コルチゾール減少、白血球数増加、けん怠感、筋痙縮、胸部不快感

注)発現した場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
[フルチカゾンプロピオン酸エステル1.6μg/kg以上/ホルモテロールフマル酸塩水和物0.16μg/kg以上をウサギに吸入投与したときに、胎児の発育抑制および催奇形性が認められている。]

2. 授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。
[実験動物(ラット)において、フルチカゾンプロピオン酸エステル及びホルモテロールは乳汁への移行が報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

過量投与

1.
ホルモテロールフマル酸塩水和物の過量投与により、動悸、頻脈、不整脈、振戦、頭痛及び筋痙攣等、β刺激剤の薬理学的作用による全身作用が発現する可能性がある。また、重篤な症状として、血圧低下、代謝性アシドーシス、低カリウム血症、高血糖、心室性不整脈あるいは心停止等が発現する可能性がある。このような症状がみられた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。

2.
フルチカゾンプロピオン酸エステルの過量投与(通常の用法・用量を超える量等)により副腎皮質機能抑制等の全身性の作用がみられることがある。副腎皮質機能が抑制されている患者においては、外傷、手術、感染、本剤の急速な減量時等に急性副腎皮質機能不全が発現する可能性がある。過量投与後に本剤を減量する際は、患者の管理を十分に行いながら徐々に行うこと。

適用上の注意

1.
本剤は口腔内への吸入投与のみに使用すること。

2.
吸入前:本剤の投与にあたって、吸入器の操作法、吸入法等を十分に説明すること。(「取扱い上の注意」の項参照)

3.
吸入後:口腔カンジダ症又は嗄声の予防のため、本剤吸入後に、うがいを実施するよう患者を指導すること。ただし、うがいが困難な患者には、うがいではなく口腔内をすすぐよう指導すること。

その他の注意

他の長時間作動型吸入β2刺激剤(サルメテロール(エアゾール剤))での米国大規模プラセボ対照試験において、以下の報告がある1)。米国で実施された喘息患者を対象とした28週間のプラセボ対照多施設共同試験において、主要評価項目である呼吸器に関連する死亡と生命を脅かす事象の総数は、患者集団全体ではサルメテロール群とプラセボ群間に有意差は認められなかったものの、アフリカ系米国人の患者集団では、サルメテロール群に有意に多かった。また、副次評価項目の1つである喘息に関連する死亡数は、サルメテロール群に有意に多かった。なお、吸入ステロイド剤を併用していた患者集団では、主要及び副次評価項目のいずれにおいても両群の間に有意差は認められなかった。
薬物動態
1. 血漿中濃度

(1) 健康成人への単回投与
健康成人男子各12例にそれぞれ、フルティフォーム50エアゾール1回2吸入(フルチカゾンプロピオン酸エステル100μg/ホルモテロールフマル酸塩水和物10μg)又はフルティフォーム125エアゾール1回4吸入(フルチカゾンプロピオン酸エステル500μg/ホルモテロールフマル酸塩水和物20μg)を1日2回、7日間投与したときの初回投与後のフルチカゾンプロピオン酸エステル及びホルモテロールの血漿中濃度は、いずれも速やかに最高濃度(Cmax)に達した2)。

   

図1 フルチカゾンプロピオン酸エステル/ホルモテロールフマル酸塩水和物を単回吸入投与後の血漿中フルチカゾンプロピオン酸エステル濃度(n=12 平均値±標準偏差 #:n=11 # #:n=9)

   

図2 フルチカゾンプロピオン酸エステル/ホルモテロールフマル酸塩水和物を単回吸入投与後の血漿中ホルモテロール濃度(n=12 平均値±標準偏差 #:n=11 # #:n=10)

(2) 健康成人への反復投与
健康成人男子各12例にそれぞれ、フルティフォーム50エアゾール1回2吸入(フルチカゾンプロピオン酸エステル100μg/ホルモテロールフマル酸塩水和物10μg)又はフルティフォーム125エアゾール1回4吸入(フルチカゾンプロピオン酸エステル500μg/ホルモテロールフマル酸塩水和物20μg)を1日2回、7日間反復投与したとき、フルチカゾンプロピオン酸エステル及びホルモテロールのCmax及びAUC0-12は、投与7日目には定常状態に達していると考えられ、単回投与に比べ、いずれの用量も2~3倍であった。7日間反復投与後のフルチカゾンプロピオン酸エステル及びホルモテロールのCmax及びAUC0-12は、ほぼ投与量に比例して増加し、また、半減期はそれぞれ約15時間及び約10時間であった2)。
2. 分布
ヒト血漿中におけるフルチカゾンプロピオン酸エステル及びホルモテロールの蛋白結合率は、それぞれ81~95%3)及び61~64%4)であった(in vitro試験)。

