onbrez inhalation capsules(Indacaterol Maleate)茚达特罗马来酸吸入胶囊,オンブレス吸入用カプセル150μg
ダウンロード
--------------------------------------------------------------------------------
作成又は改訂年月
*2014年8月改訂(第6版)
2013年1月改訂
日本標準商品分類番号
872259
日本標準商品分類番号等
国際誕生年月
2009年11月
薬効分類名
長時間作用性吸入気管支拡張剤
承認等
販売名
オンブレス吸入用カプセル150μg
販売名コード
2259710G1020
承認・許可番号
承認番号
22300AMX00603000
商標名
onbrez inhalation capsules 150μg
薬価基準収載年月
2011年9月
販売開始年月
2011年9月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存
(【取扱い上の注意】の項参照)
使用期限
包装に表示の使用期限内に使用すること
規制区分
処方せん医薬品
(注意-医師等の処方せんにより使用すること)
組成
成分・含量
1カプセル中インダカテロールマレイン酸塩194μg
(インダカテロールとして150μg)
添加物
乳糖水和物
性状
外観
無色透明の3号硬カプセル
内容物
白色の粉末
外形


識別コード
IDL 150
大きさ 長径
(約)15.9mm
大きさ 短径
(約)5.8mm
大きさ 質量
(約)0.073g
一般的名称
インダカテロールマレイン酸塩吸入用カプセル
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能又は効果
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解
効能又は効果に関連する使用上の注意
本剤は慢性閉塞性肺疾患の症状の長期管理に用いること。本剤は慢性閉塞性肺疾患の増悪時における急性期治療を目的として使用する薬剤ではない。
用法及び用量
通常、成人には1回1カプセル(インダカテロールとして150μg)を1日1回本剤専用の吸入用器具を用いて吸入する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
1.
本剤は吸入用カプセルであり、必ず専用の吸入用器具(ブリーズヘラー)を用いて吸入し、内服しないこと。(「適用上の注意」の項参照)
2.
本剤は1日1回、一定の時間帯に吸入すること。吸入できなかった場合は、翌日、通常吸入している時間帯に1回分を吸入すること。
3.
患者に対し、本剤の過度の使用により不整脈、心停止等の重篤な副作用が発現する危険性があることを理解させ、1日1回を超えて投与しないよう注意を与えること(本剤の気管支拡張作用は通常24時間持続するので、その間は次の投与を行わないこと)。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1. 甲状腺機能亢進症の患者
〔甲状腺機能亢進症の症状を悪化させるおそれがある。〕
2. 心血管障害(冠動脈疾患、急性心筋梗塞、不整脈、高血圧等)のある患者
〔交感神経刺激作用により症状を悪化させるおそれがある。〕
3. 糖尿病の患者
〔高用量のβ2刺激剤を投与すると、血糖値が上昇するおそれがある。血糖値をモニタリングするなど慎重に投与すること。〕
4. てんかん等の痙攣性疾患のある患者
〔痙攣の症状を悪化させるおそれがある。〕
重要な基本的注意
1.
本剤は気管支喘息治療を目的とした薬剤ではないため、気管支喘息治療の目的には使用しないこと。なお、気管支喘息を合併した慢性閉塞性肺疾患患者に本剤を適用する場合には、気管支喘息の管理が十分行われるよう注意すること。
2.
吸入薬の場合、薬剤の吸入により気管支痙攣が誘発され生命を脅かすおそれがある。気管支痙攣が認められた場合は、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3.
本剤を他の長時間作用性β2刺激剤又は長時間作用性β2刺激剤を含む配合剤と同時に使用しないこと。
4.
本剤の交感神経刺激作用により脈拍増加、血圧上昇等の心血管系症状があらわれるおそれがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
5.
本剤は急性増悪の治療を目的としておらず、慢性閉塞性肺疾患に基づく症状を安定させるためには、本剤を継続して投与する必要がある。ただし、用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当ではないと考えられるので、漫然と投与を継続せず中止すること。
6.
