モリアミンS注
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作成又は改訂年月
2013年7月作成(第1版)
日本標準商品分類番号
873253
日本標準商品分類番号等
再評価結果公表年月(最新)
1979年2月
薬効分類名
必須アミノ酸純結晶注射液
承認等
販売名
モリアミンS注
販売名コード
3253401H5036
承認・許可番号
承認番号
22000AMX00262
商標名
MORIAMIN-S
薬価基準収載年月
2008年6月
販売開始年月
1992年9月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存
使用期限
外箱、ラベルに表示
規制区分
処方せん医薬品注)
注) 注意-医師等の処方せんにより使用すること
組成
本剤は下記の成分を含有する。
成分 1袋(200mL)中
L‐イソロイシン 1.100g
L‐ロイシン 2.460g
L‐リシン塩酸塩 4.460g
L‐メチオニン 1.420g
L‐フェニルアラニン 1.740g
L‐トレオニン 1.080g
L‐トリプトファン 0.360g
L‐バリン 1.220g
L‐アルギニン塩酸塩 1.600g
L-ヒスチジン塩酸塩水和物 0.800g
グリシン 2.000g
アミノ酸合計 18.240g
アミノ酸濃度 9.120w/v%
添加物 1袋(200mL)中
L‐システイン塩酸塩水和物 0.110g
亜硫酸水素ナトリウム 0.100g
水酸化ナトリウム(pH調節剤) 適量
総窒素量
13.1mg/mL
総遊離アミノ酸濃度
8.432w/v%
電解質量
Na+ 約18mEq/L
Cl- 約182mEq/L
性状
本剤は無色ないし微黄色澄明の水性注射液である。
pH
5.5~7.0
浸透圧比※
約3
※生理食塩液に対する比
製剤的事項
本剤に使用のバッグの規格は次のとおりである。
プラスチックバッグ全満容量
約380mL(製品容量:200mL)
(75cmの落差で薬液を注入した時)
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
肝性昏睡又は肝性昏睡のおそれのある患者
[アミノ酸インバランスを助長し、肝性昏睡を悪化又は誘発させるおそれがある。]
2.
重篤な腎障害又は高窒素血症のある患者
[窒素化合物の負荷により原病の症状を悪化させるおそれがある。]
3.
アミノ酸代謝異常のある患者
[アミノ酸インバランスを助長させるおそれがある。]
効能又は効果
下記状態時のアミノ酸補給
低蛋白血症、低栄養状態、手術前後
用法及び用量
通常成人1回20~500mLを緩徐に静注又は点滴静注する。
投与速度は、アミノ酸の量として60分間に10g前後が体内利用に望ましく、通常成人200mLあたり80~100分を基準とし、小児、老人、重篤な患者にはさらに緩徐に注入する。
なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。
生体のアミノ酸利用効率上、糖類輸液剤と同時投与することが望ましい。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
高度のアシドーシスのある患者
[塩基性アミノ酸の塩酸塩によりアシドーシスを悪化させるおそれがある。]
2.
うっ血性心不全のある患者
[循環血液量の増加により心負荷を増大させるおそれがある。]
副作用
本剤は、使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
過敏症注)
頻度不明
発疹等
消化器
頻度不明
悪心・嘔吐等
循環器
頻度不明
胸部不快感、心悸亢進等
大量・急速投与
頻度不明
アシドーシス
その他
頻度不明
悪寒、熱感、頭痛、血管痛
注)このような場合には投与を中止すること。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
2.
授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。
[授乳中の投与に関する安全性は確立していない。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない)
適用上の注意
1. 投与前
(1)
結晶が析出することがあるので、このような場合には50~60℃に温めて溶解後これを体温付近まで放冷して使用すること。
(2)
完全に澄明でないものは使用しないこと。
(3)
開封後は速やかに使用し、残液は決して使用しないこと。
2. 投与時
ナトリウム約18mEq/L、クロール約182mEq/Lが含まれているので、大量投与時又は電解質液を併用する場合には電解質バランスに注意すること。
3. 投与速度
ゆっくり静脈内に投与すること。
臨床成績
各種消化器癌、胃潰瘍、肺結核など19症例に本剤100mLを静脈内に注射した結果、及び200mL又は500mLの場合は同量の5%ブドウ糖注射液と混合して静脈内に注射した結果、血清総蛋白、アルブミンの増加、A/G比の改善を認め、窒素平衡は正に保たれた。1)
薬効薬理
1.
術後の患者において、本剤200mLを100mL/15分の速度で注入した時、88%のアミノ酸利用率が得られた。2)
また低栄養状態にある患者に本剤を投与した結果、血漿蛋白の上昇、A/G比改善、窒素平衡を正にする知見が得られた。3)
2.
無蛋白食飼育ラットに本剤を1日2回各3mLずつの皮下注にて投与した結果、6~10g体重増加を認め、利用率は89%であった。また、血清蛋白量及び血清アルブミン値の回復がみられた。4)
取扱い上の注意
1.
通気針は不要。
2.
薬液の着色防止のため、外袋は使用時まで開封しないこと。(製剤の安定性を保持するために脱酸素剤を封入しています)
3.
薬液の着色、漏出、あるいは外袋中に水滴が認められるものは使用しないこと。
4.
ゴム栓を保護しているシールが、はがれているときは使用しないこと。
5.
注射針をゴム栓の○印部(凹部)にまっすぐ刺すこと。斜めに刺すと注射針が容器を貫通し、液漏れの原因となることがある。
6.
外袋が破損すると薬液が着色するので傷つけない様注意すること。
7.
容器の目盛りは目安として使用すること。
8.
本製品は、連結管(U字管)を用いたタンデム方式による投与はできないので、2バッグを同時又は連続して投与する場合は、Y型タイプの輸液セットを使用すること。
包装
200mL×30袋(プラスチックバッグ)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
小出来一博 他: 綜合臨牀, 8 (1), 110, 1959
2)
井坂 功: 三重医学, 4, 1019, 1960
3)
松下良司 他: 外科, 20 (4), 277, 1958
4)
田坂定孝 他: 臨牀の日本, 3 (1), 53, 1957
文献請求先
株式会社 陽進堂 お客様相談室
東京都中央区日本橋浜町二丁目31番1号
フリーダイヤル 0120-647-734
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
エイワイファーマ株式会社
東京都中央区日本橋浜町二丁目31番1号
販売元
株式会社陽進堂
富山県富山市婦中町萩島3697番地8号
業務提携
味の素製薬株式会社
東京都中央区入船二丁目1番1号
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