三苄糖苷坐栓剤BORRAZA-G suppositories(tribenoside/lidocaine)ボラザG坐剤
ボラザG坐剤
作成又は改訂年月
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**2008年5月改訂(第5版)
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*2005年6月改訂
日本標準商品分類番号
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872559
日本標準商品分類番号等
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1988年3月
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再審査結果公表年月(最新)
薬効分類名
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痔核局所治療剤
承認等
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ボラザG坐剤
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販売名
販売名コード
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2559813J1033
承認・許可番号
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承認番号
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(57AM)1302
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BORRAZA-G suppositories
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商標名
薬価基準収載年月
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1983年2月
販売開始年月
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1983年4月
貯法・使用期限等
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貯法
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室温保存(1~30℃)。高温下で放置すると、高温のために坐剤が融けて型くずれすることがあるので注意すること。
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外箱に表示の使用期限内に使用すること。
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使用期限
組成
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本剤は、1個(1.77g)中に次の成分を含有する。
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トリベノシド・・・・・・・・・・200mg
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リドカイン・・・・・・・・・・・ 40mg
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添加物としてハードファットを含有する。
性状
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本剤は、白色~帯黄白色の紡すい形の坐剤で、わずかに特異なにおいがある。
組成及び性状の表
外形 |
融点 |
基剤 |
識別コード |
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32~37℃ |
油脂性 |
259G |
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(1)
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本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
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トリベノシド又はアニリド系局所麻酔剤(リドカイン等)に対し過敏症の既往歴のある患者
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(2)
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
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禁忌
(次の患者には投与しないこと)
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効能又は効果
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内痔核に伴う症状の緩解
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用法及び用量
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通常1回1個ずつ(トリベノシドとして200mg、リドカインとして40mg)、1日2回朝夕肛門内に挿入する。
症状に応じて適宜増減する。
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使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
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(1)
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他の薬剤や食物等に対する過敏症の既往歴のある患者[発疹等の過敏症状発現率が高い傾向にある。]
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(2)
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気管支喘息、アレルギー性鼻炎等アレルギー疾患の患者及びそれらの既往歴のある患者[発疹等の過敏症状発現率が高い傾向にある。]
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(3)
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他のトリベノシド製剤又はリドカイン製剤が併用される患者[トリベノシド又はリドカインの血中濃度が上昇する。]
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(4)
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慢性関節リウマチの患者[トリベノシドの経口投与による動物実験でアジュバント関節炎を増強させる傾向が報告されている。]
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高齢者(「高齢者への使用」の項参照)
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(5)
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
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クマリン系抗凝血剤の作用を増強することがあるので用量を調節するなど注意すること。
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機序は不明であるが、ラットによるプロトロンビン時間を指標とした実験で、トリベノシドはクマリン系抗凝血剤ジクマロールの作用を増強するとの報告がある。
副作用
副作用等発現状況の概要
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再審査終了時、11,453例中48例(0.42%)に副作用が認められている。その主なものは発疹、肛門そう痒等の皮膚症状27例(0.24%)、下痢等の消化器症状15例(0.13%)、局所の刺激感6例(0.05%)等である。1)
以下の副作用は上記の調査あるいは自発報告等で認められたものである。
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重大な副作用
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アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、顔面浮腫、蕁麻疹、呼吸困難等があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
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アナフィラキシー様症状(頻度不明)
その他の副作用
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0.1~1%未満
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発疹
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そう痒感、局所の刺激感
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下痢
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嘔気
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動悸
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頻度不明
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嘔気
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動悸
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頻度不明
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下痢
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嘔気
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動悸
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頻度不明
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嘔気
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動悸
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0.1%未満
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そう痒感、局所の刺激感
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下痢
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嘔気
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動悸
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頻度不明
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嘔気
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動悸
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頻度不明
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下痢
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嘔気
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動悸
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頻度不明
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嘔気
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動悸
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0.1%未満
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発疹
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そう痒感、局所の刺激感
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下痢
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嘔気
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動悸
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頻度不明
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嘔気
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動悸
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頻度不明
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下痢
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嘔気
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動悸
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頻度不明
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嘔気
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動悸
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0.1%未満
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そう痒感、局所の刺激感
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下痢
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嘔気
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動悸
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頻度不明
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嘔気
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動悸
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頻度不明
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下痢
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嘔気
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動悸
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頻度不明
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嘔気
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動悸
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注):観察を十分に行い、このような場合には直ちに使用を中止すること。
高齢者への使用
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一般に高齢者では生理機能が低下しているので慎重に使用すること。
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妊婦、産婦、授乳婦等への使用
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妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ使用すること。[妊娠中の使用に関する安全性は確立していない。]
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適用上の注意
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1.
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被包を取り除いたら直ちに使用すること。
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室温が27℃以上になると、坐剤の硬度が低下し挿入しにくいことがあるので、その場合には冷水等で冷し固くしてから挿入すること。
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2.