過度に使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあるので、使用が過度にならないよう注意すること。
相互作用
相互作用の概略
本剤は主に代謝酵素チトクロームP450 3A4(CYP3A4)で代謝され、またP糖蛋白(Pgp)の基質であることから、本剤の薬物動態はCYP3A4又はPgpを阻害する薬剤により影響を受けると考えられる。
併用注意
(併用に注意すること)
1. 薬剤名等
CYP3A4を阻害する薬剤(エリスロマイシン等)
臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。エリスロマイシンとの併用投与により本剤のCmax及びAUCがそれぞれ1.2倍及び1.4~1.6倍に上昇したとの報告がある。
機序・危険因子
CYP3A4の活性を阻害することにより、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇すると考えられる。
2. 薬剤名等
*リトナビル
臨床症状・措置方法
本剤のAUCが上昇するおそれがある。リトナビルとの併用投与により本剤のAUCが1.6~1.8倍に上昇したとの報告がある。
機序・危険因子
CYP3A4及びP糖蛋白の活性を阻害することにより、本剤の代謝及び排泄が阻害されると考えられる。
3. 薬剤名等
P糖蛋白を阻害する薬剤(ベラパミル等)
臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。ベラパミルとの併用投与により本剤のCmax及びAUCがそれぞれ1.5倍及び1.4~2.0倍に上昇したとの報告がある。
機序・危険因子
P糖蛋白の活性を阻害することにより、本剤の排泄が阻害され、血中濃度が上昇すると考えられる。
4. 薬剤名等
QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤(MAO阻害剤、三環系抗うつ剤等)
臨床症状・措置方法
QT間隔が延長され心室性不整脈等のリスクが増大するおそれがある。
機序・危険因子
いずれもQT間隔を延長させる可能性がある。
5. 薬剤名等
交感神経刺激剤
臨床症状・措置方法
本剤の作用が増強するおそれがある。
機序・危険因子
交感神経刺激剤との併用により、アドレナリン作動性神経刺激が増大する可能性がある。
6. 薬剤名等
キサンチン誘導体
ステロイド剤
利尿剤(サイアザイド系利尿剤、サイアザイド系類似利尿剤、ループ利尿剤)
臨床症状・措置方法
低カリウム血症による心血管事象(不整脈)を起こすおそれがあるため、血清カリウム値に注意すること。
機序・危険因子
キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下が増強する可能性がある。
ステロイド剤及びこれらの利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強する可能性がある。
7. 薬剤名等
β遮断剤(点眼剤を含む)
臨床症状・措置方法
本剤の作用が減弱するおそれがある。やむを得ず併用する場合には、心選択性β遮断剤が望ましいが、注意すること。
機序・危険因子
β遮断剤との併用により、本剤の作用が拮抗される可能性がある。
副作用
副作用等発現状況の概要
慢性閉塞性肺疾患を対象として本剤150μg又は300μg注1)を投与した国際共同第III相臨床試験において、総症例230例(日本人102例含む)中27例(11.7%)に副作用が認められ、主な副作用は、咳嗽10例(4.3%)、蕁麻疹3例(1.3%)等であった。日本人患者では102例中20例(19.6%)に副作用が認められ、主な副作用は、咳嗽9例(8.8%)、蕁麻疹2例(2.0%)等であった。
慢性閉塞性肺疾患を対象として本剤300μg注1)を投与した国内長期投与試験において、125例中27例(21.6%)に副作用が認められ、主な副作用は、咳嗽11例(8.8%)、筋痙縮3例(2.4%)等であった。(承認時までの集計)
副作用等発現状況の概要の注意
注1)本剤の承認された用法及び用量は、1日1回150μgの吸入投与である。
重大な副作用
重篤な血清カリウム値の低下
β2刺激剤により重篤な血清カリウム値の低下が報告されている。また、β2刺激剤による血清カリウム値の低下作用は、キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤(サイアザイド系利尿剤、サイアザイド系類似利尿剤、ループ利尿剤)の併用により増強することがあるので注意すること。更に、低酸素血症により血清カリウム値の低下の心リズムに及ぼす影響が増強されることがある。このような場合には血清カリウム値をモニターすることが望ましい。
その他の副作用
感染症
(頻度不明)注2)
上気道感染、副鼻腔炎
感染症
(5%未満)
鼻咽頭炎
代謝及び栄養障害
(頻度不明)注2)
糖尿病・高血糖
神経系障害
(頻度不明)注2)
めまい、錯感覚
神経系障害
(5%未満)
頭痛
心血管障害
(頻度不明)注2)
虚血性心疾患、頻脈
心血管障害
(5%未満)
心房細動、動悸
呼吸器障害
(頻度不明)注2)
鼻漏、気管支痙攣
呼吸器障害
(5%以上)
咳嗽
呼吸器障害
(5%未満)
口腔咽頭痛
過敏症
(頻度不明)注2)
血管浮腫、そう痒症、発疹
過敏症
(5%未満)
蕁麻疹
筋骨格系障害
(頻度不明)注2)
筋肉痛、筋骨格痛
筋骨格系障害
(5%未満)
筋痙縮
その他
(頻度不明)注2)
胸痛、胸部不快感、口渇
その他
(5%未満)
末梢性浮腫
注2)承認時までに外国でのみ認められた副作用は頻度不明とした。
高齢者への投与
本剤は高齢者に対して用量調節の必要はないが、臨床試験において、年齢とともに最高血中濃度及び全身暴露量が増加することが示唆されているため、高齢者に対しては患者の状態を観察しながら注意して投与すること。(【薬物動態】の項参照)
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。動物実験(ウサギ)で骨格変異の発生率増加を伴う生殖毒性が報告されている。また、動物実験(ラット)で、胎盤通過性が報告されている。〕
2.
