た場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
12. 重篤な口内炎、消化管潰瘍、消化管出血
頻度不明
重篤な口内炎、消化管潰瘍、消化管出血があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
13. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)
頻度不明
皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
14. ショック、アナフィラキシー
頻度不明
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、発疹、呼吸困難、血圧低下等の症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。なお、過敏症があらわれた場合には投与を中止すること。
1. 血液
頻度不明
赤血球減少、血色素減少、ヘマトクリット値減少、好中球減少、好酸球増多、リンパ球減少、好塩基球増多、平均赤血球容積(MCV)増加
2. 肝臓
頻度不明
肝機能障害(AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等)、総ビリルビン上昇、Al-P上昇、黄疸、脂肪肝
3. 腎臓
頻度不明
蛋白尿、腎機能障害(BUN、クレアチニンの上昇等)、血尿
4. 消化器
頻度不明
食欲不振、悪心・嘔吐、下痢、口内炎、便秘、味覚異常、腹痛、心窩部痛、腹部膨満感、胃不快感、胃重感、舌炎、口唇炎、胸やけ、口角炎、口渇、胃炎、嚥下困難、腹鳴
5. 精神神経系
頻度不明
倦怠感、頭痛、頭重感、耳鳴、眩暈、しびれ、興奮
6. 皮膚注1)
頻度不明
色素沈着、皮膚炎、皮膚の乾燥、手足症候群、皮膚びらん、角化、紅潮、光線過敏症、水疱、DLE様皮疹、爪の異常、脱毛、浮腫
7. 過敏症
頻度不明
発疹、そう痒、蕁麻疹、発赤
8. 循環器
頻度不明
動悸、胸痛、胸内苦悶感、心電図異常(ST上昇等)
9. その他
頻度不明
総蛋白低下、LDH上昇、発熱、血糖値上昇、糖尿、血清ナトリウム低下、血清カルシウム低下、頻尿、血清カリウム上昇、血清カリウム低下、血清クロール上昇、血清クロール低下、血清カルシウム上昇、血痰、高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、無月経、関節痛、灼熱感、結膜充血、咳・痰、血清尿酸値上昇、女性型乳房、筋肉痛、CK(CPK)上昇
注1)色素沈着、皮膚炎等の皮膚障害は手のひら、足裏等に発現しやすいとの報告がある。
高齢者への投与
高齢者では生理機能が低下していることが多く、特に消化器障害(下痢、口内炎等)、骨髄抑制があらわれやすいので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。
[テガフール・ウラシル配合剤を投与された婦人において奇形を有する児を出産したとの報告がある。また、動物実験で催奇形作用の報告(妊娠ラットで胎児の骨格変異、化骨遅延等が認められている)がある。]
2.
授乳婦に投与する場合には授乳を中止させること。
[テガフール・ウラシル配合剤の動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。[「重要な基本的注意」の項参照]
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
その他の注意
1.
本剤と併用されるテガフール・ウラシル配合剤を投与した患者に、急性白血病(前白血病相を伴う場合もある)、骨髄異形成症候群(MDS)が発生したとの報告がある。
2.
フルオロウラシルの異化代謝酵素であるジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ(DPD)欠損等の患者がごくまれに存在し、このような患者にフルオロウラシル系薬剤を投与した場合、投与初期に重篤な副作用(口内炎、下痢、血液障害、神経障害等)が発現するとの報告がある。
3.
葉酸の投与により、ビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血(悪性貧血等)が隠蔽されるとの報告がある。
薬物動態
生物学的同等性試験
ホリナート錠25mg「NK」と標準製剤を、クロスオーバー試験法によりそれぞれ1錠(ホリナートとして25mg)健康成人男性に空腹時単回投与してホリナートの光学異性体のうち、薬理活性を示すl-体であるl-ホリナートの血漿中濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。1)
薬効薬理
ホリナートは、等量のジアステレオマー(d体、l体)よりなる合成葉酸誘導体である。
ホリナートの光学活性体(l体)であるレボホリナートは細胞内で還元され、フルオロウラシルの活性代謝物であるフルオロデオキシウリジン一リン酸およびチミジル酸合成酵素と結合することによりチミジル酸合成酵素阻害作用を介したフルオロウラシルの抗腫瘍効果を増強させる。2)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
ホリナートカルシウム(Calcium Folinate)
化学名
Monocalcium N-(4-{[(2-amino-5-formyl-4-oxo-1,4,5,6,7,8-hexahydropteridin-6-yl)methyl]amino}benzoyl)-L-glutamate
構造式
分子式
C20H21CaN7O7
分子量
511.50
性状
ホリナートカルシウムは、白色~淡黄色の結晶性の粉末である。
水にやや溶けにくく、メタノール又はエタノール(99.5)にほとんど溶けない。
取扱い上の注意
安定性試験
最終包装製品を用いた加速試験(40℃、75%RH、6ヵ月)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、ホリナート錠25mg「NK」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。3