作用
副作用等発現状況の概要
承認前の調査6,514例中報告された副作用は3.7%(239例)で、主な副作用は腹痛、下痢、嘔気、食欲不振等の消化器症状2.4%(159例)、不眠、めまい等の精神神経系症状0.7%(48例)、発疹、そう痒等の過敏症状0.5%(33例)であった。
承認後における使用成績調査(6年間)17,670例中報告された副作用は2.6%(466例)で、主な副作用は腹痛、嘔気等の消化器症状1.4%(248例)、不眠等の精神神経系症状0.5%(84例)であった。
ハンセン病患者を対象にした使用成績調査45例中報告された副作用は26.7%(12例)で、主な副作用は腹部不快感4.4%(2例)であった。〔再審査終了時〕
重大な副作用
1. **ショック、アナフィラキシー
頻度不明注)
(初期症状: 紅斑、悪寒、呼吸困難等)
2. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
頻度不明注)
3. 痙攣
頻度不明注)
4. *QT延長、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)
頻度不明注)
5. 急性腎不全、間質性腎炎
頻度不明注)
6. *劇症肝炎、肝機能障害、黄疸
頻度不明注)
(初期症状: 嘔気・嘔吐、食欲不振、倦怠感、そう痒等)
7. 無顆粒球症
頻度不明注)
(初期症状: 発熱、咽頭痛、倦怠感等)
8. 汎血球減少症
頻度不明注)
9. 血小板減少
頻度不明注)
10. 溶血性貧血
頻度不明注)
(症状: ヘモグロビン尿)
11. 間質性肺炎、好酸球性肺炎
頻度不明注)
(症状: 発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等)
(処置方法: 副腎皮質ホルモン剤投与等)
12. 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎
頻度不明注)
(症状: 腹痛、頻回の下痢等)
13. 横紋筋融解症(急激な腎機能悪化を伴うことがある)
頻度不明注)
(症状: 筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等)
14. 低血糖
頻度不明注)
[低血糖性昏睡に至る例も報告されているので、十分に注意すること。糖尿病患者(特にスルホニルウレア系薬剤やインスリン製剤等を投与している患者)、腎機能障害患者、高齢者であらわれやすい]
15. アキレス腱炎、腱断裂等の腱障害
頻度不明注)
(症状:腱周辺の痛み、浮腫)
(60歳以上の患者、コルチコステロイド剤を併用している患者、臓器移植の既往のある患者であらわれやすい)
16. *錯乱、せん妄、抑うつ等の精神症状
頻度不明注)
17. 過敏性血管炎
頻度不明注)
(症状: 発熱、腹痛、関節痛、紫斑、斑状丘疹、皮膚生検で白血球破砕性血管炎等)
18. 重症筋無力症の悪化
頻度不明注)
(重症筋無力症の患者で症状の悪化があらわれることがある)
上記の重大な副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注) 自発報告又は海外において認められている副作用のため頻度不明。
その他の副作用
1. 過敏症
0.1~5%未満
発疹等
2. 過敏症
0.1%未満
浮腫、蕁麻疹、熱感、そう痒等
3. 過敏症
頻度不明注)
光線過敏症
4. 精神神経系
0.1~5%未満
不眠、頭痛
5. 精神神経系
0.1%未満
振戦、しびれ感、めまい、眠気
6. 精神神経系
頻度不明注)
幻覚、興奮、不安、意識障害、錐体外路障害
7. 泌尿器
0.1~5%未満
BUN上昇、クレアチニン上昇等
8. *泌尿器
頻度不明注)
血尿、尿閉、無尿、頻尿
9. 肝臓
0.1~5%未満
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、ALP上昇、γ-GTP上昇等
10. 血液
0.1~5%未満
白血球減少、好酸球増多等
11. 血液
0.1%未満
貧血等
12. 消化器
0.1~5%未満
悪心、嘔吐、下痢、食欲不振、腹痛、消化不良、腹部不快感
13. 消化器
0.1%未満
口内炎、舌炎、口渇、便秘、腹部膨満感
14. *感覚器
0.1%未満
耳鳴、味覚異常、視覚異常
15. その他
0.1%未満
倦怠感、発熱、動悸
16. *その他
頻度不明注)
胸痛、関節痛、関節障害、筋肉痛、脱力感、発汗、高血糖
上記の副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合には必要に応じ投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注) 自発報告又は海外において認められている副作用のため頻度不明。
高齢者への投与
1.
本剤は、主として腎臓から排泄される(「薬物動態」の項参照)が、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがあるので用量に留意し、慎重に投与すること。
2.
ハンセン病の場合には投与が長期に及ぶことが多いので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
2.
授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[ヒト母乳中へ移行することがある。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していないので、投与しないこと(「その他の注意」の項参照)。
適用上の注意
薬剤交付時:
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
その他の注意
動物実験(幼若犬、幼若ラット)で関節異常が認められている。
薬物動態
1. 血中濃度
(1) 血清中濃度の推移1, 2)
健康