授乳中の婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。〕
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
過量投与
徴候、症状
β2刺激剤の薬理学的作用による症状(頻脈、振戦、動悸、頭痛、悪心、嘔吐、傾眠、心室性不整脈、代謝性アシドーシス、低カリウム血症及び高血糖等)が過度にあらわれるおそれがある。外国において、慢性閉塞性肺疾患患者に対する3,000μgの単回投与で、中等度の脈拍増加、収縮期血圧上昇及びQT間隔延長が認められた。また、本剤1日1回600μgを1年間投与した場合に認められた副作用は、推奨用量を投与した場合と全般的に類似していたが、更に振戦と貧血が認められた。
処置
支持療法、対症療法を行うこと。また、症状が重篤な場合には入院させること。治療剤として心選択性β遮断剤があるが、気管支痙攣を誘発する可能性があるため、使用にあたっては十分に注意すること。
適用上の注意
*本剤は必ず専用の吸入用器具(ブリーズヘラー)を用いて吸入し、内服しないこと。医療従事者は、患者に正しい使用方法を十分に説明すること。また、呼吸状態の改善が認められない場合には、本剤を吸入せずに内服していないか確認すること。(【取扱い上の注意】の項参照)
その他の注意
臨床試験において、本剤吸入直後の散発的な咳嗽(多くは15秒以内に発現し、持続時間は10秒程度)が平均11.3%~23.1%観察され、227例中1例(300μg注3)投与例)が咳嗽のため投与中止した。これらの咳嗽と気管支痙攣の発現や慢性閉塞性肺疾患の増悪、本剤の有効性低下との関連性は認められなかったと報告されている。
注3)本剤の承認された用法及び用量は、1日1回150μgの吸入投与である。
薬物動態
1. 血清中濃度推移1,2)
(1)
日本人慢性閉塞性肺疾患患者にインダカテロール150~600μg注4)を単回吸入投与したとき、血清中濃度は20分で最高値に達した。Cmaxは用量比例をわずかに上回ったが、AUCは用量に比例して増加した。
(「薬物動態の表1」の項参照)
また、日本人慢性閉塞性肺疾患患者にインダカテロール150~600μg注4)を単回吸入投与したときの血清中濃度推移を65歳以上及び65歳未満に層別した薬物動態パラメータは次のとおりであった。
(「薬物動態の表2」の項参照)
(2)
健康成人にインダカテロール150~600μg注4)を1日1回14日間反復吸入投与したとき、投与初日及び14日目の血清中濃度はともに約15分で最高値に達した。Cmax及びAUCは用量に比例して増加した。また、投与開始14日目までに定常状態に到達し、定常状態時の血清中暴露量は単回投与時に比べ2.9~3.5倍であった。(外国人のデータ)
(「薬物動態の表3」の項参照)

健康成人にインダカテロールを1日1回14日間反復吸入投与したときの血清中濃度推移
注4)本剤の承認された用法及び用量は、1日1回150μgの吸入投与である。
2. 吸収3,4)
健康成人にインダカテロールを吸入投与したときの絶対的バイオアベイラビリティは43%であった。また、健康成人にインダカテロールを経口投与したときの吸入投与時に対する相対的バイオアベイラビリティは46%であり、消化管からも吸収されることが考えられた。(外国人のデータ)
3. 分布3,5)
インダカテロールの血清中蛋白結合率は94%~95%であった。健康成人にインダカテロールを静脈内投与したときの分布容積は2,560Lであった。(外国人のデータ)
4. 代謝6~8)
健康成人男子に14Cインダカテロール800μg注5)を単回経口投与したとき、血清中には主として未変化体が存在し、総放射能の約1/3を占めた。主な代謝経路は、ベンジル炭素の一水酸化、グルクロン酸抱合、酸化的開裂及びN-脱アルキル化反応と推察された。インダカテロールは主としてCYP3A4とUGT1A1で代謝され、Pgpの低親和性の基質であることが示唆された。(外国人のデータ)
注5)本剤の承認された用法及び用量は、1日1回150μgの吸入投与である。
5. 排泄3,6,9)