薬物動態
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14C-トリベノシド(10mg/kg)を含有する坐剤をラットに直腸内投与したとき、
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(1) 吸収2)
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血漿中放射能のピークは、投与1時間後にみられ、その値は同量経口投与した場合の約1/3であり、24時間後までの血中濃度曲線下面積は、経口投与の約60%である。
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(2) 分布2)
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直腸肛門部組織中の1~24時間の平均放射能は、経口投与の場合に比べ約50倍高く分布する。
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(3) 代謝2)
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直腸投与1時間後の直腸粘膜組織中では、放射能の約70%が未変化体である。
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直腸投与48時間までの放射能の排泄率は、尿中24.8%、糞中65.0%である。
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(4) 排泄2)
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(参考)
臨床成績
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内痔核患者702例における2種の二重盲検比較対照試験及び一般臨床試験を含む臨床試験の概要は表1の通りである。
なお、リドカイン坐剤を対照とした二重盲検比較対照試験3)及びトリベノシド経口剤を対照とした二重盲検比較対照試験4)において本剤の有用性が認められている。
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臨床成績の表
表1
疾患名 |
投与量 |
投与期間 |
改善以上例数/症例数 |
改善率(%) |
内痔核 |
1日2個(1回1個、1日2回) |
大部分の症例で2~4週間 |
449/702 |
64.0 |
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薬効薬理
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1. 抗浮腫作用5)
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本剤を直腸内に投与することにより、トリベノシドはクロトン油混合液による直腸肛門部浮腫に対して抑制作用を示す(ラット)。
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2. 創傷治癒促進作用6)
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トリベノシドとリドカインを本剤と同一配合比(5:1)の軟膏状として塗布することにより、トリベノシドは背部皮膚に作成した創傷に対して治癒促進作用を示す(ラット)。
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3. 循環障害改善作用7)
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トリベノシド溶液を直腸粘膜に投与することにより、トロンビンによる直腸粘膜血流量低下に対して抑制作用を示す(ラット)。
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トリベノシドとリドカインを本剤と同一配合比(5:1)の軟膏状として角膜に塗布することにより、リドカインは角膜反射を指標とする方法において表面麻酔作用を示す(モルモット)。
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4. 表面麻酔作用6)
有効成分に関する理化学的知見
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化学構造式
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一般名
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トリベノシド(tribenoside)〔JAN〕
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化学名
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Ethyl-3,5,6-tri-O-benzyl-D-glucofuranoside
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分子式
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C29H34O6
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*分子量
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478.58
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トリベノシドは、無色~淡黄色の粘稠性のある液で、においはないか又はわずかに特異なにおいがあり、味はない。メタノール、氷酢酸、エタノール、アセトン、酢酸エチル、エーテル又はクロロホルムと混和する。水にほとんど溶けない。
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性状
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化学構造式
-
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一般名
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リドカイン(lidocaine)〔JAN〕
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化学名
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2-Diethylamino-N-(2,6-dimethylphenyl)acetamide
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分子式
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C14H22N2O
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分子量
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234.34
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融点
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66~69℃
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リドカインは、白色~微黄色の結晶又は結晶性の粉末で、わずかに特異なにおいがあり、味はわずかに苦く、舌を麻ひする。メタノール又はエタノール(95)に極めて溶けやすく、酢酸(100)又はジエチルエーテルに溶けやすく、水にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。
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性状
リドカインは、白色~微黄色の結晶又は結晶性の粉末で、わずかに特異なにおいがあり、味はわずかに苦く、舌を麻ひする。メタノール又はエタノール(95)に極めて溶けやすく、酢酸(100)又はジエチルエーテルに溶けやすく、水にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。
包装
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50個(5個×10)
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200個(5個×40)
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350個(7個×50)
主要文献及び文献請求先
主要文献
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1)
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厚生省薬務局安全課:医薬品副作用情報No.90:日本医事新報No.3344,121,1988.
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2)
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Iga,K. et al:International Journal of Pharmaceutics,6:43,1980.
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3)
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松島善視 他:薬理と治療,9:2197,1981.
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4)
-
端野博康 他:薬物療法,14:173,1981.
-
5)
-
吉田益美 他:応用薬理,45:459,1993.
-
6)
-
藤村 一 他:薬理と治療,8:1855,1980.
-
岩田圭司 他:応用薬理,46:299,1993.
-
7)
**,*文献請求先
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天藤製薬株式会社 信頼性保証本部医薬情報部
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〒541-0045 大阪市中央区道修町二丁目3番8号(武田北浜ビル3階)
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
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天藤製薬株式会社
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〒541-0045 大阪市中央区道修町二丁目3番8号
-
〒540-8645 大阪市中央区道修町四丁目1番1号
-
武田薬品工業株式会社
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〒541-0045 大阪市中央区道修町二丁目3番8号
-
〒540-8645 大阪市中央区道修町四丁目1番1号
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