ので、このような症状があらわれた場合には直ちに医師の指示を受けるように患者を指導するとともに、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「高齢者への投与」の項参照)
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
1. 薬剤名等
イミペネム・シラスタチンナトリウム
臨床症状・措置方法動物実験(ラット)で、本剤の血中濃度が上昇することが報告されている。1)
機序・危険因子シラスタチンにより代謝酵素が阻害されることによる。
2. 薬剤名等
フロセミド
臨床症状・措置方法動物実験(イヌ)で、本剤の腎毒性が増強されることが報告されている。2)
機序・危険因子機序は不明。
3. 薬剤名等
バルプロ酸ナトリウム
臨床症状・措置方法カルバペネム系薬剤(メロペネム、パニペネム・ベタミプロン、イミペネム・シラスタチンナトリウム)との併用によりバルプロ酸の血中濃度が低下し、てんかんの発作が再発することが報告されている。
機序・危険因子機序は不明。
副作用
副作用等発現状況の概要
承認時までの臨床試験において、総症例2,207例中報告された副作用は127例(5.8%)で、主な副作用は下痢55件(2.5%)、腹痛19件(0.9%)、軟便15件(0.7%)、発疹13件(0.6%)、嘔気12件(0.5%)等であった。
また、臨床検査値の変動としては、ALT(GPT)上昇56件(3.4%)、AST(GOT)上昇36件(2.2%)、好酸球増多27件(1.8%)等が認められた。
市販後の使用成績調査等において、総症例17,383例中報告された副作用は528例(3.0%)で、主な副作用は下痢・軟便365件(2.1%)、腹痛26件(0.2%)、発疹25件(0.1%)等であった。(再審査終了時)
重大な副作用
1. ショック(0.1%未満)、アナフィラキシー様症状(頻度不明)ショック、アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内異常感、喘鳴、呼吸困難、眩暈、便意、耳鳴、発汗、全身潮紅、血管浮腫、血圧低下等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2. 急性腎不全(頻度不明)急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3. 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(頻度不明)偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5. 間質性肺炎(頻度不明)発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
6. 肝機能障害、黄疸(0.1%未満)AST(GOT)・ALT(GPT)・Al-P等の上昇、黄疸があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
7. 無顆粒球症(頻度不明)無顆粒球症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8. 横紋筋融解症(頻度不明)筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
重大な副作用(類薬)
PIE症候群 類似化合物(セフェム系又はカルバペネム系薬剤等)で、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴うPIE症候群があらわれることが報告されているので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
その他の副作用注1)1. 過敏症注2) 0.1~5%未満 発疹
2. 過敏症注2) 0.1%未満 そう痒、蕁麻疹、発熱、発赤、紅斑等
3. 血液0.1~5%未満 好酸球増多、白血球分画の異常等
4. 血液0.1%未満 顆粒球数の変動、血小板数の変動
5. 肝臓0.1~5%未満 AST(GOT)・ALT(GPT)・γ-GTP等の上昇
6. 肝臓0.1%未満 Al-P・ビリルビン・LDH等の上昇
7. 腎臓0.1%未満 BUN・クレアチニンの上昇
8. 消化器0.1~5%未満 嘔気、下痢注3)、軟便注3)、腹痛
9. 消化器0.1%未満 嘔吐、食欲不振、腹部膨満感、口角炎、口唇炎、胃腸障害、消化不良、胃炎、便秘
10. 菌交代症0.1%未満 カンジダ症、口内炎
11. ビタミン欠乏症0.1%未満 ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)
12. その他頻度不明 しびれ
13. その他0.1%未満 ほてり、頭痛、めまい、眠気、浮腫、口唇乾燥、眼痛、爪変色、倦怠感
注1)副作用発現頻度は錠及びドライシロップ小児用の承認時まで及び再審査期間の使用成績調査等(使用成績調査20,916例、特別調査63例、市販後臨床試験17例)の結果に基づく。頻度不明は自発報告において認められている副作用のため。
注2)観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注3)下痢、軟便があらわれた場合には、投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
高齢者への投与
本剤の投与にあたっては下記の事項に特に留意し、1回150mgから投与を開始するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。〔一般に高齢者では生理機能が低下しており、副作用が発現しやすい。〕
(1) 高齢者を対象とした体内薬物動態試験で、健常成人と比較して加齢に伴う腎機能低下によると思われる血中濃度半減期の延長が認められており、その結果高い血中濃度が持続するおそ