)であった。
注1)基準値上限の3倍以上2件
注2)基準値上限の10倍以上1件
注3)全て基準値上限の3倍未満
重大な副作用
1. 過敏症(頻度不明)
アナフィラキシー,血管神経性浮腫,発疹を含む過敏症状があらわれたとの報告があるので,このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
2. 横紋筋融解症(頻度不明)
本剤との因果関係は確立していないが,まれに横紋筋融解症,ミオパシーの報告があるので,観察を十分に行い,筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇等が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。特に,本剤をHMG-CoA還元酵素阻害剤と併用する場合,併用薬の添付文書のモニタリングに関する記載を参照すること。
3. 肝機能障害(頻度不明)
AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止するなど,適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. 精神神経系
1%未満
頭痛,しびれ,めまい,坐骨神経痛
2. *精神神経系
頻度不明
抑うつ,錯感覚
3. 消化器
1%以上
便秘,下痢,腹痛,腹部膨満,悪心・嘔吐
4. *消化器
1%未満
アミラーゼ上昇,食欲不振,消化不良,逆流性食道炎,鼓腸放屁,口内炎,胃炎
5. *消化器
頻度不明
膵炎,胆石症,胆のう炎,口内乾燥
6. 肝臓
1%以上
ALT(GPT)上昇注4),γ-GTP上昇
7. 肝臓
1%未満
AST(GOT)上昇,ビリルビン上昇
8. 肝臓
頻度不明
肝炎
9. 腎臓
1%以上
蛋白尿
10. 腎臓
1%未満
BUN上昇
11. *循環器
1%未満
期外収縮,動悸,血圧上昇,胸痛
12. *循環器
頻度不明
ほてり
13. 筋肉
1%以上
CK(CPK)上昇注5)
14. *筋肉
1%未満
関節痛,背部痛,四肢痛
15. *筋肉
頻度不明
筋肉痛,筋力低下,筋痙縮
16. 血液
1%未満
白血球減少
17. 血液
頻度不明
血小板減少
18. 皮膚
1%以上
発疹
19. 皮膚
1%未満
そう痒
20. *皮膚
頻度不明
蕁麻疹,多形紅斑
21. その他
1%以上
コルチゾール上昇
22. *その他
1%未満
テストステロン低下,TSH上昇,尿酸上昇,リン値上昇,疲労,浮腫(顔面・四肢),帯状疱疹,単純疱疹,結膜炎,咳嗽
23. *その他
頻度不明
無力症,疼痛
その他の副作用の注意
注4)本剤単独投与時は1.5%,HMG-CoA還元酵素阻害剤と併用した場合は3.5%
注5)本剤単独投与時は1.7%,HMG-CoA還元酵素阻害剤と併用した場合は2.7%
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているため,副作用の発現に注意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
なお,HMG-CoA還元酵素阻害剤は,妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦に対して禁忌であるため,本剤との併用投与は行わないこと。
2.
授乳中の婦人には,投与を避けることが望ましい。やむを得ず投与する場合は,授乳を中止させること。[ヒト母乳中への移行の有無は不明であるが,妊娠後から授乳期まで投与したラットで乳児への移行が認められている。]
小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない。[使用経験が少ない。]
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
その他の注意
1.
イヌで1ヵ月間投与(0.03mg/kg/日以上)により,胆のう胆汁コレステロール濃度が約2~3倍増加したとの報告がある1)。しかし,300mg/kg/日をイヌに12ヵ月間投与しても胆石あるいは肝・胆管系への影響はみられなかった2)。マウスに2週間投与(5mg/kg/日)しても胆のう胆汁コレステロール濃度への影響はみられなかった3)。
2.
複合型高脂血症患者を対象に本剤とフェノフィブラートを併用した海外の臨床試験(625例が12週間以内,576例が1年以内の投与)において,血清トランスアミナーゼの上昇(基準値上限の3倍を超える連続した上昇)の発現率は,フェノフィブラート単独群で4.5%,本剤とフェノフィブラート併用群で2.7%であった。同様に,胆のう摘出術の発現率は,フェノフィブラート単独群で0.6%,本剤とフェノフィブラート併用群で1.7%であった。CPK上昇(基準値上限の10倍を超える)についてはいずれの群でも認められなかった。
また,本剤とフェノフィブラート併用における一般的な有害事象は腹痛であった。なお,本試験は,頻繁に発現しない有害事象を群間で比較するようにはデザインされていない4,5)。
薬物動態
エゼチミブは,主に小腸における初回通過効果によって主要活性代謝物であるエゼチミブ抱合体(フェノール性水酸基におけるグルクロン酸抱合体)に代謝される。エゼチミブ抱合体は胆汁中に排泄されたのち,腸内細菌叢による脱抱合をうけ,一部はエゼチミブ(非抱合体)として再吸収される(腸肝循環)6)。血漿中エゼチミブ抱合体濃度は,等モルのエゼチミブ相当量として表記した。
1. 血漿中濃度
(1) 健康成人
1) 単回投与
健康成人男性(20例)に本剤10mgを食後に単回投与したとき,血漿中エゼチミブ(非抱合体)及びエゼチミブ抱合体濃度は以下の図表1に示したとおりであった7)。
健康成人男性(20例)に本剤10mgを食後又は空腹時に単回投与したとき,血漿中エゼチミブ(非抱合体)及びエゼチミブ抱合体濃度のいずれにおいても,食事によるAUCへの明らかな影響は認められなかった7)。
健康成人男性(各6例)に本剤10,20,4