Cepharanthin(Cepharanthine)セファランチン末1%/セファランチン錠1mg
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作成又は改訂年月
**2014年11月改訂 (第11版)
*2014年5月改訂
日本標準商品分類番号
87290
日本標準商品分類番号等
再評価結果公表年月(最新)
1995年9月
セファランチン錠1mgのみ
薬効分類名
その他の個々の器官系用医薬品
承認等
販売名
セファランチン末1%
販売名コード
2900001A2036
承認・許可番号
承認番号
21300AMZ00650000
欧文商標名
Cepharanthin
薬価基準収載年月
2001年9月
販売開始年月
2001年11月
貯法・使用期限等
貯法:
室温保存
使用期限:
外箱等に表示
組成
セファランチン末1%は、次の成分を含有する。
有効成分 (1g中)
セファランチン (タマサキツヅラフジ抽出アルカロイド) 10mg
添加物
乳糖水和物
バレイショデンプン
カルメロースナトリウム
ステアリン酸マグネシウム
性状
白色~微黄色の粉末。
販売名
セファランチン錠1mg
販売名コード
2900001F1029
承認・許可番号
承認番号
13313KUZ08490003
欧文商標名
Cepharanthin
薬価基準収載年月
1969年1月
販売開始年月
1966年12月
貯法・使用期限等
貯法:
室温保存
使用期限:
外箱等に表示
組成
セファランチン錠1mgは、次の成分を含有する。
有効成分 (1錠中)
セファランチン (タマサキツヅラフジ抽出アルカロイド) 1mg
添加物
乳糖水和物
バレイショデンプン
カルメロースナトリウム
タルク
ステアリン酸カルシウム
ステアリン酸マグネシウム
性状
白色~微黄色の錠剤。
識別コード
CE
外形 (mm)
6.0
厚さ (mm)
3.0
重量 (mg)
100
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能又は効果
効能又は効果/用法及び用量
1.
放射線による白血球減少症
通常成人には、タマサキツヅラフジ抽出アルカロイドとして、1日3~6mgを2~3回に分けて食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
2.
円形脱毛症・粃糠性脱毛症
通常成人には、タマサキツヅラフジ抽出アルカロイドとして、1日1.5~2mgを2~3回に分けて食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
薬物過敏症又はその既往歴のある患者
重要な基本的注意
本剤の注射剤において、ショックの報告があるので問診を十分に行うこと。
副作用
副作用等発現状況の概要
**本剤は、使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
**ショック、アナフィラキシー
(頻度不明)
ショック、アナフィラキシーをおこすことがあるので、観察を十分に行い、顔面潮紅、じんま疹、胸部不快感、喉頭浮腫、呼吸困難、血圧低下等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
**過敏症注1)
頻度不明
発疹、皮疹、浮腫 (顔面、手足)
**消化器注2)
頻度不明
食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、下痢
**肝臓注2)
頻度不明
AST (GOT)、ALT (GPT) の上昇
**内分泌注2)
頻度不明
月経異常
**その他注2)
頻度不明
頭痛、そう痒感、めまい
注1) このような症状が発現した場合には、投与を中止すること。
注2) このような症状が発現した場合には、減量又は休薬すること。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、減量するなど慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
2.
授乳中の婦人には投与しないことが望ましい。
[動物実験で乳汁中に移行することが報告されている。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児又は小児に投与する場合は、観察を十分に行い、慎重に投与すること。
[小児等に対する安全性は確立していない。]
適用上の注意
薬剤交付時:
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
薬物動態
1. 血中濃度1)
健康成人男子にセファランチン (タマサキツヅラフジ抽出アルカロイド) として10~120mgを単回経口投与したときの血中濃度の推移は、10~60mg投与群では速やかに上昇し、Tmaxは1.1~2.5時間でCmaxに達した後、一相性に減少した。120mg投与群では、1.2±0.3時間のTmaxを示した後、二相性に減少した。

(表1参照)
2. 排泄1)
排泄率: 健康成人男子におけるセファランチン (タマサキツヅラフジ抽出アルカロイド) の尿中排泄を検討した。
投与後、48時間までの120mg単回投与の累積尿中排泄率は1.4±0.3%であった。

