ムナパジシル酸塩
コリンエステラーゼ阻害剤
アンベノニウム塩化物
ジスチグミン臭化物
ピリドスチグミン臭化物
ネオスチグミン等
臨床症状・措置方法
迷走神経刺激作用などコリン刺激作用が増強される可能性がある。
機序・危険因子
本剤とともにコリン作動性の作用メカニズムを有している。
薬剤名等
イトラコナゾール
エリスロマイシン等
臨床症状・措置方法
本剤の代謝を阻害し、作用を増強させる可能性がある。
機序・危険因子
併用薬剤のチトクロームP450(CYP3A4)阻害作用による。
薬剤名等
キニジン硫酸塩水和物等
臨床症状・措置方法
本剤の代謝を阻害し、作用を増強させる可能性がある。
機序・危険因子
併用薬剤のチトクロームP450(CYP2D6)阻害作用による。
薬剤名等
カルバマゼピン
デキサメタゾン
フェニトイン
フェノバルビタール
リファンピシン等
臨床症状・措置方法
本剤の代謝を促進し、作用を減弱させる可能性がある。
機序・危険因子
併用薬剤のチトクロームP450(CYP3A4)の誘導による。
薬剤名等
中枢性抗コリン剤
トリヘキシフェニジル塩酸塩
ピロヘプチン塩酸塩
マザチコール塩酸塩水和物
メチキセン塩酸塩
ビペリデン塩酸塩等
アトロピン系抗コリン剤
ブチルスコポラミン臭化物
アトロピン硫酸塩水和物等
臨床症状・措置方法
本剤と抗コリン剤は互いに干渉し、それぞれの効果を減弱させる可能性がある。
機序・危険因子
本剤と抗コリン剤の作用が、相互に拮抗する。
薬剤名等
非ステロイド性消炎鎮痛剤
臨床症状・措置方法
消化性潰瘍を起こす可能性がある。
機序・危険因子
コリン系の賦活により胃酸分泌が促進される。
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
1. 失神、徐脈、心ブロック、QT延長、心筋梗塞、心不全
失神、徐脈、心ブロック(洞房ブロック、房室ブロック)、QT延長、心筋梗塞、心不全があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
2. 消化性潰瘍、十二指腸潰瘍穿孔、消化管出血
本剤のコリン賦活作用による胃酸分泌及び消化管運動の促進によって消化性潰瘍(胃・十二指腸潰瘍)、十二指腸潰瘍穿孔、消化管出血があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
3. 肝炎、肝機能障害、黄疸
肝炎、肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
4. 脳性発作、脳出血、脳血管障害
脳性発作(てんかん、痙攣等)、脳出血、脳血管障害があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
5. 錐体外路障害
寡動、運動失調、ジスキネジア、ジストニア、振戦、不随意運動、歩行異常、姿勢異常、言語障害等の錐体外路障害があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
6. 悪性症候群(Syndrome malin)
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水・電解質管理等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
7. 横紋筋融解症
横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
8. 呼吸困難
呼吸困難があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
9. 急性膵炎
急性膵炎があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
10. 急性腎不全
急性腎不全があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11. 原因不明の突然死
その他の副作用
過敏症注)
頻度不明
発疹、そう痒感
消化器
頻度不明
食欲不振、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛、便秘、流涎、嚥下障害、便失禁
精神神経系
頻度不明
興奮、不穏、不眠、眠気、易怒性、幻覚、攻撃性、せん妄、妄想、多動、リビドー亢進、多弁、躁状態、抑うつ、錯乱、無感情、悪夢
中枢・末梢神経系
頻度不明
徘徊、振戦、頭痛、めまい、昏迷
肝臓
頻度不明
LDH、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-Pの上昇
循環器
頻度不明
動悸、血圧上昇、血圧低下、心房細動
泌尿器
頻度不明
BUNの上昇、尿失禁、頻尿、尿閉
血液
頻度不明
白血球減少、ヘマトクリット値減少、貧血、血小板減少
その他
頻度不明
CK(CPK)、総コレステロール、トリグリセライド、アミラーゼ、尿アミラーゼの上昇、倦怠感、むくみ、転倒、顔面紅潮、脱力感、胸痛、筋痛、発汗、顔面浮腫、発熱
注)このような症状があらわれた場合には、投与を中止すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療での有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔動物実験(ラット経口10mg/kg)で出生率の減少、死産児頻度の増加及び生後体重の増加抑制が報告されている。〕
2.
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること。〔ラットに14C-ドネペジル塩酸塩を経口投与したとき、乳汁中へ移行することが認められている。〕
小児等への投与
小児に対する安全