日本人健康成人男子にインダカテロールを単回吸入投与したとき、未変化体の尿中排泄量は投与量の1.6%~1.9%であった。また、このときの腎クリアランスは1.2~1.7L/hであった。インダカテロールの全身クリアランス(23L/h)との比較から、腎排泄の寄与は小さいことが示唆された。健康成人男子に14C標識したインダカテロール800μg注6)を単回経口投与したとき、投与量の85%が糞中に排泄され、尿中への排泄は9.7%であった。糞中への排泄は未変化体(投与量の54%)及び水酸化代謝物(投与量の24%)が主であった。(日本人及び外国人のデータ)
注6)本剤の承認された用法及び用量は、1日1回150μgの吸入投与である。
6. 薬物間相互作用10~12)
(1) エリスロマイシン
健康成人男子にエリスロマイシン400mg(経口投与)とインダカテロール300μg注7)(吸入投与)を併用したとき、インダカテロールのCmax及びAUCがそれぞれ1.2倍及び1.4~1.6倍に上昇した。(外国人のデータ)
(2) ベラパミル
健康成人男子にベラパミル80mg(経口投与)とインダカテロール300μg注7)(吸入投与)を併用したとき、インダカテロールのCmax及びAUCがそれぞれ1.5倍及び1.4~2.0倍に上昇した。(外国人のデータ)
(3) *リトナビル
健康成人にリトナビル300mg(経口投与)とインダカテロール300μg注7)(吸入投与)を併用したとき、インダカテロールのAUCが1.6~1.8倍に上昇した。(外国人のデータ)
(4) ケトコナゾール(経口剤は国内未発売)
健康成人男子にケトコナゾール200mg(経口投与)とインダカテロール300μg注7)(吸入投与)を併用したとき、インダカテロールのCmax及びAUCがそれぞれ1.3倍及び1.9倍に上昇した。(外国人のデータ)
注7)本剤の承認された用法及び用量は、1日1回150μgの吸入投与である。
7. 肝機能障害患者における薬物動態13)
軽度及び中等度の肝機能障害患者にインダカテロールを単回吸入投与したとき、インダカテロールのCmaxは健康成人の0.98倍及び0.77倍、AUCは健康成人の0.87~1.0倍及び0.95~1.1倍であった。肝機能障害による血清中蛋白結合率の変化はみられなかった。重度の肝機能障害患者に対する検討は行っていない。(外国人のデータ)
8. UGT1A1変異型を有する被験者における薬物動態14)
活性の低いUGT1A1変異型を有する被験者にインダカテロールを反復吸入投与したとき、定常状態時のCmax及びAUCはそれぞれ野生型を有する被験者の1.2倍であった。(外国人のデータ)
薬物動態の表
表1 慢性閉塞性肺疾患患者にインダカテロールを単回吸入投与したときの薬物動態パラメータ
用量
(μg) |
n |
Tmax
(h) |
Cmax
(pg/mL) |
AUC
(pg・h/mL) |
150 |
48 |
0.33(0.17~1.13) |
157±61.6 |
1,140±503 |
300 |
47 |
0.33(0.20~1.10) |
361±136 |
2,540±1,070 |
600 |
48 |
0.33(0.15~1.17) |
740±285 |
5,150±2,100 |
Tmaxは中央値(最小値~最大値)を、それ以外は平均値±標準偏差を示す
表2 慢性閉塞性肺疾患患者にインダカテロールを単回吸入投与したときの薬物動態パラメータ(65歳で層別)
用量
(μg) |
65歳未満
n |
65歳未満
Cmax
(pg/mL) |
65歳未満
AUC
(pg・h/mL) |
65歳以上
n |
65歳以上
Cmax
(pg/mL) |
65歳以上
AUC
(pg・h/mL) |
150 |
13 |
124±36.2 |
823±294 |
35 |
170±64.7 |
1,260±515 |
300 |
13 |
282±81.3 |
1,960±748 |
34 |
392±142 |
2,760±1,100 |
600 |
13 |
582±133 |
3,770±1,040 |
35 |
