LANIRAPID(Metildigoxin Tablet)甲地高辛片ラニラピッド錠0.05mg/ラニラピッド錠0.1mg
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作成又は改訂年月
** 2012年12月改訂(第15版)
* 2009年6月改訂
日本標準商品分類番号
872113
薬効分類名
強心配糖体製剤
承認等
販売名
ラニラピッド錠0.05mg
販売名コード
2113005F2028
承認・許可番号
承認番号
21000AMZ00262
商標名
LANIRAPID
薬価基準収載年月
1999年7月
販売開始年月
1999年10月
貯法・使用期限等
貯 法
室温保存
使用期限
3年
(外箱に表示の使用期限内に使用すること)
規制区分
劇薬
処方せん医薬品注1)
注1)注意-医師等の処方せんにより使用すること
組成
成分(1錠中):有効成分・含有量
日局 メチルジゴキシン 0.05mg
成分(1錠中):添加物
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク
性状
色・剤形
白色・素錠(割線入)
外形

直径
長径8.0mm
短径4.5mm
厚さ
2.2mm
重量
0.09g
識別コード
BM205
販売名
ラニラピッド錠0.1mg
販売名コード
2113005F1030
承認・許可番号
承認番号
21300AMZ00595
商標名
LANIRAPID
薬価基準収載年月
1979年4月
販売開始年月
1979年7月
貯法・使用期限等
貯 法
室温保存
使用期限
5年
(外箱に表示の使用期限内に使用すること)
規制区分
劇薬
処方せん医薬品注1)
注1)注意-医師等の処方せんにより使用すること
組成
成分(1錠中):有効成分・含有量
日局 メチルジゴキシン 0.1mg
成分(1錠中):添加物
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルク
性状
色・剤形
白色・素錠(割線入)
外形
直径
7.0mm
厚さ
2.4mm
重量
0.12g
識別コード
BM210
一般的名称
メチルジゴキシン錠
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
房室ブロック、洞房ブロックのある患者[刺激伝導系を抑制し、これらを悪化させることがある。]
2.
ジギタリス中毒の患者[中毒症状が悪化する。]
3.
閉塞性心筋疾患(特発性肥大性大動脈弁下狭窄等)のある患者[心筋収縮力を増強し、左室流出路の閉塞を悪化させることがある。]
4.
本剤の成分又はジギタリス剤に対し過敏症の既往歴のある患者
原則禁忌
(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
1.
本剤投与中の患者にカルシウム注射剤を投与すること(「相互作用」の項参照)。
2.
本剤投与中の患者にスキサメトニウム塩化物水和物を投与すること(「相互作用」の項参照)。
効能又は効果
○次の疾患に基づくうっ血性心不全
先天性心疾患、弁膜疾患、高血圧症、虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症など)
○心房細動・粗動による頻脈、発作性上室性頻拍
用法及び用量
ラニラピッド錠0.05mgの場合
1 急速飽和療法(飽和量:0.6~1.8mg)
初回0.2~0.3mg(4~6錠)、以後、1回0.2mg(4錠)を1日3回経口投与し、十分効果のあらわれるまで続ける。
なお、比較的急速飽和療法、緩徐飽和療法を行うことができる。
2 維持療法
1日0.1~0.2mg(2~4錠)を経口投与する。
ラニラピッド錠0.1mgの場合
1 急速飽和療法(飽和量:0.6~1.8mg)
初回0.2~0.3mg(2~3錠)、以後、1回0.2mg(2錠)を1日3回経口投与し、十分効果のあらわれるまで続ける。
なお、比較的急速飽和療法、緩徐飽和療法を行うことができる。
2 維持療法
1日0.1~0.2mg(1~2錠)を経口投与する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
飽和療法は過量になりやすいので、緊急を要さない患者には治療開始初期から維持療法による投与も考慮すること。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
急性心筋梗塞のある患者[心筋収縮力増強により心筋虚血を悪化させるおそれがある。]
2.
心室性期外収縮のある患者[中毒が発現した場合、鑑別ができないおそれがある。]
3.
心膜炎、肺性心のある患者[少量で中毒を起こすおそれがある。]
4.
WPW症候群のある患者[副伝導路の伝導速度を速め、不整脈が悪化するおそれがある。]
5.
電解質異常(低カリウム血症、高カルシウム血症、低マグネシウム血症等)のある患者[少量で中毒を起こすおそれがある。]
6.
腎疾患のある患者[本剤の排泄が遅延し、中毒を起こすおそれがある。]
7.
