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JAKAVI Tablets(Ruxolitinib Phosphate) ジャカビ錠
2014-10-28 21:25:35 来源: 作者: 【 】 浏览:1564次 评论:0

JAKAVI Tablets(Ruxolitinib Phosphate)  ジャカビ錠5mg
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2014年7月作成(新様式第1版)

日本標準商品分類番号

874291

日本標準商品分類番号等

国際誕生年月
2011年11月


薬効分類名

抗悪性腫瘍剤
ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤

承認等

販売名
ジャカビ錠5mg

販売名コード

4291034F1029

承認・許可番号

承認番号
22600AMX00759000
商標名
JAKAVI Tablets 5mg


薬価基準収載年月

2014年9月


販売開始年月

2014年9月

貯法・使用期限等

貯法

室温保存

使用期限

包装に表示の使用期限内に使用すること


規制区分

劇薬

処方せん医薬品

(注意-医師等の処方せんにより使用すること)

組成

成分・含量

1錠中ルキソリチニブリン酸塩6.6mg(ルキソリチニブとして5mg)

添加物

乳糖、セルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドン、無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム

性状

性状

白色の素錠

外形

 

 

 

 

 

識別コード

NVR L5

大きさ(約)

直径:7.5mm 厚さ:3.6mm 質量:0.16g

一般的名称

ルキソリチニブリン酸塩錠

警告

1.
本剤の投与は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。

2.
本剤の投与により、結核、敗血症等の重篤な感染症が発現し、死亡に至った症例が報告されていることから、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意すること。

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

2.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

効能又は効果

効能又は効果/用法及び用量

骨髄線維症

効能又は効果に関連する使用上の注意


1.
患者のリスク分類、脾臓の大きさ等について、臨床成績の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分理解した上で、適応患者の選択を行うこと。

2.
病理組織学的検査を行い、骨髄線維症と診断された患者に使用すること。

用法及び用量

通常、成人には本剤を1日2回、12時間毎を目安に経口投与する。用量は、ルキソリチニブとして1回5mg~25mgの範囲とし、患者の状態により適宜増減する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

1.
他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。

2.
本剤の投与開始にあたっては、血小板数に基づき下記を参考に開始用量を決定すること。

血小板数注):20万/mm3超
開始用量:1回20mg 1日2回

血小板数注):10万/mm3以上20万/mm3以下
開始用量:1回15mg 1日2回

注)血小板数5万/mm3以上10万/mm3未満の患者に対する開始用量の情報は限られているため、臨床成績の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分理解した上で、本剤の投与の可否を慎重に検討すること。血小板数5万/mm3以上10万/mm3未満の患者に投与可能と判断する場合、1回5mgを1日2回から投与を開始するとともに、観察を十分に行い、有害事象の発現に十分注意すること。

3.
本剤の投与中に血小板数が減少した場合、下記を参考に減量又は休薬を考慮すること。なお、血小板数が休薬前の数値以上に回復した場合には、1回5mgを1日2回から投与を再開できる。ただし、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。

血小板数:10万/mm3以上12.5万/mm3未満
1回あたりの用量(1日2回)
25mg:20mg
20mg:変更なし
15mg:変更なし
10mg:変更なし
5mg:変更なし

血小板数:7.5万/mm3以上10万/mm3未満
1回あたりの用量(1日2回)
25mg:10mg
20mg:10mg
15mg:10mg
10mg:変更なし
5mg:変更なし

血小板数:5万/mm3以上7.5万/mm3未満
1回あたりの用量(1日2回)
25mg:5mg
20mg:5mg
15mg:5mg
10mg:5mg
5mg:変更なし

血小板数:5万/mm3未満
1回あたりの用量(1日2回)
25mg:休薬
20mg:休薬
15mg:休薬
10mg:休薬
5mg:休薬

4.
本剤の投与中に好中球数が500/mm3未満に減少した場合には休薬すること。なお、好中球数が休薬前の数値以上に回復した場合には、1回5mgを1日2回から投与を再開できる。ただし、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。

