イトラコナゾール 等
マクロライド系抗生物質
エリスロマイシン
クラリスロマイシン 等
アミオダロン塩酸塩
グレープフルーツジュース
臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。本剤とケトコナゾールを併用したとき、本剤のAUCが約2倍増加した1)。
機序・危険因子
本剤の代謝には主にCYP3A4が関与しているため、上記のようなCYP3A4阻害剤等との併用で、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある。
薬剤名等
三環系抗うつ薬
アミトリプチリン塩酸塩
イミプラミン塩酸塩 等
ブチロフェノン系抗精神病薬
ハロペリドール 等
フレカイニド酢酸塩
ビンブラスチン硫酸塩
臨床症状・措置方法
これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。本剤とデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物を併用したとき、デキストロメトルファンのAUCが約11倍増加した2)。
機序・危険因子
本剤のCYP2D6阻害作用により上記のようなCYP2D6基質薬物の代謝を阻害し、血中濃度を上昇させる可能性がある。
薬剤名等
カルシトニン
ビスホスホン酸塩系骨吸収抑制剤
パミドロン酸二ナトリウム
アレンドロン酸ナトリウム水和物
インカドロン酸二ナトリウム水和物 等
副腎皮質ホルモン
コルチゾン
プレドニゾロン
デキサメタゾン 等
臨床症状・措置方法
血清カルシウム値が低下するおそれがある。
機序・危険因子
本剤の血中カルシウム低下作用が増強される可能性がある。
薬剤名等
ジギトキシン
ジアゼパム 等
臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度に影響を与えるおそれがある。
機序・危険因子
血漿たん白結合率が高いことによる (「薬物動態」の項参照)。
副作用
承認時における安全性評価対象573例中、副作用 (臨床検査値異常を含む) は393例 (68.6%) に認められた。
そのうち主な副作用は、悪心・嘔吐124例 (21.6%)、胃不快感107例 (18.7%)、食欲不振56例 (9.8%)、腹部膨満34例 (5.9%) 等の消化器症状、低カルシウム血症・血清カルシウム減少84例 (14.7%)、QT延長33例 (5.8%) であった。[承認時]
重大な副作用
1. 低カルシウム血症・血清カルシウム減少
(14.7%)
低カルシウム血症に基づくと考えられる症状 (QT延長、しびれ、筋痙攣、気分不良、不整脈、血圧低下及び痙攣等) があらわれることがあるので、本剤の開始時及び用量調整時は週1回測定し、維持期には2週に1回以上測定すること。異常が認められた場合には、血清カルシウム値を確認し、カルシウム剤やビタミンD製剤の投与を考慮すること。また、必要に応じて本剤の減量又は投与を中止すること (「用法及び用量に関連する使用上の注意」の項参照)。
2. QT延長
(5.8%)
QT延長が起こることがあるので、異常が認められた場合は、血清カルシウム値を確認し、カルシウム剤やビタミンD製剤の投与を考慮すること。また、必要に応じて本剤の減量又は投与を中止すること。
**3. 消化管出血、消化管潰瘍
(頻度不明)
消化管出血、消化管潰瘍があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4. 意識レベルの低下 (0.2%)、一過性意識消失 (頻度不明)
意識レベルの低下、一過性意識消失等があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
5. 突然死
(0.3%)
本剤投与例に原因不明の突然死が報告されている。
その他の副作用
消化器
(5%以上)
悪心・嘔吐、胃不快感、食欲不振、腹部膨満
消化器
(1~5%未満)
上腹部痛、腹痛、腹部不快感、下痢、便秘、胃潰瘍、胃・十二指腸炎、逆流性食道炎、消化不良、胃腸障害
消化器
(1%未満)
口内炎、胃腸炎、便潜血、痔核、心窩部不快感、裂孔ヘルニア
循環器
(1~5%未満)
血圧上昇、不整脈
循環器
(1%未満)
血圧低下、心筋梗塞、心筋虚血、心室性期外収縮、上室性期外収縮、心房細動、動悸、頻脈
精神・神経
(1~5%未満)
しびれ、めまい、頭痛、不眠症
筋骨格
(1~5%未満)
筋痙攣、四肢痛
筋骨格
(1%未満)
関節痛、筋痛、こわばり
代謝
(1%未満)
CK(CPK)上昇、LDH上昇、血糖上昇、高脂血症、総コレステロール上昇
感覚器
(1~5%未満)
味覚異常
肝臓
(1~5%未満)
Al-P上昇
肝臓
(1%未満)
肝機能異常〔AST(GOT)・ALT(GPT)上昇〕
肝臓
**(頻度不明)
**肝機能異常〔ビリルビン上昇、γ-GTP上昇〕
眼
(1%未満)
結膜出血、眼乾燥
皮膚
(1~5%未満)
そう痒
皮膚
(1%未満)
発疹、脱毛、皮下出血
内分泌
(1%未満)
甲状腺腫
血液
(1~5%未満)
貧血
血液
(1%未満)
血小板減少
その他
(1~5%未満)
けん怠感、気分不良
その他
(1%未満)
胸部不快感、胸痛、脱力、浮腫、シャント閉塞、口渇、発熱、勃起不全
以上のような症状があらわれた場合には、減量・休薬等の適切な処置を行うこと。
高齢者への投与
65歳以上の患者における副作用 (特にQT延長) の発現頻度は65歳未満の患者に比較して高い傾向が認められているため、副作用が発現した場合には減量するなど注意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみ投与すること[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。動物実験 (ラット及びウサギ) で母動物の低カルシウム血