血液透析を受けている患者[本剤の排泄が遅延する。また、透析により、血清カリウム値が低下する可能性があるため、中毒を起こすおそれがある。]
8.
甲状腺機能低下症のある患者[本剤の血中濃度が高くなり、作用が増強し、中毒を起こすおそれがある。]
9.
甲状腺機能亢進症のある患者[本剤の血中濃度が低くなり、作用が減弱し、大量投与を要することがある。]
10.
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重要な基本的注意
1.
本剤を投与する場合には観察を十分に行い、過去2~3週間以内にジギタリス剤又はその他の強心配糖体が投与されているか否かを確認したのち、慎重に投与量を決定すること。
2.
本剤の至適投与量は患者により個人差があるので、少量から投与を開始し、観察を十分に行い投与量を調節すること。
相互作用
**本剤は種々の薬剤との相互作用が報告されているが、可能性のあるすべての組み合わせについて検討されているわけではないので、他剤と併用したり、本剤又は他剤を休薬する場合は本剤の血中濃度の推移、自覚症状、心電図等に注意し、慎重に投与すること。また、本剤はP糖蛋白質の基質であるため、本剤の血中濃度はP糖蛋白質に影響を及ぼす薬剤により影響を受けると考えられる。
原則併用禁忌
(原則として併用しないこと)
1.
薬剤名等
カルシウム注射剤注2)
グルコン酸カルシウム水和物
カルチコール注射液等
塩化カルシウム水和物
臨床症状・措置方法
静注により急激に血中カルシウム濃度が上昇するとジゴキシンの毒性が急激に出現することがある。
機序・危険因子
本剤の催不整脈作用は心筋細胞内カルシウム濃度に依存すると考えられている。
急激にカルシウム濃度を上昇させるような使用法は避けること。
2.
薬剤名等
スキサメトニウム塩化物水和物
スキサメトニウム
レラキシン
臨床症状・措置方法
併用により重篤な不整脈を起こすおそれがある。
機序・危険因子
スキサメトニウム塩化物水和物の血中カリウム増加作用又はカテコールアミン放出が原因と考えられている。
注2)カルシウム値の補正に用いる場合を除く。
併用注意
(併用に注意すること)
1. ジゴキシンの作用を増強する薬剤
1. 薬剤名等
解熱・鎮痛・消炎剤
インドメタシン
ジクロフェナク 等
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
本剤の腎排泄が抑制され、血中濃度が上昇するとの報告がある。
2. 薬剤名等
トラゾドン
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
機序は不明であるが、本剤の血中濃度が上昇するとの報告がある。
3. 薬剤名等
抗コリン剤
アトロピン系薬剤
プロンテリン 等
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
腸管運動を抑制し滞留時間が延長されるため、本剤の吸収が増大し、血中濃度が上昇するとの報告がある。
4. 薬剤名等
強心剤
アムリノン
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
過度の利尿により低カリウム血症が起こるためと考えられている。
5. 薬剤名等
不整脈用剤
アミオダロン
キニジン
ピルメノール
フレカイニド
ピルジカイニド
プロパフェノン
ベプリジル 等
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
機序不明なものも含まれるが、本剤の腎排泄が抑制されることによる血中濃度上昇、あるいは、薬力学的相互作用による刺激伝導抑制等があらわれることがある。
6. 薬剤名等
β-遮断剤
プロプラノロール
アテノロール
カルベジロール 等
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
薬力学的相互作用により、伝導抑制の増強、徐脈の誘発があらわれることがある。また、カルベジロールでは本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。
7. 薬剤名等
利尿剤
カリウム排泄型利尿剤
チアジド系利尿剤
クロルタリドン
フロセミド 等
アセタゾラミド
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
過度の利尿により、血中カリウム値が低下しやすくなるとの報告がある。
8. 薬剤名等
利尿剤
スピロノラクトン
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
本剤の腎排泄が抑制され、血中濃度が上昇するとの報告がある。
9. 薬剤名等
**利尿剤
トルバプタン
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
P糖蛋白質を介した本剤の排泄の抑制により、血中濃度が上昇するとの報告がある。
10. 薬剤名等
血圧降下剤
レセルピン系薬剤
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
薬力学的相互作用により、伝導抑制の増強、徐脈の誘発があらわれることがある。
11. 薬剤名等
アンジオテンシンII受容体拮抗剤
テルミサルタン