5.
十分な効果が認められず、血小板数及び好中球数から増量可能と判断できる場合は、1回の投与量を5mgずつ2週間以上の間隔をあけて増量することができる。ただし、本剤の初回投与後、4週間は増量しないこと。

6.
肝機能障害患者又は腎機能障害患者では、未変化体又は活性代謝物の血中濃度が上昇するとの報告があるため、減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。

使用上の注意

慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)

1.
重度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス30mL/min未満)のある患者及び透析中の末期腎障害患者〔血中濃度が上昇するおそれがある。〕(【薬物動態】の項参照)

2.
肝機能障害のある患者〔血中濃度が上昇するおそれがある。〕(【薬物動態】の項参照)

3.
結核の既感染者(特に結核の既往歴のある患者及び胸部レントゲン上結核治癒所見のある患者)〔結核を活動化させるおそれがある。〕(「重要な基本的注意」の項参照)

4.
感染症(敗血症、肺炎、ウイルス感染等)を合併している患者〔免疫抑制作用により病態を悪化させるおそれがある。〕(「重要な基本的注意」の項参照)

5.
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

1.
本剤投与により、血小板減少症、貧血、好中球減少症があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は、定期的に血液検査(血球数算定、白血球分画等)を行い、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、本剤の休薬、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。(「副作用 重大な副作用」の項参照)

2.
本剤の免疫抑制作用により、細菌、真菌、ウイルス又は原虫による感染症や日和見感染が発現又は悪化することがあり、B型肝炎ウイルスキャリアの患者又はHBs抗原陰性かつHBc抗体若しくはHBs抗体陽性の患者においてB型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれるおそれがある。本剤投与により、肝炎ウイルス、結核等が再活性化するおそれがあるので、本剤投与に先立って肝炎ウイルス、結核等の感染の有無を確認し、本剤の投与開始前に適切な処置の実施を考慮すること。また、本剤投与中は感染症の発現又は増悪に十分注意し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。(「副作用 重大な副作用」の項参照)

3.
本剤投与により、帯状疱疹があらわれることがあるので、本剤の投与開始前に、患者に対して帯状疱疹の初期症状について説明し、異常が認められた場合には速やかに連絡し、適切な処置を受けるよう指導すること。(「副作用 重大な副作用」の項参照)

相互作用

本剤は主として代謝酵素CYP3A4で代謝され、CYP3A4に比べて寄与率は小さいがCYP2C9によっても代謝される。また、in vitroの検討から、本剤は腸のCYP3A4、P-糖蛋白(P-gp)及び乳癌耐性蛋白(BCRP)を阻害する可能性が示唆されている。

併用注意

(併用に注意すること)

1. 薬剤名等
強力なCYP3A4阻害剤(イトラコナゾール、リトナビル、クラリスロマイシン等)


臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、CYP3A4阻害作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。やむを得ず強力なCYP3A4阻害剤と本剤を併用投与する場合には、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。(【薬物動態】の項参照)

機序・危険因子
これらの薬剤の強力なCYP3A4阻害作用により、本剤の代謝が阻害されると考えられる。

2. 薬剤名等
CYP3A4及びCYP2C9を阻害する薬剤(フルコナゾール等)

臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。

機序・危険因子
これらの薬剤の2つの代謝酵素(CYP3A4及びCYP2C9)の阻害作用により、本剤の代謝が阻害されると考えられる。

3. 薬剤名等
CYP3A4阻害剤(エリスロマイシン、シプロフロキサシン、アタザナビル、ジルチアゼム、シメチジン等)

臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、CYP3A4阻害剤と本剤を併用投与する場合には、患者の状態を慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。(【薬物動態】の項参照)

機序・危険因子
これらの薬剤のCYP3A4阻害作用により、本剤の代謝が阻害されると考えられる。

4. 薬剤名等
CYP3A4誘導剤(リファンピシン、フェニトイン、セイヨウオトギリソウ〔St. John’s Wort(セント・ジョーンズ・ワート)〕含有食品等)
臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が低下し、本剤の有効性が減弱する可能性があるので、CYP3A4誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。(【薬物動態】の項参照)

