フェロミア錠50mg/ フェロミア顆粒8.3% Ferromia(Sodium Ferrous Citrate ) 柠檬酸亚铁钠片,柠檬酸亚铁钠颗粒
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作成又は改訂年月
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** 2014年6月改訂 (第11版)
-
* 2009年7月改訂
日本標準商品分類番号
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873222
日本標準商品分類番号等
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再審査結果公表年月(最新)
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1995年6月
薬効分類名
-
可溶性の非イオン型鉄剤
承認等
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販売名
-
フェロミア錠50mg

販売名コード
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3222013F1025
承認・許可番号
-
承認番号
-
16100AMZ04321000
-
商標名
-
Ferromia

薬価基準収載年月
-
1986年11月
販売開始年月
-
1986年12月
貯法・使用期限等
-
*貯 法
-
室温保存(「取扱い上の注意」の項参照)
-
使用期限
-
外箱又はラベルに表示の使用期限内に使用すること。
組成
-
1錠中にクエン酸第一鉄ナトリウム470.9mg(鉄として50mg)を含有する白色の胃溶性フィルムコート錠である。
添加物としてカルメロース、結晶セルロース、酸化チタン、ステアリン酸カルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、マクロゴール6000を含有する。
性状
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剤形
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フィルムコート錠
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識別コード
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S301
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外形:表
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外形:裏
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外形:側面
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直径
-
10.3mm
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質量
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550mg
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厚さ
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5.0mm
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性状
-
白色
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販売名
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フェロミア顆粒8.3%

販売名コード
-
3222013D1059
承認・許可番号
-
承認番号
-
21900AMX01276000
-
商標名
-
Ferromia

薬価基準収載年月
-
2007年12月
販売開始年月
-
1986年12月
貯法・使用期限等
-
*貯 法
-
室温保存(「取扱い上の注意」の項参照)
-
使用期限
-
外箱又はラベルに表示の使用期限内に使用すること。
組成
-
1.2g中にクエン酸第一鉄ナトリウム941.8mg(鉄として100mg)を含有する緑白色~緑黄白色の顆粒である。
添加物としてアスパルテーム(L‐フェニルアラニン化合物)、ヒドロキシプロピルセルロース、D‐マンニトール、香料を含有する。
性状
-
剤形
-
顆粒剤
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性状
-
緑白色~緑黄白色
一般的名称
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クエン酸第一鉄ナトリウム製剤
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
-
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鉄欠乏状態にない患者
〔過剰症を起こすおそれがあるので、過量投与にならないよう注意する。〕
|
効能又は効果
効能又は効果/用法及び用量
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-
鉄欠乏性貧血
用法及び用量
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錠50mg
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通常成人は、鉄として1日100~200mg(2~4錠)を1~2回に分けて食後経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
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顆粒8.3%
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通常成人は、鉄として1日100~200mg(1.2~2.4g)を1~2回に分けて食後経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
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1.
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消化性潰瘍、慢性潰瘍性大腸炎、限局性腸炎等の胃腸疾患のある患者
〔病態を悪化させることがある。〕
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2.
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発作性夜間血色素尿症の患者
〔溶血を誘発し病態を悪化させることがある。〕
-
3.