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
機序は不明であるが、本剤の血中濃度が上昇するとの報告がある。
12. 薬剤名等
カルシウム拮抗剤
ベラパミル
ジルチアゼム
ニフェジピン 等
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
本剤の腎排泄が抑制され、血中濃度が上昇するとの報告がある。
13. 薬剤名等
HMG-CoA還元酵素阻害剤
フルバスタチン
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
機序は不明であるが、本剤の最高血中濃度の上昇が認められたとの報告がある。
14. 薬剤名等
HMG-CoA還元酵素阻害剤
アトルバスタチン
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
P糖蛋白質を介した本剤の排泄の抑制により血中濃度の上昇が示唆されている。
15. 薬剤名等
ポリスチレンスルホン酸塩
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
腸内のカリウムイオンとのイオン交換により、血中カリウム値が低下するとの報告がある。
16. 薬剤名等
交感神経刺激剤
アドレナリン
オルシプレナリン
イソプレナリン 等
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
薬力学的相互作用により不整脈があらわれることがある。
17. 薬剤名等
プロトンポンプ阻害剤
オメプラゾール
ラベプラゾール 等
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
胃酸分泌抑制作用により本剤の加水分解が抑制され、血中濃度が上昇するとの報告がある。
18. 薬剤名等
副腎皮質ホルモン剤
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
副腎皮質ホルモンにより低カリウム血症が起こるためと考えられている。
19. 薬剤名等
ビタミンD製剤
カルシトリオール 等
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
ビタミンD製剤により血中カルシウム値が上昇するためと考えられている。
20. 薬剤名等
カルシウム経口剤
カルシウム含有製剤
高カロリー輸液 等
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
これらの薬剤により血中カルシウム値が上昇するためと考えられている。
21. 薬剤名等
習慣性中毒用剤
ジスルフィラム
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
ジスルフィラム-アルコール反応時に過呼吸により血中カリウム値が低下したとの報告がある。
22. 薬剤名等
シクロスポリン
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
本剤の腎排泄が抑制され、血中濃度が上昇するとの報告がある。
23. 薬剤名等
抗生物質製剤
エリスロマイシン
クラリスロマイシン
ガチフロキサシン水和物
テトラサイクリン
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
腸内細菌叢への影響による本剤の代謝の抑制、あるいは、P糖蛋白質を介した本剤の排泄の抑制により血中濃度が上昇するとの報告がある。
24. 薬剤名等
**抗生物質製剤
アジスロマイシン
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
機序の詳細は不明であるが、P糖蛋白質を介した本剤の輸送が阻害されるとの報告がある。
25. 薬剤名等
抗生物質製剤
アムホテリシンB
エンビオマイシン
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
これらの薬物により血中カリウム値が低下するためと考えられている。
26. 薬剤名等
**HIVプロテアーゼ阻害剤
リトナビル
サキナビル
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
P糖蛋白質を介した本剤の排泄の抑制により、血中濃度が上昇するとの報告がある。
27. 薬剤名等
**テラプレビル
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
P糖蛋白質阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇するとの報告がある。
28. 薬剤名等
化学療法剤
イトラコナゾール
スルファメトキサゾール・トリメトプリム
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
本剤の腎排泄が抑制され、血中濃度が上昇するとの報告がある。
29. 薬剤名等
抗甲状腺剤
チアマゾール
プロピルチオウラシル
臨床症状・措置方法
本剤の作用を増強することがある。
ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれることがある。消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マグネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意すること。
措置方法:「過量投与」の項参照。
機序・危険因子
甲状腺機能亢進の改善に伴いクリアランスが正常になるため、本剤の血中濃度が上昇するとの報告がある。
2. ジゴキシンの作用を減弱する薬剤等
1. 薬剤名等
カルバマゼピン
臨床症状・措置方法
本剤の作用を減弱することがあるので、併用する場合には本剤の血中濃度をモニターするなど慎重に投与すること。
機序・危険因子
併用後、本剤の血中濃度の低下が認められたとの報告がある。
2. 薬剤名等
コレスチラミン
コレスチミド
臨床症状・措置方法
本剤の作用を減弱することがあるので、併用する場合には本剤の血中濃度をモニターするなど慎重に投与すること。
機序・危険因子
消化管内での吸着により本剤の吸収を阻害し、血中濃度が低下すると考えられている。
3. 薬剤名等
消化性潰瘍剤
スクラルファート水和物
臨床症状・措置方法
本剤の作用を減弱することがあるので、併用する場合には本剤の血中濃度をモニターするなど慎重に投与すること。
機序・危険因子
消化管内での吸着により本剤の吸収を阻害し、血中濃度が低下するとの報告がある。
4. 薬剤名等
制酸剤
水酸化アルミニウム
水酸化マグネシウム 等
臨床症状・措置方法
本剤の作用を減弱することがあるので、併用する場合には本剤の血中濃度をモニターするなど慎重に投与すること。
機序・危険因子
消化管内での吸着により本剤の吸収を阻害し、血中濃度が低下するとの報告がある。
5. 薬剤名等
抗生物質製剤
フラジオマイシン
臨床症状・措置方法
本剤の作用を減弱することがあるので、併用する場合には本剤の血中濃度をモニターするなど慎重に投与すること。
機序・危険因子
本剤の吸収が阻害され、血中濃度が低下するとの報告がある。
6. 薬剤名等
抗生物質製剤
リファンピシン
臨床症状・措置方法
本剤の作用を減弱することがあるので、併用する場合には本剤の血中濃度をモニターするなど慎重に投与すること。
機序・危険因子
肝薬物代謝酵素誘導により、本剤の血中濃度が低下するとの報告がある。
7. 薬剤名等
サルファ剤
サラゾスルファピリジン
臨床症状・措置方法
本剤の作用を減弱することがあるので、併用する場合には本剤の血中濃度をモニターするなど慎重に投与すること。
機序・危険因子
本剤の吸収が阻害され、血中濃度が低下するとの報告がある。
8. 薬剤名等
甲状腺製剤
乾燥甲状腺
レボチロキシン
リオチロニン
臨床症状・措置方法
本剤の作用を減弱することがあるので、併用する場合には本剤の血中濃度をモニターするなど慎重に投与すること。
機序・危険因子
甲状腺機能低下の改善に伴いクリアランスが正常になるため、本剤の血中濃度が低下するとの報告がある。
9. 薬剤名等
**アカルボース
ミグリトール
臨床症状・措置方法
本剤の作用を減弱することがあるので、併用する場合には本剤の血中濃度をモニターするなど慎重に投与すること。
機序・危険因子
併用により本剤の血中濃度の低下が認められたとの報告がある。
10. 薬剤名等
セイヨウオトギリソウ(St.John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
臨床症状・措置方法
本剤の作用を減弱することがあるので、併用する場合には本剤の血中濃度をモニターするなど慎重に投与すること。
機序・危険因子
本剤の排泄が促進され血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。
3. ジゴキシンにより作用が増強される薬剤
薬剤名等
ブピバカイン塩酸塩水和物
臨床症状・措置方法
ブピバカイン塩酸塩水和物の副作用を増強したとの報告がある。
機序・危険因子
薬力学的相互作用によると考えられている。
4. 併用薬剤の作用が減弱される薬剤
薬剤名等
ヘパリン
臨床症状・措置方法
ヘパリンの作用を減弱するおそれがある。
機序・危険因子
抗凝血作用に拮抗すると考えられている。
5. ジギタリス中毒の症状を不顕化するおそれがある薬剤
薬剤名等
制吐作用を有する薬剤
スルピリド
メトクロプラミド
ドンペリドン 等
臨床症状・措置方法
ジギタリス中毒の症状(悪心・嘔吐、食欲不振等)を不顕化するおそれがある。
機序・危険因子
これらの薬剤の制吐作用のため本剤の中毒症状が判別しにくくなる。
副作用
副作用等発現状況の概要
承認時までの調査及び副作用調査4,667例において、副作用は116例(2.5%)に認められた。主な副作用は、悪心・嘔吐36件(0.8%)、食欲不振28件(0.6%)、不整脈24件(0.5%)、徐脈20件(0.4%)、下痢16件(0.3%)等であった。(副作用調査終了時)
重大な副作用
1. ジギタリス中毒
(頻度不明)
高度の徐脈、二段脈、多源性心室性期外収縮、発作性心房性頻拍等の不整脈があらわれることがある。また、さらに重篤な房室ブロック、心室性頻拍症あるいは心室細動に移行することがある。初期症状として消化器、眼、精神神経系症状[「その他の副作用」の項参照]があらわれることが多いが、それらの症状に先行して不整脈が出現することもある。このような症状があらわれた場合には、減量又は休薬するなど適切な処置を行うこと。[処置法は「過量投与」の項参照。]
