sp; 24 50.7 1.79
注1:血漿中濃度(投与15分値)
(測定法:bioassay)(mean)
表7 薬物動態パラメータ(腎機能障害患者)
クレアチニンクリアランス n T1/2(β)(hr)
1 Ccr<5 3 9.62
2 5≦Ccr≦20 4 6.95
3 20<Ccr≦40 10 2.48
4 40<Ccr≦70 10 1.57
5 70<Ccr 6 1.31
(測定法:bioassay,HPLC)(mean)
臨床成績
承認時及び効能・効果の追加承認時における一般臨床試験での有効性評価対象例は1513例であり,有効率は74.0%(1120例)であった2)。
表8 臨床成績参照
臨床成績の表
表8 臨床成績
疾患名 有効例数/有効性評価
対象例数 有効率
(%)
敗血症,感染性心内膜炎 20/26 76.9
外傷・熱傷及び手術創等の二次感染 31/45 68.9
咽頭・喉頭炎,扁桃炎,急性気管支炎 136/145 93.8
慢性呼吸器病変の二次感染 99/125 79.2
膀胱炎,腎盂腎炎 416/660 63.0
前立腺炎(急性症,慢性症) 19/20 95.0
腹膜炎,腹腔内膿瘍 102/125 81.6
胆嚢炎,胆管炎 61/85 71.8
バルトリン腺炎 25/26 96.2
子宮内感染 87/96 90.6
子宮付属器炎 40/44 90.9
子宮旁結合織炎 29/30 96.7
中耳炎 26/47 55.3
副鼻腔炎 29/39 74.4
薬効薬理
1. 薬理作用 抗菌作用
フロモキセフナトリウムは試験管内では好気性・嫌気性を問わず,グラム陽性菌及びグラム陰性菌に幅広い抗菌スペクトルを有する。グラム陽性菌では,ブドウ球菌属,レンサ球菌属及び肺炎球菌に対し抗菌力を示す。グラム陰性菌では,淋菌,モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス,大腸菌,クレブシエラ属,プロテウス属,モルガネラ・モルガニー,プロビデンシア属及びインフルエンザ菌に対して抗菌力を示す。嫌気性菌では,ペプトストレプトコッカス属,バクテロイデス属,プレボテラ属(プレボテラ・ビビアを除く)に対し抗菌力を示す。また,各細菌が産生するβ-ラクタマーゼに安定である13),14)。
2. 作用機序 細菌の細胞壁合成を阻害することにより抗菌作用を発揮し,作用は殺菌的である。ペニシリン結合蛋白(PBP)に結合親和性を有し,特にムレイン架橋酵素阻害作用を示すことにより抗菌力を示す。なお,フロモキセフナトリウムはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の主要な耐性機構の一つであるPBP-2'を誘導しにくい特徴を有する15),16)。
有効成分に関する理化学的知見
一般的名称:フロモキセフナトリウム(JAN)[日局]
Flomoxef Sodium
略号:FMOX
化学名:Monosodium(6R,7R)-7-{[(difluoromethylsulfanyl)acetyl]amino}-3-[1-(2-hydroxyethyl)-1H-tetrazol-5-ylsulfanylmethyl]-7-methoxy-8-oxo-5-oxa-1-azabicyclo[4.2.0]oct-2-ene-2-carboxylate
分子式:C15H17F2N6NaO7S2
分子量:518.45
化学構造式:
ナトリウム量:フロモキセフナトリウム1g(力価)中にNa 46.3mg(2.0mEq)を含有する。
なお,製剤としては0.5g(力価):Na 33.0mg(1.4mEq),1g(力価):Na 66.0mg(2.9mEq)を含有する。
性状:白色~淡黄白色の粉末又は塊である。
水に極めて溶けやすく,メタノールに溶けやすく,エタノール(99.5)にやや溶けにくい。
融点 100~150℃(分解)
分配係数:0.001[1-オクタノール/水]
取扱い上の注意
キット製品では,下記の点に注意すること。
1. 製品の品質を保持するため,本品を包んでいる外袋は使用時まで開封しないこと。2. 次の場合には使用しないこと。
(1) 外袋が破損しているときや溶解液が漏出しているとき。(2) 隔壁の開通前に薬剤が溶解しているとき。(3) 薬剤が変色しているときや,薬剤溶解前に溶解液が着色しているとき。
3. 容器の液目盛りはおよその目安として使用すること。
包装
フルマリン静注用0.5g:10瓶(10mL容量瓶)
フルマリン静注用1g:10瓶(10mL容量瓶)
フルマリンキット静注用1g:10キット
主要文献及び文献請求先
**主要文献
〔文献請求番号〕
1) 厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き
2) 塩野義製薬集計;清水喜八郎:Jpn.J.Antib