3. 代謝・排泄
健康被験者(外国人)に3H標識フルチカゾンプロピオン酸エステルを1mg又は16mg経口投与したとき、投与後168時間までの尿中に投与放射能の1~5%が排泄されたが、未変化体は検出されず、17β-カルボン酸体及びグルクロン酸抱合体が認められた。糞中には投与放射能の約90%以上が排泄され、未変化体及び主要代謝物として17β-カルボン酸体が排泄された5)。健康被験者(外国人)に3H標識ホルモテロール37μgを経口投与後直ちに3H標識ホルモテロール16μgを静脈内持続注入(30分)したとき、投与後168時間までに投与放射能の62%が尿中に、24%が糞中に排泄された。この時の血漿及び尿中の主代謝物はホルモテロールのグルクロン酸抱合体であり、尿中にはO-脱メチル化体のグルクロン酸抱合体も認められた6)。

4. 代謝酵素
フルチカゾンプロピオン酸エステルの主代謝物である17β-カルボン酸体への代謝には、CYP3A4が関与する(in vitro試験)7)。ホルモテロールのO-脱メチル化にはCYP2D6、2C19、2C9及び2A6が関与する4)。

薬物動態の表

表1 単回吸入投与後のフルチカゾンプロピオン酸エステル及びホルモテロールの薬物動態パラメータ
 

成分名
投与量(μg) 
Cmax
(pg/mL) 
tmax
(hr) 
AUC0-12
(pg・hr/mL) 
t1/2(hr) 
フルティフォーム50エアゾール 1回2吸入 フルティフォーム50エアゾール 1回2吸入 フルティフォーム50エアゾール 1回2吸入 フルティフォーム50エアゾール 1回2吸入 フルティフォーム50エアゾール 1回2吸入
フルチカゾンプロピオン酸エステル100  21.3±5.68  0.0833
(0.0833,0.250) 
92.0±40.4  7.43±2.80 
ホルモテロールフマル酸塩水和物10  8.43±4.13  0.125
(0.0833,0.167) 
23.9±7.68  4.63±2.39 
フルティフォーム125エアゾール 1回4吸入 フルティフォーム125エアゾール 1回4吸入 フルティフォーム125エアゾール 1回4吸入 フルティフォーム125エアゾール 1回4吸入 フルティフォーム125エアゾール 1回4吸入
フルチカゾンプロピオン酸エステル500  70.9±19.5  0.0833
(0.0833,0.500) 
395±155  8.29±1.79 
ホルモテロールフマル酸塩水和物20  26.3±15.9  0.0833
(0.0833,0.167) 
64.4±26.5  4.54±1.08 

(n=12 平均値±標準偏差、tmaxは中央値(最小値,最大値))

表2 1日2回7日間反復吸入投与後のフルチカゾンプロピオン酸エステル及びホルモテロールの薬物動態パラメータ

 

 
成分名
1回投与量(μg) 
Cmax
(pg/mL) 
tmax
(hr) 
AUC0-12
(pg・hr/mL) 
t1/2
(hr) 
フルティフォーム50エアゾール 1回2吸入 フルティフォーム50エアゾール 1回2吸入 フルティフォーム50エアゾール 1回2吸入 フルティフォーム50エアゾール 1回2吸入 フルティフォーム50エアゾール 1回2吸入
フルチカゾンプロピオン酸エステル100  37.9
±10.7 
0.0833
(0.0833,0.0833) 
228
±91.2 
14.2
±3.45 
ホルモテロールフマル酸塩水和物10  13.2
±4.31 
0.0833
(0.0833,1.00) 
44.4
±6.62 
8.96
±3.03 
フルティフォーム125エアゾール 1回4吸入 フルティフォーム125エアゾール 1回4吸入 フルティフォーム125エアゾール 1回4吸入 フルティフォーム125エアゾール 1回4吸入 フルティフォーム125エアゾール 1回4吸入
フルチカゾンプロピオン酸エステル500  162
±67.8 
0.0833
(0.0833,0.500) 
1240
±681 
16.7
±2.98 
ホルモテロールフマル酸塩水和物20  35.1
±18.5 
0.0833
(0.0833,0.167) 
111
±33.2 
11.6
±3.46 