機序・危険因子
これらの薬剤のCYP3A4誘導作用により、本剤の代謝が促進されると考えられる。

副作用

骨髄線維症患者を対象とした海外第III相試験において、本剤投与301例中、副作用は239例(79.4%)にみられた。主な副作用は、血小板減少症(血小板数減少を含む)136例(45.2%)、貧血87例(28.9%)、下痢30例(10.0%)、疲労26例(8.6%)、体重増加24例(8.0%)等であった。 (承認時までの集計)
骨髄線維症患者を対象とした国際共同第II相試験において、本剤投与120例中(日本人30例を含む)、副作用は111例(92.5%)にみられた。主な副作用は、貧血70例(58.3%)、血小板減少症(血小板数減少を含む)66例(55.0%)、ALT(GPT)増加15例(12.5%)、下痢13例(10.8%)、AST(GOT)増加13例(10.8%)等であった。 (承認時までの集計)
副作用の頻度については、承認効能・効果に係る臨床試験に基づき記載した。また、これらの臨床試験であらわれていない副作用については頻度不明とした。

重大な副作用

1. 骨髄抑制
血小板減少症(48.0%)、貧血(41.6%)、好中球減少症(5.2%)があらわれることがあるので、定期的に血液検査(血球数算定、白血球分画等)を実施するなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には休薬、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。

2. 感染症(10.9%)
細菌、真菌、ウイルス又は原虫による重篤な感染症(帯状疱疹(2.4%)、尿路感染(2.1%)、結核(0.2%)等)や日和見感染が発現又は悪化することがあり、死亡に至った症例が報告されている。本剤投与中及び投与終了後は患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には休薬、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。

3. 進行性多巣性白質脳症(頻度不明)
進行性多巣性白質脳症があらわれることがあるので、本剤投与中及び投与終了後は患者の状態を十分に観察し、意識障害、認知障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、言語障害等の症状があらわれた場合には、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を実施するとともに、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

4. 出血
脳出血等の頭蓋内出血(0.2%)(初期症状:頭痛、悪心・嘔吐、意識障害、片麻痺等)、胃腸出血(1.0%)、処置後出血(頻度不明)、鼻出血(2.1%)、血尿(0.7%)等があらわれることがあり、死亡に至った症例が報告されている。本剤投与中は定期的に血液検査を実施するなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

5. 間質性肺疾患(頻度不明)
間質性肺疾患があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

6. 肝機能障害
AST(GOT)(3.6%)、ALT(GPT)(4.8%)の上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがあり、死亡に至った症例が報告されている。本剤投与中は定期的に肝機能検査を実施するなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。

