作用を評価した。テオフィリンの薬物動態はラサギリンによる影響を受けなかった。同様にラサギリンの薬物動態はテオフィリンによる影響を受けなかった。(外国人データ)
(4) チラミン17)
健康成人にセレギリン5mgを1日2回14日間投与した時(15例)と、ラサギリンとして1、2、4、6mg※を1日1回14日間(2mgのみ1日1回14日間又は30日間)投与した時(各15、27、17、12例)のチラミン(12.5~800mg)感受性を比較した。ラサギリンとして1mgを投与した時とセレギリン5mgを1日2回投与した時とでチラミンに対する感受性は同様であった。また、ラサギリンとして2mgを1日1回30日間投与した時のチラミンに対する感受性はラサギリンとして2mgを1日1回14日間投与した時と比較して低く、ラサギリンのチラミン感受性に対する影響は投与2週間以内に定常状態に達することが示唆された。本剤群のチラミンに対する感受性は、用量に応じて増加する傾向がみられた。(外国人データ)
11. 喫煙の影響18)
パーキンソン病患者(352例)に本剤1、2mg※又はプラセボ錠を1日1回52週間(プラセボ投与群においては27週目は1mg、28週目から2mg)投与した母集団薬物動態解析の結果、喫煙者におけるラサギリンの定常状態におけるCL/Fは非喫煙者及び元喫煙者と比較して39.1%高いと推定された。(外国人データ)
※本剤の国内承認用量は1日1回1mgである。
表1 薬物動態学的パラメータ
投与量 Cmaxa)
(pg/mL) Tmaxb)
(h) AUC∞a)
(h・pg/mL) T1/2a)
(h)
1mg 7431(3122) 0.500 4743(1651) 1.830(0.486)
0.5mg 3196(956) 0.330 1999(395) 1.260(0.376)
a)平均値(標準偏差)
b)中央値
表2 薬物動態学的パラメータ
投与量 Cmaxa)
(pg/mL) Tmaxb)
(h) AUCτa)
(h・pg/mL) T1/2a)
(h)
1mg 9846(4400) 0.500 11867(5062) 5.850(2.265)
0.5mg 3950(1167) 0.420 4105(1872) 3.710(2.161)
a)平均値(標準偏差)
b)中央値
臨床成績
1. レボドパ含有製剤非併用
(1) 二重盲検比較試験19)
レボドパ含有製剤非併用のパーキンソン病患者を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、治療期26週(LOCF)におけるMDS-UPDRS Part II+Part III合計スコアの観察期終了時からの変化量について、プラセボ群と比較して本剤1mg群で統計学的に有意な改善がみられた(p<0.0001、治療期26週(LOCF)におけるMDS-UPDRS Part II+Part III合計スコアの観察期終了時からの変化量を応答、投与群及び観察期終了時におけるMDS-UPDRS Part II+Part III合計スコアを因子とした共分散分析モデル)。(表3及び表4)
(2) 継続長期投与試験20)
無作為化二重盲検比較試験完了後の継続長期投与試験において、本剤1mg群(二重盲検比較試験で本剤1mg群に割り付けられ、継続長期投与試験でも引き続き本剤1mgが投与された群)のMDS-UPDRS Part II+Part III合計スコアの観察期終了時からの変化量(平均値(標準偏差))は、初回評価時点である治療期6週で-2.9 (5.78)(115例)、52週(LOCF)で-2.8(9.62)(115例)であり、長期投与時も効果が持続した。
2. レボドパ含有製剤併用
(1) 二重盲検比較試験21)
Wearing off 現象を伴うレボドパ含有製剤併用のパーキンソン病患者を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、治療期における1日あたりの平均オフ時間の観察期終了時からの変化量について、プラセボ群と比較して本剤1mg群及び0.5mg群でそれぞれ統計学的に有意な短縮がみられた(p=0.0006及びp=0.0140、治療期における1日あたりの平均オフ時間の観察期終了時からの変化量を応答、投与群及び観察期終了時における1日あたりの平均オフ時間を因子とした共分散分析モデル(対比係数は、投与群(プラセボ群、本剤0.5、1mg群)に対してそれぞれ(-1, 0, 1)及び(-1, 1, 0)とした)、第一種の過誤確率を抑制するため、閉検定手順により、高用量から順に各本剤群とプラセボ群の比較を行った)。(表5及び表6)
(2) 非盲検長期投与試験22)
レボドパ含有製剤併用のパーキンソン病患者を対象とした非盲検長期投与試験において、1日あたりの平均オフ時間の観察期終了時からの変化量(平均値(標準偏差))は、初回評価時点である治療期6週で-0.93(2.689)(105例)、52週(LOCF)で-0.89(2.537)(106例)、MDS-UPDRS Part III合計スコアの観察期終了時からの変化量(平均値(標準偏差))は、初回評価時点である治療期6週で-5.5(7.89)(213例)、52週(LOCF)で-7.6(10.45)(215例)であり、長期投与時も効果が持続した。
表3 治療期26週(LOCF)及び観察期終了時におけるMDS-UPDRS Part II+Part III合計スコア
投与群a) 観察期終了時b) 治療期26週(LOCF)b)
本剤1mg群
n=117 34.4
(16.95)
n=117 29.0
(16.81)
n=115
プラセボ群
n=126 33.8
(14.43)
n=126 35.6
(16.99)
n=125
表4 治療期26週(LOCF)におけるMDS-UPDRS Part II+Part III合計スコアの観察期終了時からの変化量(主要評価項目)
プラセボ群との投与群間差d)
投与群a) 治療期26週
(LOCF)-観察期終了時c,d) 点推定値 両側95%信頼区間
[下限, 上限] p値
本剤1mg群
n=117&nbs