**(注)本剤の承認された用法・用量
白血球減少症:1日3~6mgを2~3回に分けて食後経口投与する。
脱毛症:1日1.5~2mgを2~3回に分けて食後経口投与する。
いずれも年齢、症状により適宜増減する。
表1 **血中濃度パラメータ
投与量
(mg) |
Tmax
(hr) |
Cmax
(ng/mL) |
t1/2
(hr) |
AUC0~∞
(ng・hr/mL) |
10
(n=2) |
2.5±0.5 |
0.53±0.06 |
4.1±0.1 |
3.49±0.09 |
30
(n=5) |
1.1±0.2 |
2.35±0.48 |
9.2±1.3 |
23.8±6.1 |
60
(n=5) |
1.1±0.2 |
3.46±0.27 |
6.8±0.5 |
26.4±2.8 |
120
(n=5) |
1.2±0.3 |
6.78±1.11 |
3.3±1.0(α相)
17.1±4.1(β相) |
131.3±28.5 |
臨床成績
1. **放射線による白血球減少症に対する効果2)
放射線による白血球減少症264例に対する有効率は、「有効」以上で64.8% (171/264)、「やや有効」以上で83.3% (220/264)であった。
2. **円形脱毛症・粃糠性脱毛症に対する効果2)
円形脱毛症・粃糠性脱毛症621例に対する有効率は、「有効」以上で53.3% (331/621)、「やや有効」以上で64.4% (400/621)であった。
薬効薬理
1. **血液幹細胞増加作用 (マウス)3),4)
本剤は放射線による造血機能障害に対し、血液幹細胞に働き、造血機能の回復を促進することが認められた。
2. 抗アレルギー作用 (in vitro )5)
本剤は抗原抗体反応による肥満細胞からのヒスタミンの遊離を抑制することが認められた。
3. **副腎皮質ホルモン産生増強作用 (ラット)6)
本剤は下垂体を介し、血中のACTHを上昇させることにより、副腎および血中のコルチコステロンの産生を高めることが認められた。
4. 末梢循環改善作用 (ウサギ) 7)
本剤は末梢循環独自の周期的血管運動を損なうことなく、末梢血管の拡張並びに血流を促進し、末梢循環障害を改善することが認められた。
有効成分に関する理化学的知見
タマサキツヅラフジ抽出アルカロイドは、主として下記の4成分からなる。
(1) セファランチン
一般名:
Cepharanthine
化学名:
6',12'-Dimethoxy-2,2'-dimethyl- 6,7-[methylenebis(oxy)]oxyacanthan
分子式:
C37H38N2O6
分子量:
606.71
構造式:

(2) イソテトランドリン
一般名:
Isotetrandrine
化学名:
6,6',7,12-Tetramethoxy-2,2'-dimethyl- berbaman
分子式:
C38H42N2O6
分子量:
622.75
構造式:

(3) シクレアニン
一般名:
Cycleanine
化学名:
7,7'-O ,O -Dimethylisochondodendrine
分子式:
C38H42N2O6
分子量:
622.75
構造式:

(4) ベルバミン
一般名:
Berbamine
化学名:
6,6',7-Trimethoxy-2,2'-dimethyl- berbaman-12-ol
分子式:
C37H40N2O6
分子量:
608.72
構造式:

性状:
本品は淡黄色粉末で、メタノールにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
包装
セファランチン末1%
120g 360g 1kg
*セファランチン錠1mg
PTP 100錠 500錠 1000錠
バラ 1000錠
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
安田耕太郎 他:臨床薬理,20 (4),735,1989
2)
**1995年再評価時資料
3)
栄 康行 他:最新医学,33 (7),1495,1978
4)
**小野 稔 他:新薬と臨牀,50 (9),924,2001
5)
杉山勝三 他:アレルギー,25 (9),685,1976
6)
**吉川典孝 他:日本薬理学雑誌,87 (2),99,1986
7)
Asano M, et al.:Biochem. Exp. Biol.,16 (4),341,1980
文献請求先
化研生薬株式会社 医薬情報室
〒165-0034 東京都中野区大和町1丁目11-12
**TEL: 0120-391-623
FAX: 03-5356-0265
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
化研生薬株式会社
大阪市旭区赤川2丁目7-4