799±305 |
5,660±2,170 |
平均値±標準偏差を示す
表3 健康成人にインダカテロールを1日1回14日間反復吸入投与したときの薬物動態パラメータ
Day |
用量
(μg) |
n |
Tmax
(h) |
Cmax
(pg/mL) |
AUC
(pg・h/mL) |
半減期
(h) |
1日目 |
150 |
72 |
0.25(0.25~0.48) |
253±121 |
1,200±554 |
- |
1日目 |
300 |
73 |
0.25(0.22~1.08) |
537±224 |
2,640±862 |
- |
1日目 |
600 |
37 |
0.25(0.25~0.75) |
1,040±286 |
5,280±1,160 |
- |
14日目 |
150 |
70 |
0.25(0.22~3.08) |
439±196 |
3,880±1,550 |
49.1±17.3 |
14日目 |
300 |
68 |
0.25(0.17~1.08) |
859±264 |
8,140±2,390 |
44.7±12.4 |
14日目 |
600 |
37 |
0.25(0.25~0.42) |
1,660±541 |
15,100±3,430 |
39.8±12.1 |
Tmaxは中央値(最小値~最大値)を、それ以外は平均値±標準偏差を示す
臨床成績
1. 日本を含めたアジア6ヵ国で実施した第III相臨床試験15)
投与12週後のプラセボに対する優越性の検証を目的として、慢性閉塞性肺疾患患者347例(日本人152例)を対象に国際共同治験を実施し、そのうち230例(日本人102例)に本剤150μg又は300μg注8)が投与された。本剤は初回投与5分後から肺機能(FEV1)を改善し、投与12週後のトラフFEV1は全体集団及び日本人部分集団ともに、次表のとおりプラセボ群と比べて有意に改善した。また、生活の質(QOL)[St. George's Respiratory Questionnaire(SGRQ)]、呼吸困難[Baseline dyspnea index/Transition dyspnea index(BDI/TDI)]がプラセボ群と比べて有意に改善した。
(「臨床成績の表1」の項参照)
注8)本剤の承認された用法及び用量は、1日1回150μgの吸入投与である。
2. 長期投与試験16)
慢性閉塞性肺疾患患者186例を対象とした長期投与試験で、本剤300μg注9)を125例に52週間投与したところ、本剤300μg群のトラフFEV1は上昇し、52週間の投与期間中、トラフFEV1に効果減弱はみられなかった。
注9)本剤の承認された用法及び用量は、1日1回150μgの吸入投与である。
臨床成績の表
表1 投与12週後のトラフFEV1
解析対
象集団 |
治療群 |
症例数 |
トラフFEV1
(L)
LS mean±SE |
プラセボ群
との差(L)
LS mean±SE(p値) |
全体
集団 |
インダカテロール
300μg注8) |
110 |
1.37±0.023 |
0.20±0.020
(p<0.001) |
全体
集団 |
インダカテロール
150μg |
109 |
1.34±0.024 |
0.17±0.020
(p<0.001) |
全体
集団 |
プラセボ |
104 |
1.17±0.025 |
|
日本人
部分
集団 |
インダカテロール
300μg注8) |
48 |
1.40±0.020 |
0.23±0.028
(p<0.001) |
日本人
部分
集団 |
インダカテロール
150μg |
49 |
1.38±0.020 |
0.20±0.027
(p<0.001) |
日本人
部分
集団 |
プラセボ |
43 |
1.17±0.021 |
混合効果モデル
薬効薬理
1. *作用機序17)
インダカテロールは、長時間作用性のβ受容体刺激薬であり、β1及びβ3受容体と比較してβ2受容体に対して高い親和性を示す。
-
2. 気管支拡張作用18,19)
インダカテロールは、覚醒下モルモットにおけるセロトニン及び麻酔下アカゲザルにおけるメサコリンによる気管支収縮に対して抑制作用を示した。