7. 心不全(0.7%)
心不全があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

1. 血液及びリンパ系障害
(1%~5%未満) 
白血球数減少

2. 代謝及び栄養障害
(5%以上) 
体重増加

3. 代謝及び栄養障害
(1%~5%未満) 
食欲減退、体液貯留、低カルシウム血症

4. 代謝及び栄養障害
(頻度不明) 
高コレステロール血症

5. 精神障害
(1%~5%未満) 
不眠症

6. 神経系障害
(1%~5%未満) 
頭痛、浮動性めまい、末梢性ニューロパチー、錯感覚

7. 心臓障害
(1%~5%未満) 
動悸

8. 血管障害
(1%~5%未満) 
高血圧

9. 呼吸器系障害
(1%~5%未満) 
鼻咽頭炎、ラ音、肺炎、呼吸困難、咳嗽

10. 胃腸障害
(5%以上) 
下痢

11. 胃腸障害
(1%~5%未満) 
悪心、腹痛、嘔吐、便秘、腹部膨満、口内炎、鼓腸、口内乾燥、消化不良、口腔内潰瘍形成、上腹部痛

12. 肝胆道系障害
(1%~5%未満) 
γ-GTP増加、ALP増加、血中ビリルビン増加

13. 皮膚及び皮下組織障害
(1%~5%未満) 
寝汗、発疹、挫傷

14. 筋骨格系障害
(1%~5%未満) 
筋痙縮、四肢痛、筋肉痛、関節痛、骨痛、背部痛

15. 腎及び尿路障害
(1%~5%未満) 
血中尿素増加

16. 全身障害
(5%以上) 
疲労、末梢性浮腫

17. 全身障害
(1%~5%未満) 
無力症、発熱

18. 臨床検査
(1%~5%未満) 
APTT延長

高齢者への投与
臨床試験において、高齢者(65歳超)では、65歳以下の患者と比較して、血小板減少症、心不全等の発現が増加することが報告されていることから、患者の状態を十分に観察し、慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.
妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、妊娠可能な婦人に対しては、適切な避妊を行うよう指導すること。〔動物実験(ラット)において、胚・胎児毒性(着床後死亡の増加、胎児重量の減少)が認められたとの報告がある。〕

2.
授乳中の婦人には、授乳を中止させること。〔動物実験(ラット)において、本剤及び本剤の代謝物が乳汁中に移行し、母体血漿中濃度の13倍であったとの報告がある。〕

小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

過量投与
徴候、症状
過量投与により、白血球減少症、貧血、血小板減少症等の骨髄抑制の発現が増加するおそれがある。

処置
特異的な解毒剤はない。症状に応じた適切な処置を行うこと。なお、血液透析による本剤の除去は有用ではないと考えられる。

適用上の注意


薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

その他の注意
1.
イヌを用いた心血管系への影響に関する試験では、心拍数増加を伴う血圧低下が認められ、ラットを用いた呼吸機能検査では、分時換気量減少が認められた。

2.
イヌを用いた26及び52週間反復投与毒性試験において、皮膚乳頭腫の発現が認められた。また、JAK阻害作用を有する類薬において、因果関係は明らかでないものの、悪性リンパ腫、固形癌等の悪性腫瘍が発現したことが報告されている。

薬物動態

1. 血中濃度

(1) 単回投与
健康被験者にルキソリチニブ10、25、50及び100mgを空腹時に単回経口投与したとき、未変化体の血漿中濃度は投与後0.5時間(Tmax中央値)でCmaxに達し、その後、2.5~3.4時間の半減期で消失した。Cmax及びAUCは投与量にほぼ比例した。1)(本剤の承認された用法及び用量は、【用法及び用量】の項参照)
<健康被験者にルキソリチニブ10、25、50及び100mgを単回経口投与したときの薬物動態パラメータ>

投与量:10mg(n=8)
Cmax(nmol/L):621±107(613)
Tmax注)(h):0.5(0.25-1.5)
T1/2(h):3.18±1.31(2.98)
AUCinf(h・nmol/L):2,290±914(2,160)
CL/F(L/h):15.9±4.89(15.1)

投与量:25mg(n=8)
Cmax(nmol/L):1,450±718(1,320)
Tmax注)(h):0.5(0.25-1.5)
T1/2(h):2.51±0.638(2.44)
AUCinf(h・nmol/L):4,020±1,220(3,830)
CL/F(L/h):22.6±9.09(21.3)

投与量:50mg(n=8)
Cmax(nmol/L):2,380±495(2,330)
Tmax注)(h):0.5(0.25-1.5)
T1/2(h):2.86±0.542(2.81)
AUCinf(h・nmol/L):8,650±2,230(8,430)
CL/F(L/h):19.8±4.20(19.4)

投与量:100mg(n=8)
Cmax(nmol/L):5,430±1,260(5,300)
Tmax注)(h):0.5(0.25-1.5)
T1/2(h):3.40±0.907(3.28)
AUCinf(h・nmol/L):22,600±7,780(21,500)
CL/F(L/h):15.9±4.94(15.2)

平均値±標準偏差(幾何平均値)、注)中央値(最小値-最大値)


 
 

<健康被験者にルキソリチニブ10、25、50及び100mgを単回経口投与したときの血漿中濃度推移(平均値±標準偏差)>

(2) 反復投与
健康被験者にルキソリチニブ10及び25mgを7日間1日2回反復経口投与したときAUCの累積比はそれぞれ1.12及び1.03で大きな累積は認められなかった。1)

