副作用が発現した場合には、回復するまで本剤を休薬する。休薬後に投与を再開する場合には、本剤による有益性と危険性を慎重に検討した上で下記を目安として減量等を考慮する。なお、再び副作用が発現し、休薬後に投与を再開する場合には、下記を目安として本剤を減量又は投与中止すること。
*:NCI-CTCAE v4.0
レナリドミド及びデキサメタゾン併用
副作用発現時の投与量:27mg/m2
投与再開時の投与量目安:20mg/m2
副作用発現時の投与量:20mg/m2
投与再開時の投与量目安:15mg/m2
副作用発現時の投与量:15mg/m2
投与再開時の投与量目安:投与中止
デキサメタゾン併用
副作用発現時の投与量:56mg/m2
投与再開時の投与量目安:45mg/m2
副作用発現時の投与量:45mg/m2
投与再開時の投与量目安:36mg/m2
副作用発現時の投与量:36mg/m2
投与再開時の投与量目安:27mg/m2
副作用発現時の投与量:27mg/m2
投与再開時の投与量目安:投与中止
8. 注射剤の調製方法
本剤は、10mg製剤の場合は5mL、40mg製剤の場合は20mLの注射用水で溶解して2mg/mLの濃度とした後、体表面積から計算した必要量を5%ブドウ糖液にて希釈すること。(「適用上の注意」の項参照)
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.心障害を合併している患者又はその既往歴がある患者〔症状が悪化又は再発するおそれがある。(「重大な副作用」の項参照)〕
2.重度の肝機能障害のある患者〔使用経験が少ない。(「薬物動態」の項参照)〕
重要な基本的注意
1.肝不全、AST(GOT)、ALT(GPT)、ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。(「重大な副作用」の項参照)
2.骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。(「重大な副作用」の項参照)
3.QT間隔延長があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に心電図検査及び電解質検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。また、必要に応じて、電解質(カリウム、マグネシウム、リン等)を補正するとともに、QT間隔延長等の不整脈が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
副作用
副作用等発現状況の概要
〈レナリドミド及びデキサメタゾン併用〉
・再発又は難治性の多発性骨髄腫を対象とした国内第I相試験(ONO-7057-05試験)において、本剤が投与された26例中26例(100%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な副作用(10%以上)は、血小板減少12例(46.2%)、リンパ球減少11例(42.3%)、高血糖10例(38.5%)、ALT(GPT)増加7例(26.9%)、発疹7例(26.9%)、便秘6例(23.1%)、筋痙縮6例(23.1%)、低リン酸血症5例(19.2%)、白血球増加5例(19.2%)、AST(GOT)増加4例(15.4%)、好中球減少4例(15.4%)、好中球増加4例(15.4%)、発熱4例(15.4%)、末梢性ニューロパチー4例(15.4%)、血中ビリルビン増加4例(15.4%)、白血球減少4例(15.4%)、高カリウム血症3例(11.5 %)、低カリウム血症3例(11.5%)、悪心3例(11.5%)、高血圧3例(11.5%)、下痢3例(11.5%)、肺炎3例(11.5%)、上気道の炎症3例(11.5%)、味覚異常3例(11.5%)、紅斑3例(11.5%)、血中コレステロール増加3例(11.5%)、ヘモグロビン減少3例(11.5%)及び低ナトリウム血症3例(11.5%)であった。(承認時)
・再発又は難治性の多発性骨髄腫を対象とした海外第III相試験(PX-171-009試験)において、本剤が投与された392例中332例(84.7%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な副作用(10%以上)は、好中球減少142例(36.2%)、貧血104例(26.5%)、血小板減少99例(25.3%)、疲労88例(22.4%)、下痢74例(18.9%)、筋痙縮72例(18.4%)、不眠症56例(14.3%)、気道感染50例(12.8%)、低カリウム血症43例(11.0%)、高血糖41例(10.5%)及び無力症41例(10.5%)であった。(承認時)
**〈デキサメタゾン併用〉
・再発又は難治性の多発性骨髄腫を対象とした国際共同第III相試験(2011-003試験)において、本剤が投与された463例(日本人22例含む)中404例(87.3%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な副作用(10%以上)は、血小板減少126例(27.2%)、貧血107例(23.1%)、疲労97例(21.0%)、不眠症93例(20.1%)、呼吸困難74例(16.0%)、下痢69例(14.9%)、高血圧62例(13.4%)、悪心57例(12.3%)、無力症55例(11.9%)、末梢性ニューロパチー49例(10.6%)、リンパ球減少48例(10.4%)、発熱48例(10.4%)及び高血糖47例(10.2%)であった。(承認時)
副作用の頻度については、海外第III相試験(PX-171-009試験)及び国際共同第III相試験(2011-003試験)の成績に基づき記載した。
※:PX-171-009試験及び2011-003試験以外で報告された副作用については頻度不明とした。
重大な副作用
1. **心障害
心不全(2.7%)、QT間隔延長(0.1%)、心筋梗塞(0.1%)、心嚢液貯留(0.1%)、心膜炎(頻度不明※)等の心障害があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、本剤の休薬、減量又は投与中止等の適切な処置を行うこと。
2. **間質性肺疾患
間質性肺疾患(0.9%)(肺臓炎(0.5%)、間質性肺炎(0.4%)、急性呼吸窮迫症候群、急性呼吸不全(いずれも頻度不明※)等)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、本剤の休薬、減量又は投与中止等の適切な処置を行うこと。
3. **肺高血圧症
肺高血圧症(0.5%)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、呼吸困難、胸痛等の症状があらわれた場合には、本剤の投与を中止するとともに、他の病因(胸水、肺水腫等)との鑑別診断を実施した上で、適切な処置を行うこと。
4. **肝不全、肝機能障害
肝不全(0.1%)、AST(GOT)、ALT(GPT)、ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害(6.1%)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、本剤の休 |