 (n=12 平均値±標準偏差、tmaxは中央値(最小値,最大値))

臨床成績

1. 国内臨床試験成績

(1)
成人気管支喘息患者455例を対象にした無作為化単盲検並行群間比較試験において、フルティフォーム50エアゾール1回2吸入(フルチカゾンプロピオン酸エステル100μg/ホルモテロールフマル酸塩水和物10μg)、又は対照として、フルチカゾンプロピオン酸エステル100μgを1日2回、8週間投与した時の結果は下表の通りであった8)。

(2)
成人気管支喘息患者244例を対象とした長期投与試験において、観察期間中に使用した吸入ステロイド剤の用量に基づき、フルティフォーム50エアゾール1回2吸入(フルチカゾンプロピオン酸エステル100μg/ホルモテロールフマル酸塩水和物10μg)、フルティフォーム125エアゾール1回2吸入(フルチカゾンプロピオン酸エステル250μg/ホルモテロールフマル酸塩水和物10μg)、又はフルティフォーム125エアゾール1回4吸入(フルチカゾンプロピオン酸エステル500μg/ホルモテロールフマル酸塩水和物20μg)の3用量いずれかを1日2回で投与を開始し、症状に応じて増量減量を可能として、52週間投与した。肺機能に関する評価指標の推移は下図の通りであった9)。

  
 

図3 朝のピークフロー値の推移(平均値±標準誤差)

臨床成績の表

表3 朝のピークフロー値のベースラインからの変化量(FAS) 

 

薬剤
(1回投与量) 
ベースライン  投与8週間後までの平均値  変化量注)(L/min)  群間差
[両側95%信頼区間]a)p値a)
フルティフォーム50エアゾール1回2吸入
(フルチカゾンプロピオン酸エステル100μg/ホルモテロールフマル酸塩水和物10μg) 
349.7±84.8
(228) 
380.2±90.3
(228) 
30.5±30.1
(228) 
20.63
[15.47,25.80]p<0.0001 
対照
(フルチカゾンプロピオン酸エステル100μg) 
344.2±81.0
(227) 
353.6±81.1
(226) 
9.9±25.9
(226) 
20.63
[15.47,25.80]p<0.0001  

注) 平均値±標準偏差(例数)
a) 投与群及びベースラインの%ピークフローを説明変数とした共分散分析モデル

薬効薬理

1. フルチカゾン

(1) グルココルチコイド受容体親和性
フルチカゾンのグルココルチコイド受容体に対するヒト肺組織での親和性は0.5nmol/Lであった10)11)。

(2) 抗炎症作用

1)
フルチカゾンの吸入投与は、抗原(OVA:卵白アルブミン)を感作させ、同抗原で誘発したモルモットにおけるBALF(気管支肺胞洗浄液)中の好酸球、リンパ球及びマクロファージ増加を抑制した12)。

2)
フルチカゾンの吸入投与は、抗原(OVA)を感作させ、同抗原で誘発したモルモットにおける気管上皮の好酸球浸潤を抑制し、メサコリンによる気道収縮感度の増大を抑制した13)。

2. ホルモテロール

(1) β2受容体親和性及び選択性
ホルモテロールのβ2受容体に対する親和性はヒト受容体発現細胞では8.63(-logKD)であった。また、β2受容体に対する親和性はβ1受容体及びβ3受容体(それぞれの-logKD:6.11及び5.82)の331倍及び646倍であった14)。

(2) 喘息様症状に対する作用
ホルモテロールの吸入投与は、モルモットにおけるヒスタミン誘発型喘息様症状を抑制し、ED50は経口投与の1/22であった15)。

(3) 気道収縮反応に対する作用
ホルモテロールの吸入投与は、抗原(OVA)を感作させ、同抗原で誘発したモルモットにおけるIAR(即時性の喘息様反応)及びLAR(遅発性の喘息反応)の気道のコンダクタンス(SGaw)低下を抑制し、BALF中の総細胞数、マクロファージ、好酸球、好中球及びリンパ球数の増加を抑制した16)。