インダカテロールの覚醒下モルモットにおけるセロトニン及び麻酔下アカゲザルにおけるメサコリンによる気管支収縮に対する抑制作用を等効果用量で比較したところ、サルブタモール、ホルモテロール及びサルメテロールより明らかに長く、持続的であった。
-
3. 作用持続時間18,19)
有効成分に関する理化学的知見
-
構造式

-
一般名
-
インダカテロールマレイン酸塩(Indacaterol Maleate)
-
化学名
-
5-{(1R)-2-[(5,6-Diethyl-2, 3-dihydro-1H-inden-2-yl)amino]-1-hydroxyethyl}-8-hydroxyquinolin-2(1H)-one monomaleate
-
分子式
-
C24H28N2O3・C4H4O4
-
分子量
-
508.56
性状
白色~微黄白色又は微灰白色の粉末である。
エタノール(99.5)に溶けにくく、水に極めて溶けにくい。
取扱い上の注意
-
1.
-
患者には専用の吸入用器具(ブリーズヘラー)及び使用説明文書を渡し、使用方法を指導すること。
-
2.
-
吸入の直前にブリスター(アルミシート)からカプセルを取り出すように指導すること。
3.本剤のカプセル内容物は少量であり、カプセル全体に充填されていない。
包装
*オンブレス吸入用カプセル150μg:
14カプセル(7カプセル×2シート、ブリーズヘラー1個)
28カプセル(7カプセル×4シート、ブリーズヘラー1個) 28カプセル(7カプセル×4シート)


主要文献及び文献請求先
主要文献
-
1)
-
社内資料:日本人COPD患者を対象とした用量設定試験〔ONBU00002〕
-
2)
-
Khindri, S. et al.:BMC Pulm. Med. 11, 31, 2011〔ONBF00010〕
-
3)
-
社内資料:吸入投与時の絶対的バイオアベイラビリティの評価〔ONBU00003〕
-
4)
-
社内資料:吸入投与時と経口投与時のバイオアベイラビリティの比較〔ONBU00004〕
-
5)
-
社内資料:血漿及び血清中蛋白結合率〔ONBU00005〕
-
6)
-
社内資料:吸収、代謝及び排泄の検討〔ONBU00006〕
-
7)
-
社内資料:代謝酵素の同定〔ONBU00007〕
-
8)
-
社内資料:Caco-2細胞単層膜を用いた膜透過性試験〔ONBU00008〕
-
9)
-
社内資料:日本人及び外国人健康成人を対象とした単回投与試験〔ONBU00009〕
-
10)
-
社内資料:エリスロマイシンとの薬物間相互作用〔ONBU00012〕
-
11)
-
社内資料:ベラパミルとの薬物間相互作用〔ONBU00011〕
-
12)
-
社内資料:ケトコナゾールとの薬物間相互作用〔ONBU00010〕
-
13)
-
社内資料:肝機能障害が薬物動態に及ぼす影響〔ONBU00013〕
-
14)
-
社内資料:UGT1A1変異型の薬物動態〔ONBU00014〕
-
15)
-
社内資料:COPD患者(日本を含むアジア地域)を対象とした二重盲検比較試験〔ONBU00015〕
-
16)
-
社内資料:COPD患者(日本)を対象とした長期投与試験〔ONBU00016〕
-
17)
-
*社内資料:アドレナリンβ受容体に対するインダカテロールのin vitroにおける選択性及び機能活性〔ONBU00024〕
-
18)
-
社内資料:覚醒下モルモットにおけるインダカテロールの作用持続の検討〔ONBU00017〕
19)社内資料:アカゲザルを用いたβ刺激剤のメサコリン誘発気道収縮に対する抑制作用〔ONBU00018〕
文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
ノバルティス ファーマ株式会社 ノバルティス ダイレクト
〒106-8618 東京都港区西麻布4-17-30

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
ノバルティス ファーマ株式会社
東京都港区西麻布4-17-30