<健康被験者にルキソリチニブ10及び25mgを1日2回反復経口投与したときの薬物動態パラメータ>

投与量:10mg(n=8)
反復投与:1日目
Cmax(nmol/L):577±70.8(573)
Tmax注)(h):0.375(0.25-1.0)
AUC0-12h(h・nmol/L):1,920±678(1,830)
AUC0-12h 比(7日目/初日):-

反復投与:7日目
Cmax(nmol/L):587±187(562)
Tmax注)(h):0.5(0.25-1.0)
AUC0-12h(h・nmol/L):2,180±949(2,040)
AUC0-12h 比(7日目/初日):1.12±0.117(1.11)

投与量:25mg(n=8)
反復投与:1日目
Cmax(nmol/L):1,200±357(1,160)
Tmax注)(h):0.5(0.25-1.5)
AUC0-12h(h・nmol/L):3,600±838(3,500)
AUC0-12h 比(7日目/初日):-

反復投与:7日目
Cmax(nmol/L):1,290±271(1,260)
Tmax注)(h):0.5(0.25-0.5)
AUC0-12h(h・nmol/L):3,720±864(3,620)
AUC0-12h 比(7日目/初日):1.03±0.0568(1.03)

平均値±標準偏差(幾何平均値)、注)中央値(最小値-最大値)

(3) 食事の影響
健康被験者(16例)に食後にルキソリチニブ20mgを単回経口投与したとき、空腹時に比べTmaxは0.5時間から1.75時間に延長し、Cmaxは42%低下した。AUCは6.4%低下したが比(食後/空腹)の90%信頼区間は0.80~1.25の範囲内であった。2)

2. 分布
ルキソリチニブのヒト血漿中及び血清中での非結合型分率は、3.2~4.8%であった(in vitro)。3)

3. 代謝
ルキソリチニブは主としてCYP3A4で代謝され、またCYP3A4に比べて寄与率は小さいがCYP2C9によっても代謝されると考えられる(in vitro)。4)

4. 排泄
健康被験者(6例)に14C標識したルキソリチニブ25mgを単回経口投与したとき放射能の総回収率は96%で、尿及び糞中にそれぞれ74%及び22%が回収された。尿及び糞中に回収された放射能に占める未変化体の割合は1%未満であった。放射能の70%以上が投与後24時間以内に回収された。5) (外国人のデータ)

5. 肝機能障害患者
健康被験者、軽度肝機能障害患者(Child-Pugh分類 A)、中等度肝機能障害患者(Child-Pugh分類 B)及び重度肝機能障害患者(Child-Pugh分類 C)にルキソリチニブ25mgを単回経口投与したとき、AUCは、健康被験者に比べて軽度、中等度及び重度障害患者でそれぞれ87%、28%及び65%高かったが、3つの患者群間で重症度とAUCの間に明確な関係は認められなかった(各群8例)。Cmaxは肝機能障害患者と健康被験者で差はなかった。半減期は、健康被験者(2.8時間)に比べて肝機能障害患者(各患者群で4.1~5.0時間)で延長した。6) (外国人のデータ)

6. 腎機能障害患者
健康被験者(クレアチニンクリアランス(CLcr)80mL/min超)、軽度腎機能障害患者(CLcr 50~80mL/min)、中等度腎機能障害患者(CLcr 30~49mL/min)、重度腎機能障害患者(CLcr 30mL/min未満)及び透析を受けている末期腎機能障害患者にルキソリチニブ25mgを単回経口投与したとき、未変化体の血漿中濃度は同様であった(各群8例)。8種類の活性代謝物のAUC(合計)は、未変化体のAUCに対して、健康被験者で61%、軽度、中等度及び重度腎機能障害患者で79%、117%及び173%、投与前及び投与後に透析を行った患者で346%及び297%で、腎機能障害の重症度の上昇により増加する傾向を示した。7) (外国人のデータ)

