エンドキサン錠50mg
作成又は改訂年月
**2011年9月改訂(第12版,医薬品製造販売承認事項一部変更承認に基づく効能・効果の項等の改訂)
*2011年2月改訂
日本標準商品分類番号
874211
日本標準商品分類番号等
効能・効果追加承認年月(最新)
2011年9月
薬効分類名*
アルキル化剤
承認等
販売名
エンドキサン錠50mg
販売名コード
4211002F1044
承認・許可番号
承認番号
21900AMX01512
商標名
Endoxan
薬価基準収載年月
2007年12月
販売開始年月
1992年10月
貯法・使用期限等
貯 法
30℃以下で保存
使用期限
外箱等に表示(使用期間3年)
規制区分
劇薬
処方せん医薬品
注意-医師等の処方せんにより使用すること
組成
成分・含量(1錠中):
シクロホスファミド水和物53.45mg
(無水物として50mgに相当)
添加物:
乳糖水和物,トウモロコシデンプン,グリセリン,リン酸水素カルシウム水和物,ゼラチン,タルク,ステアリン酸マグネシウム,モンタン酸エステルワックス,ポリソルベート20,カルメロースナトリウム,ポビドンK25,軽質無水ケイ酸,マクロゴール35000,沈降炭酸カルシウム,酸化チタン,精製白糖
性状
性状・剤形:
白色の円形の糖衣錠で,においはない。
外形:
大きさ:
直径 約8.1mm
厚さ 約4.6mm
重量:
約0.24g
一般的名称
シクロホスファミド水和物錠
警告**,*
1. 本剤とペントスタチンを併用しないこと。[外国においてシクロホスファミドとペントスタチンとの併用により,心毒性が発現し死亡した症例が報告されている 1)。]
2. 本剤を含むがん化学療法は,緊急時に十分対応できる医療施設において,がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで,本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。適応患者の選択にあたっては,各併用薬剤の添付文書を参照して十分注意すること。また,治療開始に先立ち,患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し,同意を得てから投与すること。
3. 治療抵抗性のリウマチ性疾患に本剤を投与する場合には,緊急時に十分対応できる医療施設において,本剤についての十分な知識と治療抵抗性のリウマチ性疾患治療の経験を持つ医師のもとで行うこと。
4. ネフローゼ症候群に本剤を投与する場合には,緊急時に十分対応できる医療施設において,本剤についての十分な知識とネフローゼ症候群治療の経験を持つ医師のもとで行うこと。
禁忌*
(次の患者には投与しないこと)
1. ペントスタチンを投与中の患者 1)[「相互作用」の項参照]
2. 本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
3. 重症感染症を合併している患者
効能又は効果/用法及び用量
効能又は効果**,*
1. 下記疾患の自覚的並びに他覚的症状の緩解
多発性骨髄腫,悪性リンパ腫(ホジキン病,リンパ肉腫,細網肉腫),乳癌
急性白血病,真性多血症,肺癌,神経腫瘍(神経芽腫,網膜芽腫),骨腫瘍
ただし,下記の疾患については,他の抗腫瘍剤と併用することが必要である。
慢性リンパ性白血病,慢性骨髄性白血病,咽頭癌,胃癌,膵癌,肝癌,結腸癌,子宮頸癌,子宮体癌,卵巣癌,睾丸腫瘍,絨毛性疾患(絨毛癌,破壊胞状奇胎,胞状奇胎),横紋筋肉腫,悪性黒色腫
2. 治療抵抗性の下記リウマチ性疾患
全身性エリテマトーデス,全身性血管炎(顕微鏡的多発血管炎,ヴェゲナ肉芽腫症,結節性多発動脈炎,Churg-Strauss症候群,大動脈炎症候群等),多発性筋炎/皮膚筋炎,強皮症,混合性結合組織病,及び血管炎を伴う難治性リウマチ性疾患
3. ネフローゼ症候群(副腎皮質ホルモン剤による適切な治療を行っても十分な効果がみられない場合に限る。)
効能又は効果に関連する使用上の注意**
ネフローゼ症候群に対しては,診療ガイドライン 2)~4)等の最新の情報を参考に,本剤の投与が適切と判断される患者に投与すること。
用法及び用量**,*
1. 自覚的並びに他覚的症状の緩解
(1) 単独で使用する場合
通常,成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として1日100~200mgを経口投与する。
なお,年齢,症状により適宜増減する。
(2) 他の抗腫瘍剤と併用する場合
単独で使用する場合に準じ,適宜減量する。
2. 治療抵抗性のリウマチ性疾患
通常,成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として1日50~100mgを経口投与する。
なお,年齢,症状により適宜増減する。
3. ネフローゼ症候群(副腎皮質ホルモン剤による適切な治療を行っても十分な効果がみられない場合に限る。)
通常,成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として1日50~100mgを8~12週間経口投与する。
なお,年齢,症状により適宜増減する。
通常,小児にはシクロホスファミド(無水物換算)として1日2~3mg/kgを8~12週間経口投与する。
なお,年齢,症状により適宜増減するが,通常1日100mgまでとする。原則として,総投与量は300mg/kgまでとする。
用法及び用量に関連する使用上の注意**
ネフローゼ症候群に対し本剤を投与する際は,本剤の投与スケジュールについて,国内のガイドライン 2)~4)等の最新の情報を参考にすること。
使用上の注意**,*
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1. 肝障害のある患者[肝障害が増悪するおそれがある。]
2. 腎障害のある患者[腎障害が増悪するおそれがある。]
3. 骨髄抑制のある患者[骨髄抑制が増強するおそれがある。]
4. 感染症を合併している患者[骨髄抑制作用により,感染症が増悪するおそれがある。]
5. 水痘患者[致命的な全身障害があらわれることがある。]
6. 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
重要な基本的注意
1. 骨髄抑制,出血性膀胱炎等の重篤な副作用が起こることがあるので,頻回に臨床検査(血液検査,尿検査,肝機能・腎機能検査等)を行うなど,患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には,減量,休薬等の適切な処置を行うこと。出血性膀胱炎の防止のため尿量の増加を図ること。また,使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ,遷延性に推移することがあるので,投与は慎重に行うこと。
2. 感染症,出血傾向の発現又は増悪に十分注意すること。
3. 小児等に投与する場合には,副作用の発現に特に注意し,慎重に投与すること。
4. 小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要