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鉄含有製剤(鉄剤、MRI用肝臓造影剤等)投与中の患者
〔過剰症を起こすおそれがある。〕
重要な基本的注意
-
-
本剤投与中は、適宜血液検査を実施し、過量投与にならないよう注意する。
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
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1. 薬剤名等
セフジニル
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臨床症状・措置方法
-
セフジニルの吸収を約10分の1に阻害することがあるので、3時間以上間隔を空けて本剤を投与すること。
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機序・危険因子
-
相手薬剤と高分子鉄キレートを形成し、相手薬剤の吸収を阻害する。
-
2. 薬剤名等
キノロン系抗菌剤
塩酸シプロフロキサシン
ノルフロキサシン
トスフロキサシントシル酸塩水和物
スパルフロキサシン等
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臨床症状・措置方法
-
抗菌剤の吸収を阻害することがある。
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機序・危険因子
-
相手薬剤と高分子鉄キレートを形成し、相手薬剤の吸収を阻害する。
-
3. 薬剤名等
テトラサイクリン系抗生物質
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臨床症状・措置方法
-
相互に吸収を阻害する。
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機序・危険因子
-
相手薬剤と高分子鉄キレートを形成し、相互に吸収を阻害する。
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4. 薬剤名等
甲状腺ホルモン製剤
レボチロキシンナトリウム水和物
リオチロニンナトリウム等
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臨床症状・措置方法
-
チロキシンの吸収を阻害するおそれがある。
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機序・危険因子
-
相手薬剤と高分子鉄キレートを形成し、相手薬剤の吸収を阻害するおそれがある。
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5. 薬剤名等
制酸剤
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臨床症状・措置方法
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鉄の吸収を阻害することがある。
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機序・危険因子
-
in vitro試験において、pHの上昇により、難溶性の鉄重合体を形成することが報告されている。
-
6. 薬剤名等
タンニン酸を含有する食品
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臨床症状・措置方法
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鉄の吸収を阻害するおそれがある。
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機序・危険因子
-
in vitro試験において、タンニン酸と高分子鉄キレートを形成することが報告されている。
副作用
副作用等発現状況の概要
副作用等発現状況の概要の注意
-
-
総症例5,939例中、487例(8.20%)の副作用が報告されている。(再審査終了時)
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1. 消化器
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5%以上
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悪心・嘔吐
-
2. 消化器
-
0.1~5%未満
-
上腹部不快感、胃・腹痛、下痢、食欲不振、便秘、胸やけ
-
3. 消化器
-
0.1%未満
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腹部膨満感
-
4. 過敏症注)
-
0.1~5%未満
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発疹
-
5. 過敏症注)
-
0.1%未満
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そう痒感
-
6. 過敏症注)
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頻度不明
-
光線過敏症
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7. 肝臓
-
0.1~5%未満
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AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等
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8. 肝臓
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0.1%未満
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Al‐Pの上昇等
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9. 精神神経系
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0.1%未満
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頭痛、めまい
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10. その他
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0.1%未満
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けん怠感、浮腫
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注)このような場合には投与を中止すること。
高齢者への投与
-
-
一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。
小児等への投与
-
-
小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
臨床検査結果に及ぼす影響
-
-
潜血反応で偽陽性となることがある。
過量投与
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1. **症状
-
主な症状は胃粘膜刺激による悪心、嘔吐、腹痛、血性下痢、吐血等の消化器症状である。また、頻脈、血圧低下、チアノーゼ等がみられる。重症の場合は、昏睡、ショック、肝壊死、肝不全に至ることがある。
-
2. **処置
-
服用初期には催吐、胃洗浄が有効である。その他に下剤、鉄排泄剤(デフェロキサミン)等の投与を行う。血圧低下や循環虚脱があらわれた場合には、昇圧剤、輸液等による対症療法を行う。1)2)
適用上の注意
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薬剤交付時(錠)
-
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜に刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
その他の注意
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1.
-
本剤の投与により便が黒色を呈することがある。
-
2.
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本剤の投与により歯が一時的に着色(茶褐色)することがある。その場合には、重曹等で歯磨きを行う。
-
3.