3. フルチカゾンとホルモテロール
ホルモテロールは、ヒト気管上皮細胞株(BEAS-2B)のフルチカゾンで誘導されるグルココルチコイド応答配列(GRE)依存性転写活性を増強した17)。

有効成分に関する理化学的知見

フルチカゾンプロピオン酸エステル

一般名:フルチカゾンプロピオン酸エステル(Fluticasone Propionate)

化学名:S-Fluoromethyl 6α,9α-difluoro-11β-hydroxy-16α-methyl-3-oxo-17α-propionyloxyandrost-1,4-diene-17β-carbothioate

分子式:C25H31F3O5S

分子量:500.57

融点 :272~273℃

性状 :白色又はほとんど白色の粉末である。N, N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、アセトン又はジクロロメタンにやや溶けにくく、エタノール(96%)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。

化学構造式:
  

ホルモテロールフマル酸塩水和物

一般名:ホルモテロールフマル酸塩水和物(Formoterol Fumarate Hydrate)

化学名:N-(2-Hydroxy-5-{(1RS)-1-hydroxy-2-[(1RS)-2-(4-methoxyphenyl)-1-methylethylamino]ethyl}-phenyl)formamide hemifumarate monohydrate

分子式:(C19H24N2O4)2・C4H4O4・2H2O

分子量:840.91

融点 :約138℃(分解)

性状 :白色~帯黄白色の結晶性の粉末である。酢酸(100)に溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、水又はエタノール(95)に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。

化学構造式:

   

取扱い上の注意

1.
患者には使用説明書を渡し、使用方法を指導すること。

2.
エアゾール剤の噴霧と吸入の同調が難しいと考えられる患者にはスペーサー(吸入用補助器)を使用させることが望ましい。

3.
良く振ってから使用させること。

4.
保管上の注意

(1)
内側のアルミ容器をアダプターから外さないこと。

(2)
噴霧口のつまりを避けるため、少なくとも週1回以上アダプターの吸入口の外側と内側を乾いた布やティッシュペーパーでよく拭き、清潔に保管すること。

(3)
アルミ容器は絶対に濡らさないこと(噴霧口がつまる原因となる)。

(4)
30℃以上の場所に保管しないこと。

(5)
アルミ容器は火中に投入しないこと。

(6)
地方自治体により定められたアルミ容器の廃棄処理法に従うこと。

包装

フルティフォーム50エアゾール120吸入用:1個

フルティフォーム125エアゾール120吸入用:1個

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
Nelson, H. S., et al., Chest, 129, 15(2006).

2)
フルティフォームの第I相臨床薬理試験(社内資料).

3)
Daniel, M. J., 他, 基礎と臨床, 26, 2011(1992).

4)
Cheer, S. M., et al. , Am. J. Respir Med., 1, 285(2002).

5)
Harding, S. M., Respir. Med., 84 Suppl A, 25(1990).

6)
Rosenborg, J, et al., Drug. Metab. Dispos., 27, 1104(1999).

7)
Pearce, R. E., et al., Drug. Metab. Dispos., 34, 1035(2006).

8)
大田 健, 他, アレルギー・免疫, 20, 1671(2013).

9)
東田有智, 他, アレルギー・免疫, 20, 1686(2013).

10)
Johnson, M., J. Allergy Clin. Immunol., 101, S434(1998).

11)
Valotis, A., et al., Respir. Res., 8, 54(2007).

12)
Johnson, M., et al., Int. Arch. Allergy. Immunol., 107, 439(1995).

13)
Lawrence, T. E., et al., J. Pharmacol. Exp. Ther., 284, 222(1998).

14)
Baker, J. G., Br. J. Pharmacol., 160, 1048(2010).

15)
Ida, H., Arzneimittelforschung, 26, 1337(1976).

16)
Sugiyama, H., et al., J. Allergy Clin. Immunol., 89, 858(1992).

17)
Kaur, M., et al., Mol. Pharamacol., 73, 203(2008).


文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。杏林製薬株式会社 くすり情報センター

東京都千代田区神田駿河台4-6

電話 0120-409341

受付時間 9:00~17:00(土・日・祝日を除く)

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
杏林製薬株式会社

東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地  

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