腹水症の状態からスコア化する分類
8. 薬物間相互作用
(1)
アログリプチン及びメトホルミン(外国人データ)
健康成人(17例)にアログリプチンとして100mgを1日1回及びメトホルミン塩酸塩として1,000mgを1日2回6日間反復併用投与した時(3×3クロスオーバー試験)、アログリプチンのCmax及びAUCに併用投与による影響はみられなかった。一方、メトホルミンのCmaxに影響はみられなかったが、AUCは単独投与時に比較して18.9%増加した。11)
(本剤はアログリプチンとして25mg/メトホルミン塩酸塩500mgの配合剤である。)
(2)
アログリプチン及びその他の薬剤(外国人データ)
アログリプチンとピオグリタゾン(CYP2C8基質)、ゲムフィブロジル(CYP2C8、CYP2C9阻害剤)、フルコナゾール(CYP2C9阻害剤)、ケトコナゾール(CYP3A4阻害剤)、シクロスポリン(P-糖蛋白阻害剤)、カフェイン(CYP1A2基質)、ワルファリン(CYP1A2基質、CYP2C9基質、CYP3A4基質)、グリベンクラミド(CYP2C9基質)、トルブタミド(CYP2C9基質)、デキストロメトルファン(CYP2D6基質)、ミダゾラム(CYP3A4基質)、アトルバスタチン(CYP3A4基質)、エチニルエストラジオール(CYP3A4基質)、ノルエチンドロン(CYP3A4基質)、フェキソフェナジン(P-糖蛋白基質)、ジゴキシン(P-糖蛋白基質、腎排泄)又はシメチジン(腎排泄)、ボグリボース※との薬物間相互作用を検討したが、いずれも併用投与の影響はみられなかった。12~20)
※:ボグリボースのみ日本人データ
(3)
メトホルミン及びその他の薬剤(外国人データ)
健康成人(7例)にメトホルミン塩酸塩として250mgを1日1回及びシメチジンとして400mgを1日2回併用投与した時、シメチジンの薬物動態には併用投与による影響がみられなかったが、メトホルミンのAUCが約50%増加した。21)
(本剤はアログリプチンとして25mg/メトホルミン塩酸塩500mgの配合剤である。)
表1
Cmax
(ng/mL) Tmax
(h) AUC0-72
(ng・h/mL) T1/2
(h)
アログリプチン(配合錠) 122.3(29.25) 3.00(1.50,6.00) 1,280.2(146.69) 18.50(3.06)
アログリプチン(単剤併用) 120.1(22.95) 3.00(1.00,4.00) 1,264.6(148.14) 18.31(3.40)
平均値(標準偏差)、ただし、Tmaxは中央値(最小値,最大値)、n=32
表2
Cmax
(ng/mL) Tmax
(h) AUC0-48
(ng・h/mL) T1/2
(h)
メトホルミン(配合錠) 1,722.5(373.66) 2.50(1.00,4.00) 10,624.4(1,933.78) 4.61(0.62)
メトホルミン(単剤併用) 1,700.9(309.21) 3.00(1.50,4.00) 10,690.3(1,710.52) 5.37(3.86)
平均値(標準偏差)、ただし、Tmaxは中央値(最小値,最大値)、n=32
臨床成績
1.
二重盲検比較試験(第II/III相検証試験)22)
食事療法、運動療法に加えてメトホルミン塩酸塩として250mgを1日2回又は3回を12週間投与するも血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者を対象にアログリプチンを1日1回、12週間併用投与した二重盲検比較試験の結果は表3,4のとおりであった。
治療期終了時(12週)のHbA1c変化量について、上述の共分散分析モデルを適用し、対比検定を行った結果、メトホルミン単独群に対し25mg併用群において有意な差がみられた(p<0.0001)。
2.
長期継続投与試験(第II/III相試験)23)
アログリプチンを1日1回、メトホルミン塩酸塩として250mgを1日2回又は3回、12週間併用投与した2型糖尿病患者を対象に、さらに、アログリプチンを1日1回、メトホルミン塩酸塩として250mgを1日2回又は3回40週間継続投与した非盲検試験の結果は表5のとおりであった。
3.
二重盲検比較試験(第III相検証試験)24)
食事療法、運動療法に加えてアログリプチンとして25mgを1日1回12週間投与するも血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者を対象にメトホルミン塩酸塩として500mgを1日1回又は250mgを1日2回、24週間併用投与した二重盲検比較試験の結果は表6,7のとおりであった。
治療期終了時(24週)のHbA1c変化量について、表6,7のとおり共分散分析モデルを適用し、メトホルミン塩酸塩500mg 1日1回併用群とアログリプチン単独群の比較及びメトホルミン塩酸塩500mg 1日1回併用投与群とメトホルミン塩酸塩250mg 1日2回併用投与群の比較を行った結果、メトホルミン塩酸塩500mg 1日1回併用群のアログリプチン単独群に対する優越性及びメトホルミン塩酸塩500mg 1日1回併用投与群のメトホルミン塩酸塩250mg 1日2回併用投与群に対する非劣性(非劣性の許容限界値:0.30%)が検証された。
表3
投与群 HbA1c(NGSP値)(%)
投与前値※ 投与前からの変化量※※
メトホルミン塩酸塩
単独投与(n=100) 8.00(0.856) 0.22(0.056)
アログリプチン25mg
1日1回併用投与(n=96) 8.02(0.732) -0.64(0.057)
※:平均値(標準偏差)
※※:治療期終了時(12週)のHbA1c変化量を従属変数、観察期終了時(0週)のメトホルミンの1日投与量(500mg/日又は750mg/日)、観察期終了時(0週)のHbA1c、投与群を独立変数とした共分散分析モデルに基づいて算出した調整済み平均値(標準誤差)
n:解析対象集団の例数
表4
投与前からの変化量の投与群間差※ HbA1c(NGSP値)(%)
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