%未満),心タンポナーデ,心膜炎(頻度不明):心筋障害,心不全,心タンポナーデ,心膜炎,心嚢液貯留があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。特に本剤を高用量で投与する場合(造血幹細胞移植の前治療等)は,十分に注意すること。
7. 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明):低ナトリウム血症,低浸透圧血症,尿中ナトリウム排泄量の増加,高張尿,痙攣,意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので,このような場合には投与を中止し,水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
8. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明):中毒性表皮壊死融解症,皮膚粘膜眼症候群があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
9. 肝機能障害,黄疸(頻度不明):肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,肝機能検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
10. 急性腎不全(頻度不明):急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので,腎機能検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1) 再評価結果及び自発報告によるその他の副作用
肝臓
5%未満
肝機能異常,黄疸
肝臓
頻度不明
コリンエステラーゼ低下
腎臓
5%未満
蛋白尿,浮腫
消化器
5%以上
悪心・嘔吐
消化器
5%未満
口渇,潰瘍性口内炎,腹痛,便秘,下痢
消化器
頻度不明
食欲不振,味覚異常,胸やけ,おくび,腹部膨満感
過敏症
5%未満
発疹
皮膚
5%以上
脱毛
皮膚
5%未満
皮膚炎,色素沈着,爪の変形・変色
精神神経系
5%未満
頭痛,眩暈,不眠,運動失調
精神神経系
頻度不明
倦怠感
呼吸器
頻度不明
肺水腫
循環器
5%未満
心電図異常,心悸亢進,低血圧
循環器
頻度不明
血圧上昇
内分泌系
5%未満
副腎皮質機能不全
内分泌系
頻度不明
甲状腺機能亢進
性腺
5%未満
無月経
性腺
頻度不明
無精子症,卵巣機能不全
その他
5%未満
発熱,注射時熱感,局所痛,CK(CPK)上昇
その他
頻度不明
創傷の治癒遅延,高血糖,低ナトリウム血症
2) 造血幹細胞移植の前治療に対する第2相臨床試験における安全性評価対象例の集計
血液
5%未満
血清FDP増加,AT-3減少,播種性血管内凝固症候群
肝臓
5%以上
AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇,ビリルビン値上昇,Al-P上昇,LDH上昇
腎臓
5%未満
クレアチニン上昇,BUN上昇
消化器
5%以上
悪心・嘔吐,下痢,口内炎,便秘
消化器
5%未満
胃痛
皮膚
5%以上
脱毛
皮膚
5%未満
そう痒,色素沈着
精神神経系
5%未満
頭痛
循環器
5%未満
心電図異常,不整脈
その他
5%以上
発熱,感染,血清ナトリウム低下
その他
5%未満
咽頭炎,咽頭痛,疼痛,ウイルス性脳炎,血清カリウム上昇,血清クロ-ル低下,血清総蛋白減少,血清マグネシウム低下
高齢者への投与
高齢者では,生理機能が低下していることが多く,副作用があらわれやすいので,用量並びに投与間隔に留意すること。
妊婦,産婦,授乳婦等への投与
1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。[催奇形性を疑う症例報告があり,また,動物試験(ラット)で催奇形作用が報告されている3)。]
2. 授乳婦に投与する場合には,授乳を中止させること。[乳汁中に分泌されることが報告されている。]
小児等への投与
1. 自覚的並びに他覚的症状の緩解,乳癌及び褐色細胞腫に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法,造血幹細胞移植の前治療の場合:低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性は確立していない。[「重要な基本的注意」の項参照]
2. 治療抵抗性のリウマチ性疾患の場合:低出生体重児,新生児,乳児又は幼児に対する安全性は確立していない。[低出生体重児,新生児に対しては使用経験がない。乳児,幼児に対しては使用経験が少ない。(「重要な基本的注意」の項参照)]
適用上の注意
1. 調製方法:本剤は溶解後速やかに使用すること。
2. 筋肉内注射時:筋肉内注射にあたっては,下記の点に注意すること。
(1) 筋肉内投与はやむを得ない場合にのみ必要最小限に行うこと。同一部位への反復注射は行わないこと。特に低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児には注意すること。
(2) 神経走行部位を避けること。
(3) 注射針を刺入したとき,激痛を訴えたり血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き,部位をかえて注射すること。
(4) 注射部位に疼痛,硬結をみることがある。
その他の注意
本剤を投与した雄ラットを,本剤を投与しない雌ラットと交配させたところ,胎児の死亡増加及び奇形を認めたとの報告がある4)。
薬物動態
1. 血漿中濃度
各種の悪性腫瘍患者8例に注射用シクロホスファミドを静脈内投与したときの血漿中の活性代謝物(4-ヒドロキシシクロホスファミド+アルドホスファミド)の薬物動態パラメータを表1に示す5)。(外国人によるデータ)
表1 活性代謝物の薬物動態パラメータ参照
本剤を造血幹細胞移植の前治療に使用した際のシクロホスファミドの薬物動態パラメータを表2に示す。(外国人によるデータ)
表2 造血幹細胞移植の前治療時におけるシクロホスファミドの薬物動態パラメータ参照
2. 分布
(1) 分布容積:0.763±0.161 L/kg(mean±S.D.)10) (外国人によるデータ)
(2) (参考)
マウスに14C-標識シクロホスファミド500mg/kgを腹腔内投与又は皮下