7. 薬物相互作用

(1) ケトコナゾール(強力なCYP3A4阻害剤、国内未発売の経口剤)
健康被験者(16例)にケトコナゾール(200mg、1日2回4日間)反復投与時、ルキソリチニブ10mgを併用したときルキソリチニブ未変化体のCmax及びAUCはそれぞれ33%及び91%増加し、半減期は3.7時間から6.0時間に延長した。 (外国人のデータ)

(2) エリスロマイシン(CYP3A4阻害剤)
健康被験者(14例)にエリスロマイシン(500mg、1日2回4日間)反復投与時、ルキソリチニブ10mgを併用したとき、ルキソリチニブ未変化体のCmax及びAUCはそれぞれ8%及び27%増加したが、半減期に差はなかった。 (外国人のデータ)

(3) リファンピシン(CYP3A4誘導剤)
健康被験者(12例)にリファンピシン(600mg、1日1回11日間)反復投与時、ルキソリチニブ50mgを併用投与したとき、ルキソリチニブ未変化体のCmax及びAUCはそれぞれ52%及び71%低下し、半減期は3.3時間から1.7時間に短縮した。8種類の活性代謝物のAUC(合計)に大きな変化はなく、未変化体に対する代謝物の相対的な曝露量は2倍以上に増加した。 (外国人のデータ)

(4)
ルキソリチニブの経口投与後、腸で薬物濃度が高くなった場合、腸のCYP3A4、P-糖蛋白(P-gp)及び乳癌耐性蛋白(BCRP)を阻害する可能性が示唆された(in vitro)。8)

臨床成績

1. 国際共同第II相試験(非盲検非対照試験)
骨髄線維症患者※を対象に、ベースラインの血小板数に基づき本剤を経口投与した。本剤の開始用量は、ベースラインの血小板数が10万~20万/mm3の場合15mg1日2回、20万/mm3超の場合20mg1日2回とした。
合計120例(日本人患者30例を含む)に本剤が投与された。
骨髄線維症患者における合併症の主な要因9)である脾腫に関して、主要評価項目である24週時に脾臓容積がベースラインから35%以上縮小した被験者の割合は31.7%であった。10)

2. 海外第III相試験(二重盲検無作為化比較試験)
骨髄線維症患者※を対象に、ベースラインの血小板数に基づき本剤を経口投与した。本剤の開始用量は、ベースラインの血小板数が10万~20万/mm3の場合15mg1日2回、20万/mm3超の場合20mg1日2回とした。
合計309例がルキソリチニブ群(155例)又はプラセボ群(154例)に無作為に割付けされた。主要評価項目である24週時に脾臓容積がベースラインから35%以上縮小した被験者の割合はルキソリチニブ群で41.9%、プラセボ群で0.7%であり、プラセボ群と比較してルキソリチニブ群で有意に高かった(Fisherの正確検定p<0.0001)。11)

3. 海外第III相試験(非盲検無作為化比較試験)
骨髄線維症患者※を対象に、ベースラインの血小板数に基づき本剤を経口投与した。本剤の開始用量は、ベースラインの血小板数が10万~20万/mm3の場合15mg1日2回、20万/mm3超の場合20mg1日2回とした。
合計219例がルキソリチニブ群(146例)又はBest Available Therapy群(73例)に無作為に割付けされた。主要評価項目である48週時に脾臓容積がベースラインから35%以上縮小した被験者の割合はルキソリチニブ群で28.5%、Best Available Therapy群で0%であり、Best Available Therapy群と比較してルキソリチニブ群で有意に高かった(p<0.0001、Cochran-Mantel-Haenszelの正確検定)。12)

※:試験対象患者

・原発性骨髄線維症、真性多血症又は本態性血小板血症から移行した骨髄線維症患者(WHO分類13)及びIWG-MRT規準14)に基づき診断)

