。
機序・危険因子
血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成が阻害されるため、降圧薬の血圧低下作用を減弱させると考えられている。
薬剤名等
シクロスポリン
臨床症状・措置方法
シクロスポリンの腎毒性が非ステロイド性消炎鎮痛剤により増強されるおそれがあるので、腎機能に十分留意すること。
機序・危険因子
プロスタグランジン合成阻害作用により腎血流量が減少するためと考えられている。
副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
1. 消化性潰瘍(穿孔を伴うことがある)、吐血、下血等の胃腸出血、大腸炎
(頻度不明)
観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2. 喘息
(頻度不明)
観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3. 急性腎不全
(頻度不明)
観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4. 無顆粒球症、血小板減少
(頻度不明)
観察を十分に行い、定期的かつ必要に応じて血液検査を実施し、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。特にメトトレキサートのような骨髄機能を抑制する薬剤と併用する際には、留意すること。
[「相互作用」の項参照]
5. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、水疱、多形紅斑
(頻度不明)
観察を十分行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6. アナフィラキシー反応/アナフィラキシー様反応、血管浮腫
(頻度不明)
観察を十分行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
7. 肝炎、重篤な肝機能障害
(頻度不明)
観察を十分行い、定期的かつ必要に応じて臨床検査を実施し、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
重大な副作用(類薬)
ショック、再生不良性貧血、骨髄機能抑制、ネフローゼ症候群
他の非ステロイド性消炎鎮痛剤でこのようなことがあらわれることがあるので、観察を十分行い、定期的かつ必要に応じて臨床検査を実施し、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
循環器
(頻度不明)
低血圧、動悸、血圧上昇
消化器
(頻度不明)
口内炎、食道炎、悪心・嘔気、食欲不振、胃潰瘍、胃炎、腹痛、消化不良、鼓腸放屁、下痢、便潜血、口内乾燥、口角炎、おくび、嘔吐、腹部膨満感、便秘
精神神経系
(頻度不明)
頭痛、知覚異常、眠気、眩暈、味覚障害、錯乱、失見当識、抑うつ
過敏症
(頻度不明)
発疹、皮膚そう痒、接触性皮膚炎、光線過敏性反応、蕁麻疹
感覚器
(頻度不明)
眼異物感、眼球強膜充血、耳鳴、結膜炎、視覚障害、霧視
肝臓
(頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)、LDH、Al-Pの上昇等の肝機能障害、ウロビリノーゲン、総ビリルビン値の上昇
腎臓
(頻度不明)
BUNの上昇、尿蛋白、尿量減少、クレアチニン、尿酸値の上昇、総蛋白、アルブミンの低下、尿糖
血液
(頻度不明)
赤血球、白血球、ヘモグロビン、ヘマトクリット値、リンパ球の減少、好中球、好酸球、好塩基球、単球、白血球の増加、貧血
その他
(頻度不明)
浮腫、尿沈渣の増加、尿潜血、咳嗽、腋窩・乳房の痛み、悪寒、潮紅・ほてり、発熱、下肢脱力、倦怠感、気分不快、血清鉄の減少、カリウムの上昇、排尿障害(尿閉を含む)
高齢者への投与
高齢者では副作用があらわれやすいので、少量(1回5mg1日1回)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。なお、一般に高齢者においては胃腸出血、潰瘍、穿孔はより重篤な転帰をたどり、きわめてまれにではあるが致死性の消化管障害も報告されている。これらの事象は治療のどの時点でも発現し、重篤な消化管障害の既往の有無にかかわらず発現する可能性があるので、観察を十分行い(消化管障害、特に胃腸出血に注意すること)、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
動物実験(ラット及びウサギ)において、次のことが認められているので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。
(1)
ラットの妊娠前及び妊娠初期投与試験において、黄体数、着床数及び生存胎児数が減少し、着床率の低下と着床後死亡率の増加がみられた。
(2)
ラットの器官形成期投与試験において妊娠期間の延長及び死産児数の増加がみられた。
(3)
ウサギの器官形成期投与試験において有意ではないが着床後死亡率の増加がみられた。
(4)
ラット周産期及び授乳期投与試験において、妊娠期間の延長及び分娩時間の遷延、死産児数及び生後4日までの死亡児数の増加がみられた。
2.
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には、授乳を中止させること。
[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが認められている]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する使用経験はなく安全性は確立していない。
過量投与
1.
症状
過量投与に関する情報は少なく、典型的な臨床症状は確立していない。
2.
処置
過量投与の場合には、一般的な胃洗浄、支持療法、対症療法を行うこと。なお、コレスチラミンが本剤の消失を速めるとの報告がある。
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
その他の注意
1.
非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において、一時的な不妊が認められたとの報告がある。
2.
他の非ステロイド性消炎鎮痛剤で、IUDの避妊効果を減弱させることが報告されている。
薬物動態
生物学的同等性試験1)
(1) メロキシカム錠5mg「科研」
メロキシカム錠5mg「科研