n. Oncol., 12:2216-2228,1994より抜粋
5. 腫瘍崩壊症候群(頻度不明注))
腫瘍容積の大きな患者で腫瘍崩壊症候群があらわれることがある。投与開始時に白血球数の高い患者には、腫瘍崩壊症候群の発現を抑えるため、高尿酸血症治療剤の投与及び適切な水分補給等を考慮すること。
6. 間質性肺炎(1.0%)
間質性肺炎があらわれることがあるので、観察を十分行い呼吸困難、咳、発熱等の症状が認められた場合には速やかにX線検査を行い、本剤の投与を中止するとともに、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
7. 重篤な皮膚障害(頻度不明注))
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)などがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、口腔粘膜の発疹、口内炎などが認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8. **急性腎不全(頻度不明注))
急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. 皮膚
10%以上
発疹
2. 皮膚
5%未満
多形滲出性紅斑、そう痒
3. **皮膚
頻度不明注)
疼痛、紅斑、蕁麻疹、紫斑
4. 筋骨格
5%未満
関節痛、筋肉痛、肩こり
5. 筋骨格
頻度不明注)
筋脱力、緊張亢進
6. 精神神経系
10%以上
頭痛
7. 精神神経系
5%未満
末梢神経障害、めまい
8. 精神神経系
頻度不明注)
不眠、不安、傾眠、失調、神経障害
9. 眼
5%未満
飛蚊症
10. **眼
頻度不明注)
結膜炎
11. 消化器
10%以上
悪心
12. 消化器
5%~10%未満
嘔吐、下痢
13. 消化器
5%未満
便秘、腹痛、胃炎、口唇炎、口内炎
14. 消化器
頻度不明注)
鼓腸放屁
15. 肝臓
10%以上
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇
16. 肝臓
5%~10%未満
γ-GTP上昇、ウロビリノーゲン陽性、アルカリフォスファターゼ上昇、LDH上昇
17. 肝臓
5%未満
ビリルビン上昇
18. 電解質
5%未満
カリウム上昇、カルシウム上昇、カリウム低下、カルシウム低下、ナトリウム低下、クロール上昇
19. 循環器
5%未満
頻脈、不整脈、狭心症、心房細動、血圧上昇、心電図異常(A-Vブロック)、潮紅
20. 循環器
頻度不明注)
心雑音
21. 呼吸器
5%未満
呼吸困難、咽頭痛、胸膜炎、胸部X線像異常、PaO2低下、PaCO2低下
22. 呼吸器
頻度不明注)
呼吸音異常、咳嗽、胸音異常、息切れ
23. 血液
10%以上
CD4陽性リンパ球減少、好酸球増多、IgA減少、IgG減少、IgM減少
24. 血液
5%未満
好塩基球増多、リンパ球数異常、血小板増加、ヘマトクリット値増加、好酸球減少、単球増多、IgG増加、発熱性好中球減少症
25. 血液
頻度不明注)
溶血性貧血、凝固異常
26. 泌尿器
10%以上
蛋白尿
27. 泌尿器
5%~10%未満
血尿、尿沈渣異常
28. 泌尿器
5%未満
頻尿、尿糖、BUN上昇、BUN低下、出血性膀胱炎
29. 泌尿器
頻度不明注)
クレアチニン上昇
30. 注射部位
10%以上
注射部位反応
31. 注射部位
頻度不明注)
腫脹、血栓
32. その他
10%以上
体重減少、発熱、総蛋白減少、感染(症)※
33. その他
5%~10%未満
疲労、アルブミン低下
34. その他
5%未満
体重増加、季肋部疼痛、末梢性浮腫、食欲不振
35. その他
頻度不明注)
悪寒、無力症、発汗、体幹痛、浮腫、CRP上昇
上記の副作用があらわれることがあるので、このような場合は適切な処置を行うこと。
※感染症:帯状疱疹、単純ヘルペス、敗血症、咽頭炎、感染、尿路感染、上気道感染、細菌尿、腎盂腎炎、アデノウイルス性出血性膀胱炎、細菌性膀胱炎、膀胱炎、感染性水疱、サイトメガロウイルス感染、真菌血症、胃腸感染、肺炎、アスペルギルス性肺炎、熱性感染症、感染性結膜炎、真菌性皮疹が認められている。
注)市販後の国内報告あるいは海外で報告された副作用については頻度不明とした。
高齢者への投与
本剤は、主として腎臓から排泄されるため、高齢者では腎機能が低下していることが考えられ、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[動物実験(マウス、ウサギ)で催奇形性が報告されている。]
2.
授乳中の婦人に投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[安全性が確立していない。]
3.
妊娠可能年齢にある婦人においては避妊するよう指導すること。
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない)。
過量投与
徴候、症状2)
持続点滴静注の通常用量の4~9倍の投与量において、投与開始後1~2週目に急性腎毒性及び重篤な骨髄抑制(好中球減少、白血球減少、血小板減少、赤血球減少等)、また、投与開始後5週目以降に非可逆的な神経毒性(不全対麻痺・四肢不全麻痺)の発現が報告されている。神経毒性の発現は用量相関性があると思われるが、通常の用法・用量でもまれに報告されている[「重大な副作用」の項参照]。急性の腎毒性は特に他の腎毒性を示す薬剤、治療との併用で観察されている。
処置2)
過量投与によると思われる上記の症状が認められた場合は、本剤の休薬又は投与中止を含め適切な処置を行うこと。特定の解毒剤は知られていない。本剤が血液透析によって除去