H調節剤
本剤の有効成分エポエチン アルファ(遺伝子組換え)は、チャイニーズハムスター卵巣細胞で生産される。
性状
pH
5.5~6.5
浸透圧比
約1(生理食塩液対比)
性状
本品は、無色澄明の液である。
一般的名称
エポエチン アルファ(遺伝子組換え) 製剤
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分又は他のエリスロポエチン製剤・ダルベポエチン アルファ製剤に過敏症の患者
効能又は効果
効能・効果/用法・用量
1.
透析施行中の腎性貧血
投与初期は、エポエチン アルファ(遺伝子組換え)として、通常、成人、1回3,000国際単位を週3回、できるだけ緩徐に静脈内投与する。
貧血改善効果が得られたら、維持量として、通常、成人、1回1,500国際単位を週2~3回、あるいは1回3,000国際単位を週2回投与する。
貧血改善効果の目標値はヘモグロビン濃度で10g/dL(ヘマトクリット値で30%)前後とする。
なお、いずれの場合も貧血症状の程度、年齢等により適宜増減するが、維持量での最高投与量は、1回3,000国際単位、週3回投与とする。
2.
未熟児貧血
通常、エポエチン アルファ(遺伝子組換え)として1回200国際単位/kgを週2回皮下投与する。
ただし、未熟児早期貧血期を脱し、ヘモグロビン濃度が10g/dL(ヘマトクリット値で30%)前後で臨床症状が安定したと考えられる場合は投与を中止すること。
なお、貧血症状の程度により適宜増減する。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
心筋梗塞、肺梗塞、脳梗塞等の患者、又はそれらの既往歴を有し血栓塞栓症を起こすおそれのある患者[本剤投与により血液粘稠度が上昇するとの報告があり、血栓塞栓症を増悪あるいは誘発するおそれがあるので観察を十分に行うこと]
2.
高血圧症の患者[本剤投与により血圧上昇を認める場合があり、また、高血圧性脳症があらわれることがある]
3.
薬物過敏症の既往歴のある患者
4.
アレルギー素因のある患者
5.
脳室内出血及び脳実質内出血を有する未熟児[本剤投与により脳内出血を増悪する可能性がある]
重要な基本的注意
〈透析施行中の腎性貧血〉
(1)
本剤の投与は貧血症に伴う日常生活活動の支障が認められる腎性貧血患者に限定すること。なお、投与対象はヘモグロビン濃度で10g/dL(ヘマトクリット値で30%)未満を目安とする。
(2)
本剤の投与に際しては、腎性貧血であることを確認し他の貧血症(失血性貧血、汎血球減少症、アルミニウム蓄積症等)には投与しないこと。
(3)
ショック等の反応を予測するため十分な問診をすること。なお、投与開始時あるいは休薬後の初回投与時には、本剤の少量を静脈内に注入し、異常反応の発現しないことを確認後、全量を投与することが望ましい。
(4)
本剤投与中はヘモグロビン濃度あるいはヘマトクリット値を定期的(投与初期には週1回、維持投与期には2週に1回程度)に観察し、必要以上の造血(ヘモグロビン濃度で12g/dL以上、あるいはヘマトクリット値で36%以上を目安とする)にならないように十分注意すること。必要以上の造血を認めた場合は、休薬するなど適切な処置をとること。
(5)
本剤投与により血圧上昇を認める場合があり、また、高血圧性脳症があらわれることがあるので、血圧、ヘマトクリット値等の推移に十分注意しながら投与すること。特に、ヘマトクリット値は徐々に上昇させるよう注意すること。また、投与中止後もヘマトクリット値が上昇する場合があるので、観察を十分行うこと。血圧上昇を認めた場合には、本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
(6)
抗エリスロポエチン抗体産生を伴う赤芽球癆があらわれることがあるので、本剤使用中に貧血の改善がない、あるいは悪化する場合等は同疾患を疑い、赤芽球癆と診断された場合には本剤の投与を中止すること。また、他のエリスロポエチン製剤・ダルベポエチン アルファ製剤への切り替えは避け、適切な処置を行うこと。
(7)
本剤投与により高カリウム血症を認める場合があるので、食事管理を適切に行うこと。
(8)
本剤投与によりシャントの閉塞や血液透析装置内の残血を認める場合があるので、シャントや血液透析装置内の血流量には十分注意すること。このような場合にはシャントの再造設、抗凝固剤の増量等の適切な処置をとること。
(9)
本剤の効果発現には鉄の存在が重要であり、鉄欠乏時には鉄剤の投与を行うこと。
〈未熟児貧血〉
(1)
本剤の投与は未熟児貧血に限定すること。なお、投与対象はヘモグロビン濃度で12g/dL(ヘマトクリット値で36%)未満を目安とする。また、未熟児貧血におけるヘモグロビン濃度の低下は急速であるため、未熟児貧血発症早期より本剤を投与することが望ましい。
(2)
ショック等の反応を予測するため親・兄姉のアレルギー歴等について十分な問診をすること。なお、投与開始時には、本剤の少量を皮内に注射し、異常反応の発現しないことを確認して投与することが望ましい。
(3)
本剤投与中はヘモグロビン濃度あるいはヘマトクリット値を定期的に観察し、必要以上の造血(ヘモグロビン濃度で13g/dL以上あるいはヘマトクリット値で39%以上を目安とする)にならないように十分注意すること。必要以上の造血を認めた場合は、休薬するなど適切な処置をとること。
(4)
本剤投与により血圧上昇を認める場合があるので、血圧、ヘマトクリット値等の推移に十分注意しながら投与すること。血圧上昇を認めた場合には、本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
(5)
本剤の効果発現には鉄の存在が重要であり、鉄欠乏時には鉄剤の投与を行うこと。
副作用
副作用等発現状況の概要
(本項には頻度が算出できない副作用報告を含む)
〈透析施行中の腎性貧血〉
延べ4,435例中284例(6.40%)に副作用が認められた。主な副作用は血圧上昇166件(3.74%)、頭痛43件(0.97%)等であった。主な臨床検査値異常はALT(GPT)上昇13件(0.29%)、AST(GOT)上昇11件(0.25%)、γ-GTP上昇11件(0.25%)、血清カリウム上昇10件(0.23%)等であった。
〔エスポー注射液再審査終了時〕
〈未熟児貧血〉
606例中23例(3.80%)に副作用が認められた。主な副作用は血圧上昇3件(0.50%)、浮腫3件(0.50%)等であった。主な臨床検査値異常は顆粒