smn;250 1.05±0.61 91.1※
(80.7~103)
点滴静注 75 4170±1850 0.158±0.028 1440±520 0.441±0.041 ―
平均値±標準偏差(n=9)
※幾何平均 括弧内は90%信頼区間 (n=8)
臨床成績
1. 国内臨床試験成績
*臨床第I/II相試験10)
本剤75mg/m2を1日1回7日間(28日毎)皮下投与又は10分かけて点滴静注した。4サイクル及び最終サイクル終了時に有効性(主要評価項目:血液学的改善)を評価し、4サイクル終了時に血液学的改善以上の有効性が認められた患者については、最大18サイクルまで投与継続可能と規定した。
投与例53例の成績(最良総合効果)を下表に示す。
試験対象患者a):
・FAB分類によるMDS(RA、RARS、RAEB、RAEB-T)
・RA及びRARSの場合、ヘモグロビン<10g/dLかつ3ヵ月以内の赤血球輸血歴、血小板数<50,000/mm3もしくは出血症状、又は好中球数<1,000/mm3かつ易感染状態のうち、一つ以上該当
・RAEB-Tの場合、二次性(治療関連)MDSは対象外
(「臨床成績の表」 表1参照)
2. 外国臨床試験成績
第III相比較試験(AZA-001試験11))
本剤は単独で75mg/m2を1日1回7日間(28日毎)皮下投与された。投与期間は最低6サイクル、疾患の増悪や治療継続困難な有害事象の発現が認められない限り投与継続可能と規定した。
358例がAZA(本剤)群179例、CCR※(通常治療)群179例に割り付けられた。
※CCR(conventional care regimen):支持療法単独105例/少量シタラビン49例/シタラビン+アントラサイクリン25例
試験対象患者a):
・IPSSでInt-2又はHighかつFAB分類でRAEB又はRAEB-T
・IPSSでInt-2又はHighかつ以下の基準に該当するmodified CMMoL
末梢血単球数>1×109/L、白血球数<13×109/L、骨髄所見で一系統以上の異形成、骨髄芽球10~29%
・造血幹細胞移植を行う見込みのない患者
・二次性(治療関連)MDSは対象外
主要評価項目である生存期間(中央値)は、CCR群15.02ヵ月に対し、AZA群24.46ヵ月であり9.44ヵ月の差が認められた(層別ログランク検定、p = 0.0001)。
AZA-001試験の生存期間のカプランマイヤー曲線
(「臨床成績の表」 表2参照)
臨床成績の表
*表1
血液学的寛解及び血液学的改善率 全例
(n=53) IPSS分類b)
Low
(n=0) IPSS分類b)
Int-1c)
(n=23) IPSS分類b)
Int-2d)
(n=15) IPSS分類b)
High
(n=15)
寛解(CR+PR+marrowCR) 28.3%
(15/53) - 21.7
(5/23) 33.3
(5/15) 33.3
(5/15)
完全寛解(CR) 15.1%
(8/53) - 17.4
(4/23) 13.3
(2/15) 13.3
(2/15)
部分寛解(PR) 0%
(0/53) - 0
(0/23) 0
(0/15) 0
(0/15)
骨髄寛解(marrowCR) 13.2%
(7/53) - 4.3
(1/23) 20.0
(3/15) 20.0
(3/15)
血液学的改善 54.9%
(28/51) - 60.9
(14/23) 46.2
(6/13) 53.3
(8/15)
赤血球系改善 45.7%
(21/46) - 47.6
(10/21) 41.7
(5/12) 46.2
(6/13)
血小板系改善 66.7%
(22/33) - 62.5
(10/16) 71.4
(5/7) 70.0
(7/10)
好中球系改善 48.3%
(14/29) - 30.0
(3/10) 55.6
(5/9) 60.0
(6/10)
IWG2006(国際ワーキンググループ2006)判定基準による判定
表2
治療群 全例 IPSS分類b)
Int-2d) IPSS分類b)
High
生存期間
[ヵ月](例数) AZA 24.46
(179) 34.7
(76) 19.2
(82)
生存期間
[ヵ月](例数) CCR 15.02
(179) 16.9
(70) 14.5
(85)
a)RA:不応性貧血、RARS:鉄芽球性不応性貧血、RAEB:芽球増加を伴う不応性貧血、RAEB-T:移行期の芽球増加を伴う不応性貧血、CMMoL:慢性骨髄単球性白血病
b)国際予後スコアリングシステム
c) Intermediate-1
d) Intermediate-2
薬効薬理
1. 作用機序
本剤はDNA及びRNAに取り込まれることで、主にタンパク質合成を阻害し、殺細胞作用を示す12)。なお、MDSでは、がん抑制遺伝子プロモーター領域のDNAの高メチル化、及び当該がん抑制遺伝子の発現抑制が報告されており13)、DNAに取り込まれたアザシチジンは、DNAのメチル化を阻害することにより、細胞増殖抑制作用を示す可能性も報告されている14)。
2. 薬理作用
(1)
アザシチジンは、in vitro試験においてMDSから急性骨髄性白血病に移行した患者由来のSKM-1細胞株に対して増殖抑制作用を示した15)。
(2)
アザ