-
動物実験において、大量のアロプリノールとの併用で肝の鉄貯蔵量が増加したとの報告がある。
薬物動態
-
1. 血清鉄濃度
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健康成人男子18名に、本剤2錠(鉄として100mg)を食後単回経口投与した時の血清鉄の推移は投与1時間後から上昇がみられ、3~4時間後にピークに達し、12時間後に投与前値に復した。3)

本剤投与24時間後の血清鉄濃度が投与前より低下しているが、これは他の鉄剤でも同様にみられる現象で、生理的な日内変動の範囲内にあり、血清中の鉄の貯蔵鉄プールへの移行が高まったことによるものと考えられる。
-
2. 胎児への移行
-
母体から胎児への鉄の移行については、胎盤の生理的調節機能が働いてトランスフェリン鉄として移行される。即ち、母体のトランスフェリン鉄は、胎盤組織内に入り胎盤フェリチンとなる。次に胎盤を通過し、胎児トランスフェリン鉄となる。
なお、本薬は動物実験(妊娠ラット)において、血中、胎盤、胎児、羊水中への吸収、移行が類薬(硫酸鉄水和物)に比べて良好であった。4)
-
3. 乳汁中への移行
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血中から乳汁中への鉄の移行については、血中のトランスフェリン鉄が乳汁中へ移行した後、ラクトフェリンとなる。なお、本薬は、動物実験(授乳ラット)において、乳汁中への移行が類薬(硫酸鉄水和物)に比べて良好であった。5)
薬物動態の表
経口投与時の薬物動態パラメータ
ΔCmax
(μg/dL) |
tmax
(hr) |
ΔAUC
(μg・hr/dL) |
69.0±12.7 |
3.9±0.5 |
605±161 |
-
(Mean±S.E., n=18)
臨床成績
-
臨床効果
-
鉄欠乏性貧血に対する一般臨床試験において貧血症状(けん怠感、動悸、息切れ、めまい)の改善、及び末梢血液学的所見(ヘモグロビン、血清鉄、TIBC、血清フェリチン、赤血球数、ヘマトクリット値)の改善が認められた。
ヘモグロビン濃度の改善及び有用度は、1日200mg投与群が1日100mg投与群より有意に高く、錠剤と顆粒剤の比較においては、ヘモグロビン濃度上昇効果、貧血症状に対する効果ともに差は認められなかった。6) 7)
また、本剤は二重盲検試験により有用性が認められている。8)
-
(参考)
-
医薬品の使用成績調査の実施方法に関するパイロットスタディにおいて、対象545例について妊婦と非妊婦の副作用発現頻度を比較したところ、差は認められなかった。9)
また、使用成績調査について、胎児・新生児の追跡調査を行った結果、特に問題は認められなかった。
また、高齢者と非高齢者の副作用発現頻度を比較する目的でパイロットスタディを実施した。対象1,254例において、60歳以上と60歳未満の副作用を比較したところ、男女別で両群間に発現率の差は認められなかった。しかし、性別では女性の頻度が高かった。10)
臨床成績の表
|
改善以上 |
貧血症状の改善 |
98/110(89.1%) |
末梢血液学的所見の改善 |
117/161(72.7%) |
妊娠、非妊娠別副作用発現率
|
妊婦 |
非妊婦 |
調査症例数 |
340 |
205 |
副作用発現例数 |
26 |
15 |
発現率(%) |
7.65 |
7.32 |
副作用発現状況の性・年齢比較
|
男:60歳以上 |
男:60歳未満 |
男:計 |
女:60歳以上 |
女:60歳未満 |
女:計 |
合計 |
症例数 |
139 |
130 |
269 |
206 |
779 |
985 |
1,254 |
副作用発現例数 |
11 |
9 |
20 |
22 |
115 |
137 |
157 |
副作用発現件数 |
14 |
10 |
24 |
29 |
170 |
199 |
223 |
副作用発現率(%) |
7.91 |
6.92 |
7.43 |
10.67 |
14.76 |
13.91 |
12.52 |
-
薬効薬理
-
1. 作用機序
-
吸収された鉄は血漿トランスフェリンと結合し、体内を循環する。トランスフェリンに結合した鉄は骨髄にて赤芽球にとりこまれ、ヘモグロビン合成に利用される。11) 12)
-
2. 胃酸分泌に影響されることなく血清鉄を上昇させる
-
健康なラット及びウサギ並びに貧血ウサギにおいて、本薬は硫酸鉄水和物あるいはフマル酸第一鉄とほぼ同等の血清鉄上昇効果を示した。イヌにおいて、本剤は食後投与でも血清鉄の上昇を示した。
さらに、本薬の血清鉄上昇効果は、胃酸分泌を抑制したラットにおいても認められ、胃酸の影響を比較的受けにくい。13)
-
3. ヘモグロビンと貯蔵鉄の回復により貧血状態を改善する
-