・IWG-MRTリスク分類15)の高リスク又は中間-2リスクの患者

・造血幹細胞移植が不適応の患者

・季肋下に5cm以上の脾腫を有する患者

薬効薬理

作用機序
骨髄線維症の患者では多くの場合、JAK2遺伝子の変異等によるJAK2キナーゼの恒常的な活性化が認められている。ルキソリチニブは、in vitroで野生型及び変異型(V617F)のJAK2活性を阻害し、そのシグナル伝達を抑制した。16,17)また、骨髄線維症における臨床症状の原因の一つと考えられているIL-6の細胞内シグナル伝達に関わるJAK1の活性を阻害した。16)変異型JAK2(V617F)を発現させたマウス腫瘍細胞株を移植したマウスにおいて、ルキソリチニブは脾臓重量を減少させ、炎症性サイトカインであるIL-6及びTNF-αの血中濃度の上昇を抑制した。18,19)

有効成分に関する理化学的知見


構造式
   

一般名
ルキソリチニブリン酸塩(Ruxolitinib Phosphate)

化学名
(3R)-3-Cyclopentyl-3-[4-(7H-pyrrolo[2,3-d]pyrimidin-4-yl)-1H-pyrazol-1-yl]propanenitrile monophosphate

分子式
C17H18N6・H3PO4

分子量
404.36

性状
白色の粉末である。水にやや溶けやすく、エタノールにやや溶けにくく、アセトニトリルに極めて溶けにくい。

融点
194~198°C

分配係数
-0.057(1-オクタノール/pH1.0緩衝液)、2.562(1-オクタノール/pH4.3緩衝液)、2.814(1-オクタノール/pH7.4緩衝液)

承認条件

国内での治験症例が極めて限られていることから、製造販売後、一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することにより、本剤使用患者の背景情報を把握するとともに、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること。
包装

ジャカビ錠5mg 20錠(PTP) 120錠(PTP)
主要文献及び文献請求先
主要文献

1)
社内資料:国内第I相臨床試験(1101試験)〔JAKU00015〕

2)
社内資料:国内第I相臨床試験(1102試験)〔JAKU00014〕

3)
社内資料:蛋白結合率〔JAKU00024〕

4)
社内資料:CYP代謝酵素の同定〔JAKU00029〕

5)
Shilling,A.D.et al.:Drug Metab.Dispos.38(11),2023,2010〔JAKF00014〕

6)
社内資料:肝機能障害患者を対象とした試験(137試験)〔JAKU00022〕

7)
社内資料:腎機能障害患者を対象とした試験(142試験)〔JAKU00021〕

8)
社内資料:膜通過性,薬物トランスポーター阻害及び腸でのCYP3A4,Pgp,BCRP阻害〔JAKU00031〕

9)
Mesa,R.A.:Blood 113(22),5394,2009〔JAKS00013〕

10)
社内資料:骨髄線維症患者を対象としたアジア国際共同第II相臨床試験(2202試験)〔JAKU00012〕

11)
社内資料:骨髄線維症患者を対象とした海外第III相臨床試験(351試験)〔JAKU00010〕

12)
社内資料:骨髄線維症患者を対象とした海外第III相臨床試験(2352試験)〔JAKU00011〕

13)
Tefferi,A.and Vardiman,J.M.:Leukemia 22(1),14,2008〔JAKS00014〕

14)
Basori,G.et al.:Leukemia 22(2),437,2008〔JAKS00015〕

15)
Cervantes,F.et al.:Blood 113(13),2895,2009〔JAKS00016〕

16)
社内資料:In vitro酵素阻害作用〔JAKU00001〕

17)
社内資料:In vitro腫瘍増殖抑制作用〔JAKU00002〕

18)
社内資料:In vivo腫瘍増殖抑制作用〔JAKU00006〕

19)
社内資料:In vivoサイトカイン産生抑制作用〔JAKU00004〕


文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。

ノバルティス ファーマ株式会社 ノバルティス ダイレクト

〒106-8618 東京都港区西麻布4-17-30

長期投与医薬品に関する情報
  

本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第97号(平成20年3月19日付)に基づき、2015年9月末日までは、投薬期間は1回14日分を限度とされています。


製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売
ノバルティス ファーマ株式会社

東京都港区西麻布4-17-30
 

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