がある。
2.薬剤名等
カリウム製剤
塩化カリウム(塩化カリウム、スローケー)
グルコン酸カリウム(グルコンサンK)
アスパラギン酸カリウム(アスパラカリウム、アスパラ)
ヨウ化カリウム(ヨウ化カリウム)
酢酸カリウム(酢酸カリウム)
臨床症状・措置方法
血清カリウム値が上昇するおそれがある。
機序・危険因子
併用によりカリウム貯留作用が増強するおそれがある。
併用注意
(併用に注意すること)
1. 薬剤名等
アンジオテンシン変換酵素阻害剤
イミダプリル塩酸塩
エナラプリルマレイン酸塩等
アンジオテンシンII受容体拮抗剤
オルメサルタン メドキソミル
アジルサルタン
テルミサルタン等
アリスキレンフマル酸塩
シクロスポリン
タクロリムス
ドロスピレノン配合剤
臨床症状・措置方法
血清カリウム値が上昇するおそれがあるので、血清カリウム値を定期的に測定するなど十分に注意すること。
機序・危険因子
併用によりカリウム貯留作用が増強するおそれがある。
2. 薬剤名等
強いCYP3A阻害剤
イトラコナゾール
クラリスロマイシン
サキナビル等
臨床症状・措置方法
本剤の血漿中濃度が上昇し、血清カリウム値の上昇を誘発するおそれがあるので、血清カリウム値を測定するなど、注意すること。
機序・危険因子
CYP3A阻害剤は本剤の代謝を阻害する。
3. 薬剤名等
強いCYP3A誘導剤
リファンピシン
フェニトイン
カルバマゼピン等
セイヨウオトギリソウ(St. John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
臨床症状・措置方法
本剤の血漿中濃度が減少し、作用が減弱するおそれがあるので、本剤投与時は、これらの薬剤・食品との併用を可能な限り避けること。併用する場合には患者の状態を観察すること。
機序・危険因子
CYP3A誘導剤は本剤の代謝を促進する。
4. 薬剤名等
リチウム製剤
炭酸リチウム
臨床症状・措置方法
リチウム中毒を起こすおそれがあるので、血中リチウム濃度に注意すること。
機序・危険因子
明確な機序は不明であるが、ナトリウムイオン不足はリチウムイオンの貯留を促進するといわれているため、ナトリウム排泄を促進することにより起こると考えられる。
5. 薬剤名等
非ステロイド性消炎鎮痛剤
インドメタシン等
臨床症状・措置方法
本剤の降圧作用の減弱や、腎機能障害患者では高カリウム血症があらわれるおそれがある。
機序・危険因子
明確な機序は不明であるが、プロスタグランジン産生が抑制されることによって、ナトリウム貯留作用による降圧作用の減弱、カリウム貯留作用による血清カリウム値の上昇が起こると考えられる。
危険因子:腎機能障害
6. 薬剤名等
ミトタン
臨床症状・措置方法
ミトタンの作用を阻害するおそれがある。
機序・危険因子
ミトタンの薬効を類薬(スピロノラクトン)が阻害するとの報告がある。
副作用
副作用等発現状況の概要
国内第III相臨床試験において、総症例1,250例中162例(13.0%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、血清カリウム値上昇51例(4.1%)、血中尿酸増加17例(1.4%)、高尿酸血症13例(1.0%)等であった。〔承認時〕
重大な副作用
高カリウム血症
1.7%
高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. 血液
1%未満
貧血、血小板数減少、白血球数減少
2. 代謝
1%以上
血中尿酸増加、高尿酸血症
3. 代謝
1%未満
痛風
4. 精神神経系
1%未満
めまい、頭痛
5. 肝臓
1%未満
肝機能異常、γ-GTP上昇
6. 泌尿器
1%未満
腎機能障害、GFR減少、血中クレアチニン増加、BUN上昇
7. その他
1%以上
血清カリウム値上昇
8. その他
1%未満
異常感、低血圧
上記の副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合には必要に応じ適切な処置を行うこと。
高齢者への投与
1.高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされているので、患者の状態を観察しながら投与すること。[脳梗塞等が起こるおそれがある。]
2.高齢者では一般的に腎機能が低下していることが多く、高カリウム血症の発現リスクが高まるおそれがある。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠ラットで14C-エサキセレノン単回経口投与後の放射能の胎児への移行が認められている。また、ラット及びウサギで催奇形性はみられなかったが、ラットで黄体数、着床数、生存胚数及び出生児体重の低値が認められた。]
2.授乳中の婦人への投与を避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[ヒトにおける本剤の乳汁中移行性については不明である。授乳期ラットで14C-エサキセレノン単回経口投与後の放射能の乳汁中への移行が認められている。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
薬物動態
1. 血中濃度1,2)
(1)
健康成人男性23例に、エサキセレノン5mgを空腹時単回投与したときの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった。
エサキセレノン血漿中濃度推移
(表1参照)
(2)
健康成人男性7例にエサキセレノン10mg注)を1日1回10日間空腹時反復経口投与したとき、AUCの累積係数は1.364であった。
(3)
健康成人男性23例にエサキセレノン5mgを静脈内注)に単回投与したときの全身クリアランスは3.7L/h、分布容積は80Lであった。
(4)
本態性高血圧症患者にエサキセレノン1.25mgから10mg注)(各12又は13例)を反復経口投与したとき、初日のAUC及びCmaxは、投与量に比例して増加した。トラ