鉄欠乏食で飼育した瀉血貧血ラットに、本薬30mg/kg/日を18日間連続投与した後、顕著なヘモグロビン回復効果が認められた。また、肝臓及び脾臓中の鉄含有量がそれぞれ対照に比べて有意に上昇し、貯蔵鉄補充効果が認められた。さらに血清鉄及び血清鉄飽和率の低下並びに総鉄結合能の上昇を改善した。14)
有効成分に関する理化学的知見
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一 般 名
-
クエン酸第一鉄ナトリウム(Sodium Ferrous Citrate)
-
化 学 名
-
tetrasodium biscitrato iron(II)
-
分 子 式
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C12H10FeNa4O14
-
分 子 量
-
526.01
-
構 造 式
-

-
物理化学的性状
-
クエン酸第一鉄ナトリウムは緑白色~帯黄緑白色の結晶性の粉末である。
本品は水に溶けにくく、エタノール(95)にほとんど溶けない。
本品は希塩酸、希硝酸又は希硫酸に溶ける。
本品は光によって徐々に褐色となる。
取扱い上の注意
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1.
-
*錠PTP包装はアルミ袋開封後、湿気を避けて保存すること。
-
2.
-
*錠バラ包装は開栓後、湿気を避けて保存すること。
-
3.
-
*顆粒分包はアルミ袋開封後、湿気を避けて保存すること。
-
4.
-
*顆粒バラ包装は開栓後、光を遮り湿気を避けて保存すること(顆粒は光により変色、湿気により吸湿することがある)。
包装
-
フェロミア錠50mg:100錠(PTP)
-
フェロミア錠50mg:500錠(PTP・バラ)
-
フェロミア錠50mg:1000錠(PTP)
-
フェロミア顆粒8.3%:100g
-
フェロミア顆粒8.3%:500g
-
フェロミア顆粒8.3%:720g(1.2g×2×300)
主要文献及び文献請求先
主要文献
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1)
-
今井一彰ら:中毒研究, 11, 271 (1998) FEA‐0137
-
2)
-
**Balmadrid, C. et al.:Emerg. Med., 41,36 (2009) FEA-0188
-
3)
-
宮尾誠一ら:臨牀と研究, 61, 2049 (1984) FEA‐0018
-
4)
-
有吉敏彦ら:薬物動態, 10, 830 (1995) FEA‐0123
-
5)
-
Arizono, K. et al.:Trace Elements Electrol., 13, 167 (1996) FEA‐0135
-
6)
-
高橋隆一ら:臨牀と研究, 62, 3055 (1985) FEA‐0020
-
7)
-
溝口秀昭ら:治療, 66, 1507 (1984) FEA‐0019
-
8)
-
前川 正ら:臨牀と研究, 62, 2615 (1985) FEA‐0021
-
9)
-
佐伯俊学ら:医薬品研究, S, 137 (1992) FEA‐0095
-
10)
-
武藤良知ら:臨牀と研究, 69, 2685 (1992) FEA‐0094
-
11)
-
刈米重夫:代謝, 18, 373 (1981) FEA‐0107
-
12)
-
内田立身:鉄欠乏性貧血, 新興医学出版4 (1984) FEA‐0108
-
13)
-
佐野賀敏ら:基礎と臨床, 19, 563 (1985) FEA‐0013
-
14)
-
佐野賀敏ら:基礎と臨床, 19, 573 (1985) FEA‐0014
文献請求先
-
文献請求先・製品情報お問い合わせ先
エーザイ株式会社 hhcホットライン
-
電話番号
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0120-419-497
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
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製造販売元
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サンノーバ株式会社
-
群馬県太田市世良田町3038‐2
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販売元
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エーザイ株式会社
-
東京都文京区小石川4‐6‐10
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