AUCを約20%上昇させることが認められている3)。
テオフィリンの中毒症状(消化器障害、頭痛、不整脈、痙攣等)があらわれるおそれがあるので、観察を十分に行い、血中濃度モニタリングを行うなど注意すること。
機序・危険因子
機序不明
薬剤名等
ワルファリン
臨床症状・措置方法
ワルファリンの作用を増強し、出血、プロトロンビン時間の延長等があらわれることがある。観察を十分に行い、血液凝固能検査を行うなど注意すること。
機序・危険因子
機序不明
薬剤名等
降圧作用を有する薬剤(降圧剤、利尿剤等)
臨床症状・措置方法
併用により降圧作用を増強するおそれがある。
機序・危険因子
機序不明
薬剤名等
血糖降下剤
臨床症状・措置方法
併用により血糖降下作用を増強するおそれがある。
機序・危険因子
機序不明
副作用
**副作用等発現状況の概要
承認時までに国内で実施された臨床試験で、安全性評価対象症例702例中132例(18.80%)に副作用が認められ、211例(30.06%)に臨床検査値異常が認められた。主な副作用は、下痢23例(3.28%)、頭痛12例(1.71%)、軟便10例(1.42%)等であった。また、主な臨床検査値異常は、ALT(GPT)増加10.40%(72/692)、AST(GOT)増加8.38%(58/692)、血中アミラーゼ増加4.23%(29/685)等であった。
国内で実施された製造販売後調査 (使用成績調査及び特定使用成績調査) で、安全性評価対象症例7283例中291例 (4.00%) に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は、下痢35例 (0.48%)、肝機能異常35例 (0.48%)、発疹27例 (0.37%) 等であった。
**重大な副作用
1. ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、血圧低下、浮腫、発赤等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満注1))
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3. 徐脈、洞停止、房室ブロック(頻度不明)
徐脈、洞停止、房室ブロック(初期症状:嘔気、めまい、失神等)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4. QT延長、心室頻拍(Torsades de Pointes を含む)、心室細動(頻度不明)
QT延長、心室頻拍(Torsades de Pointes を含む)、心室細動があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5. 劇症肝炎、肝機能障害(頻度不明)
劇症肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)等の著しい上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6. 低血糖(0.1%未満注1))
低血糖があらわれることがある(高齢者、糖尿病患者であらわれやすい)ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
7. 偽膜性大腸炎(クロストリジウム性大腸炎:0.5%未満)
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
8. 無顆粒球症、血小板減少(頻度不明)
無顆粒球症、血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
9. 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
10. 幻覚、せん妄等の精神症状(頻度不明)
幻覚、せん妄等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11. 痙攣(頻度不明)
痙攣があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
12. 間質性肺炎、好酸球性肺炎(いずれも0.1%未満注1))
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎,好酸球性肺炎等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
13. 重症筋無力症の悪化(頻度不明)
重症筋無力症の患者で症状の悪化があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
14. 急性腎障害(0.1%未満注1))
急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注1)製造販売後調査における頻度
重大な副作用(類薬)
他のキノロン系抗菌剤で次のような重大な副作用が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(1)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)
(2)
間質性腎炎
(3)
高血糖
(4)
汎血球減少症
(5)
アキレス腱炎、腱断裂等の腱障害
(6)
血管炎
**その他の副作用
過敏症
頻度不明
光線過敏症
過敏症
1%以上
発疹
過敏症
0.5%未満
湿疹、紅斑、皮膚炎、そう痒症、潮紅、眼瞼浮腫、アレルギー性結膜炎、眼そう痒症
肝臓
1%以上
AST(GOT)増加、ALT(GPT)増加、γ-GTP増加、血中ALP増加、血中LDH増加、ビリルビン増加
肝臓
0.5%未満
尿中ウロビリン陽性
腎臓
頻度不明
着色尿
腎臓
1%以上
尿中蛋白陽性
腎臓
0.5~1%未満
血中クレアチニン増加、尿中ブドウ糖陽性