fin;(ng・hr/mL) Vdss(L/m2) MRT(hr) CL(L/hr/m2)
20 32.5±13.2 553±379 1790±1450 35.5±15.5 56.6±47.5
25 22.2±8.2 1140±550 419±177 16.6±6.2 28.5±17.2
mean±S.D.
表2 蛋白結合率(限外ろ過法)
標識体濃度 (ng eq./mL) 50 1000
ヒト血漿蛋白結合率(%) 89 88
臨床成績
臨床成績6)~18)
非小細胞肺癌に対する有効性
国内59施設において、無作為化非盲検比較臨床試験を含む第II相臨床試験が実施された。抗腫瘍効果は以下のとおりで、単剤投与臨床試験での奏効率は27.4%(68/248)を示し、そのうち化学療法初回治療例においては30.6%(68/222)の奏効率を示した。なお、化学療法初回治療例を対象に、単剤投与で類薬との無作為化非盲検比較臨床試験を行った結果、対照群の奏効率が9.2%(9/98)であったのに対して、本剤投与群の奏効率が31.1%(32/103)と有意に高い奏効率が得られた(p<0.01)。また、化学療法初回治療例を対象に、本剤あるいは類薬と、シスプラチン、マイトマイシンCを併用する3剤併用無作為化非盲検比較臨床試験での奏効率は対照群が38.5%(20/52)であったのに対して、本剤併用投与群が57.4%(31/54)と有意に高い奏効率を示した(p<0.05)。本剤単独あるいは他剤との併用によって非小細胞肺癌に対して優れた抗腫瘍効果が得られ、また類薬との比較臨床試験において有意に高い奏効率が得られたことから、本剤の非小細胞肺癌治療における有用性が示唆された。
乳癌に対する有効性
進行・再発乳癌におけるアントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤及びタキサン系抗悪性腫瘍剤の既治療例を対象とした後期第II相試験の成績は下表のとおりであった。(後期第II相臨床成績の表参照)
安全性(承認時データによる)
本剤の主たる副作用で用量規制因子である白血球減少、好中球減少について本剤単独あるいは他の抗悪性腫瘍剤との併用投与時における推移を(1)最低値(2)白血球数が2,000/mm3未満あるいは好中球数が1,000/mm3未満となるまでの日数(3)最低値となるまでの日数(4)白血球数が2,000/mm3未満あるいは好中球数が1,000/mm3未満となった後、それぞれ白血球数が2,000/mm3以上あるいは好中球数が1,000/mm3以上に回復するまでの日数(5)最低値となった後、それぞれ白血球数が2,000/mm3以上あるいは好中球数が1,000/mm3以上に回復するまでの日数について次表にまとめて示した。
なお、本剤投与中には白血球減少、好中球減少を繰り返し発現することになるので、最初の最低値を経験して回復するまでの期間について集計を行った。
表に示すとおり、白血球数、好中球数の最低値はGrade3あるいはGrade4で、4から6週で最低値となった。また、回復には1週程度を要した。安全のため、本剤投与時には白血球数2,000/mm3以上、好中球数1,000/mm3以上を確認する必要がある。本剤反復投与によって2ないし3週でこの基準未満まで減少し、回復には1週程度を要した。(安全性に対する臨床成績の表参照)
後期第II相臨床成績
前治療歴 奏効例/評価例
アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤+タキサン系抗悪性腫瘍剤1剤 10/34
アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤+タキサン系抗悪性腫瘍剤2剤 0/16
計 10/50(20.0%)
安全性に対する臨床成績の表
最低値(/mm3) 投与開始から白血球数2,000/mm3未満、あるいは好中球数1,000/mm3未満に減少するまでの日数 投与開始から最低値に至るまでの日数 白血球数2,000/mm3未満、あるいは好中球数1,000/mm3未満からそれぞれ2,000/mm3以上あるいは1,000/mm3以上に回復する日数 最低値から白血球数2,000/mm3以上、あるいは好中球数1,000/mm3以上に回復する日数
単剤投与
白血球数 1,600
(400~1,980)
[1,200、 1,745] 20
(6~162)
[15、29] 27
(7~241)
[19、47] 8
(2~57)
[5、8] 8
(1~57)
[4、8]
単剤投与
好中球数 531
(0~999)
[300、 800] 16
(4~143)
[15、22] 26
(3~509)
[19、47] 8
(2~59)
[5、9] 8
(1~337)
[7、13]
併用投与
白血球数 1,400
(200~1,900)
[1,010、 1,700] 15
(8~120)
[14、20] 43
(5~145)
[15、52] 5
(2~24)
[4、8] 5
(2~24)
[4、8]
併用投与
好中球数 378
(0~987)
[162、 568] 15
(8~50)
[14、17] 43
(11~141)
[16、52] 5
(2~24)
[4、8] 6
(2~24)
[4、8]
※評価例数:
単剤投与〔白血球数(n=473)、好中球数(n=451)〕
併用投与〔白血球数(n=210)、好中球数(n=208)〕
※枠内の数値は中央値(最小値~最大値)を示す。また、参考のため [第1四分位値、第3四分位値]を示した。
注意)単剤投与群については約9割がG-CSF製剤未使用であり、一方、併用投与群では約6割の症例でG-CSF製剤が使用されていた。
従って、両群の背景が異なることにご留意ください。
薬効薬理
1. 抗腫瘍性
(1) 実験腫瘍に