2. **非閉塞性腸間膜虚血
(頻度不明)
非閉塞性腸間膜虚血があらわれることがあり、腸管壊死に至った例も報告されているので、観察を十分に行い、激しい腹痛、血便等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. 消化器
0.1%以上
悪心・嘔吐(0.8%)、食欲不振(0.6%)、下痢
2. 消化器
0.1%未満
下腹部不快感、腹部膨満感、腹痛
3. 循環器
頻度不明
頻脈
4. 循環器
0.1%以上
不整脈(0.5%)、動悸
5. 眼
頻度不明
光がないのにちらちらみえる、黄視、緑視、複視
6. 眼
0.1%未満
霧視、羞明
7. 精神神経系
頻度不明
失見当識、錯乱、譫妄
8. 精神神経系
0.1%以上
頭痛
9. 精神神経系
0.1%未満
めまい
10. 肝臓
頻度不明
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-Pの上昇
11. 血液
頻度不明
血小板数減少
12. 過敏症注3)
頻度不明
蕁麻疹、紫斑、浮腫
13. 過敏症注3)
0.1%未満
発疹
14. その他
頻度不明
筋力低下
15. その他
0.1%未満
女性型乳房
注3)投与を中止し適切な処置を行うこと。
高齢者への投与
高齢者へ投与する場合には少量から投与を開始し、血中濃度等を監視するなど、観察を十分に行い、慎重に投与すること。[ジギタリス中毒があらわれやすい。]
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
小児等への投与
小児等へ投与する場合には少量から投与を開始し、血中濃度や心電図等を監視するなど、観察を十分に行い、慎重に投与すること。[ジギタリス中毒があらわれやすい。]
過量投与
徴候・症状
ジギタリス中毒が起こることがある(「副作用」の項参照)。
処置法
(1) 薬物排泄
胃内のメチルジゴキシンの吸収を防止するために活性炭が有効と報告されている。
(2) 心電図
直ちに心電図による監視を行い、上記のジギタリス中毒特有の不整脈の発現に注意する。
(3) 重篤な不整脈の治療法
徐脈性不整脈及びブロックにはアトロピン等が用いられる。
重篤な頻脈性不整脈が頻発するときは塩化カリウム、リドカイン、プロプラノロール等が用いられる。
(4) **血清電解質
1)
特に低カリウム血症に注意し、異常があれば補正する。
2)
高カリウム血症には、炭酸水素ナトリウム、グルコース・インスリン療法、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム等が用いられる。
(5) 腎機能
メチルジゴキシンは主として腎から排泄されるので腎機能を正常に保つ(【薬物動態】の項参照)。血液透析は一般に無効であるとされている。
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
薬物動態
<日本人における成績>
(1) 血中濃度1)
健康成人男子4例にメチルジゴキシン及びジゴキシンとして各0.25mgを単回経口投与後、各投与群における血中ジゴキシン濃度の推移をradioimmunoassay法で測定した結果、メチルジゴキシンの吸収は速やかで、血中濃度はジゴキシン投与群の約2倍の高値を示した。
図 メチルジゴキシン及びジゴキシン単回投与後の血中ジゴキシン濃度

(表1)
また、メチルジゴキシン0.1mg/日で維持療法中の患者(16例、23回)とジゴキシン0.25mg/日で維持療法中の患者(25例、33回)の血中ジゴキシン濃度を比較した。メチルジゴキシン0.1mg/日維持群の血中ジゴキシン濃度は最高2.0ng/mL、最低0.3ng/mLで平均1.20±0.11ng/mLであり、ジゴキシン0.25mg/日維持群のそれは、最高2.5ng/mL、最低0.5ng/mL、平均1.38±0.12ng/mLであった。
(2) 代謝・排泄2-6)
本剤は消化管から吸収され、主として脱メチル化によりジゴキシンに代謝される。その他の代謝物はdigoxigenin、digoxigenin-bis-digitoxiside及びdigoxigenin-mono-digitoxisideである。主な代謝酵素は肝薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP)3Aが考えられている。腎排泄を主経路とし、糸球体濾過とP糖蛋白質を介する尿細管分泌により尿中に排泄される。
<外国人における成績(参考)>
排泄7,8)
心肺疾患のない成人各5例に 12α-3H-methyldigoxin 0.2mgを単回経口投与及び単回静脈内投与後、7日目までの尿、糞中排泄量を測定した結果、経口投与では7日間に尿中に52.9%、糞中に31.5%が排泄され、静脈内投与では尿中に59.7%、糞中に32.5%が排出された。経口投与時と静脈内投与時の排泄パターンがほとんど一致したことから、腸管からほぼ100%吸収されることが示唆された。また、健康成人3例に3H-β-methyldigoxin 0.3あるいは0.6mgを単回経口投与した場合、144時間までの蓄積尿中の未変化体は40.6%、ジゴキシンは45.2%であった。
薬物動態の表
表1
|
tmax(h) |
Cmax(ng/mL) |
メチルジゴキシン |
1 |
1.11 |
ジゴキシン |
2 |
0.58 |
臨床成績
-
1.
