移行性を有し,アストログリオーシス,脱随,及び神経細胞の傷害を抑制することが明らかにされている26).
2. 実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)
多発性硬化症の動物モデルであるマウスの再発寛解型EAEにおいて,フィンゴリモドを治療的に経口投与したとき,神経症状の再発抑制作用を示した27).
有効成分に関する理化学的知見
構造式
一般名
フィンゴリモド塩酸塩(Fingolimod Hydrochloride)
化学名
2-Amino-2-[2-(4-octylphenyl)ethyl]propane-1,3-diol monohydrochloride
分子式
C19H33NO2・HCl
分子量
343.93
性 状
白色の粉末である.水,メタノール又はエタノールに溶けやすく,アセトニトリルにほとんど溶けない.
分配係数
D22.26(1-オクタノール/水)
承認条件
製造販売後,一定数の症例にかかるデータが集積されるまでの間は,全症例を対象とした使用成績調査を実施することにより,本剤使用患者の背景情報を把握するとともに,本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し,本剤の適正使用に必要な措置を講じること.
包装
イムセラカプセル0.5mg:14カプセル(14カプセル×1)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
**Lublin, F. et al. : Lancet. 2016 ; 387 : 1075-1084
2)
田辺三菱製薬(株):日本人及び白人健康成人の薬物動態に関わる資料(社内資料)
3)
田辺三菱製薬(株):日本人多発性硬化症患者での薬物動態に関わる資料(社内資料)
4)
田辺三菱製薬(株):食事の影響に関わる資料(社内資料)
5)
田辺三菱製薬(株):経口バイオアベイラビリティに関わる資料(社内資料)
6)
田辺三菱製薬(株):In vitro血球移行率及び蛋白結合率に関わる資料(社内資料)
7)
田辺三菱製薬(株):ヒトADME試験に関わる資料(社内資料)
8)
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田辺三菱製薬(株):経口避妊薬との薬物相互作用に関わる資料(社内資料)
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文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい.
田辺三菱製薬株式会社 くすり相談センター
〒541-8505 大阪市中央区道修町3-2-10
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