2%)、AST(GOT)上昇(1.21%)、Al-P上昇(1.01%)等であった。34)
*カンジダ属に起因する腟炎及び外陰腟炎
承認時の臨床試験において、157例中12例(7.64%)に副作用又は臨床検査値異常が認められた。主なものは、下痢(1.91%)、悪心(1.91%)であった。
重大な副作用
1. ショック、アナフィラキシー(頻度不明注))
ショック、アナフィラキシー(血管浮腫、顔面浮腫、そう痒等)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明注))
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3. 血液障害(頻度不明注))
無顆粒球症、汎血球減少症、血小板減少、白血球減少、貧血等の重篤な血液障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4. 急性腎不全(頻度不明注))
急性腎不全等の重篤な腎障害が報告されているので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
5. 肝障害(頻度不明注))
黄疸、肝炎、胆汁うっ滞性肝炎、肝壊死、肝不全等の肝障害が報告されており、これらの症例のうち死亡に至った例も報告されている。これらの発症と1日投与量、治療期間、患者の性別・年齢との関連性は明らかではない。本剤による肝障害は通常、投与中止により回復している。投与にあたっては、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6. 意識障害(頻度不明注))
錯乱、見当識障害等の意識障害があらわれることがあるので、このような症状が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
7. 痙攣(頻度不明注))
痙攣等の神経障害があらわれることがあるので、このような症状が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
8. 高カリウム血症(頻度不明注))
高カリウム血症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、電解質補正等の適切な処置を行うこと。
9. 心室頻拍、QT延長、不整脈(頻度不明注))
心室頻拍(torsades de pointesを含む)、QT延長、心室細動、房室ブロック、徐脈等があらわれることがあるので、定期的に心電図検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
10. 間質性肺炎(頻度不明注))
間質性肺炎があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線等の検査を実施し、本剤の投与を中止するとともに、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11. 偽膜性大腸炎(頻度不明注))
偽膜性大腸炎等の重篤な大腸炎(初期症状:発熱、腹痛、頻回の下痢)があらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注:自発報告のため頻度不明
その他の副作用
次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。
1. *肝臓(1%以上)
AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇
2. *肝臓(0.1~1%未満)
Al-P、LDH、ビリルビンの上昇
3. 肝臓(頻度不明注1))
黄疸
4. 皮膚(0.1~1%未満)
発疹注2)
5. 皮膚(頻度不明注1))
剥脱性皮膚炎
6. *消化器(0.1~1%未満)
悪心、しゃっくり、食欲不振、下痢、腹部不快感、腹痛
7. 消化器(頻度不明注1))
口渇、嘔吐、消化不良、鼓腸放屁
8. 精神・神経系(0.1~1%未満)
頭痛、手指のこわばり
9. 精神・神経系(頻度不明注1))
めまい、傾眠、振戦
10. 腎臓(0.1~1%未満)
BUN、クレアチニンの上昇、乏尿
11. 代謝異常(0.1~1%未満)
低カリウム血症
12. 代謝異常(頻度不明注1))
高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、高血糖
13. 血液(0.1~1%未満)
好酸球増多、好中球減少
14. その他(0.1~1%未満)
浮腫、発熱注2)、倦怠感
15. その他(頻度不明注1))
熱感、脱毛、味覚倒錯
注1:自発報告のため頻度不明。
注2:発現した場合には投与を中止すること。
*発現頻度は深在性真菌症治療の臨床試験及び使用成績調査、カンジダ属に起因する腟炎及び外陰腟炎の臨床試験の結果に基づいている。
高齢者への投与
本剤は主として腎臓から排泄される[「薬物動態」の項参照]が、高齢者では腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがあるので、用量ならびに投与間隔に留意するなど慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
催奇形性を疑う症例報告があるので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。35,36,38)
2.
母乳中に移行することが認められているので、授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。37)
小児等への投与
新生児においては、腎機能が未熟なため血中濃度半減期が延長することから、投与間隔に留意すること。[「薬物動態」の項参照]
過量投与
症状
(1)
外国の癌患者での過量投与(フルコナゾール1200~2000mg/日、経口投与)の症例報告では、フルコナゾール1600mg/日投与例において、肝機能検査値上昇がみられた。また、2000mg/日投与例において、中枢神経系障害(錯乱、嗜眠、見当識障害、不眠、悪夢、幻覚)、多形性紅斑、悪心・嘔吐、肝機能検査値上昇等がみられたとの報告がある。39)
(2)
フルコナゾール8200mg経口摂取後、幻覚、妄想行動の症状があらわれ、48時間の経過観察が行われた結果、症状は回復したとの報告がある。(自殺企図例)
処置
(1)、(2)とも対症療法を行う。フルコナゾールは、大部分が腎から排泄される。3時間の血液透析により、約50%が血清より除去される。
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲に