L-ASPARTATE K (Potassium L-aspartate) *L-アスパラギン酸K点滴静注液10mEq「タイヨー」
作成又は改訂年月
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**印:2012年4月改訂(第6版、社名変更等に伴う改訂)
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*印:2009年9月改訂
日本標準商品分類番号
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873229
薬効分類名
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点滴専用
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Kアスパルテート製剤
承認等
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*L-アスパラギン酸K点滴静注液10mEq「タイヨー」
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販売名
販売名コード
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3229401A1134
承認・許可番号
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承認番号
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*22100AMX00757000
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L-ASPARTATE K
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欧文商標名
薬価収載
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*2009年9月
販売開始
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2006年9月
使用期限等
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貯 法
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室温保存
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使用期限
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アンプル及び外装に表示の使用期限内に使用すること。
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「取扱い上の注意」の項参照
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取扱い上の注意
規制区分
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(注意-医師等の処方せんにより使用すること)
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処方せん医薬品
組成
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1管(10mL)中:L-アスパラギン酸カリウム…………1,712mg(K+として10mEq)
〈添加物〉pH調整剤
性状
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無色澄明の注射液
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pH
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6.5~7.5
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5.6~6.4(日局生理食塩液に対する比)
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浸透圧比
一般的名称
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L-アスパラギン酸カリウム注射液
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
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1.
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重篤な腎機能障害(前日の尿量が500mL以下あるいは投与直前の排尿が1時間当たり20mL以下)のある患者[カリウムの排泄低下により、高カリウム血症を呈するおそれがある]
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2.
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副腎機能障害(アジソン病)のある患者[アジソン病ではアルドステロン分泌低下により、カリウム排泄障害を来しているので、高カリウム血症を呈するおそれがある]
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3.
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高カリウム血症の患者
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4.
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高カリウム血性周期性四肢麻痺の患者[発作を誘発するおそれがある]
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5.
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本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
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エプレレノンを投与中の患者 (「相互作用」の項参照)
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6.
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効能・効果
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下記疾患又は状態におけるカリウム補給
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○降圧利尿剤、副腎皮質ホルモン、強心配糖体、インスリン、ある種の抗生物質などの連用時
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○低カリウム血症型周期性四肢麻痺
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○心疾患時の低カリウム状態
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○重症嘔吐、下痢、カリウム摂取不足及び手術後
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用法・用量
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L-アスパラギン酸カリウムとして、通常成人1回1.71~5.14g(カリウムとして10~30mEq:本剤1~3管)を日本薬局方注射用水、5%ブドウ糖注射液、生理食塩液または他の適当な希釈剤で希釈する。その液の濃度は0.68w/v%(カリウムとして40mEq/L)以下として、1分間8mLを超えない速度で静脈内注射する。
1日の投与量は17.1g(カリウムとして100mEq:本剤10管)を超えない量とする。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈用法・用量に関連する使用上の注意〉
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カリウム剤を急速静注すると、不整脈、場合によっては心停止を起こすので、点滴静脈内注射のみに使用すること。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
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1.
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腎機能低下あるいは腎機能障害のある患者[カリウムの排泄低下により、高カリウム血症を呈するおそれがある]
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2.
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急性脱水症、広範囲の組織損傷(熱傷、外傷等)のある患者[細胞外へカリウムが移行する状態であり、高カリウム血症を呈するおそれがある]
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高カリウム血症があらわれやすい疾患(低レニン性低アルドステロン症等)を有する患者
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3.
重要な基本的注意
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1.
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本剤の投与に際しては、患者の血清電解質及び心電図の変化に注意すること。特に、長期投与する場合には、血中又は尿中のカリウム値、腎機能、心電図等を定期的に検査することが望ましい。また、高カリウム血症があらわれた場合には、投与を中止すること。
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低クロール血症性アルカローシスを伴う低カリウム血症の場合は、本剤とともにクロールを補給することが望ましい。
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2.
相互作用
併用禁忌
(併用しないこと)
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1.
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薬剤名等
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エプレレノン
セララ
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臨床症状・措置方法
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血清カリウム値が上昇するおそれがある。
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併用によりカリウム貯留作用が増強するおそれがある。
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機序・危険因子
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併用注意 (併用に注意すること)
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1. 薬剤名等
カリウム保持性利尿剤
スピロノラクトン
トリアムテレン等
アンジオテンシン変換酵素阻害剤
イミダプリル塩酸塩
カプトプリル
エナラプリルマレイン酸塩等
アンジオテンシンII受容体拮抗剤
ロサルタンカリウム
カンデサルタンシレキセチル
バルサルタン等
非ステロイド性消炎鎮痛剤
インドメタシン等
β遮断剤
シクロスポリン
ヘパリン
ジゴキシン
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臨床症状・措置方法
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高カリウム血症があらわれることがある。定期的に血清カリウム値を観察し、異常が認められた場合には、本剤を減量するなど適切な処置を行う。
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カリウム保持性利尿剤はナトリウム、水の排泄を促進し、カリウムの排泄を抑制する。
アンジオテンシン変換酵素阻害剤、アンジオテンシンII受容体拮抗剤は、アルドステロンの分泌を低下させ、カリウムの排泄を減少させるため、併用により高カリウム血症があらわれやすくなると考えられる。
非ステロイド性消炎鎮痛剤、β遮断剤、シクロスポリン、ヘパリン、ジゴキシンは、血中のカリウムを上昇させる可能性があり、併用により高カリウム血症があらわれやすくなると考えられる。
腎機能障害のある患者。
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機序・危険因子
副作用
副作用等発現状況の概要
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本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
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重大な副作用(頻度不明)
一時に大量を投与すると心臓伝導障害があらわれることがある。高カリウム血症の治療にはカルシウム剤、重炭酸ナトリウム、高張食塩液、ブドウ糖・インスリン、陽イオン交換樹脂、透析が緊急度に応じて選択される。
その他の副作用
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副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
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血管痛
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悪寒
頻度不明
血管痛
悪寒
頻度不明
副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
血管痛
悪寒
頻度不明
血管痛
悪寒
高齢者への投与
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カリウムは腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多く高い血中濃度が持続するおそれがあるので、減量するなど注意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
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1.
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妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]
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授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。[授乳中の投与に関する安全性は確立していない]
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2.
小児等への投与
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低出生体重児、新生児、乳児には投与しないことが望ましい。[動物実験(3週齢以下の幼若マウス及びラット:アスパラギン酸として250mg/kg以上を投与)で、視床下部弓状核に病理組織学的変化を認めたという報告がある]
過量投与
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急速又は過量投与により、高カリウム血症があらわれることがある。
一般に高カリウム血症は初期には無症状のことが多いので、血清カリウム値及び特有な心電図変化(T波の尖鋭化、QRS幅の延長、ST部の短縮、P波の平坦化ないしは消失)に十分注意し、高カリウム血症が認められた場合には血清カリウム値、臨床症状に応じて下記のうち適切と思われる処置を行う。なお、筋肉及び中枢神経系の症状として、錯感覚、痙攣、反射消失があらわれ、また、横紋筋の弛緩性麻痺は、呼吸麻痺に至るおそれがある。
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1.
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カリウムを含む食物や薬剤の制限又は排除。カリウム保持性利尿剤の投与が行われている場合にはその投与中止。
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2.
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インスリンをブドウ糖3~4gに対し1単位(もし糖尿病があれば2gに対し1単位)加えた20~50%高張ブドウ糖液200~300mLを30分くらいで静脈内投与。
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3.
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アシドーシスのある場合には、乳酸ナトリウムあるいは炭酸水素ナトリウムを5%ブドウ糖液200mL程度に溶解し静脈内投与。
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4.
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グルコン酸カルシウムの静脈内投与。
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5.
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陽イオン交換樹脂(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム等)の経口投与又は注腸。
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血液透析又は腹膜透析。
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6.
適用上の注意
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1.
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投与経路:点滴静脈内注射にのみ使用すること。
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2.
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調製時:カリウムとして40mEq/L以下に希釈し、よく振盪混和した後、投与すること。
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3.
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投与時:大量投与時、又は総合アミノ酸製剤を併用する場合には電解質バランスに注意すること。
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アンプルカット時:アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭してから、ヤスリを用いないで、アンプル頭部のマークの反対方向に折ること。
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4.
薬効薬理
カリウムは、細胞内における主要な陽イオンであり、細胞内外の膜電位、酸塩基平衡、浸透圧等の維持・調節に関与し、神経筋細胞の興奮、種々の組織での細胞内代謝機能等、重要な役割を果たしているとされている。本剤は細胞内カリウムの補給に働く。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
L-アスパラギン酸カリウム(Potassium L-aspartate)
化学名
potassium L-aspartate
分子式
C4H6KNO4
分子量
171.19
性 状
L-アスパラギン酸カリウムは白色の粉末で、においはなく、特異な味がある。水に極めて溶けやすく、エタノール(95)に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。極めて吸湿性である。
構造式

取扱い上の注意
加速試験(40℃、6ヵ月)の結果、L-アスパラギン酸K点滴静注液10mEq「タイヨー」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。
包装
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L-アスパラギン酸K点滴静注液10mEq「タイヨー」
(1管10mL中1,712mg)
50管
主要文献
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テバ製薬(株)社内資料(安定性試験)
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1)
**文献請求先・製品情報お問い合わせ先
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主要文献欄に記載の文献・社内資料は下記にご請求下さい。
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テバ製薬株式会社 DIセンター
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〒453-0801 名古屋市中村区太閤一丁目24番11号
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TEL 0120-923-093 FAX 052-459-2853
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受付時間 9:00~17:00(土・日・祝日を除く)
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
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**テバ製薬株式会社
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名古屋市中村区太閤一丁目24番11号
安定性試験結果の概要1)
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