-
国内26施設における、うっ血性心不全患者を対象とした二重盲検比較試験の結果、本剤の有用性が認められた。9,10)
-
国内で報告された一般臨床試験の概要は以下のとおりであった。9,10)
-
2.
疾患名 |
療法 |
有効率 |
心房細動・粗動による頻脈 |
飽和療法 |
95.7%(45/47) |
心房細動・粗動による頻脈 |
維持療法 |
81.7%(201/246) |
発作性上室性頻拍 |
維持療法 |
75.0%(3/4) |
先天性心疾患 |
飽和療法 |
100.0%(2/2) |
先天性心疾患 |
維持療法 |
91.7%(11/12) |
弁膜疾患 |
飽和療法 |
88.5%(23/26) |
弁膜疾患 |
維持療法 |
76.8%(116/151) |
高血圧症 |
飽和療法 |
100.0%(9/9) |
高血圧症 |
維持療法 |
77.1%(54/70) |
虚血性心疾患 |
飽和療法 |
100.0%(17/17) |
虚血性心疾患 |
維持療法 |
81.9%(59/72) |
モルモットの摘出左心房標本において、電気的駆動による心収縮力に対するメチルジゴキシン及びジゴキシンの作用を比較した試験で、両薬物の心収縮力最大増加率及びその時の薬物濃度並びに心停止を起こす濃度は同等であった。また、イヌを用い、血圧、心拍数、心電図、左室内圧及び一次微分(dp/dt)を測定した結果、メチルジゴキシンはmax.dp/dtを著明に増加し、軽度の血圧上昇及び心拍数の減少を起こし、これらの作用はジゴキシンとほぼ同程度であった。また、心室性期外収縮及び心停止発現量はメチルジゴキシンとジゴキシンの間に差はみられなかった。11)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
メチルジゴキシン(Metildigoxin)(JAN)
化学名
3β-[2,6-Dideoxy-4-O-methyl-β-D-ribo-hexopyranosyl-(1→4)-2,6-dideoxy-β-D-ribo-hexopyranosyl-(1→4)-2,6-dideoxy-β-D-ribo-hexopyranosyloxy]-12β,14-dihydroxy-5β-card-20(22)-enolide―acetone(2/1)
構造式
分子式
C42H66O14・1/2C3H6O
分子量
824.00
性 状
本品は白色~淡黄白色の結晶性の粉末である。
N,N-ジメチルホルムアミド、ピリジン又は酢酸(100)に溶けやすく、クロロホルムにやや溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、エタノール(95)又はアセトンに溶けにくく、水に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
包装
ラニラピッド錠0.05mg 100錠(PTP) 1,000錠(PTP)
ラニラピッド錠0.1mg 100錠(PTP) 1,000錠(PTP、バラ)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
若松良隆 他:基礎と臨床 10:499,1976
2)
Tanigawara,Y.,et al.:J.Pharmacol.Exp.Ther. 263:840,1992
3)
Rietbrock,N.,et al.:Naunyn-Schmiedeberg’s Arch.Pharmacol. 272:450,1972
4)
中島 創 他:Jpn.J.Clin.Pharmacol.Ther. 20:441,1989
5)
Salphati,L.,et al.:Xenobiotica 29:171,1999
6)
Woodland,C.et al.:Ther.Drug Monit.20:134,1998
7)
Rennekamp,H.,et al.:Naunyn-Schmiedeberg’s Arch.Pharmacol. 273:172, 1972
8)
Hinderling,P.H.,et al.:J.Pharma.Sci. 66:314,1977
9)
遠井勝弘 他:基礎と臨床 10:548,1976
10)
木村栄一他:心臓 10:475,1978
11)
竹中登一 他:応用薬理 7:373,1973
文献請求先
中外製薬株式会社 医薬情報センター
〒103-8324 東京都中央区日本橋室町 2-1-1
電話:0120-189706
Fax:0120-189705
http://www.chugai-pharm.co.jp
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
中外製薬株式会社
東京都中央区日本橋室町2-1-1
-
药效药理