らわれ、重症の免疫不全が増悪又は発現することがあるので、頻回に臨床検査(血液検査等)を行うなど、免疫不全の兆候について綿密な検査を行うこと。異常が認められた場合には、減量・休薬等の適切な処置を行うとともにカンジダ等の真菌、サイトメガロウイルス等のウイルス、ニューモシスティス等による重症日和見感染に注意すること。また、本剤の投与によりB型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがあるので、本剤投与に先立って肝炎ウイルス感染の有無を確認し、本剤投与前に適切な処置を行うこと。本剤の投与開始後は継続して肝機能検査や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の兆候や症状の発現に注意すること[「重大な副作用」の項参照]。
3.
生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。
4.
アルキル化剤等の抗悪性腫瘍剤による前治療を有する患者において、本剤による治療後、二次発癌が発生したとの報告があるので、本剤の投与終了後も経過を観察するなど十分に注意すること。
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等
他の抗悪性腫瘍剤
臨床症状・措置方法
骨髄抑制等の副作用が増強することがある。
機序・危険因子
骨髄抑制作用を増強する可能性がある。
副作用
副作用等発現状況の概要
国内臨床試験における安全性評価対象例78例中78例(100%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。
主な自他覚症状は、悪心85.9%(67例)、食欲不振65.4%(51例)、便秘47.4%(37例)、嘔吐41.0%(32例)、疲労39.7%(31例)、発疹37.2%(29例)、発熱34.6%(27例)、静脈炎30.8%(24例)等であった。主な臨床検査値異常は、白血球数減少97.4%(76例)、リンパ球数減少92.3%(72例)、好中球数減少87.2%(68例)、血小板数減少76.9%(60例)、CD4リンパ球減少69.2%(54例)、赤血球数減少69.2%(54例)、ヘモグロビン減少69.2%(54例)、LDH上昇50.0%(39例)、C-反応性蛋白増加47.4%(37例)、IgM低下43.6%(34例)、AST(GOT)上昇38.5%(30例)、ALT(GPT)上昇35.9%(28例)、体重減少33.3%(26例)、IgA低下30.8%(24例)等であった。(承認時)
重大な副作用
1. 骨髄抑制
白血球減少(97.4%)、リンパ球減少(92.3%)、好中球減少(87.2%)、血小板減少(76.9%)、ヘモグロビン減少(69.2%)、赤血球減少(69.2%)、CD4リンパ球減少(69.2%)等の骨髄抑制があらわれることがあるので、頻回に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと[「警告」、「重要な基本的注意」、「用法及び用量に関連する使用上の注意」の項参照]。
2. *感染症
敗血症(頻度不明注3)、肺炎(1.3%)等の重度の感染症があらわれることがある。また、B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと[「重要な基本的注意」の項参照]。
3. 間質性肺疾患(1.3%)
間質性肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い発熱、咳嗽、呼吸困難及び胸部X線検査異常等が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4. 腫瘍崩壊症候群(頻度不明注3)
腫瘍崩壊症候群があらわれ、急性腎不全に至るおそれがあるので、体内水分量を適切に維持し、血液生化学検査(特に尿酸及びカリウム)を行うなど患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5. *重篤な皮膚症状(頻度不明注3)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)及び皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、口腔粘膜の発疹、口内炎等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6. ショック、アナフィラキシー様症状(頻度不明注3)
ショック及びアナフィラキシー様症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
血液
10%以上
イムノグロブリン(IgA、IgM、IgG)低下、CD4/CD8比低下
血液
10%未満
貧血、発熱性好中球減少症、溶血性貧血、好酸球増加、ヘモグロビン増加、好中球増加、白血球増加、CD4/CD8比上昇
心・血管障害
10%以上
静脈炎、血管障害(血管痛)
心・血管障害
10%未満
不整脈(房室ブロック、洞性頻脈、上室性期外収縮、心室性期外収縮等)、心不全、動悸、左室機能不全、潮紅、高血圧、低血圧、静脈血栓症、ほてり、心電図QT延長、心電図T波振幅減少、脈拍異常
心・血管障害
頻度不明注3
心嚢液貯留、頻脈、心筋梗塞、心肺不全、循環虚脱、出血
眼
10%未満
結膜炎、眼瞼紅斑、角膜炎、流涙増加、眼充血、強膜出血、眼そう痒症
消化器
10%以上
便秘、下痢、悪心、胃不快感、口内炎、嘔吐
消化器
10%未満
腹部膨満、腹痛、口唇炎、口内乾燥、消化不良、おくび、舌炎、痔核、口腔内潰瘍形成、舌障害、肛門出血、消化管運動過剰、びらん性十二指腸炎、口腔障害
消化器
頻度不明注3
潰瘍性食道炎、胃腸出血
肝臓
10%以上
ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇、血中ビリルビン上昇、γ-GTP上昇等の肝機能異常
感染症
10%以上
鼻咽頭炎
感染症
10%未満
膀胱炎、ヘルペスウイルス感染、帯状疱疹、インフルエンザ、口腔カンジダ症、咽頭炎、副鼻腔炎、水痘、ウイルス性咽頭炎、外陰部炎、外陰部腟カンジダ症、口腔感染、好中球減少性感染
代謝・栄養系
10%以上
食欲不振、LDH上昇、総蛋白低下、ALP上昇
代謝・栄養系
10%未満
高血糖、クロール上昇、低カルシウム血症、カリウム低下、カリウム上昇、ナトリウム低下、尿中ブドウ糖陽性、ALP低下
筋骨格系
10%未満
関節痛、背部痛、筋肉痛、頚部痛、四肢痛、筋骨格硬直
精神神経系
10%以上
味覚異常、頭痛
精神神経系
10%未満
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