布/蓄積があらわれることがあるので、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
相互作用
本剤はP糖蛋白(P-gp)及び乳癌耐性蛋白(BCRP)の基質である(【薬物動態】の項参照)。
併用禁忌
(併用しないこと)
薬剤名等
リファンピシン(リファジン)
臨床症状・措置方法
テノホビル アラフェナミドの血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。
機序・危険因子
強力なP-gpの誘導作用により、テノホビル アラフェナミドの血漿中濃度が低下するおそれがある。
薬剤名等
セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
臨床症状・措置方法
テノホビル アラフェナミドの血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。
機序・危険因子
強力なP-gpの誘導作用により、テノホビル アラフェナミドの血漿中濃度が低下するおそれがある。
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等
リファブチン
臨床症状・措置方法
テノホビル アラフェナミドの血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。
機序・危険因子
P-gpの誘導作用により、テノホビル アラフェナミドの血漿中濃度が低下するおそれがある。
薬剤名等
カルバマゼピン
フェノバルビタール
フェニトイン
ホスフェニトイン
臨床症状・措置方法
テノホビル アラフェナミドの血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。
機序・危険因子
P-gpの誘導作用により、テノホビル アラフェナミドの血漿中濃度が低下するおそれがある。
副作用
副作用等発現状況の概要
二つの国際共同第III相試験における48週時までの成績では、本剤を投与されたB型慢性肝疾患患者866例(日本人56例を含む)中123例(14.2%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は、悪心17例(2.0%)、疲労及び頭痛各12例(1.4%)、腹部膨満9例(1.0%)等であった。(承認時)
重大な副作用
1. 腎不全等の重度の腎機能障害
(頻度不明注)
腎機能不全、腎不全、急性腎不全、近位腎尿細管機能障害、ファンコニー症候群、急性腎尿細管壊死、腎性尿崩症、腎炎等の重度の腎機能障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行う等観察を十分に行い、臨床検査値に異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。特に腎機能障害の既往がある患者や腎毒性のある薬剤が投与されている患者では注意すること(〈用法・用量に関連する使用上の注意〉、「重要な基本的注意」及び【薬物動態】の項参照)。
2. 乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度の肝腫大(脂肪肝)
(頻度不明注)
乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度の肝腫大(脂肪肝)が報告されている。観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注:テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を含有する製剤の臨床試験、製造販売後調査及び自発報告等で報告されているため頻度不明。
その他の副作用
以下の副作用が認められた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
消化器
1%以上
悪心、腹部膨満
消化器
0.5%以上1%未満
消化不良、下痢、放屁、上腹部痛、便秘
臨床検査
0.5%以上1%未満
ALT増加
筋・骨格系
0.5%以上1%未満
関節痛
神経系
1%以上
頭痛
神経系
0.5%以上1%未満
浮動性めまい
精神系
0.5%以上1%未満
不眠症
皮膚
0.5%以上1%未満
そう痒症、発疹
その他
1%以上
疲労
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しており、合併症や併用薬の使用が多くみられることから、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立されていない。動物試験ではテノホビル アラフェナミドによる催奇形性(ラット及びウサギ)、又は生殖機能に対する影響(ラット)は認められなかった。]
2.
授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物試験でテノホビルの乳汁への移行が報告されている。テノホビル アラフェナミドのヒト乳汁への移行の有無については不明である。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
過量投与
本剤の過量投与時には、毒性の徴候について観察し、バイタルサインのモニタリングや臨床状態の観察等の一般的な支持療法を考慮すること。
テノホビルは血液透析により約54%が除去される1)。
薬物動態
1. 血中濃度
(1) 健康成人における薬物動態2)
日本人健康成人被験者を対象として、本剤25mgを食後に単回経口投与したときの薬物動態パラメータを表1に示す。
(2) 食事の影響(外国人のデータ)3)
健康成人被験者を対象として、本剤25mgを高脂肪/高カロリー食摂取後及び空腹時に単回経口投与したときの薬物動態パラメータを表2に示す。
(3) B型慢性肝疾患患者における薬物動態4)
B型慢性肝疾患患者(全体集団)における母集団薬物動態解析に基づく推定では、定常状態におけるAUCtau及びCmaxの平均値(変動係数)は、テノホビル アラフェナミド(698例)でそれぞれ215.5ng・hr/mL(66.6%)及び177.6ng/mL(53.4%)、テノホビル(856例)でそれぞれ321.9ng・hr/mL(31.5%)及び17.2ng/mL(35.2%)であった。日本人のB型慢性肝疾患患者での定常状態におけるAUCtau及びCmaxの平均値(変動係数)は、テノホビル アラフェナミド(49例)でそれぞれ213.8ng・hr/mL(58.4%)及び176.5ng/mL(44.2%)、テノホビル(55例)でそれぞれ363.2ng・hr/mL(27.7%)及び19.5ng/mL(30.2%)であった。最終モデルで検討され