るので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4. **ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明注))
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
5. 心不全(頻度不明注))
心不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
6. 血栓塞栓症(頻度不明注))
心筋梗塞、脳梗塞、静脈血栓症、肺塞栓症等の血栓塞栓症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
血液
5%未満
ヘモグロビン減少、貧血、白血球数減少、血小板減少症
心臓
5%未満
心室性期外収縮、心電図QT延長
消化器
5%未満
便秘、胃炎、悪心、歯周炎、嘔吐
全身及び投与局所
5%以上
注射部位疼痛、注射部位硬結、注射部位紅斑、体重増加、発熱、注射部位腫脹、注射部位熱感
全身及び投与局所
5%未満
倦怠感、注射部位そう痒感、疲労、末梢性浮腫、注射部位血腫、注射部位結節、体重減少
全身及び投与局所
頻度不明注)
無力症、悪寒、注射部位炎症
肝臓
5%未満
ALT(GPT)増加、AST(GOT)増加、脂肪肝、γ-GTP増加、Al-P増加
感染症
5%未満
CRP増加、鼻咽頭炎
代謝
5%未満
高脂血症、食欲減退、血中コレステロール増加
筋骨格系
5%未満
筋力低下、関節痛、頚部痛、背部痛、四肢痛、筋骨格硬直
良性、悪性及び詳細不明の新生物
5%未満
脂肪腫
精神神経系
5%未満
脳出血、神経痛、不眠症
精神神経系
頻度不明注)
頭痛、浮動性めまい
泌尿器
5%未満
夜間頻尿、排尿困難、血中尿素増加
生殖系及び乳房
5%未満
勃起不全、女性化乳房
生殖系及び乳房
頻度不明注)
精巣萎縮
呼吸器
5%未満
湿性咳嗽
皮膚
5%未満
多汗症、皮下出血、そう痒症、発疹
皮膚
頻度不明注)
血管浮腫
血管
5%以上
ほてり、高血圧
血管
5%未満
潮紅
その他の副作用の注意
注)外国で認められている副作用のため頻度不明。
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)
適用上の注意
1. 投与経路:
皮下注射にのみ使用すること。[本剤は生体内成分と触れることによりゲル化することから、静脈注射により血栓症を誘発するおそれがある。]
2. 調製時:
(1)
投与液濃度、投与量が有効性に影響するため、溶け残りがなく、溶液が透明な状態になるまで溶解し、規定する量を抜き取るよう注意すること。
(2)
溶解後速やかに投与すること。[本剤を調製後1時間以上放置すると、注射液が懸濁又は粘度を増すことがあり、その結果、薬物の放出能に影響を及ぼすおそれがある。]
3. 投与時:
(1)
腹部に皮下注射を行うこと。
(2)
注射部位は毎回変更し、同一部位への反復注射は行わないこと。
(3)
注射部位はベルト周り等圧迫される部位及び肋骨近辺を避けること。
(4)
注射針が血管内に入っていないことを確認すること。
(5)
注射部位周辺をもまないように患者に指導すること。
その他の注意
1.
血清テストステロン値の低下とQT延長及び心血管事象の発現に相関があることが、報告されている1)2)。
2.
本剤を1年間投与した国内臨床試験において、273例中57例(20.9%)で本剤に対する結合抗体の産生が認められている。
薬物動態
1. 血漿中濃度
(1) 前立腺癌患者3)4)
前立腺癌患者にデガレリクス初回用量240mg(40mg/mL)を腹部2カ所に皮下投与し、初回投与4週後より、4週ごとにデガレリクス維持用量80mg(20mg/mL)を腹部1カ所に皮下投与した際の初回投与後の薬物動態パラメータ及び投与開始後1年間の血漿中濃度推移は以下のとおりである。初回投与後、およそ1日で最高血漿中濃度(約75ng/mL)に達した。また、維持用量投与後速やかに定常状態に到達し(投与8週目)、投与開始後1年間のトラフ濃度は約17~18ng/mLで推移した。血漿中濃度の推移からみて蓄積性は認められなかった。(「薬物動態の表」表1参照)
(2) 肝機能低下患者5)(外国人データ)
健康成人及び肝機能低下患者にデガレリクス1mgを静脈内持続投与したときの薬物動態パラメータは下表のとおりである。(「薬物動態の表」表2参照)
(注)本剤の承認された投与方法は皮下投与である。
(3) 腎機能低下患者6)(外国人データ)
健康高齢男性30例に総投与量として3.7~49.4μg/kgを48時間静脈内持続投与した際の血漿中濃度及び前立腺癌患者409例にデガレリクス初回用量240mg(40mg/mL)を皮下投与し、初回投与4週後より、4週ごとにデガレリクス維持用量80mg(20mg/mL)又は160mg(40mg/mL)を皮下投与した際の血漿中濃度を用いた母集団薬物動態解析において、推定クレアチニンクリアランス(Ccr)に基づいて腎機能を分類し、腎機能の低下がデガレリクスの薬物動態に及ぼす影響を検討した。軽度(Ccr 51~80mL/min、218例)、中等度(Ccr 31~50mL/min、65例)及び重度腎機能低下患者(Ccr≦30mL/min、7例)では、腎機能正常者(Ccr>80mL/min、149例)と比べて、デガレリクスのクリアランスは軽度腎機能低下患者で平均12%、中等度・重度腎機能低下患者では平均23%低いと推定された。
(注) 本剤の承認された投与方法は皮下投与で、用法・用量は「2回目以降は、デガレリクスとして80mgを皮下投与」である。
2. 代謝7)
In vitro試験において、デガレリクスはCYPによりほとんど代謝されず、プロテアーゼによる加水分解によってペプチド鎖に分解されると推定された。
3. 排泄5)8)(外国人データ)
健康成人男性24例にデガ