相互に代用しないこと。
キプレス錠5mg・10mg、キプレスOD錠10mg
気管支喘息及びアレルギー性鼻炎を合併し本剤を気管支喘息の治療のために用いる成人患者には、モンテルカストとして10mgを1日1回就寝前に経口投与すること。
*使用上の注意
重要な基本的注意
1.
本剤は、喘息の悪化時ばかりでなく、喘息が良好にコントロールされている場合でも継続して服用するよう、喘息患者に十分説明しておくこと。
2.
本剤は気管支拡張剤、ステロイド剤等と異なり、すでに起こっている喘息発作を緩解する薬剤ではないので、このことは患者に十分説明しておく必要がある。
3.
気管支喘息患者に本剤を投与中、大発作をみた場合は、気管支拡張剤あるいはステロイド剤を投与する必要がある。
4.
長期ステロイド療法を受けている患者で、本剤投与によりステロイドの減量をはかる場合は十分な管理下で徐々に行うこと。
5.
本剤投与によりステロイド維持量を減量し得た患者で、本剤の投与を中止する場合は、原疾患再発のおそれがあるので注意すること。
6.
本剤との因果関係は明らかではないが、うつ病、自殺念慮、自殺及び攻撃的行動を含む精神症状が報告されているので、患者の状態を十分に観察すること。(「その他の注意」の項参照)
7.
本剤を含めロイコトリエン拮抗剤使用時にChurg-Strauss症候群様の血管炎を生じたとの報告がある。これらの症状は、おおむね経口ステロイド剤の減量・中止時に生じている。本剤使用時は、特に好酸球数の推移及びしびれ、四肢脱力、発熱、関節痛、肺の浸潤影等の血管炎症状に注意すること。
8.
本剤投与により効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。
相互作用
相互作用の概略
本剤は、主として薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP)2C8/2C9及び3A4で代謝される。(「薬物動態」の項参照)
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等
フェノバルビタール
臨床症状・措置方法
本剤の作用が減弱するおそれがある。
機序・危険因子
フェノバルビタールがCYP3A4を誘導し、本剤の代謝が促進される。(「薬物動態」の項参照)
副作用
副作用等発現状況の概要
<気管支喘息>
国内で実施された臨床試験において、523例中46例(8.8%)に66件の副作用が認められた。主な副作用は下痢9件(1.7%)、腹痛7件(1.3%)、嘔気6件(1.1%)、胸やけ5件(1.0%)、頭痛5件(1.0%)等であった。臨床検査値の異常変動は、507例中49例80件に認められ、主なものはALT(GPT)上昇(505例中14件)、γ-GTP上昇(463例中9件)、Al-P上昇(476例中8件)等であった。(承認時)
国内で実施された特定使用成績調査における安全性評価対象3,891例中94例(2.4%)に116件(臨床検査値異常を含む)の副作用が認められ、主な副作用は、肝機能異常、LDH増加、Al-P上昇、発疹各8件(0.2%)、そう痒症6件(0.2%)であった。(再審査終了時)
<アレルギー性鼻炎>
国内で実施された臨床試験において、1,678例中70例(4.2%)に88件の副作用が認められた。主な副作用は口渇14件(0.8%)、傾眠13件(0.8%)、胃不快感9件(0.5%)、頭痛5件(0.3%)、下痢5件(0.3%)、けん怠感5件(0.3%)等であった。1%以上の頻度で認められたものはなかった。また、臨床検査値の異常変動は、1,672例中46例51件に認められ、主なものはALT(GPT)上昇(1,672例中9件)、白血球数増加(1,670例中6件)、尿潜血(1,671例中6件)等で、気管支喘息と同様であった。(承認時)
*国内で実施された製造販売後調査(使用成績調査及び特定使用成績調査)における安全性評価対象1,365例中9例(0.7%)に9件(臨床検査値異常を含む)の副作用が認められ、主な副作用は、傾眠2件(0.1%)、全身性そう痒症2件(0.1%)であった。(再審査終了時)
重大な副作用
1. アナフィラキシー(頻度不明)
アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し適切な処置を行うこと。
2. 血管浮腫(頻度不明)
血管浮腫があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し適切な処置を行うこと。
3. 劇症肝炎(頻度不明)、肝炎(頻度不明)、肝機能障害(0.01%)、黄疸(頻度不明)
劇症肝炎、肝炎、肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。
4. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、多形紅斑(0.01%)
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。
5. 血小板減少(頻度不明)
血小板減少(初期症状:紫斑、鼻出血、歯肉出血等の出血傾向)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
次のような症状又は異常があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
過敏症
0.1~1%未満
皮疹、そう痒
過敏症
0.1%未満
蕁麻疹
過敏症
頻度不明
肝臓の好酸球浸潤
精神神経系
0.1~1%未満
頭痛、傾眠
精神神経系
0.1%未満
情緒不安、不眠、幻覚、めまい、感覚異常(しびれ等)
精神神経系
頻度不明
異夢、易刺激性、痙攣、激越、振戦、夢遊症、失見当識、集中力低下、記憶障害、せん妄
呼吸器
頻度不明
肺好酸球増多症
消化器系
0.1~1%未満
下痢、腹痛、胃不快感、嘔気
消化器系
0.1%未満
胸やけ、嘔吐、便秘、口内炎
消化器系
頻度不明
消化不良
肝臓
0.1~1%未満
肝機能異常、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇、総ビリルビン上昇
筋骨格系
0.1%未満&nbs